GAME RESULT試合結果

第21節 2012/8/11(土)
観衆 13,478人 
天候 曇、弱 気温 27.6度 湿度 89% 
主審:佐藤 隆治 副審:八木 あかね/唐紙 学志 四審:前之園 晴廣

J1 第21節

HOME

柏レイソル

1-1

試合終了

前半0-1

後半1-0

AWAY

FC東京

柏レイソル FC東京
67' ジョルジ ワグネル
得点者 11' ルーカス
46' 澤 昌克 → ネット バイアーノ
81' 工藤 壮人 → 田中 順也
87' 茨田 陽生 → 栗澤 僚一
選手交代 68' エジミウソン → 谷澤 達也
73' 梶山 陽平 → 丸山 祐市
77' 石川 直宏 → 渡邉 千真
15 シュート 8
3 CK 2
25 FK 19
10' 藤田 優人
44' レアンドロ ドミンゲス
90'+3 ネット バイアーノ
警告 35' 長谷川 アーリアジャスール
52' 加賀 健一
72' 加賀 健一
90'+3 谷澤 達也
退場 72' 加賀 健一
柏レイソル先発
GK 21 菅野 孝憲
DF 27 藤田 優人
DF 3 近藤 直也
DF 5 増嶋 竜也
DF 23 渡部 博文
MF 10 レアンドロ ドミンゲス
MF 7 大谷 秀和
MF 20 茨田 陽生
MF 15 ジョルジ ワグネル
FW 8 澤 昌克
FW 19 工藤 壮人
柏レイソル控え
GK 16 稲田 康志
DF 14 クォン ハンジン
DF 26 福井 諒司
MF 28 栗澤 僚一
MF 29 水野 晃樹
FW 18 田中 順也
FW 11 ネット バイアーノ
FC東京先発
GK 1 塩田 仁史
DF 14 中村 北斗
DF 3 森重 真人
DF 5 加賀 健一
DF 33 椋原 健太
MF 7 米本 拓司
MF 8 長谷川 アーリアジャスール
MF 18 石川 直宏
MF 10 梶山 陽平
MF 49 ルーカス
FW 9 エジミウソン
FC東京控え
GK 31 常澤 聡
DF 16 丸山 祐市
MF 27 田邉 草民
MF 32 ネマニャ ヴチチェヴィッチ
MF 36 三田 啓貴
MF 39 谷澤 達也
FW 11 渡邉 千真

【選手・監督コメント】

中2日で迎えるリーグ戦、柏と今季3度目の対戦を迎える


 ナビスコカップから中2日で迎えるリーグ第21節は柏レイソルと対戦。アウェイに乗り込む。ナビスコ仙台戦では、狙いどおりの試合運びで勝利を果たした。ポポヴィッチ監督は「1試合よいプレーができたからといって、それが貯金にはならない。これでよしと思えば成長はなくなる」と手厳しいものの、選手たちも手応えをつかんだようで、それぞれに「仙台戦でよかった部分はベースとして継続し、さらにそれ以上のものを積み重ねて勝利につなげたい」ともくろむ。

 対する柏は、現在勝ち点34で4位につける。リーグ戦では、5月12日第12節以降の11試合で、敗戦は1試合のみ(7月7日名古屋戦)。ナビスコカップも準決勝進出を決め、絶好調ともいえる状態だ。今節はゼロックススーパー杯、リーグ前半戦の試合を経て、今季3度目の対戦になるが、これまでの2試合は東京が主導権を握りながらも、セットプレーや、MFレアンドロ ドミンゲス、MFジョルジ ワグネルらの個人技から失点を喫して敗れた。そのリベンジを果たしたい試合でもあり、なにより同じ対戦相手に続けて敗れるわけにはいかない。意地を見せたいところだ。

 ただし今節は高橋が警告累積のため、出場停止に。そのためセンターバックに加賀を配し、エジミウソンがナビスコ仙台戦に続いてリーグ初スタメンに。ルーカスがサイドを、梶山も6月23日以来となる先発に名を連ね、トップ下に入る布陣で臨むことになった。また新加入のネマニャ ヴチチェヴィッチが初のベンチ入り。柏は、ボランチにMF大谷とともにMF茨田を起用。出場停止のDF橋本に代わって、DF渡邉が左サイドバックを務める布陣。ベンチには新加入のFWネット バイアートも控えた。

 曇り空ながら蒸し暑い日立柏サッカー場。試合は19時4分に柏のキックオフでスタートした。

梶山がPKを獲得、ルーカスが冷静に決めて早い時間に先制!


 集中して試合に入り、アグレッシブな姿勢を打ち出してリズムをつかんだ。4分、エジミウソンの競り合いから、クリアを拾った梶山が左エリアに進入しゴールを狙う。9分には加賀が右前線まで攻め上がり、クロスを送る。しかしこれはエジミウソンに渡る直前に、柏DFにカットされた。その直後の10分、森重のフィードから石川がつなぎ、梶山がエジミウソンとのワンツーからエリアに進入する。ここでファールを受けてPKを獲得。11分、このPKをルーカスが落ち着いて確実に決め、早い時間帯に先制を果たした。

 だが柏も厳しい守備で東京のプレーを抑えにかかり、ボールを奪うとスピーディに前線に送って反撃。18分には柏・FW工藤のポストを起点に早いテンポのパスワークで押し込まれ、ピンチになるが、東京DFが身体を張って守り切る。22分には石川が左サイドから中へ運び、左エリアのエジミウソンにつなぐ。だがエジミウソンが放ったシュートは勢いがなくGK正面に。25分、今度は柏・右サイドのMFレアンドロ ドミンゲスが左に展開。フリーで上がったMFジョルジ ワグネルに鋭いシュートを打たれたが、塩田がセーブ。

 34分、長谷川の縦パスを、エリア手前で受けた梶山が前を向き、狙い澄ましたミドルを放つが、GKにセーブされる。45分には梶山がファールを受けて左サイドライン際からのFKを得る。石川が鋭いキックを送り、相手DFからこぼれたボールに、右エリアのエジミウソンがダイレクトで合わせたが、枠外に。激しくボールを奪い合い、ともに仕掛け合う中で柏にもチャンスを作られたが、東京は攻守のバランスと集中を保ち、1点をリードして前半を終了した。

同点に追いつかれた後、数的不利になるも柏の猛攻をしのいでドロー


 柏は後半からFWネット バイアーノを投入。後半開始直後は東京が流れをつかみ、48分にテンポよくパスをつないで、左から中に持ち上がった梶山が、自らゴールを狙う。だが柏の出足の早い守備にブロックされると、51分、柏のFKから前線に送られたボールを、一度は東京DFが奪うが、森重と塩田の連係ミスからエリアにボールがこぼれ……。これを柏FWネット バイアーノにさらわれ、FW工藤のシュートがネットを揺らした。だがこれはオフサイドで東京はピンチを免れたが、これを機に柏の迫力が増す。

 東京は高いDFラインの裏を狙われて押し込まれ、奪っても落ち着いてボールをつなぐことができなくなった。迎えた67分には柏のスローインの流れから、柏DF近藤が浮き球のボールを前線に。これをFWネット バイアーノに胸で簡単に落とされ、左エリアからMFジョルジ ワグネルに豪快に突き刺されて……同点に追いつかれてしまった。

 68分には谷澤を投入し、流れを変えようとしたが、72分にエリアに飛び出そうとした柏FW工藤に対して、身体を当てた加賀が2度目の警告を受けて退場。10人で戦うことを余儀なくされた。73分には梶山に代えてリーグ戦初出場となる丸山を投入、77分には石川に代わって渡邉がイン。守備を固めるとともに隙を突いてチャンスをうかがおうとしたが、終盤は柏の猛攻にさらされることに。

 立て続けのピンチを集中してしのぎながら、その中でも79分には米本が右サイドを突破。決定的なラストパスをゴール前の渡邉に送ったが、ここで打ち切れず。フォローした長谷川のミドルからCKを得るにとどまる。直後には、このCKの流れからの右クロスに、左エリアでフリーの谷澤が合わせたが……枠外に。その後は柏の放り込みを受け、FWネットバイアーノ、MFレアンドロ ドミンゲスを起点とした攻撃に防戦一方となるも、クロスは森重が跳ね返し、塩田を中心にゴールは死守してタイムアップ。厳しい試合ながらも引き分けに持ち込み、アウェイで勝ち点1をもぎ取った。

 【選手コメント】《梶山》「前半はある程度、狙いどおにできたのではないか。もう少し連係を高めていけば、FWに決定的なパスが出せると思う。そこは合わせていきたい。ただ、前にボールが入ったときに、FWとサイドの4人で攻撃している感じはある。サイドバックの攻撃参加を引き出して、相手を押し込むような戦いをして結果につなげたい。勝ち点3にこだわって、勝ち切れるようにしたい」

 《丸山》「(タフな状況での途中出場だったが?)もともと梶山選手と交代するために準備をしていた。10人になったが、ポジティブに考え、落ち着いて、いつも監督が言っているように楽しんでプレーをすることを心掛けた。10人で1対1の状況なので、まず絶対に失点しないことを意識した。ラインのコントロールなど、森重さんたちと声を掛け合ってできたと思うし、最後までしのぎきれた。1対1で終わらせたこと、アウェイで勝ち点1を取れたことは、悪くはなかったと思う。リーグ初出場できたことは素直にうれしいが、今後どう活かしていくかが大事。上位にくらいついていくためにも勝利が必要。それに貢献できるように頑張りたい」

 【ポポヴィッチ監督の会見要旨】「選手たちはよく戦ってくれたし、よい試合になったと思う。試合の入り方がよく、主導権を握っていた。ただ、その後の展開はみなさんにも見ていただいた通りの形になった。これは批判ではなく、サッカー界にとって今日のような試合はどうだったのか。それをみなさんと一緒に考えていきたい。試合の話に戻ると、我々がしっかりと支配していたと思う。相手が身体を張ってファールで止めてきた場面があったが、我々は自分たちを見失わずにプレーできていた。

 東京の選手がラフプレーをすることは最後までなかったし、自分たちの中で整理をして落ち着いて戦っていた。一人少ない中でも粘り強く、我慢強く耐え切れた。ボールを回された部分もありましたが、最後に身体を張って止め続けたこと、体力がある限り走ったことに対して、よくやったと言いたい。あとはこの試合を観ていただいた人たちに感じてもらいたい。私たちはコレクティブでやるべきことをしっかりとやり、東京らしいサッカーを見せることができたと思っている」

 【柏・ネルシーニョ監督の会見要旨】「立ち上がりから非常に競い合ったゲームだった。前半は、相手の出方・やり方に対して我々が感情的になっている部分があり、ゲームコントロールがうまく取れなかった。そこでハーフタイムに選手たちと話をして、相手の挑発や喧嘩っぽいところにのるなと。感情のコントロールをして、ボールを奪った後、すぐにゴールに直結するようなパスを狙い過ぎないように。もっとボールを動かしてリズムを作ろうとした。

 後半は、選手たちがしっかりとゲームコントロールを取り戻し、ポゼッションやカウンターからたくさんのチャンスを作った。ゴール前でミスはあったが、後半は全体的に整理してプレーできていた。最後の雰囲気で終わってしまうと、引き分けではもったいないという気持ちも出てくるが、勝ち点1が最後にモノをいうことを何度も経験している。だから今日の勝ち点1も大事に捉えたい」