GAME RESULT試合結果

第2節 2015/9/06(日)
観衆 8,568人 
天候 曇、無 気温 24.2度 湿度 93% 
主審:東城 穣 副審:山内 宏志/今岡 洋二 四審:野田 祐樹

YNC 決勝トーナメント 第2節

カシマ

HOME

鹿島アントラーズ

3-0

試合終了

前半1-0

後半2-0

AWAY

FC東京

鹿島アントラーズ FC東京
07' 金崎 夢生
60' 金崎 夢生
90'+5 遠藤 康
得点者
73' 赤﨑 秀平 → 土居 聖真
選手交代 36' 羽生 直剛 → 平山 相太
51' 前田 遼一 → 河野 広貴
62' 東 慶悟 → 橋本 拳人
18 シュート 7
6 CK 2
17 FK 22
71' 小笠原 満男
警告 85' 中島 翔哉
退場
鹿島アントラーズ先発
GK 21 曽ヶ端 準
DF 22 西 大伍
DF 14 ファン ソッコ
DF 5 青木 剛
DF 16 山本 脩斗
MF 4 山村 和也
MF 40 小笠原 満男
MF 25 遠藤 康
MF 7 カイオ
FW 33 金崎 夢生
FW 18 赤﨑 秀平
鹿島アントラーズ控え
GK 1 佐藤 昭大
DF 23 植田 直通
MF 8 土居 聖真
MF 10 本山 雅志
MF 13 中村 充孝
MF 30 大橋 尚志
FW 34 鈴木 優磨
FC東京先発
GK 13 榎本 達也
DF 2 徳永 悠平
DF 29 吉本 一謙
DF 33 奈良 竜樹
DF 6 太田 宏介
MF 4 高橋 秀人
MF 7 米本 拓司
MF 22 羽生 直剛
FW 20 前田 遼一
FW 38 東 慶悟
FW 39 中島 翔哉
FC東京控え
GK 46 ブラダ アブラモフ
DF 50 松田 陸
MF 8 三田 啓貴
MF 37 橋本 拳人
FW 9 平山 相太
FW 17 河野 広貴
FW 21 サンダサ

【選手・監督コメント】

ナビスコ準々決勝第2戦、勝利のみをめざして


準々決勝第1戦から中3日で迎える第2戦、鹿島アントラーズとのアウェイゲームに臨む。第1戦は追いつく形で引き分け、準決勝進出のためには、この第2戦で勝利することがまず第一の条件になる。引き分けの場合は3対3以上に持ちこまなければいけない。また、90分を終えて2対2の場合は延長戦に突入する。これらの条件に対して、東京の選手たちは「余計なことを考えず、失点を抑え、1点を取って勝つことをめざせば良い。やるべきことははっきりしている」と話し、まさに90分間の一発勝負に賭ける心積りだ。

鹿島にとっては、第1戦のアウェイゴール数により、0対0や1対1の引き分けでも勝ち上がりが決まる状況のため、東京は先制点を奪うことが重要になるが、リードをした後、あるいはもし失点を喫したとしても慌てず、意思統一を図って戦う必要性があるだろう。勝負にこだわる強い気持ちと、一体感のある戦いで鹿島から勝利をもぎ取りたい。

ただし、この試合も代表メンバーの森重と丸山、ネイサン バーンズが欠場。連戦も考慮して、今日は羽生と東を先発起用。前節に続いてFWとして中島が、センターバックには奈良がスタメンに名を連ねる。前線は前田を中央に、右に東、左に中島。中盤は高橋がアンカー、インサイドハーフを米本と羽生が務める4-3-3で臨む。また、新加入のGKブラダアブラモフも初のベンチ入りを果たした。

鹿島は第1戦から変わって、FWダヴィが欠場。FW赤崎と共にFW金崎が先発。中盤サイドにはMFカイオ、センターバックの一角をDF青木が務める布陣だ。

試合前には一時的に上がったものの、断続的に雨が降る中、試合は18時34分に鹿島のキックオフでスタートした。

早い時間帯に先制を許し、苦しい展開に


立ち上がりから共にアグレッシブな姿勢を打ち出し、ゴールに迫った。2分、東京は徳永→東が右前線を突き、内側からフォローした中島がさらに前に一歩持ち出し、ゴール前にグラウンダー。5分には中盤・右サイドライン際で徳永がインターセプト。強さを活かして前線まで上がり、クロスを送る。サイドを起点に攻め込んだが、いずれもシュートまでは持ち込めなかった。

7分、鹿島・MF金崎が、左サイドのDF山本からのヘディングを受け、トラップから反転。高橋をかわしてドリブルで中央に運び、ミドルを放つ。シュートは榎本の正面に飛んだかに思えたが、直前でイレギュラーにバウンドした強烈なボールは手から逸れてネットにイン。思わぬ形で先制を許してしまった……。

しかし直後には右エリア手前の米本が相手DF2人をフェイントで切り返し、抑えたミドルシュートを放つ。だが右下を捉えたボールは鹿島GK曽ヶ端にはじかれ、右サイドに流れる。羽生がこれを拾ってつなぎ直そうとしたが、前線の人数が足りず、鹿島に守りきられる。14分には右前線で粘り強くマイボールにし、東がクロス。後方からニアに中島が走り込んだが、合わせることはできなかった。

先制を許しても慌てることなく反撃に臨もうとしたが、前半に放ったシュートは米本のこの1本のみ。徐々に勢いを増す鹿島にリズムを掴まれ、自陣に押し込まれた。前からプレスをかけても、巧みに鹿島にかわされるシーンが目立ち、自陣で奪っても前線までボールを運ぶことができなくなった。そのため36分、早くも平山を投入。高橋と米本のダブルボランチとし、中島と東がサイドハーフを務める4-4-2に変更。前線にボールを集め、平山を起点に反撃に臨もうとした。だが時間の経過とともに防戦一方に。

43分、ようやく左サイドでのFKを得たが、太田が前線に送ったキックは、鹿島GKがパンチング。東京の選手が誰もいないファーにきっちりと流され、鹿島ボールに。それでもDFラインでは集中と粘り強さを発揮し、追加点は許さなかったが、1点のビハインドを負ったまま、前半を終了した。

リズムを立て直せず、3失点を喫してベスト8で終える


巻き返しを図ろうとして臨んだ後半、48分には太田の長い左クロスに合わせ、右エリアに高橋が走り込むが、競り合いの中で上手く落として、中央の平山につなぐことはできなかった。49分、左エリア角の東が相手を背にしてフェイントでかわし、ゴールに向き直ってクロス。だが中央に飛び込んだ平山は競り合いの中で倒れ、フィニッシュに持ち込めない。51分には河野を投入。57分にはその河野が果敢に仕掛け、中島とのパス交換から右エリアに切り込み、中央の平山に。平山はゴールを狙おうとするが、鹿島DFにブロックされた。

鹿島の出足の早い厳しい守備の前に、前線で収めることもセカンドボールを奪うこともままならなくなった。60分、自陣から前につなごうとするが精度を欠き、中盤の米本がヘッドで前に送ったボールを鹿島に奪われて逆襲をくらう。MF山村の縦パスから、MF金崎がドリブルで中央を前進。東京DFを前にしてミドルを放つ。グラウンダーのシュートは、東京DFのあいだを抜けるように左下にゴール……。巧みなシュートではあったが、東京にとっては厳しい2失点目を失った……。

それでも諦めることなく、62分には橋本を投入。ボールを奪うことからリズムを作り、反撃に臨もうとした。67分には奈良からのフィードを受けた平山がファウルを受け、相手陣内左寄りでFKを獲得。太田が鋭いキックを前線に送ったが、GKが直接キャッチ。71分にも右CKのチャンスを得て、その流れから両サイドからクロスを入れたが、鹿島に跳ね返され、最後は右エリアの奈良がゴールを狙ったが左に外れる。

セットプレーのチャンスも活かしきれず、終盤は攻め込む中で鹿島に奪われ、カウンターを受ける展開に。70分には自陣から攻め上がろうとしたところで、サイドチェンジのボールを鹿島にカットされる。鹿島は左→右と揺さぶり、再び左エリアに進入したMF土居がゴール前に折り返す。これが吉本の手に当たり……PKを与える。MF金崎が狙ったキックはクロスバーの中央をヒット。PKでの失点は免れたが、その後も攻め上がる途中でミスが出て、鹿島の反撃を受ける苦しい展開が続いた。

83分、徳永の右クロスをファーの平山が落とし、エリア中央の橋本がトラップからボレーで狙ったシュートは枠を捉えることができず。89分に、中盤右サイドからのFKを徳永が前線に送り、左エリアの平山が相手DFの頭上からヘディングシュートを放ったが、GK正面に。そして、アディショナルタイムには東京のクリアボールを鹿島MF遠藤に拾われ、ダイレクトでミドルシュートをゴール上に叩きこまれ……タイムアップ。3失点を喫する一方、無得点に終わり、完敗。準決勝進出はかなわず。今季のナビスコカップはベスト8で終えることになった。

【選手コメント】
《榎本》
「最初の失点一つで戦い方が難しくなったし、雰囲気を落とすことにもなった。申し訳なく思うし、もったいなかった。敗因にはさまざまな要素があると思うが、改めて、先に失点すると戦い方が難しくなると痛感した。チームの勝率を高めていくためにも失点を抑え、我慢してゲームを進めることが大事。個人的にももっと質を高めていかなければいけないし、精神的にも体力的にもパフォーマンスもさらに向上させ、リーグ戦に向かいたい」

《徳永》
「なかなかボールをつなげず、自分たちの時間やリズムを作れずに苦しかった。平山選手出場後、前線にボールを送ってセカンドを拾おうと話していたが、鹿島のほうが反応も出足も早かった。ラインを押し上げようとしたが、それができない状態になった。勝てなかったことを残念に、申し訳なく思うが、それでも敗戦から学ぶこともあるはず。現状をしっかりと受け止めて、もっともっと成長していきたい」

【マッシモ フィッカデンティ監督の会見要旨】
「序盤の10分間は良い形で試合に入ることができていた。1失点目を許した後、戦術面で我々がやろうとしていることができなかった。2失点目の後は相手にスペースを与えすぎた。鹿島は良いチームで、良い監督、選手が揃っている。今日の結果は受け入れるしかない。
(平山の投入について)
鹿島がリードした後、引いてきたので、前線で戦うプレーヤーを一人増やした。ピッチが滑りやすかったこともあり、後ろからボールをつなぐことができなかった部分もあった。今日に関してはコンディションが上がっていない選手や、若く経験の少ない選手もいたが、3失点目は不要なゴール。監督としてさまざまな試合を経験し、物事が理想通りにいかないこともわかっている。再びリーグ戦に集中していきたい」

【鹿島・石井 正忠監督の会見要旨】
「厳しい戦いになると予想していたが、思ったより早い時間に先制することができた。選手たちにはミーティングから1点を取った後も追加点を狙いに行くように伝えていたし、勝って試合を終えようと話した。無失点で終えることができたのも、評価できる点。試合前には、DF青木が『雨の中、駆けつけてくれたファン・サポーター、テレビの前で応援してくれる方々に良い試合を見せよう』と掛け声をかけてくれ、それもチームを乗せてくれたと思う。
(思いきりが良く、競り合いでほとんど負けなかったが)
第1戦は立ち上がりに消極的になり、失点をしたので、短い時間だったがトレーニングで意識付けを行った。練習で常に求めていることを出せた。日頃の積み重ねだと思う」