GAME RESULT試合結果

第1節 2008/3/20(木)
観衆 10,035人 
天候 雨、中 気温 11.6度 湿度 56% 
主審:村上 伸次 副審:相樂 亨/二俣 敏明 四審:田尻 智計

YNC 予選Bグループ 第1節

日本平

HOME

清水エスパルス

3-1

試合終了

前半2-1

後半1-0

AWAY

FC東京

清水エスパルス FC東京
02' 矢島 卓郎
31' 藤本 淳吾
66' 高木 和道
得点者 15' 平山 相太
77' 矢島 卓郎 → 岡崎 慎司
81' フェルナンジーニョ → 枝村 匠馬
選手交代 45' 石川 直宏 → カボレ
64' 栗澤 僚一 → 大竹 洋平
74' 平山 相太 → 赤嶺 真吾
10 シュート 12
3 CK 9
14 FK 13
71' 児玉 新
警告
退場
清水エスパルス先発
GK 21 西部 洋平
DF 15 辻尾 真二
DF 26 青山 直晃
DF 4 高木 和道
DF 2 児玉 新
MF 7 伊東 輝悦
MF 16 本田 拓也
MF 10 藤本 淳吾
MF 17 フェルナンジーニョ
FW 9 矢島 卓郎
FW 20 西澤 明訓
清水エスパルス控え
GK 29 山本 海人
DF 3 山西 尊裕
DF 5 岩下 敬輔
MF 14 高木 純平
MF 8 枝村 匠馬
FW 18 マルコス アウレリオ
FW 23 岡崎 慎司
FC東京先発
GK 1 塩田 仁史
DF 25 徳永 悠平
DF 29 吉本 一謙
DF 2 茂庭 照幸
DF 5 長友 佑都
MF 7 浅利 悟
MF 10 梶山 陽平
MF 27 栗澤 僚一
MF 15 エメルソン
MF 18 石川 直宏
FW 13 平山 相太
FC東京控え
GK 31 荻 晃太
DF 8 藤山 竜仁
DF 17 金沢 浄
MF 20 川口 信男
MF 30 大竹 洋平
FW 24 赤嶺 真吾
FW 9 カボレ

【選手・監督コメント】

ナビスコカップ開幕!頂上を目指してスタートをきる


 ナビスコカップ予選リーグ初戦は、アウェイで清水エスパルスと対戦。東京は、東京V、清水、磐田とともにBグループに属し、予選リーグをホーム&アウェイで戦う。リーグ前節対新潟戦では、前半3点のリードを守り抜き今季初勝利を挙げ、その勢いをそのままに、この初戦も勝利で飾りたいいところ。城福監督は「我々はもう一度、初心と原点に帰り、タイトルを目指して戦う。一戦ごとに全力で臨むとともに、代表選手が抜けてもチームとしてレベルアップしていくために、積極的なチャレンジをしていく」と決意を話した。

 対する清水は、ここまでリーグ戦では1勝1敗。しかし、長谷川監督は「昨季リーグ4位という成績は、地力がなければ挙げられない。今季も1敗はしているが、昨季までの戦い方が浸透しているし、積み重ねた経験を活かしてレベルアップしている」と話す。高さのあるFW矢島、スピードも運動量もあるFWフェルナンジーニョをケアすることはもちろんだが、それ以上にテクニックの高い選手が揃う清水の中盤に、主導権を握られないことが大事になる。

 東京は、日本代表の活動のため、今野、羽生を欠くものの、代わりに浅利、栗澤がメンバー入り。栗澤は「DFラインからのビルドアップの場面でより多く顔を出してボールをもらい、つないでいきたい。その上で前線に飛び出すことも意識したい」と意気込みを話す。また、城福監督が「それぞれの特長を活かしやすいように」と、この試合は平山が先発に復帰。清水DF青山とのマッチアップが見どころとなるが、平山も「ヘディングで競り勝つだけでなく、動いてボールを受けて、DFの間に入ってチャンスをつくりたい」と自らのアピールはもちろん、勝利への貪欲さがうかがえる。

 お互いにプレスをかけ、よさを消し合う勝負になりそうだが、清水の攻撃的なMF陣、また新加入のマルコス アウレリオらを自由にさせず、切り替えの早い攻撃を仕掛ければチャンスはつくれるはず。中盤争いを制して連勝を目指したい。試合は小雨が降る肌寒い日本平スタジアムにて、清水のキックオフで午後3時ちょうどに開始された。

平山がゴールを挙げるも、1点ビハインドで前半終了


 試合開始早々に動いた。2分、中盤で清水MFフェルナンジーニョ→FW西澤が落としたボールをFW矢島が受け、左前線にドリブル。長い距離を走られるも東京はこれを止められず、左エリアからシュート。早くも失点を許すことに。だが、そこで崩れることなく攻撃に転じる。8分には、左サイドで栗澤→長友がドリブルで駆け上がり、もう一度栗澤へ戻す。そのまま中にアーリークロスを送り、平山が低い姿勢のヘディングシュートを放つも枠外に。12分、左サイドの栗澤から石川→徳永→梶山にパスが通り、右エリア内にスルーパス。これに石川が反応するも、清水DFに素早く囲まれてフィニッシュには持ち込めず。

 すると15分、右サイドを徳永がドリブルで仕掛け、後ろでフォローした浅利へ。これをダイレクトでクロスを上げると、平山が打点の高いヘッドで合わせて同点に追いつく。その後もパスを回しながら、サイドから攻撃を仕掛けようとするも、前線が孤立し、なかなかエリア前までボールを運ぶことができない。逆に中盤でのパスミスを奪われて、清水の逆襲をくらう場面が多くなり、リズムを失うことに。31分には、エリア内にパスをつながれ、清水FW西澤を茂庭が倒したとの判定でPKに。これを清水MF藤本に冷静に決められてしまう。

 何とか早く同点に追いつきたいと、前線から厳しいプレスをかけ、ボールを奪いにいくも、相手FWにうまく起点を作られ、カウンターからピンチを迎える場面も。40分には、思いっきりよく栗澤がミドルでゴールを狙うも相手GKがキャッチ。44分は、長友のクロスから左CKを奪い、エメルソンのキックに、ファーの吉本が反応するが、うまく合わせられず。結局このまま1点ビハインドで前半を折り返した。

最後までチャンスを活かせず、3失点で敗戦


 後半から石川に代えてカボレを投入。エメルソンが右に、栗澤が左MFに入る4-4-2にして得点を奪いに行く。まずは開始直後に中央に上がった長友が左エリア手前からシュートを放つが、枠外に。54分には、梶山の右前線への長いスルーパスに、カボレが追いつき、マイナスのクロス。しかしエメルソンには合わず。57分は、右FKから右サイドで平山が落とし、エメルソンがライン際まで深く切り込みクロス。ゴール前でカボレがジャンプして合わせたが、ヒットせず。

 63分には、右サイドの徳永がクロスを入れ、エリア内で平山→カボレが短く落とし、平山がシュートを放つも、相手DFに寄せられてCKに逃れられる。徐々に清水陣内で試合を進める東京は、64分に栗澤に代えて大竹を投入。さらに攻撃の姿勢を強めるも、迎えた66分、清水に左FKを与えると、ゴール前でクリアしきれず3失点目を許してしまう。完全に流れをつかみ、清水を追いつめていただけに、一瞬のスキをつかれた悔しい失点となった。

 それでもまずは1点を奪いに行く東京。67分、左CKのエメルソンのボールを茂庭が折り返し、カボレがシュートするも枠の上。74分には平山に代えて赤嶺を投入。76分には、左サイドから大竹がクロスを入れ、クリアしたボールを駆け上がった徳永が鋭いミドルを放つも、DFに当たりCKに。80分は、浮いたボールに、エリア左に進入した大竹が反応。飛び出した相手GKと交錯しながらもゴールを狙い、CKに。大竹自身が蹴った左CKに、カボレが高い打点で頭で合わせたが、ボールは枠を外れた。

 86分には、前線の赤嶺→右寄りのエメルソンがダイレクトで、外を上がった徳永に。徳永は右エリア内から強烈なシュートを放つが、GKがセーブ。こぼれを再び徳永がつなぎ、中央の梶山がシュートと見せかけ、左エリアの大竹に。大竹はシュート性の強いクロスをゴール前に送るが、カボレにはわずかに合わない。終了間際には、長友がサイドから突破を仕掛け、ゴール前に浮き球のクロス。カボレのヘッドにGKも飛び出すが、カバーに入った清水DFにクリアされる。終盤は大竹がよくボールに絡み、多くのチャンスを作るも、最後まで清水の堅守を崩せずそのまま試合は終了。ナビスコカップは黒星スタートとなった。

 【選手コメント】《平山》「ゴールは、サリさんからいいクロスが上がってきたので合わせるだけだった。相手DFの前に出てジャンプすることを意識して、それがゴールにつながったと思う。ただ試合をとおしてミスも多かったし、前線にボールが来ない時にどうしても下がってしまった。そこは我慢して下がらないようにしないと、前の人数が足りなくなる。反省点であり、修正して次に臨みたい」《大竹》「絶対に追いつこうと思って出場したが…。流れを変えられたかもしれないが、得点にはつながらなかった。細かいミスも多く、もっと精度を上げていかなければ。FKは、練習でも調子がよかったので蹴らせてもらえた。でもGKの正面にいってしまった。(梶山選手のパスを受けて、ゴール前に送ったクロスは?)誰かが合わせてくれると思って、シュート性の強いクロスを狙った。ただもっと枠に向かうボールを蹴らなければ…と反省している。代表選手が不在だが、自分がスタメンで出るぐらいの強い気持ちで練習から取り組んでいきたい」

 【城福監督の会見要旨】「清水の、ここ数年のJリーグでの成績を考えると、われわれはチャレンジャーでなければ勝負にならないと思っていたので、スタートからチャンレンジするつもりでゲームに入った。相手の最初のシュートが入ってしまい失点したが、前半よく持ちこたえて自分たちの時間をつくり、ある程度狙いどおり冷静にできたのは良かったが、PKで失点してしまった。PKは、そういうジャッジなのでそれはどうしようもないが、その後少し焦ってしまったかなという感じがする。後半は点を取りにいったので、ある程度カウンターを受けるのはやむを得ないと思っていたが、攻めにいったところの良い時間帯で、点を取れていればと思う。また、1-2という1点差で抑えておけば、もっといろいろなことが起こり得たと思う。3点目を取られたところは反省すべき点。(大竹投入の狙いと手応えは?)点を取りにいく中で、ボールを出す選手と受ける選手という意味では、彼はディフェンスからボールを受けて、前線のストライカーにボールを供給するという役割をしっかり果たしてくれたと思う。もちろん、他の選手がルーズボールを拾うというような土台があってのうえだが。前線にボールを供給するという点でのアクセントとして期待をして出した。ああいう展開で、自分が何をしないといけないかわかっていた状態で入ったので、あれくらいはやれると思っていたし、やってもらわないと困る。最初からいってできるかというと、それはまた違う問題だが」

 【清水・長谷川監督の会見要旨】「ナビスコカップ初戦という大事な試合で、しかもホームで勝ち点3を取れて嬉しい。選手たちは本当によく頑張ってくれたと思う。8年間勝っていなかったというのを知らなかったので、新聞を観てそんなに勝ってなかったんだと思っていた。リーグ戦のホーム開幕戦で何年振りかに負けてしまったので、逆に今回は勝てて良かった。FC東京は前のリーグ戦で新潟を破り調子を上げてきているのはわかっていた。シャドーで飛び出してくる石川とエメルソンをキチッとおさえることができるかがポイントだった。前半、何回か平山に起点をつくられ、クロスから彼にやられたというのは残念だった。あの辺をキチッと止めなければならないと思ったし、先制してからすぐだったので非常にイヤな失点だった。しかし前半のうちにもう1点取れたのは大きかった。西澤が前線で起点になって前でタメをつくってくれたし、2列目の選手も非常に良いタイミングで攻撃に加わることができた。今日は本当によくやってくれたと思う。西澤がクロスをあげるというシーンが多く、彼が中で合わせるシーンは少なかったが、PKのシーンでも彼が中で受けて反転して得たもの。獲得したCKの数も多く、狙い通りの戦いができたと思う。最後まで走れていたし、得点を狙えていたので、これで完全復活といってもいいんじゃないかと思う。このような形で西澤が戻ってきたというのはチームとして非常に大きいし、今後も攻撃陣をどんどん引っぱっていって欲しいと思う。本田は3試合目だが、うまく対応していると思う。最後FKを与えた場面で、飛び込んでしまったのはよくなかったが、1試合1試合良くなっているし評価している。ハーフタイムには、次の1点が勝負と言って選手たちを送り出したが、防ぐところは防ぎ、そしてセットプレーで得点できたのは嬉しかった。最後は押し込まれて何度か危ない場面があったが、最後まで集中を切らさず対応できた。FC東京は代表選手がいない中での試合だったが、今日は予選を考える中で、ホームで勝てたことは嬉しいし、今度のアウェイでの戦いもキッチリ準備をして臨みたい」