GAME RESULT試合結果

第2節 2008/3/15(土)
観衆 35,083人 
天候 晴、無 気温 10.9度 湿度 54% 
主審:佐藤 隆治 副審:上荒 敬司/佐藤 秀明 四審:竹内 元人

J1 第2節

東北電ス

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アルビレックス新潟

2-3

試合終了

前半0-3

後半2-0

AWAY

FC東京

アルビレックス新潟 FC東京
57' 内田 潤
58' 矢野 貴章
得点者 06' エメルソン
08' カボレ
11' 今野 泰幸
78' 寺川 能人 → 田中 亜土夢
選手交代 62' エメルソン → 浅利 悟
71' 石川 直宏 → 川口 信男
82' カボレ → 赤嶺 真吾
11 シュート 8
7 CK 5
16 FK 17
84' 松尾 直人
89' 本間 勲
警告 70' 長友 佑都
75' 梶山 陽平
89' 赤嶺 真吾
退場
アルビレックス新潟先発
GK 1 北野 貴之
DF 17 内田 潤
DF 5 千代反田 充
DF 6 永田 充
DF 28 松尾 直人
MF 16 寺川 能人
MF 15 本間 勲
MF 3 千葉 和彦
MF 8 ダヴィ
FW 11 矢野 貴章
FW 9 アレッサンドロ
アルビレックス新潟控え
GK 21 野澤 洋輔
DF 2 中野 洋司
DF 24 長谷部 彩翔
MF 7 松下 年宏
MF 13 木暮 郁哉
MF 23 田中 亜土夢
FW 20 河原 和寿
FC東京先発
GK 1 塩田 仁史
DF 25 徳永 悠平
DF 29 吉本 一謙
DF 2 茂庭 照幸
DF 5 長友 佑都
MF 6 今野 泰幸
MF 10 梶山 陽平
MF 22 羽生 直剛
MF 15 エメルソン
MF 18 石川 直宏
FW 9 カボレ
FC東京控え
GK 31 荻 晃太
DF 8 藤山 竜仁
MF 7 浅利 悟
MF 30 大竹 洋平
MF 20 川口 信男
FW 24 赤嶺 真吾
FW 13 平山 相太

【選手・監督コメント】

アウェイながら積極的な戦いで勝利を目指す!


 リーグ第2節は、アウェイでアルビレックス新潟と対戦。開幕戦では、躍動感あふれるサッカーでチャンスをつくりながらドローに終わり、今節は何としても“結果”を出したい一戦。この1週間のインターバルでは、さらに高いレベルでの連携と精度を繰り返しトレーニング。アウェイながら積極的な戦いで勝利を目指したい。

 対する新潟は、鈴木淳監督指揮のもと、ボールと人が動くサッカーを目指して3シーズン目を迎えた。城福監督は「東京も新潟も、目指すサッカーは似ていると思う」と話しつつも、「新潟にはもう一つ強みがある」と続ける。ロングボールから、FW矢野の高さ、新加入のFWアレッサンドロの裏に抜ける動きを活かした攻撃は、新潟の大きな特長だが、「つなぐスタイルと長いボールという2つの特長をうまく出されると、新潟にペースを掴まれる」と警戒を強める。そのためも、新潟に簡単に長いボールを蹴らせないように、前からプレスをかけ、厳しい守備からいい攻撃につなげることが必要になる。

 東京は、ここにきて佐原、近藤が負傷したが、一方で「練習で結果を残すことが試合につながる」と城福監督が話すように、好調の川口、赤嶺、吉本がメンバー入り。特に吉本は新潟FW矢野の高さ対策もあって先発出場となった。本人も「ミスを怖れず、思い切ってガツガツぶつかっていきたい。新潟が前線に蹴ってくるボールに対して、うしろにこぼさないように、すべて自分のところで止める。結果にこだわりたい」と意気込みを話した。また、カボレもコンディションが上がってきており、先発メンバー入り。合流してからまだ約3週間と連携の面で不安はあるものの、個人能力の高さは開幕戦で実証済み。初ゴールを期待したいところだ。

 新潟は、開幕の大宮戦では無得点で敗れているため、今節はホームでよりアグレッシブにゴールをめざしてくるだろう。城福監督は「どちらも先に失点したくないという気持ちは強いはず。相手の出方を見る必要がある」と試合の入り方には注意するが、新潟は両サイドバックも高い位置取りで、攻めに出てくるはず。これに対して東京は、スペースを突く攻撃を仕掛けていきたい。相手のよさを抑えつつ、自らのストロングポイントを活かして勝機をつかむ。試合は曇り空で肌寒い東北電力ビッグスワンスタジアム、16時3分に新潟のキックオフで開始された。

幸先よく3点を奪い前半を折り返す


 試合開始直後は、新潟にシュートを放たれるなど、チャンスを作られるも、守から攻への素早い切り替えで、序盤に3点を奪った。6分、中盤で梶山が右前線にグラウンダーのスルーパスを送ると、これに石川が反応し、ダイレクトで中央へ。ここにゴール前に走り込んだエメルソンが、難なく合わせて先制する。続く8分には、左CKを石川→羽生がショートでつなぎ、リターンを受けた石川が強烈なシュート。相手GKのセーブのこぼれにカボレが詰めてゴール! 石川のアシストから、エメルソン、カボレがそれぞれリーグ戦初ゴールを挙げて、早々に2点を奪った。

 11分には、塩田の前線へのキックを、相手DFがクリアし切れなかったところに、今野が抜け目なく新潟GKも飛び出した無人のゴールに蹴り込み、リードを3点差とする。その後も東京の攻勢は続く。21分、エメルソンから右前線へ抜け出したカボレへ。相手のハンドを誘いFKを得る。これを梶山が直接狙ったシュートは相手DFに当たり、右CKに。22分には、中盤で新潟ボールを奪い、今野→羽生→カボレが相手陣内左寄りからフリーでシュートを放つが、GKのセーブに阻まれる。

 徐々に新潟が勢いを取り戻すも、東京は落ち着いてボールを回し、時間を使っていく。また、相手ボールに対して、高い位置で厳しくボールを奪いにいって決定機を作らせない。34分には、カウンターから相手陣内でくさびのパスを受けた石川が、素早く振り向いてドリブルで突進。右エリア内でフリーとなったエメルソンにわたり、シュート体勢に入るも、DFに詰められて打ち切れず。36分は、石川の右CKに、吉本がヘディングで合わせるが、大きくバーの上に浮いてしまう。

 40分を過ぎるころには、新潟にボールを支配され、反撃をくらう。しかし茂庭を中心にしっかりと対応し、決定的なチャンスはつくらせず。結局3点をリードしたまま後半へと折り返した。

新潟の猛攻をしのぎ、今季初勝利を飾る


 後半立ち上がりから攻めに出たのは新潟。スピーディな攻撃で東京ゴールに迫る。52分には、DF内田のクロスを、ゴール前でMF本間にピタリと合わせられ、ヘディングシュートを放たれるが、わずかに右に切れてピンチを免れる。すると57分、右サイドでDF内田が攻め上がり、中にドリブルで切り込んでシュート。ボールはネット右に突き刺さりゴール。直後の58分には、MF寺川から左サイドを駆け上がるFW矢野へ。すると強引に左エリア内に切り込まれ、徳永のプレスも難なくかわされてシュート。立て続けに2点を失った。

 新潟の勢いを止めたい東京は、62分にエメルソンに代えて浅利をボランチ中央に投入。羽生が左MFに入る布陣に変更し、まずはじっくりと守って試合を落ち着かせる。そして71分には石川に代えて川口、82分にはカボレに代えて赤嶺を投入。2人の攻守にわたるアグレッシブな動きで応戦。その後も勢いに乗って鋭いカウンターを仕掛ける新潟に、押し込まれる展開となるが、落ち着いてボールをつなぐことでリズムを取り戻そうとする。

 ロスタイムには、羽生が相手DFのクリアミスを拾いエリア内に進入。相手GKと1対1となる決定機を迎えるも、シュートのタイミング逃し打ちきれない。最後まで新潟の猛攻が続いたが、チーム全員が身体を張って踏ん張り、タイムアップ。リードを守り切り、アウェイ新潟では2004年以来となる勝ち点3をゲットし、今季初勝利を飾った。

 【選手コメント】《吉本》「一年ぶりのリーグ戦のスタメンで、最初はプレッシャーがかかった。ナビスコカップを含めて自分が出場した試合では、まだ勝っていないので、今日はとにかく結果にこだわりたかった。負けたらあとがない、もう出場はないだろうという気持ちで臨んだので、勝てたことはすごくうれしい。新潟FW矢野選手を警戒していたが、動きがよく、ヘディングも強いので、そのあとのセカンドボールを狙ってくる動きを潰すこと、セカンドに対してのカバーにも気をつけた。僕がヘディングするだけでなく、モニさんが行ったら僕がカバーするということも意識した。できた部分とできなかった部分があるが、後半のあの時間帯で2失点してしまったことは悔しい。(反省点は?)点を取られてみんな慌ててしまった。相手の動き出しが早く、ラインが下がってしまったことが反省点。1点で抑えておけば、もっとゲームが変わったと思う。その中でもモニさんがラインをコントロールしてくれて、すごく助けられた。チームが勝つことができたことはよかったが、自分としてはまだまだ。もっと練習して自分がDFラインをコントロールできるような選手になりたい。もっとうまくなりたいです」《カボレ》「前半は点も取れて、3ー0のすごくいい形で終われた。後半はミスも重なって失点をくらった。ただ、そのあとに修正して、みんなで最後まで我慢できたことが勝利につながったと思う。(得点は?)石川選手がいいシュートを打ち、GKがファンブルしたところで、こぼれに詰めた。コンディションは自分でも上がってきたと思うし、先発したいという気持ちもあった。新潟のセンターバックは2選手ともいいプレーヤーで、高さもあるし、何回かインターセプトも狙われた。ただ、自分もそこで取られないようにと意識していた」

 【城福監督の会見要旨】「開幕戦もそうだし、今週の練習試合でも試合の入り方がよくなかったので、試合の入りというのをすごく大事にした。幸いにして、すごくいい入り方ができ、その勢いのまま得点できたのが、我々にとってラッキーだった。内容としてもよかったが、良い時間帯にしっかり点が取れたということが、我々にとって有利に働いたと思う。その後、守りに入ってしまい、相手のポゼッションに翻弄される時間があった。残り時間60分、70分を守り通せるかといえば、それは新潟のようなすばらしいチームに耐えきれるわけではない。2点とられてから、もう1度気を引き締め直して、自分たちがボールを取った時も、しっかりつなぎ直すということをまたやり始めた。そういう意味では、3点を取った後から2点取られるまでの時間帯というのが、自分たちの大きな課題だと思う。最後はよく踏ん張って新潟から勝ち点3を取れたことはすばらしいと思う。(初勝利の感想は?)勝利は純粋に嬉しい。駆けつけてくれた多くのファンのみなさんに、勝利をプレゼントできたし本当に嬉しく思う。(現在の完成度は?)目指しているサッカーが、何%できたかというのはなかなか言いづらいが、自分たちとしては前半に得点した前後くらいの時間帯というのを長くやりたい。また、先に点を取るとどうしても守りの意識になってしまうもの。ボールを奪ったときに、速攻でイエスかノーという終わり方になるのを、もう1度やり直して速攻から遅攻に変えたりなど、そうやって自分たちの時間を引き寄せるという、経験というか試合巧者の部分も身につけていかなければならない。自分たちのサッカーという意味では、まだまだ積み上げていかなければならない。試合の中で流れを引き寄せる経験など、まだまだ途上だと思う」

 【新潟・鈴木監督の会見要旨】「まず、非常にファンの方々に対してまずいゲームをしてしまったと思う。申し訳ありませんでした。メンタル面で、1失点してから集中力を欠いたプレーが多くなってしまい、非常に残念に思う。後半は盛り返しはしたし、0-3というビハインドの中で、前へ前へというプレーができたと思うが、それが前半からできなかったのが残念。ダヴィを右に置いたのは、東京の徳永選手はオーバーラップが多くドンドンあがってくるので、そのケアでは寺川の方がいいと思いそうした。アレッサンドロは今日はほとんど仕事ができなかった。運動量が多く守備では貢献してくれたが、前線で起点となれなかったしシュートを打つ形にできなかった」