GAME RESULT試合結果

第11節 2015/9/19(土)
観衆 30,999人 
天候 晴、弱 気温 25.3度 湿度 70% 
主審:木村 博之 副審:名木 利幸/山口 博司 四審:福岡 靖人

J1 2nd 第11節

日産ス

HOME

横浜F・マリノス

1-0

試合終了

前半0-0

後半1-0

AWAY

FC東京

横浜F・マリノス FC東京
88' 富樫 敬真
得点者
73' 伊藤 翔 → 富樫 敬真
90' 中村 俊輔 → 兵藤 慎剛
選手交代 46' ネイサン バーンズ → 中島 翔哉
71' 野澤 英之 → 松田 陸
89' 東 慶悟 → サンダサ
13 シュート 3
6 CK 2
13 FK 11
29' 齋藤 学
警告
退場
横浜F・マリノス先発
GK 21 飯倉 大樹
DF 13 小林 祐三
DF 22 中澤 佑二
DF 5 ファビオ
DF 23 下平 匠
MF 28 喜田 拓也
MF 6 三門 雄大
MF 39 アデミウソン
MF 10 中村 俊輔
MF 11 齋藤 学
FW 16 伊藤 翔
横浜F・マリノス控え
GK 1 榎本 哲也
DF 4 栗原 勇蔵
DF 24 奈良輪 雄太
MF 7 兵藤 慎剛
MF 25 藤本 淳吾
FW 19 仲川 輝人
FW 37 富樫 敬真
FC東京先発
GK 46 ブラダ アブラモフ
DF 2 徳永 悠平
DF 3 森重 真人
DF 5 丸山 祐市
DF 6 太田 宏介
MF 7 米本 拓司
MF 34 野澤 英之
MF 37 橋本 拳人
FW 16 ネイサン バーンズ
FW 20 前田 遼一
FW 38 東 慶悟
FC東京控え
GK 13 榎本 達也
DF 29 吉本 一謙
DF 50 松田 陸
MF 22 羽生 直剛
FW 17 河野 広貴
FW 21 サンダサ
FW 39 中島 翔哉

【選手・監督コメント】

総力戦で臨む第11節、好調の横浜FMに挑む


2ndステージ第11節を迎え、横浜F・マリノスと対戦。アウェイに乗り込む。
前節は神戸に主導権を握られた時間帯もあったが、粘り強い戦いから鋭いカウンターを仕掛け、前田がハットトリックを達成。同時に無失点に抑え、勝ち点3を掴んだ。この結果、リーグ6戦負けなしとした。リーグ終盤に向けて一戦も落とすことのできない状況が続くが、堅守をベースとした戦い方は成熟度を増し、カウンターを主体とした攻撃の歯車も噛み合いつつある。一歩ずつさらに成長しながら、連勝をめざす一戦だ。

ただし、高橋が警告累積のため、2試合の出場停止に。そのため今節はメンバーを入れ替え、野澤、橋本、東をスタメン起用。米本と野澤のダブルボランチ、両サイドに橋本と東、2トップをネイサン バーンズと前田が組む4-4-2の布陣。GKは前節に続いてブラダ アブラモフが先発し、まさに総力戦で臨む。

対する横浜FMの2ndステージは現在、勝ち点15で7位に。前節こそ新潟に引き分けに持ち込まれたが、8月には名古屋、甲府、鳥栖、浦和を撃破して4連勝を果たし、直近のリーグ戦では4勝1分と好調だ。その中でも、中盤のパスワークやFW伊藤のポストプレーから、トップ下のMF中村が起点を作り、両サイドのMF齋藤、MFアデミウソンの果敢なドリブルやシュート力を活かして勝点につなげている。

それに対して東京は、いつもどおりにまず失点を抑えることを意識し、バランスを保って戦いたい。マッシモ監督は「“1点”が試合のバランスや戦術を変えることになり、互いにとって難しい試合になるだろう。ワンプレーが試合の流れを変えることにもなるので、攻守両面での精度、集中が求められる」と話す。「ただしチームの特徴が変わるわけではない。横浜FMは彼らのスタイル、私たちは私たちのスタイルを活かして勝利をめざす」と真っ向勝負を挑む。

久しぶりによく晴れ渡り、残暑を感じさせる気候のもと、試合は19時4分に横浜FMのキックオフでスタートした。

序盤のチャンスを活かせず、横浜に主導権を握られたが、我慢強く対抗


立ち上がりは横浜FMのスピード感のある攻撃に自陣に押し込まれた。しかし東京は厳しい守備でエリアには進入させなかった。7分には、リスタートの流れから右前線で起点を作り、サイドからのパスに合わせて中央に走り込んだ東が豪快に右足を振り抜いた。しかし、相手GKの好セーブに阻まれる。8分にも中盤での激しい攻防から、右エリアのネイサン バーンズがシュート体勢に入り、右CKを獲得。太田のCKからファーの丸山がヘディングを放ったが、枠を捉えることはできなかった。12分、DFラインで横浜FMのボールを丸山がカット。左サイドの東→中央の野澤がつなぎ、さらに左に展開。太田がアーリークロスをエリアに送り、ニアに前田が突っ込んだが、先に相手GKにキャッチされる。

切り替えの早い攻撃を仕掛けたが、チャンスを活かしきれず、その後は徐々に横浜FMのボール支配を許すことになった。13分、横浜FMの前線へのフィードから、FW伊藤に東京DFのあいだを抜け出されたが、エリア内に戻った丸山がスライディングでカット。18分には中盤のパスをインターセプトされ、横浜MF齋藤のドリブルを許すが、森重が強さを発揮し、ボールを奪って攻撃参加。しかし右の橋本につなぎ、そこから前に運ぼうとしたところで横浜に阻まれる。26分にも横浜FM・MFアデミウソンに左エリアに進入されたが、切り返しに対して森重がぴったりとマークし、抑えきる。

前半をとおして横浜FMのサイドチェンジや、MF中村を起点としたパスワークに揺さぶられる場面もあったが、東京は我慢強く戦い、危険な場面では相手に自由にプレーさせなかった。ただし攻撃面では、横浜FMの激しい守備の前に精度を欠くことになった。42分、左サイドでネイサン バーンズと東がプレスをかけ、太田が奪い切り、自らドリブルで中央を上がる。しかしフォローしたネイサン バーンズがエリア内に狙った縦パスは、横浜FMにカットされる。

45分には横浜FM・左サイドのMF齋藤に強烈なミドルを打たれたが、ブラダ アブラモフが横っ飛びでセーブ。こぼれたところに横浜FM・DF小林に詰められたが、丸山、東がケアし、そこからカウンターに持ち込もうとしたが体勢が整わず。スコアレスのまま、後半へと折り返した。

終了間際に失点を喫し、敗戦……


東京は後半からネイサン バーンズに代えて中島を投入。早くも1人目の交代策を使い、勝利をめざそうとした。46分、速攻を仕掛け、左サイドを上がった橋本がクロスを送るが、ファーからゴール前に走った東は少し前に入り過ぎ、コントロールできず。52分にはエリア内へのフィードに対して前田が走り込んだが、相手GKに素早く飛び出されて処理される。59分、太田のクロスは、中央に突っ込んだ中島にはわずかにタイミングが合わず、シュートには持ち込めなかった。このこぼれから横浜が一気に前線に。自陣で横浜FM・MFアデミウソンに仕掛けられ、森重と1対1の場面を作られたが、ここでも森重が粘り強く対応。最後は右サイドを上がったFW伊藤にパスを出されたが、そこは丸山がケア。最後にクロスを入れられたが、ブラダ アブラモフがキャッチした。

守備のほころびは作らず、一方で攻撃では徐々にボールをつなぎ、サイドからゴール前に迫る場面を作り始めた。73分には野澤に代えて松田を右MFに投入。橋本がボランチに回る形に。横浜FMも75分、JFA・Jリーグ特別指定選手のFW富樫を投入。互いに戦術的な交代策を行い、ゴールをめざした。だが、その後は横浜FMの激しい当たりの前にボールを失う場面が増え、苦しい展開に。それでも緊迫した場面をよく耐えしのぎ、スコアレスのまま時間は経過。迎えた87分、素早く前線に仕掛け、右サイドから中央の中島がドリブルで上がり、タイミングをずらして左エリアの前田にラストパスを送る。だが、前田のトラップはわずかに長くなり、直後に横浜FM・MF三門との激しい競り合いの中で倒れたが、相手のファウルはなし。

ビッグチャンスを活かせず、すぐさま相手の反撃を受ける。一度はスローインに逃れたが、再びパスをつながれ、横浜FM・左エリア外のMF中村のキープを許すことに。これにプレスをかけることができず、ゴール前に狙い澄ましたクロスを送られた。これに合わせ、太田と丸山の間に横浜FW富樫にフリーで飛び出され……打点の高いヘディングを突き刺され、88分に失点……。

直後にはサンダサを投入したが、反撃の時間は残されてはいなかった。結果的に後半のシュート数はゼロに終わり、終了間際の痛恨の失点でリーグ7試合ぶりの敗戦を喫することになった。

【選手コメント】
《森重》
「互いにバランスを崩さず、ワンチャンスをどちらが決めるか……という試合。バランスを崩したほうが負けるというゲームだった。僕たちにも前半1本、後半には前田選手のチャンスがあった。横浜FMにボールを持たれたが、相手の決定機もあのゴールシーンだけだったと思う。僕たちは我慢強く戦うことができた。それでも勝てなかったのは、まだまだ経験や力が足りないということ。勝負を左右する局面があるということを反省したい」

《野澤》
「相手のトップ下に気を取られすぎて、ボランチにプレッシャーをかけることができなかった。後ろを気にしながらも、横浜FMのボランチに強く当たりにいくことが必要だったと思う。また、横浜FMの守備が良かった…という要因もあるが、自分たちが守備に走らされ、攻撃のときにあまりパワーをかけられなかった。そのためリズムが作れなかった。敗戦について、もちろん反省をするが、次に負けないことが大事。個人的にも今日のような経験を今後に活かしていくことが大切だと思う」

【マッシモ フィッカデンティ監督の会見要旨】
「展開は、予想通り戦術面が目立つ試合となった。相手の状態も良く、あまりスペースを与えてくれなかった。両チームとも、決定機がほとんどない試合だった。少ない決定機をものにできれば、勝ち点3を獲得できたと思う。前田の決定機を決めることができず、その1分後に決められた。我々は、自分たちの試合ができたと思っているし、出場停止の選手もいる中で野澤や橋本はよく戦った。結果は残念だが、次に向けて準備をし、自信をもって前を向かなければならない。
(横浜FMのスピードをよく抑えていたが、攻撃が上手くいかなかった理由は?)
相手も決定的なシュートはほとんどなく、互いにスペースを与えなかった。最後の10分は、もう少し足が動くかと考えていたが、守備陣に関しては評価したい。
(森重と丸山は横浜FM・FW富樫選手の動きに反応できなかったか?)
失点をするときは、必ず何かしらミスを犯しているものなので確認して修正したい。ただセンターバックの2人は、経験豊富な相手選手に対して試合を通してよく戦ったと思う」

【横浜FM・エリク モンバエルツ監督の会見要旨】
「主導権を握ってボールを保持することができ、辛抱強く自分たちのプレーを続けることができた。東京は守備が固いチームなので、その守備を崩すために辛抱強くポゼッションすることを意識した。同時に東京はカウンターが良いチーム。ボールを奪われた瞬間の注意深さが必要だったが、今日はしっかりと防ぐことができた。ポゼッション率やチャンスの数を考えても、今日の勝利は妥当な結果だと思う」