4年間の武者修行で得た経験を胸に
原点回帰の15番で定位置奪取に挑む
DF 15大森理生
2026シーズンの明治安田J1百年構想リーグに臨む全青赤戦士を紹介する『PLAYERS FILE 2026』。果たしてハーフシーズンの特別大会を控えた選手たちはどんな想いを抱き、いかなる覚悟で一年に臨もうとしているのだろうか。
4シーズンで4クラブへの武者修行を経て東京に戻ってきた大森理生。それぞれの地で着実に経験と実績を積み、大きく成長を遂げた彼に青赤から復帰のオファーが届く。そこに秘められた想い、そして彼が渡り歩いた4シーズンで手にしたものとは。

5年ぶりに青赤のウェアに袖を通した男の表情と言葉からは、帰ってきた安堵感ではなく、新たなチームに挑戦する強い覚悟が伝わってきた。
トーキョーを飛び出し、明治安田J2リーグの4クラブで過ごした4年間は、大森理生にとって非常に濃密な時間となった。2022シーズンに最初の新天地となったFC琉球では試合に絡む時間を増やしながらも苦しむチームの力になり切れず、翌シーズンに籍を置いたRB大宮アルディージャでは定位置確保とはいかなかった。だが、その2年間の鍛錬が次のステップでの成果につながる。3クラブ目となったいわきFCでは最終ラインの要として35試合に出場。何ものにも代えがたい実戦経験を多く積んだ。そしてFC今治でプレーした2025シーズンは、開幕スタメンを勝ち獲って36試合でピッチに立ち、J1リーグ昇格プレーオフ争いも経験。しびれるシチュエーションでのゲームを通じて心身ともに大きく成長した。
「個人としてもチームとしても結果の出ない難しいシーズンもありましたけれど、直近の2シーズンで言えば、J2リーグ昇格2年目のいわき、J2リーグに上がってきたばかりの今治という、すごくハングリーで勢いのあるチームでやらせてもらって、しっかりと試合経験を積めたことはすごく大きかった。昇格や降格を意識するようなゲームも多く、(FC東京とは)カテゴリは違いますけれど、勝負強さや試合勘のところでとても良い経験をさせてもらったと思っています」
5年前、FC東京U-18から昇格したばかりで、プロの世界での右も左も分からなかった18歳のルーキーが、期限付き移籍という武者修行を経て23歳の頼もしきセンターバックへと成長を遂げた。もちろんクラブが放っておくわけがない。FC東京からの復帰の“ラブコール”を受け、首を縦に振る以外の選択肢はなかった。
「クラブから必要とされる。それが自分の育ったFC東京だった、なおさら嬉しいです。ただ、帰ってくるだけでは意味がない。このクラブに足りないものはリーグタイトルだと思うので、自分としてもチームとしても結果にこだわって戦いたい。東京のセンターバック争いが激しいのは分かっていますし、一番下から這い上がって、絶対にポジションを奪いたいと思っています」
復帰初年度の背番号に選んだのは、サッカーを始めた時に着けていた15番。プロ1年目の東京、そして大宮と今治でも背負った34番から背番号を変えたのは、“初心に帰る”という想いを込めたものだ。愛着ある番号を背負い、4シーズンで得た自信を携え、大森理生がここから待ち受ける激しいセンターバックのポジション争いに身を投じる。
(文中敬称略)
Text by 須賀大輔



