GAME RESULT試合結果

第13節 2015/5/23(土)
観衆 23,460人 
天候 曇、弱 気温 21.6度 湿度 56% 
主審:中村 太 副審:伊東 知哉/村上 孝治 四審:西橋 勲

J1 1st 第13節

味スタ

HOME

FC東京

0-1

試合終了

前半0-0

後半0-1

AWAY

名古屋グランパス

FC東京 名古屋グランパス
得点者 73' オウンゴール
73' 河野 広貴 → 三田 啓貴
82' 梶山 陽平 → 林 容平
86' 前田 遼一 → ラサッド
選手交代 46' 小川 佳純 → 川又 堅碁
59' ダニルソン → 磯村 亮太
89' 小屋松 知哉 → 松田 力
11 シュート 5
9 CK 3
16 FK 18
39' 徳永 悠平
警告 79' 磯村 亮太
84' 磯村 亮太
退場 84' 磯村 亮太
FC東京先発
GK 1 権田 修一
DF 2 徳永 悠平
DF 3 森重 真人
DF 29 吉本 一謙
DF 6 太田 宏介
MF 4 高橋 秀人
MF 7 米本 拓司
MF 10 梶山 陽平
FW 14 武藤 嘉紀
FW 17 河野 広貴
FW 20 前田 遼一
FC東京控え
GK 13 榎本 達也
DF 5 丸山 祐市
DF 50 松田 陸
MF 8 三田 啓貴
MF 22 羽生 直剛
FW 15 ラサッド
FW 23 林 容平
名古屋グランパス先発
GK 1 楢﨑 正剛
DF 19 矢野 貴章
DF 2 竹内 彬
DF 4 田中 マルクス闘莉王
DF 6 本多 勇喜
MF 22 小屋松 知哉
MF 8 ダニルソン
MF 20 矢田 旭
MF 10 小川 佳純
FW 18 ノヴァコヴィッチ
FW 11 永井 謙佑
名古屋グランパス控え
GK 21 西村 弘司
DF 3 牟田 雄祐
DF 29 佐藤 和樹
MF 13 磯村 亮太
MF 14 田鍋 陵太
FW 17 松田 力
FW 32 川又 堅碁

【選手・監督コメント】

原点に立ち返り、リーグ3試合ぶりの勝利をめざす


ナビスコ甲府戦から中2日で迎えるリーグ第13節。味スタにて名古屋グランパスを迎え撃つ。甲府戦は苦しみながらも勝利を掴んだ。連勝時の良い流れや勢いを取り戻したとは言い切れないが、マッシモ監督は「我々にとって大事な結果」と前向きに捉え、さらに「この勝利を機に、ここ最近は少し忘れかけていた闘争心をもう一度取り戻したい」と話す。さまざまな反省点を次に活かしながら「自分たちの原点とサッカーの本質を見直す(米本)」ことでリーグ戦では3試合ぶりの勝利をめざす。

ただし、今節はカニーニと東が出場停止に。一方でナビスコカップを欠場した徳永、河野が先発に復帰。センターバックは森重と吉本。同時に名古屋対策を踏まえ、高橋と梶山がダブルボランチを組み、両サイドに米本と武藤。最前線に前田、トップ下に河野という4-4-1-1の形で臨むことになった。

対する名古屋は現在、勝ち点14で11位。今季はFWレアンドロ ドミンゲス、MF田口らが負傷離脱し、今ひとつ勢いに乗れず、現在リーグ戦は3試合無得点で3連敗中。だが、ナビスコ前節は負傷の癒えたMFダニルソン、DF本多が復帰。FW小屋松とノヴァコヴィッチがゴールをマークし、決勝トーナメントへの進出を確定している。今節は、メンバー表の上では4-4-2だが、FWノヴァコヴィッチを最前線に起用。2シャドーにMF小屋松とMF小川。両ワイドにDF矢野とFW永井。MFダニルソンとMF矢田がダブルボランチを組む3-4-2-1の布陣でスタート。個々の能力の高い名古屋に対して、東京はチームとしての連動や熟成度も武器として一体感をもって勝ち点3を奪いにいく。

曇り空の味スタ、試合は19時3分に東京のキックオフでスタートした。

ボールを支配して主導権を握り、名古屋にはチャンスを作らせず


開始から勢いをもって攻め込み、2分には太田のクロスに対して、ゴール前に入った米本がヘディングで合わせる。バーの上に外れたが、序盤から球際の激しさや闘争心を発揮し、名古屋にリズムを掴ませなかった。16分には左前線でのパス交換から、エリア角の高橋が反転してシュート体勢に。ブロックされたが、左CKを獲得。19分にも太田のアーリークロスに合わせて武藤が飛び込んだが、直前で名古屋DFにクリアされCKに。

21分には前線でのテンポのよいパス回しから、太田が中に切り返して仕掛け、左エリア手前でFKを獲得。これを太田が右エリアに送り、ファーでフリーになった森重がヘディング。だが折り返しが中途半端になり、ボールは名古屋GKに抑えられる。32分にも左サイド・ライン際からのFKを得て、エリア中央に前田が飛び込んだが体勢を崩して打ちきれず。38分には名古屋・MF矢田のクロスが東京DFをかすめ、CKに。この左CKからMF小屋松にシュートを打たれたが、権田がセーブ。これが名古屋の前半唯一のシュートとなったが、東京も前半5本のCKをはじめ、セットプレーを活かすことはできなかった。

前半アディショナルタイムには、自陣からスピーディにつなぎ、中盤の前田が前を向いてワンタッチで右前線に武藤を走らせ、右CKを獲得する。ここからのこぼれに米本が合わせるが、シュートは勢いがなかった。終始テンポのよいパス回しから攻め込み、東京のペースで進んだが、名古屋は両ワイドも引いて5バックに近い形に。それに対して決定的といえるチャンスを作ることはできず、スコアレスで前半を終えた。

オウンゴールにより先制を許し……総力戦での反撃も実らず


後半から名古屋はFW川又を投入し、立て直しを図ってきた。それでも東京のペースは変わらず。48分には武藤が右エリア手前から強烈なドリブルシュートを放つが、バーぎりぎりでGKの片手セーブに阻まれた。55分を過ぎる頃には中盤でボールを奪い続け、名古屋を前に進ませなかったが、一方で引いてゴール前を固める名古屋DFに対して隙を突くことができず。クロスを入れても跳ね返される場面が続いた。

59分、名古屋MFダニルソンが負傷交代し、MF磯村がイン。69分には太田の左クロスに、エリア中央に飛び出した武藤が足元で合わせたが……GKの正面に。チャンスに決めきれず、反対に名古屋の逆襲をくらい、60分には名古屋の右クロスからFWノヴァコヴィッチに決定的なヘディングを放たれたが権田がセーブ。61分には名古屋・FW永井に左サイドからの突破を許したが、吉本がスライディングでクリアした。

直後には前田が中央をドリブルで持ち上がる。左から武藤が名古屋DFを引き連れながらエリアの前に入るが、左の河野はフォローしきれず。前田がゴール前の密集の間からシュートを放ったがGK正面に…。73分、今度は武藤が中央をドリブル。しかし名古屋DFに人数をかけて立ちはだかられ、フィニッシュはできなかった。カウンターの応酬になる中、名古屋GKのキックからMF矢田が中央をドリブルで上がり、左前線のMF小屋松に展開。東京はここで抑えることができず。MF小屋松は、エリアに飛び出したFW川又にグラウンダーのクロス。これを森重がカットしようとしたが、ボールは自陣ゴールにイン……。痛恨のオウンゴールで先制を許してしまった。

東京は73分に三田を、82分には林を投入。一方の名古屋は84分、MF磯村が2度目の警告を受け、退場に。10人になった名古屋に対して86分には初出場となるラサッドを投入。総力戦で反撃に臨んだ。だが87分、左の太田→三田が左エリアの相手の裏に抜け出し、ゴール前にグラウンダーのラストパス。ファーに林が滑り込んだが………わずかに触れず。決定的だったが、決めることができなかった。90分には左のショートCKから、三田のクロスをファーのラサッドが折り返すが、名古屋に守りきられる。4分のアディショナルタイムには吉本もシュートを狙うなど、全員で諦めず攻め込んだが、ゴール前を固める名古屋DFを崩すことができず。無得点での敗戦で、リーグ3連敗を喫した。

【選手コメント】
《森重》
「前半から良い戦いができていた。なかなか得点にはつながらなかったが、クロスからチャンスは作っていた。ただし得点ができないのであれば、0対0にしなければいけなかった。非常にふがいなく、申し訳なく思う」

《米本》
「本来の僕たちがやらなければいけないことを、相手にやられてしまった。こういう試合で勝ち切る、あるいは、せめて引き分けにしなければいけなかったが、それができず、すごく悔しい。もし1得点できれば、展開が変わっていたとも思う。『1点』というのが本当に大事だと改めて痛感させられた」

【マッシモ フィッカデンティ監督の会見要旨】
「言葉が見つからないような信じられない敗戦となった。数えられないほどのクロスを上げ、チャンスを作り続けた。一方的な試合で、いいプレッシャーをかけることもできていた。だがエリアでの精度を高めていかなければいけない。
(試合後、選手にどのような言葉をかけたか?)
今日のようなサッカーを続けて、チャンスの数の1割でもゴールが生まれれば、どんなチームにも勝利を収めることができると伝えた。選手は素晴らしいプレーを見せて、相手を自由にさせなかった。90分間常に相手陣内に押し込んでいた。しかしサッカーはゴールを決めなければ勝つことはできない。今日はフィニッシュの精度だけが足りなかった。選手たちは全てを出し切り、本当のチームスピリットを見せてくれたが、名古屋は経験のあるチーム。わずかなチャンスを活かしたが、運による部分が大きかったとも思う。
(前半からより多くのサイド攻撃を行うべきだったのではないか?)
サッカーはバランスが大事。米本に惜しいチャンスがあり、徳永も積極的に前線へ上がり、完全に相手を上回っていた。スピードある攻撃でスペースを突き、セットプレーからの決定機もあった。その中でカウンターから1点を取られて敗れたが、こういう時こそ顔を上げて自分たちのプレーを続けなければならない。勇気を持ち、胸を張って前進しなければならない」

【名古屋・西野 朗監督の会見要旨】
「連敗を止めたことは喜びたいが、内容は素直に喜べるものではなかった。オフェンスでは決定機すら少なく、満足できる攻撃はできなかった。ここ数試合、チャンスは多く作るも決定力に欠けるという印象だったが、今日はチャンスの数も乏しかった。ディフェンスに関しては選手間で意思統一ができ、まずまずの内容だったと思う。割り切って守備に徹した中で得点することができたが、チームとしてさらに改善していきたい」