GAME RESULT試合結果

第9節 2014/4/26(土)
観衆 26,058人 
天候 晴、弱 気温 21.6度 湿度 37% 
主審:佐藤 隆治 副審:越智 新次/山内 宏志 四審:青山 健太

J1 第9節

日産ス

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横浜F・マリノス

0-1

試合終了

前半0-1

後半0-0

AWAY

FC東京

横浜F・マリノス FC東京
得点者 07' 東 慶悟
46' 小林 祐三 → 奈良輪 雄太
46' 中町 公祐 → 伊藤 翔
72' 齋藤 学 → 佐藤 優平
選手交代 59' 渡邉 千真 → 武藤 嘉紀
67' 平山 相太 → エドゥー
78' 三田 啓貴 → 羽生 直剛
10 シュート 5
4 CK 1
20 FK 11
33' 富澤 清太郎
54' 藤本 淳吾
警告 42' 太田 宏介
61' 米本 拓司
退場
横浜F・マリノス先発
GK 1 榎本 哲也
DF 13 小林 祐三
DF 4 栗原 勇蔵
DF 22 中澤 佑二
DF 23 下平 匠
MF 8 中町 公祐
MF 27 富澤 清太郎
MF 25 藤本 淳吾
MF 10 中村 俊輔
MF 11 齋藤 学
FW 19 藤田 祥史
横浜F・マリノス控え
GK 30 六反 勇治
DF 15 ファビオ
DF 24 奈良輪 雄太
MF 6 小椋 祥平
MF 26 三門 雄大
MF 20 佐藤 優平
FW 16 伊藤 翔
FC東京先発
GK 20 権田 修一
DF 2 徳永 悠平
DF 3 森重 真人
DF 29 吉本 一謙
DF 6 太田 宏介
MF 4 高橋 秀人
MF 7 米本 拓司
MF 38 東 慶悟
FW 8 三田 啓貴
FW 9 渡邉 千真
FW 13 平山 相太
FC東京控え
GK 1 塩田 仁史
DF 5 加賀 健一
DF 24 カク ヒジュ
DF 50 松田 陸
MF 22 羽生 直剛
FW 11 エドゥー
FW 14 武藤 嘉紀

【選手・監督コメント】

ゴールデンウィーク連戦に突入、その初戦をよい形で!


リーグ第9節が開催。アウェイで横浜FMと対戦する。前節C大阪戦は、闘争心を前面に押し出し、攻守に躍動感のあふれるプレーで勝利を掴んだ。相手対策をする中でも、チームとしてのベースが築き上げられつつあり、それをもとにさらに勢いに乗り、勝利を重ねていきたい。特に今節から5月10日第13節まで、短期間のうちに5試合が行われる。連戦のもとでは一度流れを失ってしまうと、立て直しは簡単ではないだろう。そのためにも良い流れを継続して勝利につなげたい。

対する横浜FMは現在、東京と同じ勝点11で11位に。昨季は最後まで熾烈なタイトル争いをした横浜FM。今季はFWマルキーニョスがチームを離れたが、日本代表候補にも名を連ねるMF齋藤やMF中村を筆頭に、地力と積み上げてきたものの高さをみせつけ、開幕から3連勝。だが、ACLと並行したスケジュールに苦慮し、その後の5試合は2分け3敗と勝利がない。

それでもマッシモ監督は「彼らの“経験”をあなどることはできない。たとえばMF中村は、プレー面だけでなくピッチ内外の意識の高さを含め、チームに不可欠の存在。そういう真のプロだといえる選手が揃っている」と警戒を強める。横浜FMにその経験=試合巧者ぶりを発揮させないためにも、先制点は与えたくないところ。同時にスピード感のある攻撃を仕掛け、得点につなげられるかが見どころの一つでもある。

東京は、膝に違和感のある河野がメンバー外に。DFラインと中盤はC大阪戦と同様のメンバーだが、インサイドハーフに米本と三田。渡邉と平山の2トップ。トップ下に東の布陣で臨む。

汗ばむような初夏の気候のもと、試合は14時4分に横浜FMのキックオフでスタートした。

渡邉、平山の連係から東が今季初ゴールを決めて先制!


試合は早い時間帯に動いた。開始7分、相手陣内中央の渡邉が横浜FMの選手に猛プレスをかけてボールを奪う。右の平山がドリブルで運び、抑えた弾道の鋭いミドルを放った。これはGKの片手に阻まれたが、前線まで走っていた東がこぼれ球に詰め、ワンタッチで確実に押し込みゴール! 東が今季初得点をマークし、先制点を奪った。

その後も球際の激しさ、出足の早さを保って前線からプレスをかけ、横浜FMには自由にプレーをさせなかった。12分には太田のアーリークロスに合わせて平山が飛び出し、ネットを揺らしたが、これはオフサイドの判定に。18分には東の巧みなコントロールから、三田が追い越すように左エリアライン際まで抜け出し、ゴール前に決定的なラストパス。C大阪戦の得点の再現のような形を作ったが、走り込んだ渡邉は相手DFに競られてシュートは枠外に。

横浜FMにボールを保持されても、前線や中盤の米本、三田らを中心に迫力のあるプレーでボールを奪い、切り替えの早い攻撃につなげていった。31分には横浜FM・FW藤田の落としからパスをつながれ、MF中村が左前線に。対面する東京DFを切り返して中央へラストパス。ニアのFW藤田に合わせられたがヒットし切れず、ボールは権田がキャッチ。ここからここから速攻に持ち込み、渡邉がシュートを放とうとしたがDFにブロックされる。

42分にも高橋が横浜FM・MF中村のボールを奪い、カウンターを仕掛ける。渡邉が中央をドリブルで持ち上がり、右にフリーで上がった高橋にラストパスを送ったが……足元に入りすぎてコントロールできず。追加点こそ決めることはできなかったが、横浜FMにはチャンスらしいチャンスを作らせず、終始試合を優位に進め、1点のリードを保って前半を終了した。

後半、横浜FMに押し込まれたが全員で守備を固め、1対0で勝利!!


追加点に期待のかかった後半だが、横浜FMは2選手を交代し、FW伊藤、DF奈良輪がイン。MF中村がボランチに下がり、前線は2トップに近い形に。そのため一転してリズムを掴まれることになった。48分、横浜FM・左エリア手前のMF藤本がドリブルで仕掛けて、中央へパス。FW藤田のポストから、右エリアすぐ手前ののMF中村に狙い澄ましたシュートを打たれたが、権田が枠ぎりぎりでセーブし、CKに逃れる。

その後もセットプレーを中心にゴールに迫られる時間が続き、52分には横浜FM・左サイドバック下平のアーリークロスがゴール前を抜けて右エリアに流れる。ここでフリーで走り込んだ横浜FM・MF中村に決定的なシュートを放たれたが……バーを越えてピンチを免れる。

これに対して布陣を4-4-2に変更をしながら、59分には武藤を投入。横浜FMの流れを断ち切ろうとした。65分には太田→内側の三田がタイミングよく左エリアに進入。ライン際からマイナスのラストパスを送ったが、武藤には通らず、DFにカットされる。シュートに持ち込むことはできず、66分には横浜FM・MF藤本が右から中に回り込みながら、エリア内の選手とワンツーをかわして左エリアへ。決定的な形を作られたが、東京DFが身体を張ってシュートは枠外に。

67分にはエドゥーがイン。この時間帯あたりから、高橋をDFライン中央を務める5バックに変更。直後には高橋が自陣でパスカットし、前線のエドゥーに送ってカウンターを仕掛ける。エドゥーは反転して右前線を上がる武藤にパスを出そうとしたが、横浜MFにカットされ、フィニッシュに持ち込めない時間は続いた。78分には羽生を投入。全員で守備を固め、横浜FMの攻撃を跳ね返した。89分には横浜FM・左サイドバック下平のクロスから、エリア内のMF佐藤にどんぴしゃのヘディングを放たれたが、枠外に。

アディショナルタイムも含め、後半は横浜FMに押し込まれる展開となり、東京の後半のシュート数はゼロ。
それでも全員が守備意識の高さを発揮し、抜群の安定感を見せてタイムアップ。まさに東のゴールを守り抜く形で勝利をもぎとり、公式戦3試合連続の無失点で連勝を果たした。

【選手コメント】
《東》
「ゴールは、ちょうど自分のところにこぼれてきたので、しっかりと枠に蹴り込むことを考えていた。今日はトップ下でのプレーで、自分にとっては一番やりやすいポジションでもあった。そこで得点を決めることができてよかった。初ゴールを決められたことはうれしいが、ラクな試合はできなかったなかで、失点をゼロに抑えられたことも収穫だった。キツかったが暑さの中でもやりきれる自信はあった。こうやってアウェイまで来て声援を送ってくれることが力になっている。感謝をしているし、次のホームにもぜひたくさんのファン・サポーターに来てほしいと思っている」

《高橋》
「今日はプレスが機能して早い時間帯に先制ができた。後半は押し込まれたが、そこで点を取られれば自分たちに跳ね返す能力がないということになると思っていた。失点を抑えられたことがよかったし、うれしい。ただ横浜FMは、サイドで数的優位を作ったり、MF中村選手を中心に『一番よい穴を伺う』戦い方だったと思う。だからDFだけでなく、中盤の選手の力が大きい。ただ、今後はラインを押し上げ、自分たちの時間を増やしていけるようにもしていきたい」

【マッシモ フィッカデンティ監督の会見要旨】
「前半はチームとして良いプレーができた。先制点を奪った後にも2、3度決定的なチャンスを作り、前半のうちに試合を締めることができたと思うが、基本的には良い内容だった。前半に比較的高いリズムでプレッシャーをかけていたこともあり、後半はリズムが落ちた。横浜FMの選手たちはクオリティが高く経験豊富で、そこで我々は守備の重要性が増した。特に横浜FMはFWをもう1人投入し、サイドの選手が高い位置を取り、MF中村選手も様々なところに顔を出して高い密度を保っていた。そこでディフェンスラインを5枚にしてしっかりと守る指示を与えた。
横浜FMが前がかりになったにも関わらず、センターバックの2名が後ろのスペースのカバーリングをしっかりとこなし、苦しい時間帯にもしっかりと守ってくれた。足りない部分があるとすればカウンターの質。また試合を通しては、先制した後になかなか追加点を取れなかったが、こういった暑さの中で選手たちはよく戦い、相手に決定的なチャンスを作らせなかった点は評価したい。失点をゼロに抑えて勝利したことは嬉しいこと」

【横浜FM・樋口 靖洋監督の会見要旨】
「GWの初日でたくさんの子どもたち、多くのファン・サポーターが来てくれた中、結果を残すことができなかったのは悔しい、申し訳なく思う。本当に苦しい時期ではあるが、ここがチームとして踏ん張りどころ。危機感とやるべきことをチームとして共有しなければいけない。試合としては、失点の仕方や時間帯を含め、東京に先制点をとられると相手のゲームプランにはまってしまう。今年の東京はリードするとシステムを変えながら、より守備を強固にしてカウンターを狙うことに徹してくる。リアリティのあるチームになっている印象だった。それに対してあのような時間帯の失点でゲームプランが狂い、相手のプランの中での試合となってしまった。得点がとれないということは現実として受け止めなければいけない。後半、ゴール前にボールを入れる回数は増えたが、シュートで終われない、スペースも無いという状況だった。それでも迫力をもってクロスを送り、セカンドボールを押し込むような泥臭いプレーやミドルシュートももっと積極的に打ってもよいのではないか。いろいろな策が考えられるが、苦しい時期を乗り越えるためにしっかりと整理し、共有して次のゲームに向かうことしかない。やれることをしっかりと整理してベストを尽くすことに尽きる」