GAME RESULT試合結果

第23節 2010/9/18(土)
観衆 11,056人 
天候 晴、弱 気温 27.2度 湿度 59% 
主審:井上 知大 副審:手塚 洋/岡野 尚士 四審:竹田 明弘

J1 第23節

ヤマハ

HOME

ジュビロ磐田

2-1

試合終了

前半2-0

後半0-1

AWAY

FC東京

ジュビロ磐田 FC東京
18' ジウシーニョ
34' 前田 遼一
得点者 60' 石川 直宏
46' 西 紀寛 → 菅沼 実
66' 船谷 圭祐 → 成岡 翔
選手交代 41' キム ヨングン → 大竹 洋平
70' 大黒 将志 → 平山 相太
74' リカルジーニョ → 前田 俊介
16 シュート 10
7 CK 2
14 FK 17
警告
退場
ジュビロ磐田先発
GK 1 川口 能活
DF 5 駒野 友一
DF 50 古賀 正紘
DF 13 イ ガンジン
DF 14 パク チュホ
MF 23 山本 康裕
MF 27 上田 康太
MF 11 西 紀寛
MF 28 船谷 圭祐
FW 18 前田 遼一
FW 8 ジウシーニョ
ジュビロ磐田控え
GK 21 八田 直樹
DF 4 大井 健太郎
DF 16 金沢 浄
MF 3 岡田 隆
MF 10 成岡 翔
MF 15 菅沼 実
FW 25 山崎 亮平
FC東京先発
GK 20 権田 修一
DF 2 徳永 悠平
DF 6 今野 泰幸
DF 17 キム ヨングン
DF 14 中村 北斗
MF 18 石川 直宏
MF 10 梶山 陽平
MF 3 森重 真人
MF 8 松下 年宏
FW 16 リカルジーニョ
FW 39 大黒 将志
FC東京控え
GK 1 塩田 仁史
DF 33 椋原 健太
MF 19 大竹 洋平
MF 30 ソ ヨンドク
FW 13 平山 相太
FW 24 重松 健太郎
FW 32 前田 俊介

【選手・監督コメント】

満身創痍の中、強い気持ちで勝利を目指す!


リーグ第23節は、アウェイでジュビロ磐田と対戦。前節浦和戦はPKによる失点を喫して敗れ、リーグ戦では8戦未勝利に。その中で高橋、鈴木、羽生が立て続けに負傷して戦線を離脱し、チームはまさに満身創痍といえるだろう。それでも城福監督は「嘆いても何も生まれないし、待っていても与えてはくれない」といい、自分たちの力で「できる限りのものをプラスに転換していきたい」と続ける。  磐田は現在、勝ち点27で12位につける。リーグではここ4試合で3勝1敗だが、ナビスコ杯、天皇杯を含めるとヤマハスタジアムでは4連勝中とホームで強さを発揮している。今節はMF那須が出場停止のためボランチにはMF上田と山本が組むことに。守備ではFW前田の動き出しの鋭さ、クロスに対する反応には十分な警戒が必要になる。連係を図り最後のところで身体を張ることが必要になると同時に、FW前田に対するロングボールをどう封じていくかがポイントになるはずだ。  東京は、出場停止からキム ヨングンが先発に復帰。徳永を右サイドバックに、森重をボランチに配し、梶山と松下が2シャドーを務める4-1-2-3の布陣で臨むことに。城福監督は「システムは万能ではないし、もちろん新たな布陣にはメリットも、慣れないためのデメリットもある。そこを比較しながらトータルでプラスをもたらしたい」と狙いを話す。またケガから明けたソ ヨンドクがベンチ入り。新たな攻撃のオプションとして期待される。  選手たちは口を揃えて「チームのためにプラスになることならどんなことでもする」と話し、一丸となって前を向いている。磐田の厳しいプレスをいかにかわして、チャンスをつくれるかが焦点になる。また相手のサイド攻撃に対していかにボールを奪い、反撃に転じることができるか。磐田のサイドを起点にした攻撃とFW前田を抑えきり、勝利をもぎ取りたい。試合はヤマハスタジアムにて14時03分に磐田のキックオフで開始された。

2点をリードされて苦しい展開に…


 立ち上がりからハイペースで試合は進んだ。6分、リカルジーニョが左サイドで相手を切り返してクロス。エリア中央まで攻め上がった松下が、ヘディングを放つもオフサイドに。9分には松下が右に展開。そこから梶山が中に持ち込みゴールを狙うが、ブロックされ、磐田FW前田を起点に逆襲をくらう。これを止めきれず、FWジウシーニョに左クロスを上げられるが、権田がキャッチ。互いにボールを奪い合い、攻守の入れ替わりが激しい展開に。  一進一退の中で迎えた18分、東京DFの裏を狙われ、オフサイドぎりぎりに左前線に飛び出した磐田MF船谷にクロスを上げられる。東京はファーのFWジウシーニョのマークに付ききれず、右足で決められ、失点を喫した。東京も反撃に出る。20分には森重→右サイドの石川が戻し気味に早めのクロス。中央に走り込んできた梶山がヘディングで合わせるも枠の上に。23分には今野から前線の大黒へのボールは磐田DFに阻まれるが、左に流れた石川がクリアを拾って前に持ち出し、ゴールを狙う。だが磐田DFの素早い出足の前にブロックされた…。  28分、左サイドで石川が速いクロスを送りCKを得る。この松下の左CKから、ゴール前の混戦でリカルジーニョがシュートするがDFに当たる。再びこぼれたボールから梶山が放ったシュートもブロックされて、GKキャッチ…。流れを掴みかけたが34分には、磐田FW前田がDF駒野とワンツーをかわしてゴール前に。巧みな動きで東京DFをかわしてシュートを決められ、2点のリードを許すことに。苦しい展開になる中、41分には腰を痛めたキム ヨングンに代えて大竹を投入。4-4-2に布陣を変更し、反撃を狙った。しかし前半はこのまま終了。

石川が今季初ゴールを挙げるも、一歩届かず


 後半は磐田のプレスをかわして東京がパスをつなぎ、徐々にペースをつかみ出した。58分には森重の大きなサイドチェンジから左サイドの松下がライナー性のクロス。これに大黒が合わせようとしたが相手DFの厳しいマークに思うように打てず。その後は中盤でのパスミスから磐田の鋭いカウンターを受け、あわやという場面もあったが、権田を中心に粘り強く対応して追加点を許さない。  60分には中盤で大黒、梶山でボールを追い回し、右サイドで相手DFのこぼれを奪った石川が中に持ち込み、果敢にミドルを狙うと、豪快なシュートがネットを揺らしてゴール! ナオの今季初ゴールで1点差に追い上げ、反撃のムードが高まった。70分には大黒に代えて平山を投入。直後の右CKの場面では、平山の競ったあとのこぼれから森重がシュートを放つが、ポストに阻まれる。  74分にはリカルジーニョに代えて移籍後リーグ初出場の前田を投入して攻撃に出る。その後磐田も2トップを残し、自陣に引いて堅い守りからカウンターを狙ってくる。終盤には今野をボランチに上げて磐田ゴールに迫ったが、徐々に全体の運動量も落ち始め、前線への長いボールを送り、平山を起点にした形から決定的なチャンスをつくることはできず。結局1対2でタイムアップを迎え、リーグ戦2連敗を喫した。  【選手コメント】《石川》「一人ひとりは頑張っているし、強い気持ちで戦っている。ただその力を、チームとしてもっと大きなものにすることができていない。それがもどかしい…。(今日は布陣を4-4-2から4-1-2-3に変えたが?)僕たち選手はみんな監督を信じてプレーしているし、監督の考えるプランに対して一丸となっている。周りからはシステムのせいに見えるかもしれないが、それが敗戦の原因ではない。これで結果が出せれば、その布陣がよかったと言われるのだから。  (ゴールについて)距離があったが、ゴールが見えていたので狙った。もっと自分らしい崩しの選択もあったと思うが、1点が取れれば勢いが出て、逆転も狙えると思い、思い切って打った。気持ちで取れたゴールだと思う。ただ、これだけ毎日練習して、シュートを打って今日が初ゴールというのは自分でも残念。これで終わるわけにはいかないし、練習の成果をもっとピッチで表して勝ちたい。今日、サポーターからもあれだけ大きな声援を送ってもらって、どうにかしてそれにも応えたい。勝ちたい気持ちもゴールをしたい気持ちももちろん強くあるが、お互いをサポートする気持ちや、サッカーを楽しむ意識も必要なのかもしれない。とにかく落ち込むことなく続けていきながら、サポーターたちと一緒に戦っていきたい」  《今野》「全体的にコンパクトにできなかったことが敗因の一つ。一人ひとりの距離が遠く、バランスも悪かったと思う。最初は磐田のサイドにもうまくマークできなかったし、僕たちの点を取りたいという、その気持ちが強すぎたのかもしれない。磐田にいいようにやられた。3トップをワイドに使っていこうとしたが、磐田の守備組織の質も高かった。一人ひとりのコースを切る意識や、逆サイドに振られたら全員がポジションを取り直すなど、うまく守られ、僕たちはうまく前を使えなかった。でも、そういう守られ方をされても、それを越えていかなければいけない。一人飛ばしてパスをするとか、大きなサイドチェンジなど、工夫が必要。そこがチームとしてもまだまだのところ。(ダブルボランチにして安定したが?)ボランチ2枚では、やることがはっきりするが、それは(ワンボランチの布陣で)チャレンジした上での結果。どちらのシステムがいいということではなく、反省点を分析して次に活かしたい。ここで下を向いて足を止める訳にはいかない」  【城福監督の会見要旨】「まずはファンの方に本当にお礼を言いたいと思います。東京の財産であると改めて感じました。彼らの思いに報いたいと思います。ゲームはこのチームで選手がずっとやり続けてきたことではないことを、前の試合から今日にかけてトライしました。このチームをもう一つランクアップするために、あるいは現実味を帯びてきた降格争いをしないために、その二つを常に思いながらこのチームをどうするのかを選手とともに考えてきましたけれども、前半は新しいトライが空回りしました。(空回りを)させてしまったという意味では私の責任だと思います。(システムを)元に戻してからは点を取りましたが、やはり3点目4点目をくらってもおかしくなかったゲームをやっているようでは、もっと危うい状況になる。もう一度、今我々が何をするべきかを選手とともにしっかりと準備をしていきます。(キム ヨングン選手を交代させた理由は?)怪我です。腰ですがまだドクターの正式な診断は頂いていないので。おそらくはぎっくり腰だと思います」  【磐田・柳下監督の会見要旨】「前半は非常にボールも人もいい感じで動いてプレーできていた。守備の方もまずまず安定してやっていたんで、良かったと思います。後半に入ってから相手がシステムを変えてきて、石川、大竹や向こうのボランチを誰がマークするか、あるいはこちらのボランチが少し前に行くのか行かないのか。少し判断をしきれず、中盤のスペースができてしまって押し込まれる場面がありましたが、最後まで粘り強く集中を切らさず勝ち点3を取れたので非常に良かったと思います。ゲームを通じては、2-0になりその後3点目を取るチャンスが何度かあったのでそのあたりを決めきれていれば、もっと楽なゲームがやれたと思っています。これから厳しいゲームが続くと思うので、一つひとつのチャンスを確実に決めていけるようにやっていきたいと思います」