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【藤原兼蔵】アジアでの戦いが始まった2020.2.07

皆さんこんにちは、新規事業部改めグローバル推進部の藤原です。
1月28日に行われたAFCチャンピオンズリーグのプレーオフ、スタジアムへお越しいただいた皆様、寒い中ご声援ありがとうございました。ピッチコンディションが悪い中、いつもとは違う様相の試合となりましたがとにかく勝てて良かったです。
ちなみに高校時代、全国でも有名な強豪校と大雨の中での公式戦をやる機会があり、試合前は「グランドぐちゃぐちゃだし俺たちチャンスじゃないか?」とみんなで話していましたが、より技術と経験の差が出て完敗したことを思い出しました・・・。

さてアジアチャンピオンズリーグのホームゲーム(ACLと書くと有難みがなくなるのでいちいちアジアチャンピオンズリーグと書かせていただきます。ちなみに以前も書いた記憶がありますがアジアではアジアチャンピオンズリーグという呼び方が一般的でACLと言っても通じないことが多いです)の際、私はマッチコミッショナー(以下MC)のリエゾン、という業務を担当しております。
MCとはある意味AFCの代理で試合運営の全責任を担う方で、試合運営上キーパーソンとなります。
例えば今回もピッチコンディションを鑑み試合前のピッチ内ウォーミングアップを中止としたのもMCの判断でしたし、以前のプレーオフで対戦したチョンブリはMCにインナーとパンツの色が違うから着用禁止、と試合直前に指摘され、極寒の中インナー無しでのプレーを余儀なくされていました。

MCはアジア中から選定され、国籍も様々で今回はインド、前回はイラン、韓国、中国、マレーシアからいらっしゃいました。
私の業務としてはそんな彼らが空港に到着するところから始まります。
まずは空港でのお出迎え。相手の顔もまったくわからない中、早朝や深夜のこともあり見逃したら大変なのでかなり慎重になります。
そして滞在中使用する携帯やWi-Fiも手配し一緒に宿泊先へ。
そこで運営担当やJリーグ、サッカー協会の担当者を含めてミーティングが始まります。
最後帰国の便に乗っていただくまで、食事も含めてほとんど付きっきりでの対応が続きます。
特に食事はそれぞれの文化で食べられるものが大きく違ってくるので、いくつかバリエーションをこちらで想定しておく必要がありますが、そこは国際都市東京の強みが活かされます。

前日は相手チーム含めてのマッチコーディネーションミーティングがスタジアムで行われます。
そこでユニフォームの色や当日のスケジュールが確定。海外のチームは面白くてここで結構無理なことも言ってきます。毎回、非常にお国柄が表れるミーティングとなります。

このあとスタジアムインスペクションというものが行われ、MCによっては実際にゴールの高さやPKスポットの距離などコートを巻尺で実測(!)していく方もいます(中にはMy巻尺持参の方も!)。
日本では考えられませんが他のアジアの国だとゴールの高さやPKスポットの距離が違ったりするケースがあったとのことであながち無駄な作業ではないようです。アジアは広い・・・。

そして緊張の試合当日。
やはりクライマックスはロッカールームでの選手登録チェックでしょうか。
ほぼ何も問題ないことはわかっているものの、突然何か指摘され選手が試合に出られない・・・なんて事態を勝手に想像してしまい少し一人でドキドキしています。

試合前にはすべての応援バナーの意味を教えてくれ、と言われるときも。
実際ある試合で一つのバナーについて「試合会場にふさわしくないのでは」と指摘されましたがその意味の背景や日本文化について説明し、お咎めなし、となったケースもありました。

全くの初対面の多彩な国々の方との食事も含めた長時間の拘束、自クラブや相手チームとの間に入っての調整などキツい一面もありますが一方でアジア中に友人もでき、仕事上でのネットワークも作ることができたり、様々な国のサッカー事情も知ることができるなどプラス部分も多く、とても有意義な業務ですので、ここから決勝までチームとともに戦っていきたいと思っております!




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