GAME RESULT試合結果

第9節 2016/4/29(金)
観衆 23,625人 
天候 晴、中 気温 15.5度 湿度 38% 
主審:扇谷 健司 副審:武田 光晴/和角 敏之 四審:塚越 由貴

J1 1st 第9節

味スタ

HOME

FC東京

0-1

試合終了

前半0-0

後半0-1

AWAY

アビスパ福岡

FC東京 アビスパ福岡
得点者 61' ウェリントン
54' ネイサン バーンズ → ムリキ
69' 梶山 陽平 → 田邉 草民
80' 河野 広貴 → 前田 遼一
選手交代 78' 金森 健志 → 平井 将生
86' 實藤 友紀 → 濱田 水輝
90'+1 ウェリントン → 中原 貴之
9 シュート 7
3 CK 2
23 FK 18
34' 森重 真人
89' 米本 拓司
警告 23' ウェリントン
29' 末吉 隼也
71' 實藤 友紀
退場
FC東京先発
GK 47 秋元 陽太
DF 2 徳永 悠平
DF 3 森重 真人
DF 5 丸山 祐市
DF 25 小川 諒也
MF 7 米本 拓司
MF 10 梶山 陽平
MF 17 河野 広貴
MF 44 阿部 拓馬
FW 9 平山 相太
FW 16 ネイサン バーンズ
FC東京控え
GK 31 圍 謙太朗
MF 14 ハ デソン
MF 27 田邉 草民
MF 37 橋本 拳人
MF 38 東 慶悟
FW 11 ムリキ
FW 20 前田 遼一
アビスパ福岡先発
GK 23 イ ボムヨン
DF 5 實藤 友紀
DF 26 田村 友
DF 19 堤 俊輔
MF 18 亀川 諒史
MF 15 末吉 隼也
MF 6 ダニルソン
MF 10 城後 寿
MF 13 為田 大貴
MF 7 金森 健志
FW 17 ウェリントン
アビスパ福岡控え
GK 1 神山 竜一
DF 2 濱田 水輝
DF 3 阿部 巧
MF 8 中原 秀人
MF 33 鈴木 惇
FW 9 中原 貴之
FW 14 平井 将生

【選手・監督コメント】

互いに浮上のきっかけを掴みたい一戦に


1stステージは折り返しの第9節を迎えた。ACLに出場する4チームは、他のカードに先駆けて、29日(金祝)に開催。東京は味スタにて、アビスパ福岡と対戦した。

前節甲府戦は、およそ1年8か月ぶりに先発した平山が同点弾を決めた。しかし勝ち切ることができず、公式戦4戦未勝利となった。今節こそホームで優位にゲームを進め、勝点3に繋げたい一戦だ。

今季J1に復帰した福岡は、1試合分未消化の状態だが、ここまで3分4敗と勝利がなく、現在17位。しかし、いずれの試合も拮抗した試合展開に持ち込み、彼らもまた初勝利を目指して強い気持ちで臨んでくるはずだ。

互いに浮上のきっかけを掴みたい状況のもと、福岡はメンバー表の上では4-5-1だが、MF亀川を左サイドバックに配し、MF末吉とMFダニルソンのダブルボランチ。両サイドにMF城後と為田。FWウェリントンとMF金森が2トップを務める4-4-2のシステムで臨んできた。

東京は、小川が第7節川崎戦以来に先発復帰。そのほかは甲府戦と同様のメンバーで勝利を目指す。よく晴れたが、風の強い味スタ。東京は風上にエンドをとり、試合は17時4分に福岡のキックオフでスタートした。

互いにチャンスは少なく、スコアレスで折り返す


前半は共にプレスを掛け合い、攻守の切り替えが早い展開に。だが、互いにゴール前までボールを運んでもフィニッシュには持ち込めない時間が続いた。福岡の激しい当たりの前にリスタートのチャンスも数多く得たが、それを活かすことはできなかった。

4分:エリア手前、左サイドでFKを獲得。阿部のキックの流れから、前線に上がった森重、丸山がチャンスにつなげようとしたが、オフサイドに。
20分:左エリア手前でのFKを得て、森重が直接狙ったが、壁に阻まれ福岡ボールに。

25分:福岡のカウンターをよくしのぎ、エリア手前から右エリアに進入しようとしたネイサン バーンズに対して、梶山が浮き球のパスを入れる。ネイサン バーンズは相手DFをかわしてボールに向かい、フィニッシュに持ち込もうとしたが、ブロックされる形でボールはGKに。

30分:ハーフウェイラインあたりで得たFKから、丸山が右エリアへ。平山が相手DFをフェイントでかわしてシュートを打とうとしたが、福岡DFにケアされてフィニッシュには持ち込めない。

34分:福岡ボランチのMFダニルソンに対してネイサン バーンズがプレスをかけ、マイボールに。前に走った平山、阿部の素早いパス交換から、左を小川が上がり、さらに内側の阿部がクロス。ファーポストぎりぎりの平山がヘディングで狙おうとしたが、打ち切ることはできなかった。

42分:リスタートの流れから、押し上げた森重が前に持ち出しながらミドルを狙ったが、枠外に。

東京は押し込み切れず、前半のシュートは森重が放った2本のみ。福岡も43分に右クロスから、ファーのFWウェリントンが放った1本のみとなり、スコアレスで前半を終えた。

隙を突かれ失点・・・無念の敗戦


勝負を賭けた後半は、立ち上がりからアグレッシブな姿勢でゴールを目指そうとした。

51分:徳永が右前線のスペースに長いパス。ネイサン バーンズが追い付き、一歩中に持ち込んで自らシュートを狙ったが、バーを越えてしまう。
52分:福岡・中盤のMF末吉がエリアにフィード。ゴール正面に飛び出したMF城後にボレーで合わされ、決定的な形を作られたが、秋元が素早い飛び出しでセーブし、ピンチを免れた。

54分:ネイサン バーンズに変えてムリキを投入。その直後には、ムリキが相手陣内左寄りをドリブルで持ち上がる。福岡MFダニルソンに当たられ、倒れるが粘り強くマイボールにして平山が左に展開。阿部がクロスを入れたが、ファーに流れる。このボールをさらに河野が追いかけ、右クロスを入れたが、今度は福岡DFに跳ね返された。

61分:サイドを起点に攻め込み、東京が流れを掴みかけていたが、福岡に右サイドからのFKを与える。福岡MF末吉が前線に送ったキックは、東京DFがクリアするが、こぼれ球をMFダニルソンに繋がれて、再び右クロスを入れられる。ここからエリア中央のFWウェリントンに、森重の頭上からヘディングを打たれ……。ボールはエリアでバウンドしたが、これを誰もクリアできず、右にイン。まさに隙を突かれて先制を許してしまった。

62分:先制を機に勢いにのろうとする福岡だが、カウンターからMF金森が放った精度の高いミドルは秋元がセーブ! 続いてMF亀川のロングスローを中央で落とされ、右エリア手前のDF實藤がミドルを打たれるが、枠外に。追加点は許さなかった。

67分:ムリキがペナルティアーク内・真ん中でファウルを受けて倒されて得たFKを、森重が狙い、ゴールをかすめるようなシュートを放ったが……わずかに左に外れる。
69分:梶山に代えて田邉をボランチに投入。70分には河野に代えて前田を投入し、平山との2トップ。両サイドにムリキと阿部の布陣で反撃を仕掛けた。だが、両サイドからクロスを入れ、前田の落としや、米本のラストパスから福岡ゴール前に押し込んだが、決定的なシュートを打つことはできない時間が続いた。

90分:米本がエリアへ浮き球を送り、これに合わせて平山がどんぴしゃのタイミングで走り出したが、ボールは並走する福岡DFに先に突かれ、CKを得るに留まる……。

アディショナルタイムには、左ゴールエリア角でパスを受けた、ムリキが巧みに反転してゴールを狙ったが……相手DFのブロックに阻まれ、左へ。ここは平山が詰めたが、わずかに届かなかった。しかしフォローした阿部の右クロスが、エリアでスライディングをした相手DFの手に当たり、PKを獲得。90分+7、このPKを森重が蹴ったが、バーに当たって下に跳ね返り、ゴールインならず……。

引き分けに持ち込むことはできず、福岡に今季初勝利を与える結果となり、無念の敗戦に……。

【選手コメント】
《平山》
「前半からクロスは入ってきていた。そこで福岡DFに警戒されていることも感じていたので、後半は動き方を変えて何度かチャンスを作ることができた。ただ、決めるべきところで決められなかった。前でプレーをすることで、ゴールに近づいていった感覚はある。そこでもっと集中することが必要だった…」

《小川》
「クロスは、自分のやるべき仕事のひとつ。今日は結果的にゴールにつながらなかったが、続けていくことが大事だと思う。いまチーム全体が苦しんでいる状態だが、やるべきことをやり続けることでいずれ結果は出せる。そう強く信じている。辛抱強くやり続けるしかない」

【城福 浩監督の会見要旨】
「勝たなければいけないゲームだった。結果は非常に悔しいし、ファン・サポーターにも悔しい想いをさせてしまった。ただ、その中でも励ましの声を聞いて、この人たちの願いを叶えなければいけないと強く痛感している。我々に今できることは、顔を上げて次に進むこと。受け入れがたいゲームだが、直視して次に臨みたい。福岡は徹底してロングボールを入れてきて、2回のチャンスのうち1回の決定機を決めてきた。これもサッカーだと感じるが、我々はチャンスはあったが決めきれなかったという現実を乗り越えなければいけない。クロスのタイミングやコンビネーション、どのエリアでチャレンジングなプレーをするべきかという点をもっと追求していきたい。前半のようなタイトな試合展開でも、決定的なシーンを増やさなければいけない」

【福岡・井原 正巳監督の会見要旨】
「多くのファン・サポーターが味スタに駆けつけてくれたが、今季J1での初勝利し、良いプレゼントができた。福岡で応援してくれている人々にとっても待ちに待った勝点3。吸先の地震で被災された方々にも、九州を代表して勇気を与えるようなゲームができたことを喜ばしく思う。試合については、力のある東京を相手に、我々はシステムを変えて臨んだ。ハードワークすることをベースに、攻撃にもより多く人数をかけることを考えた。選手たちは90分間、強い気持ちで戦った。そのことが最終的に勝点3に繋がった。最後にPKを奪われたが、彼らの姿勢が無失点で終わらせる原動力にもなったと思う。修正点はまだたくさんあるが、今日の勝利はチームにとって大きな白星。過密日程が続くが、しっかりと準備して次につなげたい」