GAME RESULT試合結果

第5節 2015/5/20(水)
観衆 8,699人 
天候 曇、無 気温 23.0度 湿度 68% 
主審:家本 政明 副審:蒲澤 淳一/川崎 秋仁 四審:荒木 友輔

YNC 予選Aグループ 第5節

味スタ

HOME

FC東京

2-1

試合終了

前半1-0

後半1-1

AWAY

ヴァンフォーレ甲府

FC東京 ヴァンフォーレ甲府
41' 武藤 嘉紀
90'+4 武藤 嘉紀
得点者 85' 松本 大輝
71' 三田 啓貴 → 羽生 直剛
87' 東 慶悟 → 林 容平
選手交代 55' 盛田 剛平 → アドリアーノ
66' 野田 紘史 → 橋爪 勇樹
83' 保坂 一成 → 稲垣 祥
9 シュート 7
7 CK 5
16 FK 15
警告 53' 盛田 剛平
74' 松本 大輝
79' 新井 涼平
退場
FC東京先発
GK 1 権田 修一
DF 50 松田 陸
DF 3 森重 真人
DF 5 丸山 祐市
DF 6 太田 宏介
MF 4 高橋 秀人
MF 7 米本 拓司
MF 8 三田 啓貴
FW 14 武藤 嘉紀
FW 20 前田 遼一
FW 38 東 慶悟
FC東京控え
GK 13 榎本 達也
DF 29 吉本 一謙
DF 33 奈良 竜樹
MF 10 梶山 陽平
MF 22 羽生 直剛
FW 15 ラサッド
FW 23 林 容平
ヴァンフォーレ甲府先発
GK 1 荻 晃太
DF 22 渡邉 将基
DF 3 畑尾 大翔
DF 8 新井 涼平
MF 24 松本 大輝
MF 30 保坂 一成
MF 18 下田 北斗
MF 13 野田 紘史
FW 14 堀米 勇輝
FW 15 伊東 純也
FW 19 盛田 剛平
ヴァンフォーレ甲府控え
GK 31 岡西 宏祐
DF 26 熊谷 駿
DF 33 西山 雄介
MF 23 稲垣 祥
MF 25 若杉 好輝
MF 28 橋爪 勇樹
FW 11 アドリアーノ

【選手・監督コメント】

ナビスコカップが再開、流れと自信を取り戻したい


再び連戦の日程を迎える中で、ナビスコカップが再開。予選リーグ第5節としてヴァンフォーレ甲府を味スタにて迎え撃つ。リーグ前節は浦和に4失点を喫し、ダメージの大きい敗れ方をした。だがここで立て直しを図り、連敗の流れを断ち切りたい。同時にマッシモ監督以下選手たちは「ナビスコも我々にとって重要な大会。優勝をめざして一戦一戦を大事に戦う」と話す。第3節を終えて勝ち点7でグループAの首位に立つ東京だが、今節勝ち点3を獲得すれば、グループリーグ突破に大きく近づく。チーム一丸となって勝利をめざす一戦だ。

ただし今節は、徳永、河野、カニーニが欠場。そのため、右サイドバックには松田が今季初先発。センターバックには丸山をスタメン起用。中盤は高橋をアンカーとし、米本と三田。2トップに武藤と前田。トップ下に東を配して臨むことになった。

対する甲府は、ナビスコカップでは3節を終えて勝ち点1にとどまり、7位に。またリーグ戦でも最下位を脱出しきれていないが、監督交替を経て、佐久間監督が新たに指揮を執り、前節は3試合ぶりの勝利を掴んでいる。甲府も今節はメンバーを入れ替え、新加入のFWバレーは欠場。リーグ前節に先発した選手はDF新井のみだが、彼らもまたチャンスを活かそうと強い気持ちで勝利に向かってくるだろう。

特に甲府は3-4-2-1の布陣で、リーグ1stの対戦時(4月4日第4節)にもボールを保持されて反撃にあい、苦しめられた。甲府のワイドを起点にした攻撃を粘り強く抑え、東京も両サイドからのクロスなどから、彼らの堅守を打ち破りたい。

日が落ちても蒸し暑さの残る味スタ、試合は19時4分に東京のキックオフでスタートした。

セットプレーから、武藤が先制弾をもぎ取る


序盤から東京がボールを支配した。パスをつないで甲府陣内で試合を進め、度々CKやFKのチャンスを獲得した。11分には左サイドから武藤が中に回りこみ、東、三田との連係で起点を作ろうとするが、フィニッシュには持ち込めず、逆サイドに展開し、太田がクロス。甲府のクリアボールに高橋が走り込もうとしたがコントロールできず、甲府にカウンターを仕掛けられる。甲府・右FW堀米がドリブルでサイドを疾走。一歩中に持ち込み、シュートを打たれたが勢いはなく、権田が正面でキャッチ。

東京も両サイドから仕掛け、16分、松田がアーリークロス。相手DFのクリアに米本が詰め、左足のトラップから右足でダイレクトシュートを放ったが、わずかにバーを越えた。27分にはボールの奪い合いが続く中で、全体を押し上げ森重がインターセプトをするが、前の米本につなぐことができず、甲府の逆襲をくらう。すぐさま右サイドに展開され、MF松本にミドルを狙われたが、枠外に。甲府は、精度こそ高くはなかったが、きっちりとフィニッシュに持ち込んできた。

33分には左サイドの太田の斜めのパスを、東が落として自らエリアに進入。引いた位置の武藤が、エリアに縦パスを狙うが、阻まれる。このこぼれ球に三田が詰め、エリア中央からダイレクトシュートを狙ったが、再びブロックされる。シュートに持ち込めない時間が続いたが、40分には東→太田がオーバーラップ。ここからのクロスに合わせて、ゴール前の武藤がヘディングを放ったがバーを越える。

流れの中ではチャンスを活かせないまま時間が経過したが、迎えた41分、中盤右サイドでFKを得ると、素早いリスタートから三田→森重がアーリークロス。エリア中央を越え、ファーに向かったボールに、左エリアの武藤が左足のダイレクトで合わせてGOAL!!前半終了間際の時間帯にようやくリードを奪い、後半へ折り返すことになった。

終盤に同点にされるも、アディショナルタイムに勝ち越し!


後半の序盤も東京が主導権を握り、クロスとセットプレーを中心に追加点を狙った。49分には松田が左サイドでファウルを受け、FKに。森重→三田が右前線に送り、松田が高い位置まで駆け上がり、ゴール前にシュート性のボールを折り返したが、甲府GKがキャッチ。ニアの前田に合わせることはできなかった。52分には左スローインから、米本が速いアーリークロスを送る。中央の前田の裏から武藤が飛び出したが、スライディングはわずかに間に合わず。56分、甲府ボールを高橋が奪い返して左に展開。東→太田のクロスは相手DFをかすめ、右エリアでフリーの前田の所にこぼれる。しかしトラップの時点でハンドの反則に。

徐々に東京はミスが重なってリズムを失う一方、甲府は55分にFWアドリアーノを投入。これを機に反撃のリズムを掴まれた。60分、前線からのプレスをかわされ、甲府に右前線まで運ばれる。FWアドリアーノの右クロスは森重がカット。66分には甲府・MF下田がワンタッチでエリアに縦パス。これに合わせてFWアドリアーノに裏に抜け出され、右エリアから決定的なシュートを打たれたが、森重がコースを切り、権田がセーブ。75分にも甲府・右サイドのMF松本→FW堀米がエリアに送った縦パスに合わせ、FW伊東に裏に抜け出される。

それでも失点は許さなかったが、足が止まり始めた85分、甲府・GKからのキックを中盤のFWアドリアーノに落とされ、FW堀米が左に展開。これに合わせてMF松本が左サイドを猛スピードで疾走、そのまま左エリアまで持ち込まれる。東京DFは付いていくことができず。フリーでシュートを打たれ、失点……。あっけない形で同点に追いつかれてしまった。

それでも勝利を諦めず、87分には東に代えて林を投入。これが奏功することになる。4分間のアディショナルタイムも終わりを迎える直前、米本のパスから、相手DFを背負った武藤がファウルを受け、左サイドでのFKを獲得する。ここから太田が前線に送ったキックを、右エリアの林がヘディング。ゴール左下に飛んだボールに対して、武藤が反応。素早く飛び出し、GKのセーブに阻まれながらも左足で押し込んでゴール!直後にタイムアップを迎え、苦しみながらも貴重な勝ち点3をもぎ取ることに成功。この結果、勝ち点を10に積み上げ、グループ首位をキープした。

【選手コメント】
《林》
「(出場にあたって)少し流れが甲府に傾いていたので、前からどんどんプレスを掛けていこうと考えていた。そのときに失点を喫し、なんとしてでもワンチャンスを決めたいと思った。3トップの右に入り、相手の裏に出ることと、逆サイドからのクロスに飛び込んでワンチャンスを活かそうとした。CKの場面では相手のマークを外して良いタイミングで入れた。今日は勝てたことが一番大事だが、次こそはゴールを決めたい」

《丸山》
「前半は、ボールを動かして、守備でも上手く守れていたと思う。ただ、後半はだんだん雰囲気がふわっとして、全体がゆるくなっているなと感じた。自分たちで集中力を欠いたり、雰囲気が少しゆるみ、それが重なった時間帯に失点してしまった。それらは大きな反省点。ただ、100パーセントや百点満点の試合というのは、そうそうできないもの。新たな課題をプラスの収穫と捉えて、次につなげたい」

【マッシモ フィッカデンティ監督の会見要旨】
「後半途中までは試合を支配することができていた。ただし、しっかりと試合を終わらせなければ、このようなことになるという良い教訓になった。権田がセーブしたシーンなど、何度か危ないシーンを作られたが、90分間を通して我々の方がチャンスを多く作っていたので、勝利に相応しい内容だったと思う。開始から内容は良く、最後には運も付いてきたという試合。可能であれば早い段階で交代を使い、選手を休ませることも考えていたが、ゲームが拮抗してしまったので容易に交代することはできなかった。相手も最後まで諦めずに走り、簡単ではない試合だったが、我々が主導権を握った今日のような試合を、引き分けで終わらせてしまうのは非常に良くないこと。特に後半は、前から前からという意識が強すぎ、中盤でのパスミスもあり、スペースが大きくできてしまった。その結果、甲府のスピードあるカウンターを受けることになった。ミスがなければ失点することもないし、もう少しうまく立ち回ることができたかと思う。それでもリーグ戦の敗戦を引きずらず、勝利したことが重要」

【甲府・佐久間 悟監督の会見要旨】
「準備期間が少ない中で今日を迎えたが、平日にアウェイまで応援に来て頂いたサポーターの皆さんにも勝ち点3を届けられず、残念に思う。前半は0対0を狙うゲームプランだったが、つまらないミスからファウルをして、その流れから決められてしまった。後半はゴールを取らなければならなかったので、FWアドリアーノを投入した以外にも、選手のポジションを中に配するなど、改善を行った。今日は今までチャンスの少ない選手を起用したが、出場した選手たちは、東京のシステムと我々のシステムの利点や欠点をよく理解し、後半は勇気をもって攻めてくれたと思う。今日明らかになったことは、試合終盤のあの時間帯に、J1上位のチームにFKを与えたら、決められる可能性は高いということ。選手も改めて学習できたのではないか。非常に残念だが、気持ちをリーグ仙台戦に切り替えていきたい」