GAME RESULT試合結果

第7節 2006/4/08(土)
観衆 24,214人 
天候 晴、弱 気温 15.5度 湿度 25% 
主審:吉田 寿光 副審:手塚 洋/相樂 亨 四審:東城 穣

J1 第7節

味スタ

HOME

FC東京

3-1

試合終了

前半2-1

後半1-0

AWAY

ジュビロ磐田

FC東京 ジュビロ磐田
22' ルーカス
42' ルーカス
66' 栗澤 僚一
得点者 25' 村井 慎二
45' 伊野波 雅彦 → 宮沢 正史
83' 栗澤 僚一 → 浅利 悟
89' ササ サルセード → 赤嶺 真吾
選手交代 56' カレン ロバート → 前田 遼一
60' 森下 俊 → 船谷 圭祐
71' 村井 慎二 → 成岡 翔
17 シュート 8
3 CK 3
19 FK 36
12' 伊野波 雅彦
49' 鈴木 規郎
68' ササ サルセード
80' 徳永 悠平
警告 44' 茶野 隆行
50' 鈴木 秀人
67' 菊地 直哉
退場
FC東京先発
GK 1 土肥 洋一
DF 25 徳永 悠平
DF 5 増嶋 竜也
DF 2 茂庭 照幸
DF 15 鈴木 規郎
MF 19 伊野波 雅彦
MF 23 梶山 陽平
MF 6 今野 泰幸
MF 27 栗澤 僚一
FW 21 ササ サルセード
FW 9 ルーカス
FC東京控え
GK 22 塩田 仁史
DF 8 藤山 竜仁
MF 7 浅利 悟
MF 16 宮沢 正史
FW 20 川口 信男
FW 11 阿部 吉朗
FW 24 赤嶺 真吾
ジュビロ磐田先発
GK 1 川口 能活
DF 2 鈴木 秀人
DF 5 田中 誠
DF 3 茶野 隆行
DF 13 森下 俊
MF 17 太田 吉彰
MF 25 ファブリシオ
MF 8 菊地 直哉
MF 14 村井 慎二
MF 7 名波 浩
FW 22 カレン ロバート
ジュビロ磐田控え
GK 31 松井 謙弥
DF 4 大井 健太郎
DF 6 服部 年宏
MF 28 船谷 圭祐
MF 10 成岡 翔
FW 15 西野 泰正
FW 18 前田 遼一

【選手・監督コメント】

中盤で主導権を握り、巧者に競り勝つ!


 第7節はホームでジュビロ磐田を迎え撃つ。前節横浜戦では、中盤の選手が対面の相手にマンマークする対策をとったが、守備に追われ、なかなか攻撃することができなかった。そのため、この1週間は監督、選手がミーティングを重ね、入念な準備をしてきた。今節はテクニックのある磐田に対し、いかに厳しいマークから攻撃につなげられるかがポイント。中盤で主導権を握り、サイド攻撃を仕掛け、勝利をめざす。

 磐田は現在7位。ここまでの成績は東京と同じく2勝2分け2敗で、得失点差も+0と同数だが、総得点で1ゴール上回っている。5日(水)には変則開催のナビスコカップを戦い、フレッシュな選手の活躍もあって勝利を果たした。中2日で迎える今節、磐田にとってはアウェーゲームとなるが、波に乗るためにも勝ち点3をめざしてくるはずだ。ナビスコカップを欠場してコンディションを整えたMF名波を中心に、巧みなパス回しと試合運びには十分警戒したいところだ。

 東京は、前節欠場したササが、フィジカルコンディションを整え先発に。ルーカスと2トップを組む。過去に何度も苦杯をなめさせられてきた磐田戦だが、昨年の対戦成績は1勝1分けと勝ち越し。選手たちには苦手意識はないはずだ。ホームの後押しを受けて、ぜひとも勝利したい一戦は、嵐のような通り雨も上がり、快晴となった味スタ、16時3分に磐田のキックオフでスタートした。

気持ちも身体も前へ向かい、ルーカスが2ゴールをゲット!


 開始から、気迫にあふれ前へ向かうサッカーを展開。巧みな磐田のFW、MF陣に対して密着マークはせず、攻守にバランスを取りながら、自由に動き回ることで勢いが出た。4分にはルーカスがエリア内にフリーで抜け出したが、シュートは枠外。磐田も9分にはDF田中のフィードから、FWカレン ロバートがヘディングシュートを放つが、土肥がセーブ。磐田の速いパス回しに対して、東京は前線からのプレスが機能。だが、奪ってからのパスミスもあり、入れ替わりの早い攻防が続いた。

 それでも徐々に中盤で主導権を握り、ルーカス、ササが前線でボールをよく収め、サイドへ展開。22分には、右サイドの徳永→栗澤が中へドリブルで上がり、前線に浮き球のパスを送る。抜群のタイミングでゴール前に走りこんだルーカスが、背後から来たボールに対し、右足をのばしてループシュートを放つ。ボールはきれいな弧を描いてゴール左上にイン! ルーカスのうれしい今季初ゴールで先制した。

 しかし先制直後の25分、磐田MF名波にエリアまで侵入され、MFファブリシオにヒールパス。MFファブリシオが中央に送り、走りこんだMF村井にシュートを放たれる。一度は土肥がセーブしたものの、回転がかかったボールを抑えきることができず。磐田のゴール前でのパスワークに翻弄されて同点とされるが、その後も東京の勢いは衰えることはなく、攻勢に出る。

 41分には梶山の長いスルーパスにルーカスが抜け出し、右サイドからクロスを上げる。相手DFがクリアできなかったボールにササが詰め、GKと1対1に。しかしシュートは、相手GK川口の攻守に阻まれ、再びこぼれをシュートするも、決められず。42分、このプレーで得た右CKから梶山のキックに、ニアでルーカスが右足を伸ばして合わせ、ゴール! 難しい体勢からのシュートであったが、チャンスを確実に決め、前半終了間際の時間帯に追加点を奪って後半へと折り返した。

宮沢の投入で勢いが増し、ジュビロキラー栗澤の追加点で快勝!


 後半、伊野波に代えて宮沢を投入、今野が中盤の底に入る布陣で臨んだ。これでよりパスがつながるようになり、梶山、今野も攻め上がり、勢いを増すことに。48分には、ササが前線で起点となり、フォローに上がった徳永がクロス。中央では合わせることができなかったが、こぼれに詰めた宮沢がシュート。55分過ぎには分厚い波状攻撃を仕掛け、この連続攻撃から、57分には相手DFのクリアを拾った梶山が狙い済ましたミドルを放つが、わずかボール1個分だけ左に切れる。

 完全にリズムをつかんだ東京。66分には左サイドでルーカスが倒され、ボールがこぼれるが、相手DFから奪い返した梶山が粘り強くキープし、中央の宮沢へ。宮沢はトラップから素早い判断で左エリアに走りこんだ今野に。今野はダイレクトでゴール前へグラウンダーのパス。これに栗澤がスライディングで飛び込み、流れるような連係プレーから3点目を奪った! 栗澤は昨季の磐田戦2試合ともにゴールを決めており、まさにジュビロキラーともいえる勝負強さを発揮した。

 磐田は56分にFWカレン ロバートに代えてFW前田を投入。速いパスからFW前田が東京ゴール前で起点となり、チャンスにつなげようとするが、茂庭、増嶋がまさに身体を張り、ことごとくはね返していく。69分には、磐田の右→左へのワイドな展開から、MF村井が鋭いクロスを送るが、合わせることはできず。76分には速攻からMFファブリシオがドリブルで上がってシュートを放つが、土肥が難なくキャッチ。

 当たりの激しい攻防が続く中、83分にはゴール正面でササが倒され、FKを得る。ササ自身が直接狙うが、相手DFにブロックされる。この間に栗澤に代えて浅利を中盤の底に投入。しかし今日の東京はこの状況でも守りに入ることなく、攻めていった。攻守の1対1の局面で常に磐田に競り勝ち、終盤の磐田の反撃も、チャンスらしいチャンスをつくらせず。終始試合を優位に進め、3得点で磐田に快勝した。

 【選手コメント】《ルーカス》「これまでなかなか得点できなかったが、やっとFWとして出場した4試合目で取れて嬉しい。チームメイトやサポーターが自分のゴールを信じてくれていたおかげだと思う。今季はシステムが変わり、馴染むまでに時間がかかっているが、上達するために頑張っている。このゴールを次の試合につなげたい」《栗澤》「今日は守備に気持ちが入っていた。前線からボールを奪うことができていたので、そこから攻撃に移ることができた。横浜戦の後、チームで前からボールを奪っていこうと話した。選手たちも自分の意見を言い、監督も認めてくれた。得点のシーンは、宮沢選手がボールを持った時に、前線に入れてくるかなと思い、ゴール前に上がっていった。結果的に今野選手がボールを入れてくれた。(ルーカスのゴールの)アシストはイメージどおり。ああいうボールを出せば、決めてくれると思っていた」

 【ガーロ監督の会見要旨】「今日の試合は、チーム全体で気持ちが入って、最後まで自分たちのペースを崩さずに出来た。また、最初から最後までゴールを狙っていけたゲームだったと思う。磐田は、テクニックがある相手だということはわかっていた。だが私たちも自分たちのサッカーをやろうと言い聞かせ、東京のいいサッカーが出来たと思う。(今日の伊野波の役割と交代の意図は?)役割は、磐田の名波のマークに付くということだった。ただ、マークすることも大事だが、前が空いている時は積極的にパスをつないで攻めていくということも役割として指示した。交代の理由の一つは、警告を受け、もう1枚イエローカードを受けると退場になる可能性があった。もう一つは、宮沢のいいパスでよりボールを回していくという狙いもあった」

 【磐田・山本監督の会見要旨】「厳しいゲームになるだろうと予想し、その中でもタフな姿勢を見せたかったが、レフェリーの判定やミス絡みで冷静さを失ってしまい、辛抱強く粘りのある戦いができなかった。選手が最後まであきらめずに戦ったことは良かったが、勝ちたいという意欲、よりチームに貢献しようという意欲は少し足りなかったと思う。厳しい日程で疲れてはいたが、成長するにはいい機会だと考えていた。結果は残念だが、成長過程の中でいろいろな形が見えてきているので、次につなげるしかない。中2日という日程でよく戦ったが、戦えた選手と戦えなかった選手がいた。その点も今後のチーム作りに活かしていきたい。FC東京の個人の守備に対して、いいポジションに早く戻り、グループで対抗したかったが、コンパクトにできず、数的優位を作れなかった。我々の特長であるシンプルなワンタッチ、2タッチでのパス回し、前へボールを出していくことが、特に前半は出来なかった。シーズン中にはこういう試合もある。次に向けてまた準備していく」