GAME RESULT試合結果

第31節 2009/11/08(日)
観衆 40,701人 
天候 晴、無 気温 19.1度 湿度 66% 
主審:西村 雄一 副審:相樂 亨/名木 利幸 四審:大川 直也

J1 第31節

味スタ

HOME

FC東京

0-1

試合終了

前半0-0

後半0-1

AWAY

浦和レッズ

FC東京 浦和レッズ
得点者 49' エジミウソン
60' 鈴木 達也 → 長友 佑都
69' 羽生 直剛 → 平松 大志
選手交代 66' 田中 達也 → 山田 暢久
81' エジミウソン → 高原 直泰
88' 梅崎 司 → 平川 忠亮
12 シュート 5
9 CK 1
11 FK 21
59' 梶山 陽平
警告 03' 原口 元気
53' 原口 元気
56' 田中 達也
70' 山田 暢久
80' 山岸 範宏
退場 53' 原口 元気
FC東京先発
GK 20 権田 修一
DF 33 椋原 健太
DF 4 ブルーノ クアドロス
DF 6 今野 泰幸
DF 25 徳永 悠平
MF 10 梶山 陽平
MF 28 米本 拓司
MF 40 鈴木 達也
MF 22 羽生 直剛
FW 24 赤嶺 真吾
FW 13 平山 相太
FC東京控え
GK 1 塩田 仁史
DF 3 佐原 秀樹
DF 5 長友 佑都
DF 15 平松 大志
MF 7 浅利 悟
MF 19 大竹 洋平
FW 32 近藤 祐介
浦和レッズ先発
GK 1 山岸 範宏
DF 33 高橋 峻希
DF 2 坪井 慶介
DF 4 田中 マルクス闘莉王
DF 3 細貝 萌
MF 22 阿部 勇樹
MF 13 鈴木 啓太
MF 7 梅崎 司
MF 24 原口 元気
FW 11 田中 達也
FW 17 エジミウソン
浦和レッズ控え
GK 23 都築 龍太
DF 26 濱田 水輝
MF 6 山田 暢久
MF 14 平川 忠亮
FW 15 エスクデロ セルヒオ
FW 30 ファイサル
FW 19 高原 直泰

【選手・監督コメント】

リーグ戦に気持ちを切り替え、過去13戦未勝利の浦和に挑む


 リーグ第31節が開催、ホームで浦和レッズと対戦する。ナビスコカップの激戦から中4日で迎えるリーグ戦だが、掲げたカップはすでに過去のもの。心身ともにリーグに切り替え、最終節まで大きな可能性を追いかけ、一試合を大事に戦い抜いていく。ただし城福監督は「ナビスコ杯で一つの達成感はあったはず。あれだけのゲームをあれだけのテンションで戦った直後に、ここで切り替えよう、集中しようというのは簡単だが、実際には難しいもの。ピッチに立ったときが勝負」と話し、時間がない中で準備をし、今節を迎えることとなった。

 対する浦和は現在、勝ち点46で8位。リーグ前節10月25日には大宮に0対3で敗れたものの、そこから2週間をかけ、今日に向けてじっくりと照準を合わせてきているはずだ。今季はポゼッションサッカーを志向しており、前半戦・3月14日アウェイでの戦いでは「浦和のポゼッションに完璧に打ちのめされた(城福監督)」と省みる。そこから7か月。東京は、自分たちが積み上げてきたサッカーと成長を見せて対抗したいところだ。

 一方で浦和もパスワークにこだわるだけでなく、FWエジミウソンとFW田中達の2トップのスピードや打開力を活かし、勝負強さを身につけている。今節はMFポンテが出場停止となるが、いかに浦和の2トップにボールを渡させないかがポイントの一つ。攻撃では、中央の守備が固い浦和に対して、サイドからチャンスを仕掛けたいところだ。なにより浦和とは、リーグ、カップ戦を含めてここ5年半、13試合にわたって勝利がない。今節こそは冷静に自分たちのサッカーを貫いて勝利をめざしたい。

 鈴木が足を傷めて心配されたが、「ぶっつけ本番になるが、先発の準備はしてくれている(城福監督)」とスタメンに。ナビスコ決勝と同様の先発メンバーで臨むことになった。おだやかに晴れた味スタ。スタンドには4万701人の観客を集め、試合は15時4分に東京のキックオフでスタートした。

浦和の攻撃を抑えるも、スコアレスで前半を終える


 開始から東京がボールを支配、積極的な姿勢で浦和ゴールに迫った。4分には左サイドを上がった今野がクロスを送り、エリア内の平山がシュート。7分には梶山の展開から、左前線の平山が相手DFの裏にパス。ここに鈴木が走りこむ。よい連係プレーを見せたが、シュート寸前にカットされる。ここから立て続けにCKを得て、8分にブルーノクアドロスが放ったヘディングは、逆サイドのコースを突いたが、カバーに入った浦和DFにクリアされた。序盤のチャンスを活かしきることができず、時間の経過とともに落ち着いた展開に。

 21分には左の梶山から、中央の鈴木が後ろに落とし、米本がミドルを放つ。27分には米本の縦パスに合わせて、鈴木が右エリアに進入。中央へのラストパスに赤嶺が突っ込もうとしたが、相手DFに寄せられてタイミングが遅れてフィニッシュに持ち込むことはできなかった。25分には徳永の攻め上がりをブロックされ、浦和・右サイドバック高橋の攻め上がりを許す。フォローしたFW田中達にクロスを上げられたが、ボールはファーに流れた。

 結局、前半の浦和のシュートは1本に抑えたが、浦和の守備意識も高く、東京はサイドから攻めきることができなかった。44分には今野が、その浦和の守備の隙を突く攻め上がりを見せ、ビッグチャンスをつくった。今野→左サイドの羽生→今野→鈴木とダイレクトでつなぎ、左エリアまで進入した今野がゴール前にラストパス。ニアに赤嶺が身体ごと飛び込んだが、シュートは枠外に…。チャンスを活かせず0対0のまま、後半へと折り返した。

ワンチャンスを決められ失点…10人の浦和に猛攻を仕掛けたが


 後半も序盤は東京がリズムをつかみ、羽生や梶山を起点に攻め込んだ。後半開始直後に梶山→羽生が相手DFの裏に浮き球のパスを送り、平山がゴールを狙ったが、バーを大きく越える。だが47分には浦和のカウンターからピンチを招くことに。右から左に振られ、クロスに合わせてFWエジミウソンにヘッドを叩きつけられたが、わずかに枠外に。これはシュートミスに助けられたが、続く49分、浦和右サイドバック高橋にMF原口とワンツーを交わして前線に抜け出し、中央にクロスを送るとフリーのFWエジミウソンがワントラップしてシュート。これが豪快にネットを突き刺ささり……ワンチャンスを決められて先制を許してしまった。

 53分には浦和MF原口が2度目の警告を受けて退場に。10人になった浦和はこれを機に、FWエジミウソンの1トップに布陣を変え、中盤とDFラインでしっかりとスペースを埋めて守備を固めてきた。これに対して東京は60分、鈴木に代えて長友を左MFに投入。続いて69分には平松をDFに入れ、今野がトップ下、ブルーノも前に上がり、前掛りになって猛攻を仕掛ける。しかし、簡単に入れるクロスはことごとく跳ね返されてしまう。一方で梶山が落ち着いて相手DFのギャップを突くパスを送り、チャンスにつなげようとした。

 だが73分に梶山を起点に米本→今野がつなぎ、平山のシュートがネットを揺らすも、これは直前のプレーで今野がオフサイドに。77分には徳永のクロスから右CKを奪い、この流れから今野が左エリアでフリーになり決定的なシュートを放つ。続いて78分には長友の左クロスに合わせて、ブルーノ クアドロスがヘッドを叩きつけたが、いずれも浦和GKのセーブに阻まれてしまう。

 84分には徳永→中央のブルーノ クアドロスが狙い澄ましたミドルをきっちり枠内に飛ばしたが、これもGKの好セーブでCKに逃れられた。87分には長友→平山のスルーパスに赤嶺が抜け出し、決定的なチャンスをつくったが、シュートはゴールを横切り…。次々とゴールに襲いかかったが、引いて守る浦和の前に焦りも出始め、最後まで数的優位と決定機を活かすことができず。無得点のまま、9月12日第25節京都戦以来となる敗戦を喫し、浦和戦は14戦連続の未勝利に…。

 【選手コメント】《今野》「相手が11人でも10人になっても、自分たちのサッカーをやることに変わりはない。浦和のプレッシャーも激しくはなかったが、チャンスを作ってもなかなか得点ができないため、焦ってしまったかもしれない。相手をもう少し押し込んで、ボールウォッチャーにしてからクロスを上げるなど、いつもどおりのことができればよかったのだが。それでもチャンスを作れてはいた。そこで1点が入るか入らないかは全然違う。もう少し頭を使って冷静に戦うことができれば、結果は違っていたはず。『あそこで決めないと上に行くのは難しい』と言われても仕方がない」

 《ブルーノ クアドロス》「結果を残すことができず非常に残念。内容は決して悪くなかったと思うが、浦和に少ないチャンスをモノにされて先制を許した。我々も追いつこうとしたが、内容に結果が伴わず、本当に悔しい。(ナビスコ決勝からの影響は?)サッカーに連戦はつきもの。その意味では時間の問題ではない。今日の敗戦は、ナビスコとは関係のないもの。自分を含め、チャンスを活かせなかったことに尽きる。勝ちたかったので本当に悔しいが…まだリーグ戦をあきらめたわけではない。今日の敗戦から切り替え、あと3試合、一つずついい試合をして最後まで戦う」

 【城福監督の会見要旨】「多くの方々に来場いただいたが、そこで結果が出せず、非常に残念で悔しい敗戦。冷静になって振り返ってみると、失点をした時間帯の5分間は、負けに値するゲームだった。あとの85分は受け入れるのが難しい。できれば11人対11人で戦いたかったし、そうであればジャッジにもストレスを感じず、真っ向勝負の試合ができたと思う。ただ、間違いなく負けは負け。我々は決定機を外し続け、相手に1ゴールを許したという事実は真摯に受け止め、残る3試合で連勝を目指したい。多くの東京ファンのみなさんが駆けつけてくれたが、ホームにもかかわらず浦和のファンの人々に歌を歌い続けられ、それは屈辱以外の何物でもない。我々にできることは、年間順位で浦和よりも上に行くこと。それしかないと思っている。(ナビスコ杯からの連戦で疲労があったように思えるが?)それは人の見方によって、あるいは結果によって左右されるものだと思う。悔いのない準備をしてきたが、今日負けるとナビスコ杯のせいになる。それが我々の立場でもあった」

 【浦和・フィンケ監督の会見要旨】「多くのケガ人が出て、実際にケガが完治していない選手も今日のメンバーに入っていた。それでもしっかりとした試合を見せることができたのではないか。特に戦う姿勢をサポーターに見せたかったし、実際にピッチに立ったすべての選手が実践できていた。だから今日の勝利は妥当な結果。前半は、相手に得点のチャンスを多くは許さなかったが、私たちがチャンスを作れなかったのも事実。ハーフタイム後、全体的に改善することができたし、後半はいくつかのいい形で、自ら得点チャンスを作り出せた。その時間帯のプレーを考えれば、私たちが先制点を奪ったのも妥当であったと思う。その後、10人になってしまったが、その状況でもやるべきことは決まっていた。4-4-1のシステムで、出来る限りボールを奪い、ボールをキープする時間を長くしようとした。(勝利は偶然と必然のどちらの要素が大きい?)10人対11人という数的不利、しかもアウェイであり、相手は最近調子がよく、いい結果を残しているチーム。これらの状況を考えると、相手に3~4回のチャンスを許しても仕方がないだろう。またサッカーではよくあることだが、幸運も必要。場合によっては、ほんの小さな幸運が足りず、ゴールを奪うことができなかったり、敗れることもあり得る。ただ今日の試合では、我々が多くの幸運を必要としていたわけではない」