GAME RESULT試合結果

第1節 2009/3/07(土)
観衆 27,568人 
天候 晴、弱 気温 13.0度 湿度 29% 
主審:高山 啓義 副審:石川 恭司/江角 直樹 四審:山内 宏志

J1 第1節

味スタ

HOME

FC東京

1-4

試合終了

前半0-1

後半1-3

AWAY

アルビレックス新潟

FC東京 アルビレックス新潟
51' 近藤 祐介
得点者 44' ジウトン
53' ペドロ ジュニオール
68' 大島 秀夫
72' ペドロ ジュニオール
62' 金沢 浄 → 鈴木 達也
64' 近藤 祐介 → カボレ
64' 羽生 直剛 → ブルーノ クアドロス
選手交代 81' 大島 秀夫 → 曺 永哲
87' 松下 年宏 → 千葉 和彦
89' マルシオ リシャルデス → 酒井 高徳
10 シュート 14
9 CK 6
24 FK 25
69' 梶山 陽平
87' 今野 泰幸
警告 78' 本間 勲
退場
FC東京先発
GK 20 権田 修一
DF 5 長友 佑都
DF 15 平松 大志
DF 2 茂庭 照幸
DF 25 徳永 悠平
MF 6 今野 泰幸
MF 17 金沢 浄
MF 10 梶山 陽平
MF 22 羽生 直剛
FW 24 赤嶺 真吾
FW 32 近藤 祐介
FC東京控え
GK 21 阿部 伸行
DF 8 藤山 竜仁
MF 4 ブルーノ クアドロス
MF 19 大竹 洋平
MF 40 鈴木 達也
FW 9 カボレ
FW 13 平山 相太
アルビレックス新潟先発
GK 1 北野 貴之
DF 17 内田 潤
DF 5 千代反田 充
DF 6 永田 充
DF 29 ジウトン
MF 15 本間 勲
MF 10 マルシオ リシャルデス
MF 7 松下 年宏
FW 11 矢野 貴章
FW 16 大島 秀夫
FW 9 ペドロ ジュニオール
アルビレックス新潟控え
GK 22 黒河 貴矢
DF 2 中野 洋司
DF 3 千葉 和彦
MF 4 ディビッドソン 純マーカス
MF 24 酒井 高徳
MF 23 田中 亜土夢
FW 20 曺 永哲

【選手・監督コメント】

2009シーズン開幕! Moving Footballの新しいチャレンジ


 2009シーズンのJリーグが開幕。第1節は、今リーグのファーストゲームとして、味の素スタジアムでアルビレックス新潟を迎え撃つ。昨季に培ってきた「Moving Football」をベースに、今季、さらなる進化をめざす城福トーキョー。昨年の悔しさを胸に、より攻撃的に、自分たちのサッカーに軸足を置く戦いに焦点を当て、トレーニングを重ねてきた。

 塩田の離脱、カボレの一時帰国、石川や中村ら、故障者が続出するなど、“予想外”ともいえる面もあるが、城福監督は「アクシデントはいつでも起こり得るもの。その時々でマイナスのデメリットを最小限に抑え、最大限のプラスに変えていきたい」と話す。東京のメンバーは、権田がプロ初先発。新加入の平松もスタメンに。サイドバックは右に長友、左に徳永。今野と金沢のダブルボランチ、一列前に梶山と羽生、赤嶺と近藤が2トップを組む布陣で臨むこととなった。

 対する新潟は、昨リーグは13位。昨年の対戦では、天皇杯を含めて東京が3戦全勝したが、いずれも僅差の競り合いを制したもの。チームを率いて4年目を迎える鈴木淳監督は、今季のテーマを「これまでに築いたものをベースに、プラスアルファの変化をつけたい」と、より攻撃に重点を置いた戦いを示唆。新加入のFW大島とFWペドロ ジュニオール、そしてFW矢野が3トップを務める4-3-3の布陣にトライしており、そのワイドな攻撃をどう抑えるかも見どころの一つになるだろう。MFマルシオ リシャルデスを中心に、流動的な動きを見せる中盤にも大いに警戒が必要。東京にとって手強い相手になることは間違い。

 城福監督は、「90分できるかどうか時間は別としても、誰が出場しても新しくチャレンジしているサッカーをお見せすること」。一方で「なりふり構わず勝負にもこだわる」と続け、新たなチャレンジと戦う姿勢を見せることを誓った。風は冷たいもののよく晴れ、試合は13時4分に東京のキックオフでスタートした。

主導権を握って、終始新潟ゴールに向かったが…


 試合の立ち上がりこそボールを奪い合い、一進一退の攻防が続いたが、3分に近藤が右サイドから今日1本目のシュートを放つと、徐々に東京がリズムをつかむことに。スピーディにパスをつないでボールを支配、羽生や梶山が流動的に動き、長友も再三攻め上がって新潟ゴールに迫った。

 16分には、今野が中盤の右サイドからアーリークロス。ファーへのボールに赤嶺が抜け出し、ダイビングヘッドを放つが、バーの上に外れてしまった。19分は、右エリアで梶山がキープし、さらに中を上がった長友がエンドライン付近からゴール前にグラウンダーのクロス。そこに近藤が飛び込んだが、CKを得るに留まった。39分、羽生が左エリア角から前線に送ったボールが新潟DFに当たり、ゴール前の赤嶺の元に。シュート体勢に入ったが新潟DFにカットされる。その後、エリア手前にこぼれたボールに金沢が詰め、シュートを放ったが、バーの上に外れた。

 新潟にはチャンスらしいチャンスを作らせず、終始攻め込んだが、その反面決定的といえる場面はなかなか作れず、ゴールに結びつけることはできなかった。その中で迎えた44分、新潟FWペドロ ジュニオールの突破を起点に、東京の右エリアに攻め込まれCKに。この左CKから、新潟DFジウトンにどんぴしゃのヘッドを決められ、痛い失点…。主導権を握りながらもリードを許して後半へと折り返した。

近藤がチーム初ゴールを決めるも、4失点で開幕勝利ならず


 なんとしてでもゴールがほしかった後半。51分には自陣からのFKを権田がキック。新潟DFのクリアを、今野がヘッドでカットし、羽生がすぐさま前に送る。右エリア手前で受けた近藤がドリブルで持ち出し、豪快に左足でゴール! チームのファーストゴールを決め、同点に追いついた!

 しかし直後の53分、再び新潟の右CKから、DF千代反田がヘッド。FW大島に当たり右エリア内にこぼれると、これをFWペドロ ジュニオールにダイレクトボレーを蹴りこまれる…。アンラッキーも重なり、勝ち越しを許した。その後、1点を追って攻めに出る東京。62分には金沢に代えて鈴木をサイドに投入。64分には近藤、羽生に代えて、カボレ、ブルーノ クアドロスを投入する。鈴木の右サイドを中心に仕掛け、67分にはその鈴木が左サイドを駆け上がり、中にドリブルで持ち込んでシュートを放つが、大きく上に。

 だが、攻める姿勢が強くなり過ぎ、バランスを崩して新潟の反撃をくらい、相手の勢いを止めることができず。68分、DFラインで平松のパスを新潟FW大島に奪われる。茂庭が対面してマークについたが、エリア手前から放った鋭いシュートがネットを突き刺さる。72分には、攻め込む途中で、新潟MF松下にボールを奪われ、MFマルシオ リシャルデスが前線にスルーパス。左エリアにFWペドロ ジュニオールが駆け上がる。ここに権田も飛び出したが、相手が一歩早くキックし、ボールは無人のゴールへイン。

 それでも1点を返そうと、80分には長友の右スローインをカボレがヘッドでつなぎ、バウンドしたボールをゴール前の平松がヘディングするが、わずかにバーの上に。最後まで新潟ゴールに迫ったが、ミスを突かれる形で大量4失点を喫し、2009シーズンの開幕戦は苦い敗戦に終わった。

 【選手コメント】《権田》「4点を取られての完敗は悔しいの一言。撃たれたシュートがほとんど決定機になってしまった。そこを1本でも止めていればという個人的な反省点もあるし、全部が決定機になってしまうというのはチームとしても反省しないといけない。後ろからサポーターの皆さんが声援を送ってくれたのでとても心強く、そのおかげでスムーズに試合に入ることができた。もっと緊張するのかと思ったが、思っていたより平常心で試合には入れた」《平松》「試合には冷静に入れたが…。新潟FWペドロ ジュニオールに簡単に前を向かせないことを注意していたが、結果的に前半の最後にチャンスを作られ、CKを与えた。セットプレーもずっと警戒していたところだが、集中が保てなかったと思う。それらに大きな反省が残る。個人的には守備での1対1や、ヘディングの対応などについては、ある程度できたという感覚はあるが…J1の選手の『決定力の高さ』は痛感した。また後半、チーム全体がバランスを崩していた時に、立て直せなかったことも課題」

 【城福監督の会見要旨】「今日の開幕を待ち焦がれてくださっていたファンやサポーター、チームのスポンサーを含めたみなさんに、その期待に応えられなくて非常に残念で、申し訳ない気持ち。前半は、ほぼこちらのプランどおりで、崩された場面もほとんどなかったが、セットプレーで失点を喰らってしまった。同点になった直後の失点も、同じくセットプレーから。コーナーキックから2失点を喰らうと、なかなかJリーグで勝つのは難しいと思うし、点を取られるタイミングと、同じ轍を踏んだことについては強く反省をしないといけない。個人的なミスも絡み、3点目4点目を入れられたというのも、あそこで踏ん張るようにならなければ『我々は今年優勝争いをする』という単語を使う資格も早々に消えてしまう。そこはしっかり整理して、仕切り直して次に向かいたい。サポーターの皆さんに悔しい思いをさせてしまった分、次は必ずいい思いをしてもらえるように頑張りたい」

 【新潟・鈴木監督の会見要旨】「新潟からたくさんサポーターが駆けつけて応援してくれた。新潟がJ1に上がって初の開幕戦勝利で、私もサポーターも非常に喜んでいる。ゲームは、両チームとも開幕戦ということで硬い立ち上がりだった。ボールも長いボールが多くなる中で、最初に東京のほうが落ち着きを取り戻してゲームを作り始めた。その中で我々はサイドバックを起点にしたかったが、相手のプレッシャーで前にボールを運べないような状態で、中盤で失っては攻められるという形だった。ただし守備では、ボールを動かされてはいたが大崩れはしていなかったので、それほど心配はしていなかった。44分にコーナーキックから得点することができて、まずまずの前半だったと思う。後半、失点の場面は、ケアしていたけれども前半から東京のGKのロングボールのセカンドを拾えずに苦労していたが、そのセカンドボールが拾えずに失点した。その辺をトレーニングの中で修正しなければと思う。その後、立て続けに得点できたが、攻撃陣が非常に好調。FW大島やペドロ ジュニオールなどがチームにうまくフィットして得点を挙げたというのは今後につながっていく」