GAME RESULT試合結果

第13節 2015/10/03(土)
観衆 18,810人 
天候 晴、弱 気温 17.4度 湿度 90% 
主審:吉田 寿光 副審:田中 利幸/中野 卓 四審:田島 宏則

J1 2nd 第13節

Eスタ

HOME

サンフレッチェ広島

0-1

試合終了

前半0-0

後半0-1

AWAY

FC東京

サンフレッチェ広島 FC東京
得点者 70' 河野 広貴
62' 佐藤 寿人 → 浅野 拓磨
71' ミキッチ → 山岸 智
83' 柴﨑 晃誠 → 野津田 岳人
選手交代 78' 河野 広貴 → 羽生 直剛
83' 東 慶悟 → 中島 翔哉
90' 橋本 拳人 → 吉本 一謙
16 シュート 13
10 CK 5
9 FK 9
警告 39' 太田 宏介
41' 高橋 秀人
退場
サンフレッチェ広島先発
GK 1 林 卓人
DF 33 塩谷 司
DF 5 千葉 和彦
DF 4 水本 裕貴
MF 14 ミキッチ
MF 8 森﨑 和幸
MF 6 青山 敏弘
MF 27 清水 航平
MF 9 ドウグラス
MF 30 柴﨑 晃誠
FW 11 佐藤 寿人
サンフレッチェ広島控え
GK 13 増田 卓也
DF 19 佐々木 翔
MF 37 宮原 和也
MF 28 丸谷 拓也
MF 16 山岸 智
MF 24 野津田 岳人
FW 29 浅野 拓磨
FC東京先発
GK 46 ブラダ アブラモフ
DF 2 徳永 悠平
DF 3 森重 真人
DF 5 丸山 祐市
DF 6 太田 宏介
MF 4 高橋 秀人
MF 7 米本 拓司
MF 37 橋本 拳人
FW 17 河野 広貴
FW 20 前田 遼一
FW 38 東 慶悟
FC東京控え
GK 13 榎本 達也
DF 29 吉本 一謙
DF 50 松田 陸
MF 8 三田 啓貴
MF 22 羽生 直剛
FW 16 ネイサン バーンズ
FW 39 中島 翔哉

【選手・監督コメント】

集中して粘り強く戦い、勝利をめざす一戦


2ndステージも終盤戦に突入し、東京はアウェイでサンフレッチェ広島と対戦。前節はホームで勝利をもぎ取り、この結果、年間勝点を過去最高の56に積み上げた。2ndステージの順位は5位、年間も3位に踏みとどまっている。ただし、マッシモ監督は「終盤になるにつれ勝点1の重みが増すことになる」と話し、特に順位の近い“直接対決”では、勝点差が一気に変化し、順位に影響することになる。出場停止の明けた高橋も「広島との対戦は“大一番”だと捉えている。勝点の重みを理解しながら、全員で勝利への強い気持ちを表わして戦う」と続け、この時期に上位争いに加わっていることをプラスの力としながら、勝負にこだわって戦う。

対する広島は現在、2ndステージは勝点28で首位。年間では62とし、2位。彼らも優勝をめざすために落とせない一戦が続くが、前節はMFドウグラスを筆頭に、FW浅野らがゴールを重ね、5得点をマーク。それのみならず直近の5試合で15得点を挙げ、4勝1分けと絶好調の様子だ。特に年間得点62、2ndステージ得点33は断然のリーグトップ。得点パターンもMF青山やサイドを起点にした遅攻や、素早いカウンター攻撃など、多様だ。その高い攻撃力をいかに抑えられるかが、まずは第一のポイントになる。

東京は、高橋の出場停止が明け、アンカーとして先発。インサイドハーフは米本と橋本が務め、東をFWとして先発起用。河野をトップ下に配する4-3-3でスタート。また、三田が8月29日清水戦以来のベンチ入り。一方の広島は、ケガのMF柏に代わって、左ワイドにはMF清水を起用してきたが、ほぼベストの布陣。最前線にFW佐藤、シャドーにMFドウグラスと柴崎、ダブルボランチをMF森崎和と青山が務める3-4-2-1。

リーグトップの得点力を誇る広島に対して、粘り強さで上回り、勝利をめざす一戦だ。よく晴れたが、夕刻になるにつれ肌寒さも感じられる広島・エディオンスタジアムにて広島のキックオフで19時4分にスタートした。

拮抗した試合展開の中、スコアレスで前半を折り返す


試合は序盤の1分。広島DF塩谷が前線のFW佐藤に送ったフィードを丸山が跳ね返し、切り替え早く攻撃に転じる。中央の河野が右エリアにスルーパス。そこに前田が抜け出したが、フィニッシュのタイミングは図れず、さらに左エリアまで進入。フォローした東との連係から、中央を上がった米本が抑えたシュートを狙ったが、広島GK林に右下でセーブされた。

その後は、徐々に広島の素早い展開から、フィニッシュまで持ち込まれる展開に。それでも集中し、守備のほころびは見せていない。一方で東京もボールを保持する時間があるが、前線で収められず、失う場面が多い。ビルドアップを工夫したいところだった。迎えた18分の右CK。フィニッシュには持ち込めず、一度は広島にボールを奪われるが、高い位置で奪い返し、河野が右サイドから鋭いシュート。しかし相手GKの好セーブに阻まれた。

25分には河野が広島MFミキッチの上がったスペースを使い、左サイドからエリアにスルーパス。東がワンタッチで前に抜け出して、巧みに右寄りの橋本にラストパス。橋本はこのパスに反応。ゴールに向き直り、抑えたシュート!前線の連動性から決定機を作ったが……ボールはわずかに左に外れる……。

35分が経過し、徐々に東京もボールを保持する時間が増え始め、前線の連動性を活かして決定機を作ったが、決めきることはできず。広島も一旦ボールを奪えば、思いきりよくフィニッシュまで持ち込んでいる。ここで慌てずに、まずは失点を抑えたい。

広島はボールを奪えば素早くサイドに展開し、フィニッシュまで持ち込んできた。特にMFミキッチのパスから立て続けにシュートを打たれ、怖さを見せられたが、東京も粘り強さを失わず。ゴールは許さなかった。一方で東京も徐々にボールを保持。前線の連動性から決定機を作ったが、モノにすることはできず。拮抗した前半はスコアレスで終了した。

首位の広島の猛攻をしのぎ、連勝!!


後半に入り、47分の東京の攻撃。中盤左寄りの米本のクロスから、橋本がヘディング……しかしバウンドして左ポストに当たって跳ね返る。決定的なチャンスだったが、決める事ができず。続く54分には広島・左CKをマイナスに出し、中盤左寄りからファーにクロス。エリアのMFドウグラスに打点の高いヘッドを放たれたが……枠を外れてピンチを免れた。その後も広島にワイドに揺さぶられ、ゴールを脅かされる場面が続いた。しかし東京も粘り強く守り、相手の隙を突いて再び決定機を作ったが、橋本のヘッドはポストに阻まれた。広島は絶好調のFW浅野を途中投入。緊迫した攻防が続く。

迎えた70分。中盤の東がタメを作って左前線に展開。太田がスピードに乗って相手DFの裏に抜け出し、クロス。わずかに長かったが、左エリアの前田が下がりながらもヘッドで中央へ。ここに橋本が走り込み、シュートはヒットし損ねたが、前の河野に当たってコースが変わり、ネットにイン!河野のゴールで先制を果たす。

その後、78分には広島に押し込まれ、中央のMF青山に強烈なミドルを打たれるが、左に外れる。続く83分には広島の左アーリークロスから、ファーでヘディングシュートを打たれたが、ブラダがセーブ!このこぼれ球を突き刺されネットを揺らされたが、その直前に広島のファウルがあり、ノーゴール。

88分にも広島が枠に飛ばす、強烈なミドル。ここでもブラダがセーブ!こぼれ球に詰められ、再び豪快なシュートを打たれたが、わずかに枠外に…。90分には、橋本に代えて吉本を投入し、5バックに。相手の猛攻をしのぎ切りたい状況だった。試合はそのまま1-0で東京が勝利!首位の広島を相手に、90分間気迫のこもった戦いを続け、緊張感のある戦いを制して連勝を飾った。

【選手コメント】
《河野》
「チームが勝てたことが一番良かった。今日の勝利で、残りの試合に向けて全部勝つという雰囲気が、さらに生まれたようにも思う。得点は、右膝に当たって入っただけで…みんなで取ったゴール。もちろん、もっと“自分の形”でゴールを取りたいという気持ちもあるが、どんなゴールでも、チームの得点には変わりはない。何よりみんな、気持ちが入っていた。あの(得点の)時間帯は足が攣りそうだったので、最後にゴール前に入っていこうとした。それが得点につながったので、どういう状況でも諦めず続けていくことが大事。そう改めて感じている」

《橋本》
「攻守において、準備をしてきたことがしっかりと出せたと思う。守備だけではなく、攻撃ではセンターバック…特に森重選手からビルドアップして、右サイドから仕掛けようとした。ボールが前に入ったときには、サポートする形も出せた。広島を相手に、狙いどおりに戦えたことは次につながるはず。自分のプレー精度がもっと高められていれば、さらにチャンスになった。手応えも感じられる反面、そこが反省点でもある」

【マッシモ フィッカデンティ監督の会見要旨】
「非常に良い試合だった。両チームとも組織されたチームで、質の高い試合だったと思う。広島の強さは十分にわかっていたので、試合に対する準備が非常に大事だった。強い広島相手に、このような勝利を収めることができたということは、本当に価値のあることだ。シーズン終盤のこの時期に非常に大きな勝利だと思う。そして、東京のファン・サポーターは言葉も見つからないほど素晴らしい。私がチームに来た初日から愛情を示してくれて、それはどんどん大きくなっていったと感じた。これだけ遠い広島まで、たくさんの方がわざわざ駆けつけてくれた。今日の勝利を彼らに捧げたい」

【広島・森保 一監督の会見要旨】
「多くのサポーターが我々の勝利を見に駆けつけてくれたが、ホームで勝利を届けられず残念に思う。試合に関しては、両チームとも守備の堅いチーム。その中で、1点を争う拮抗した試合になるだろうと考えて、試合に臨んだ。内容としては、両チームともチャンスがあった。守備で破たんすることなく、どれだけチャンスをものにできるかという点において、我々はゴールを奪うことができなかったが、東京は得点した。我々が勝ってもおかしくない内容だったと思うが、反省して次に向かいたい」