6/25 横浜FM戦 MATCH PREVIEW & INTERVIEW

INTERVIEW2025.6.24

6/25 横浜FM戦 MATCH PREVIEW & INTERVIEW

<前節・ガンバ大阪戦のレビュー>

パナソニックスタジアム 吹田に乗り込んだ一戦は先制を許し、同点に追いつく決定機はありながらも最終盤に突き放された。どちらに転んでもおかしくない一戦だっただけに、松橋力蔵監督も「本当に悔しいゲームになってしまった」と唇をかんだ。

試合開始から一人ひとりがハードワークし、ガンバ大阪の迫力ある攻撃を水際で防いできた。だが、前半33分に、宇佐美選手に直接フリーキックを決められ、1点ビハインドで試合を折り返した。


後半に入って徐々に押し返すなかで、同5分に途中出場のバングーナガンデ佳史扶選手の一振りから得点機を生み出した。右サイドの直接フリーキックから得意の左足で、ゴール前に走り込んだ木本恭生選手に合わせた。シュートは打ち切れなかったが、こぼれ球にも素早く反応。これが相手ディフェンダーのファウルを誘い、ペナルティキックを獲得する。

しかし、マルセロ ヒアン選手のキックはG大阪のゴールキーパー、一森選手に阻まれ、同点の絶好機を逃してしまった。

結果的に、これが重くのし掛かり、前掛かりになった試合終盤に追加点を奪われて長い笛が鳴った。


攻撃では2本、3本とパスが回ったなかで、ボールの落ち着きどころを作り切れず。結果的に、不用意なボールロストからカウンターを受ける場面も散見した。フィニッシュまでの手法を整理すれば、相手の攻撃機会を奪い、守備のリスクを軽減できるはずだ。

だからこそ、指揮官は「ゴール前での脅威を増やしていくために、もっとシンプルに考えてもいいのかもしれない」と言葉にする。4バックを導入して公式戦3試合を戦い終えた。何ができて、何が足りないのか。そうやって向き合い、継続していくことでしか勝利は見えてこないのかもしれない。


<今節のプレビュー>

ここからしびれる戦いが2試合続く。東京よりも下位の横浜F・マリノスと横浜FCとの中2日での試合は、6ポイントの価値があるゲームとなる。

横浜FMは今シーズンに入って2度の監督交代に踏み切り、今節を前にヘッドコーチだった大島秀夫監督の就任を発表した。2016シーズンに現役を引退し、翌2017シーズンから横浜FMで指導者としてのキャリアを歩み始めた。その後、2020シーズンからトップチームでコーチを歴任し、アンジェ ポステコグルー監督らが築いたトリコロールのアタッキングフットボールを支えてきた。

2022シーズンにリーグ優勝、2023シーズンにリーグ2位という成績を収めている眠れる獅子が、いつ目覚めてもおかしくはない。その相手に恐れず、怯まず、真っ向勝負を挑まなければいけない。古巣との戦いを控える仲川輝人選手は「勝つことだけしか考えていません」と、頭の中をクリアにして戦うと宣言した。


「失うものはないと思ってプレーするくらい割り切る必要がある。技術や戦術うんぬんではなく、気持ちに懸かっている」

偶然は時に運命と同義で語られる。ここで古巣との一戦を迎えることには「多少、運命めいた部分も感じる。選手全員が一緒になって道を歩むこと、何よりも一体感が求められる」と言葉にする。リーグ戦では5試合勝利から遠ざかってきた。輝く人は、その道を示すことができるのか。その問いかけにはこう答えた。

「自分がその道を示していくしかない」

その先に待つ勝利だけを信じ、迷うことなくゴールをめざす。


[松橋力蔵監督 インタビュー]


Q、中2日の間隔で、横浜F・マリノス、横浜FCとの連戦が続きます。
A、身体への疲労や、移動の疲れもあったかもしれませんが、ガンバ大阪の翌日も東京に戻ってきてリカバリーやトレーニングに励みました。次の試合までの間隔が短く、時間は限られています。その時間のなかで選手たちも理解をして取り組んでいます。直近のリーグ戦で勝利から遠ざかっている苦しい時間が続いていますが、決してすべてが悪いわけではなく、こちら側に試合の流れがきていた時間もありました。しかし、そのチャンスで決め切れなかった。常に勝点3を奪うための努力を積み重ねていくだけです。トレーニングの取り組みをいかに試合で発揮するかだと思います。疲労もあるなか、全員が良い姿勢でこの連戦に臨んでいます。

Q、横浜FM戦では、どのような部分に注意を払う必要がありますか。
A、攻め込んだ後に受けてしまうカウンターで、しっかりとケアができずに失点に繋がってしまう場面がここまで多くありました。相手もそこは狙ってくると思います。全体のバランスを崩すことなく、相手に圧力をかけられるか、だと思います。決して、何かを大きく変えるわけではありません。

Q、特に横浜FMの前線3枚は警戒すべきポイントかと思います。
A、たとえブラジル国籍の選手三人が前線に入らなかったとしても、同等の高い能力を持った選手たちが名を連ねると思います。ケアすべきポイントではありますが、過剰に反応することはないと思っています。良い選手が揃っているのは、どのチームも同じだからです。結果としてすぐに反映はされていませんが、日々のトレーニングから積み上げられているものがあります。

Q、監督にとって、古巣との対戦になります。
A、もちろんお世話になったクラブですが、何か特別な感情があるわけではありません。大事な一戦に勝って、チームとして浮上していくだけです。

Q、今後、チームとして浮上していくためにどのような積み上げと改善が必要だと感じていますか。
A、カウンターを受けてしまった際のファーストディフェンスの対応については、改善が必要です。対応が難しいのであれば、素早く帰陣して守備の人数を増やして外側に逃がす、対応できるのであれば、刈りとる必要があります。攻撃時のリスク管理をはじめ、ポジショニングや連携が何よりも重要です。しっかりとジャッジできるポジションをとりながら、次のアクションを起こすプレーを求めていきたいと思います。


[選手インタビュー]

<仲川輝人選手>


Q、チームとして得点を決め切れない苦しい試合が続いています。
A、今節も勝つことだけしか考えていませんが、ゴール前での落ち着きと最後の部分の質が問われてくると思っています。味方を使った方が良いシーンもありますが、自分で得点を奪いにいく貪欲さも必要です。得点が生まれる確率が高い方を素早く判断できるかどうかが重要だと思います。

Q、得点が奪えていない時こそ、シンプルな判断やプレーが得点に繋がるケースもあると思います。
A、失うものはないと思ってプレーするくらい割り切る必要もあると思います。ここ数試合で勝点も少ししか積み上げることができていません。ここからの連戦が何より大事な試合です。技術や戦術うんぬんではなく、気持ち。最後に足が出るか出ないか、相手より先にボールを触れるか触れないか、という際どい部分をしっかりとものにすることが、まずは大切になってくると思います。

Q、その負けられない試合が古巣の横浜F・マリノス戦です。
A、多少、運命めいた部分も感じますが、僕たちのやるべきことをやるだけですし、信じた道を進むだけです。選手全員が同じ道を歩んで、勝利に近付くためには、何より一体感が求められます。一勝の重みや大変さをここ数試合で特に感じています。今節は何より先制点が重要です。僕らが優位に試合を進めるためにも、得点にこだわっていきたいです。気合は十分です。個人として、昨シーズンは日産スタジアムで得点を奪えているので、良いイメージを持って会場に乗り込みたいです。


<長倉幹樹選手>


Q、ガンバ大阪戦では、東京でのリーグ戦初出場となりました。試合を振り返ってください。
A、試合に負けてしまいましたし、自分のプレーも良くなかったです。次の試合でやるしかないと思っています。実際にピッチに立っていると感じることは違うかもしれませんが、外から見ていると、攻撃を組み立てる時には、片方のサイドに寄り過ぎてしまうシーンもありました。ただ、そのなかでチャンスを作っているシーンもありました。自分が試合に出場した際は、チャンスや得点を生み出すプレーをたくさんできれば良いと思っています。

Q、前節から中2日の短い期間で試合を迎えます。この2日間でどのような準備をしましたか。
A、チーム全体で何か新しいことに取り組む時間はなかったので、しっかりと回復をするなどコンディションを調整することに注力しました。あとは頭の整理をして、何をすべきなのかなど、考える時間にあててきました。

Q、対戦相手となる、横浜F・マリノスの印象はいかがでしょうか。
A、今は、順位だけをみれば最下位ですが、チームとすれば力のある選手も多く在籍していますし、個々の能力は高い印象があります。これまで、J1リーグ優勝をするなど強いチームであることは間違いないので、しっかりと準備をして試合に臨まないといけないと思います。

Q、勝利が求められる一戦です。どのように試合に臨みますか。
A、この試合は結果がすべてです。内容が良くても結果がついてこなければ、意味がなくなってしまいます。泥臭くてもいいので、ゴールに押し込みたいですし、きれいな勝ち方ではなくとも、何としても勝ちたいです。