GAME RESULT試合結果

第18節 2009/7/18(土)
観衆 10,895人 
天候 晴、無 気温 29.4度 湿度 68% 
主審:岡田 正義 副審:上荒 敬司/村上 孝治 四審:山内 宏志

J1 第18節

NACK

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大宮アルディージャ

0-3

試合終了

前半0-1

後半0-2

AWAY

FC東京

大宮アルディージャ FC東京
得点者 44' 平山 相太
71' 今野 泰幸
89' 平山 相太
44' ドゥドゥ → ソ ヨンドク
65' 内田 智也 → 土岐田 洸平
81' 金澤 慎 → 斉藤 雅人
選手交代 60' 羽生 直剛 → 田邉 草民
79' カボレ → 近藤 祐介
85' 石川 直宏 → 鈴木 達也
5 シュート 17
4 CK 7
12 FK 13
04' マト
88' 藤本 主税
警告
退場
大宮アルディージャ先発
GK 21 江角 浩司
DF 2 塚本 泰史
DF 5 冨田 大介
DF 3 マト
DF 4 波戸 康広
MF 23 金澤 慎
MF 17 橋本 早十
MF 11 藤本 主税
MF 7 内田 智也
FW 9 石原 直樹
FW 18 ドゥドゥ
大宮アルディージャ控え
GK 1 高木 貴弘
DF 6 片岡 洋介
MF 14 パク ウォンジェ
MF 25 土岐田 洸平
MF 15 斉藤 雅人
MF 34 ソ ヨンドク
FW 30 渡部 大輔
FC東京先発
GK 20 権田 修一
DF 25 徳永 悠平
DF 4 ブルーノ クアドロス
DF 6 今野 泰幸
DF 5 長友 佑都
MF 28 米本 拓司
MF 10 梶山 陽平
MF 18 石川 直宏
MF 22 羽生 直剛
FW 9 カボレ
FW 13 平山 相太
FC東京控え
GK 1 塩田 仁史
DF 3 佐原 秀樹
DF 33 椋原 健太
MF 27 田邉 草民
MF 40 鈴木 達也
FW 24 赤嶺 真吾
FW 32 近藤 祐介

【選手・監督コメント】

心身ともに切り替え、アウェイながら勝ち点3の奪取を!


 リーグ第18節を迎え、今節は大宮アルディージャと対戦。名古屋グランパスとのリーグ・ナビスコの2連戦に勝利し、現在公式戦は7連勝中。リーグ戦では勝ち星が先行し、得失点差もようやくプラスとなった。今日は中2日で迎える連戦の3戦目となるが、気持ちを切り替え、さらに歩みを止めず、積み上げていきたい一戦だ。

 対する大宮は現在12位。4~5月には勢いを掴めなかったものの、全員が守備の意識を高く持ち、攻守におけるハードワークで立て直しを図った。前節こそ鹿島に敗れたものの、それまでの5戦は負けなしで、手堅く勝ち点を重ねている。また、韓国Kリーグの昨季得点王のFWドゥドゥが新加入。今日はFW藤田の負傷もあり、先発に名を連ねることに。同時に、こちらも新加入のMFソ ヨンドクがサブとして初のベンチ入りを果たしている。

 FWドゥドゥだけでなく、大宮はFW石原を起点に、DFの裏を突く攻撃を仕掛けてくる。そのため、ボランチとDFで連係を取りながら、まずは先制点を与えないように守りたい。攻撃では、大宮の組織的な守備の隙を突き、いかに先制点を取るかがカギ。攻守が噛み合った自分たちのサッカーができれば問題はないが、羽生は「大量得点のあとの試合は、入り方に注意しなければいけない。序盤はある程度オーバーペースになっていもいいので、隙がないところを見せ付けたい。自分たちのリズムがつかめれば、いまのチーム状態なら試合をコントロールすることもできるはず」と狙いを話した。

 選手たちは大宮への対策を頭に置きながらも、「なにより自分たちのサッカーをすることが大事」と気を引き締めている。アウェイながら自分たちリズムで試合を進め、勝ち点を3!夏休みに入り、3連休の初日となった今日。曇りながらも風がなく、蒸し暑いNACK5スタジアム大宮にて、試合は18時4分に東京のキックオフでスタートした。

大宮の堅守に苦しむも、前半終了間際に平山が先制する


 さすがに疲労の色は隠せなかった。試合序盤からパスミスを奪われ、大宮に切り替えの早い攻撃を仕掛けられ、苦しんだ。4分、自陣で梶山のパスが奪われ、大宮がダイレクトで前線に抜け出したFW石原にパス。しかし東京守備陣が素早く戻り、なんとか守り切る。5分にも、大宮が自陣ハーフウェイラインより少し手前から、東京DFの裏に素早いパス。またもや抜け出したFW石原にボールがわたるが、徳永が素早く戻り、ピンチには至らず。 

 守備では集中を切らさず、そこからリズムをつかもうとした。6分には、ブルーノ クアドロスがインターセプトして攻め上がり、前線の石川に。石川は反転してすぐさま強烈なミドルを放つが、GKにセーブされて、バーをかすめる。CKに逃れられた。この右CKのクリアから米本がロングシュートを放ったが、枠は捉えられない。徐々に梶山も攻め上がる機会が増え、カボレ、石川を起点に、人数をかけて大宮陣内に進入する。しかし大宮も守備の意識が高く、なかなか決定的なチャンスに結びつけることができない。

 31分には右エリア深くに進入した梶山が、巧みなキープからマイナスに出し、右エリアに走り込んだカボレのもとに渡るが、うまくトラップできず、クリアされた。36分には大宮のCKを徳永がカット。カウンターに持ち込み、カボレ、羽生がつなぎ、石川が右エリアへ。相手DFをかわして、ゴールライン際から中央へラストパスを送ったが、大宮DFにカットされる。43分には前線に石川が飛び出し、相手DFと競りながらもエリアに突進。しかし今日は大宮のマークが厳しく、またフォローもなく、シュートには持ち込めなかった。

 大宮は44分、新加入のFWドゥドゥに代えて、これも新加入のMFソ ヨンドクを投入。その直後、ロスタイムに入ってからのこと、今野が右前線に送ったフィードを平山が落とし、エリア内のカボレ→相手DFが競り合ったこぼれを羽生がつなぎ、右エリアの平山に。平山は迷わず右足を振り抜き、ニアサイドに蹴り込んでゴール! 前半終了間際の絶好の時間帯に先制し、後半へと折り返した。

チャンスを確実に活かして3点をもぎ取り、リーグ5連勝!


 大宮は後半、FWソ ヨンドクを中心に勢いのある攻撃を仕掛けてきた。だが、東京もパスをつないで反撃。47分にはカボレが左サイドを疾走。ゴール前に飛び込んだ石川がジャンプして後ろにつなぎ、右エリアに走った羽生が拾う。羽生は相手DFを切り返してシュートに持ち込もうとしたが、寄せられて打つことはできなかった。50分には大宮・左MF内田→中盤に引いたMFソ ヨンドクが強烈なミドル! しかし権田がパンチングで逃れた。

 60分には羽生に代えて田邉を投入。直後の62分には前線への浮き球のパスにカボレが抜け出し、右エリアで相手DFを切り返し、さらに反転してボールをキープ。そこから力の抜いたシュートを放つが、GKのセーブでCKに。石川の左CKに今野が合わせたが、枠は捉え切れなかった。66分、平山が右エリアで大宮DFに勝負を仕掛け、CKを奪う。石川の右CKにブルーノ クアドロスがスタンディングでヘディングを放ったが、バーの上に外れる。

 迎えた70分、相手陣内で平山が倒され、FKを得る。この左FKを石川が前線に送り、ファーのブルーノが受けようとしたが、大宮DFが先にクリアしCKを得る。71分、石川の右CKから、ブルーノ クアドロスが放ったシュートはバーをヒットして跳ね返るが、こぼれを今野がきっちり押し込みゴール!! セットプレーのチャンスを活かして2点目を奪った!

 リードを2点に広げると、落ち着いて大宮の反撃を抑えた。76分の大宮の左クロスは、田邉がクリアし、CKに逃れる。続いて大宮の右CKから、こぼれが左エリアでフリーで構えたDFマトの足元に渡りそうになるが、権田が素早い飛び出してキャッチ。チャンスらしいチャンスをつくらせず、79分にはカボレに代えて近藤を、85分には石川に代えて鈴木を投入。

 石川の連続ゴールは果たせなかったが、終了間際には、カウンターでスピーディに攻め込み、田邉→鈴木が狙い澄ましたスルーパスをエリア内に。ここにDF裏に抜け出した平山がスライディングし、左足で合わせて3点目をゲット。大宮の堅守に苦しめられながらも、平山が2得点を決めて3対0でリーグ5連勝! 公式戦では8連勝を果たした。

 【選手コメント】《平山》「連勝はうれしい。守備陣が無失点で抑えてくれているので、それも連勝の要因だと思う。先制点は、カボレと羽生選手がつないで自分に回してくれた。だから何も考えず、思い切り打った。終了間際、最後の最後に取れて、3点差になったことはよかったが、もっと精度を上げて、もっと得点できるようにしたい。身体はすごくキツかったが、自分は周りに使われるタイプ。周りの選手が僕を活かしてくれている」《今野》「大宮DFマトを外したところで平山選手が受ければ絶対に起点になれる。そこでDFマトの裏をカボレが突く。それがチームとしての狙いだった。短いパスがつなげなくて困ったときには、そういう活かし方をしようと話していて、うまくできた。いま、みんなが考えながらプレーしている。悪い時もあるが、そのときにどうしようか考え、話し合っている。ダメだったら違うことにトライして、次から次へとアイデアが出てくる。いいリズムでチームがまわっていると思う」

 【城福監督の会見要旨】「ナビスコ杯を含めて、たまたま7連勝して今日に臨んだ。味スタでの名古屋戦ではしっかりとしたゲームができたが、ただ大量得点が入った試合の後ということ、また非常に暑い中で3試合連続となり、フィジカルやその他諸々の条件を含めて、今日は難しい試合になると思っていた。大宮のモチベーションなどを考えた時、今日は1対0の試合になると思っていた。1対0の試合にも対応できるチームになることが、次のステージにつながる。選手は高い守備意識をもち、攻撃ではしっかり我慢しながら、つないでチャンスを作ることが出来た。また、我々の課題である終わり方という意味でも、ロスタイムに追加点を取ることができ、選手のトライを評価したい。こういう終わり方が出来るように、またトレーニングをしていきたい。アウェイにも多くのみなさんに来ていただき、一緒に喜ぶことが出来たことは良かった」

 【大宮・張監督の会見要旨】「まずは、ホームでこのようなつまらない試合をしてしまい、ファンやサポーターのみなさんに非常に申し訳なく思っている。今日の試合は、相手の長所であるスピードに乗ったカウンターを、我々のミスから出させてしまった。今日はFW藤田が練習中にケガをしてしまい、FW石原のパートナーとしてはFWドゥドゥが一番よいのではと考えて先発にした。彼を起点に速いサイド攻撃を仕掛け、相手のサイドを攻略する狙いがあったが、試合勘などを含めて、周りの選手とのコンビネーションを考え、悪くなる前に交代させた。チームとしては、攻撃から守備、守備から攻撃に切り替えるスピードが遅れているのではないかと思う。もっと中盤を活用して、特に速いサイド攻撃から得点を望んでいるが、守→攻への切り替えが遅れ、ゴールが遠いと思う」