REPORT 2026.5.30

5/30 C大阪戦 MATCH REVIEW & INTERVIEW

マッチレビュー

機先を制すのはどちらか──。 

明治安田J1百年構想リーグのプレーオフラウンドは、地域リーグラウンド東西グループの同順位がホーム&アウェイ方式で順位決定戦を行う。東の2位となった東京は、西の2位のセレッソ大阪のホームであるYANMAR HANASAKA STADIUMに勇躍乗り込んだ。 

この日の東京のスタメンは地域リーグラウンド最終節の鹿島アントラーズ戦から一人を変更。ゴールマウスは田中颯選手が預かり、最終ラインは右から室屋成、アレクサンダー ショルツ、稲村隼翔、橋本健人の各選手が並ぶ。ボランチは小泉慶選手と常盤亨太選手が入り、アタッカー陣は右に佐藤恵允選手、左に遠藤渓太選手を配置。前線はマルセロ ヒアン選手と佐藤龍之介選手が2トップを組んだ。 

 1st―ハヤテがファインセーブ連発。1-1で後半へ

開始直後から激しい主導権争いとなった。まず仕掛けたのは東京だった。前半3分、佐藤龍選手の浮き球のパスに抜け出したヒアン選手がシュートまで持ち込む。だが、これは枠を捉えることができない。 

すると、直後の前半4分、C大阪も直後にゴール前のこぼれ球に素早く反応した大畑選手にミドルシュートを放たれる。これを田中颯選手が右手を伸ばしてはじき出してゴールを許さない。 

さらに、前半16分には相手ゴール前の混戦から佐藤恵選手、ヒアン選手が立て続けにシュートを放つもネットを揺らすことはできない。その後も激しい球際の戦いが続き、一進一退の展開となっていく。 

 

待望の先制点が生まれたのは前半36分だった。左サイドで佐藤龍選手が三人に囲まれながらも粘って遠藤選手にボールを届ける。遠藤選手が縦に運び、ゴール前へとグラウンダーのクロスボール。これが相手ディフェンダーのクリアミスを誘い、東京がオウンゴールでリードを奪う。

 

そして、青赤の背番号1にスーパーセーブが生まれた。前半39分、右サイドから上げられたクロスボールをファーサイドで櫻川選手に頭で合わされるも、これを田中颯が水際でかき出して窮地を脱した。 

しかし、前半終了間際に自陣エリア内の混戦から柴山選手に押し込まれ、試合を振り出しに戻されて勝負の後半へと折り返した。 

2nd―立ち上がりのヒアン弾ドローで第2戦へ

試合は後半4分に動く。右コーナーキックから橋本健選手がショートコーナーを選択。常盤選手を経由してパスを受けた小泉選手が上げた縦回転の浮き球にヒアン選手がニアサイドに飛び込み、頭でネットを揺らして再び突き放す。 

リードを奪った青赤は勢いに乗って畳み掛けたいところだったが、細かいミスから反撃の機会を与えてしまう。 

後半31分、東京ベンチが動く。橋本健選手に代えて森重真人選手を投入。稲村選手を左サイドバックに配置し、守備を固める形。さらに、遠藤選手に代えて俵積田晃太選手という切り札を投入して押し返そうと試みる。 

だが、その3分後、ボックス内の混戦から登里選手に押し込まれて再び同点に追いつかれてしまう。 

ホームの声援に背中を押されて勢いに乗るC大阪の勢いを止めようと、後半41分に指揮官は今シーズン初出場となるベテランの東慶悟選手と山田楓喜選手を投入する。ここからは最後まで互いに守備陣が踏ん張って譲らず。そのまま試合は2-2で終了。年間順位3位を懸けた勝負は66日にホームMUFGスタジアム(国立競技場)で開催される第2戦に持ち越された。 

松橋力蔵監督インタビュー

Q、試合を振り返ってください。
A、展開としては、先にリードする流れを作ることができました。ただ、セレッソ大阪らしい攻撃の形から失点してしまい、非常にもったいないゲームになったと思います。そうした場面に対して準備してきたことをもう少し発揮できていれば、勝点3をとって終われた試合だったと感じています。それでも選手たちは準備してきたことにしっかり取り組んでくれましたし、次戦に向けてまた良い準備をしていきたいと思います。 

Q、マルセロ ヒアン選手と仲川輝人選手の交代はアクシデントによるものでしょうか。
A、ヒアン選手は足に少し痙攣がありました。仲川選手については、プレー続行の判断が難しい状況でしたが、最終的にはプレーできる状態ではありました。ただ、相手に流れがある時間帯でしたし、そのなかで一時的に人数が欠ける状況は避けたかった。結果的にセットプレーにも間に合わない形になってしまい、非常に危険な状況だったと思います。そうしたことも含めて、私の判断で交代を決断しました。 

Q、森重真人選手を投入し、稲村隼翔選手のポジションを動かした意図を教えてください。
A、相手の高さへの対応を考えた部分があります。相手にはスピードのある選手だけでなく、ポストプレーや空中戦に強い選手もいます。また、ヒアン選手がいないことで、セットプレー対応の強度も確保しなければなりませんでした。攻撃面では左サイドからボールを前進させる場面はありましたが、流動性や良い配球が十分ではありませんでした。橋本健選手も本来であれば起用したかったのですが、前半に少し痛めた部分がありました。そうした状況を踏まえながら、稲村選手のフィード能力にも期待して判断しました。複合的な要素を考慮した上での交代でした 

Q、C大阪は背後へのボールやクロスボールを狙っていました。序盤は対応できていましたが、徐々に相手にやられる場面も増えました。守備面はどう見ていますか。
A、相手は背後への攻撃だけでなく、ビルドアップから中央のルートもシンプルに使ってくるチームです。我々としては中央をしっかり締めることを意識していましたが、プレスの発動と相手のランニングへの対応がうまく噛み合わない場面がありました。それでも、相手に使われないように自分たちのポジションをしっかりとることが大事ですし、押し込まれた時にも全員で中央を使わせないことを徹底しなければなりません。残念ながら、その部分はうまくできなかったところがあったと思います。 

Q、悔しい引き分けになったと思いますが、この試合を今後にどうつなげていきたいですか。
A、選手たちはこの試合を通じて、C大阪の特徴や戦い方をしっかり感じとれたと思います。こちらが想定していた内容も多くありました。何か新しいことをするというよりは、今取り組んでいることをもう一段詰めていくことが必要だと思います。そのための準備をしっかり進めていきたいです。 

Q、終盤に東慶悟選手を投入した狙いを教えてください。
A、短い時間にはなりましたが、敵地で引き分けて良しとする考えは私にはありません。勝ちにいくというメッセージも含めて送り出しました。彼は高い技術と戦術眼を持っていますし、その能力が発揮できれば必ずチャンスを作れると思っていました。そうした期待を持って投入しました。 

選手インタビュー

マルセロ ヒアン選手

Q、試合を振り返ってください。
A、全体的に良い試合だったと思います。チームとしては良い内容でプレーができていました。失点した二つの場面については、自分たちの細かなミスが絡んでしまいましたが、それを除けば良い試合ができたと思います。

Q、ご自身のプレーについてはいかがですか。
A、自分としては良いプレーができたと思いますし、ピッチで少しでもチームの力になれたのであれば嬉しいです。ただ、それ以上にチーム全体が良いプレーをできたことが大切ですし、この結果は次につながるものだと思います。

Q、ゴールシーンを振り返ってください。
A、トレーニングで取り組んできた形から生まれたゴールでした。練習してきたことをしっかりと試合で表現できましたし、得点につなげることができて良かったです。

Q、次の試合が今シーズンの最終戦となります。意気込みを教えてください。
A、ホームで、たくさんのファン・サポーターのみなさんの前で戦うこと、素晴らしい雰囲気のなかで試合ができることを楽しみにしています。しっかり勝利してこのシーズンを3位で終えられるように頑張りたいと思います。

Q、ファン・サポーターのみなさんへメッセージをお願いします。
A、チーム全員が勝利のためにハードワークしています。次のホームゲームでは、みなさんと一緒に素晴らしい時間を過ごし、勝利を喜び合いたいと思っています。ぜひスタジアムで応援をお願いします。 

小泉慶選手

Q、2点目の最後の仕上げにあたる部分(アシスト)は、すごく丁寧なクロスボールでした。振り返っていかがですか。
A、あの場面は、本来は僕がクロスボールを上げる流れではなかったのですが、タイミング的に僕が上げた方がいいと思ったので蹴りました。あの辺にとりあえず蹴っておけばマルセロ ヒアン選手がうまくやってくれるかな、と。結果的に良かったかなと思います。 

Q、練習の時には小泉選手ではなかったのでしょうか。
A、そうですね、本来は僕ではありませんでした。でも、常盤亨太選手が相手の状況を見たり、僕の最初のタッチの感じから(プレッシャーが)少し来るかなと思ったんだと思います。僕はフリーでしたし、あそこで変にボールを下げずに自分が上げた方がいいなと思ったので、臨機応変に対応できたことが良かったかなと思います。 

Q、過去の公式戦でも、ゴール付近で良いクロスボールを上げていたと思うのですが、元々そういった感覚があって、自信もあったということでしょうか。
A、あまり考えずに蹴ると結構ニアで引っかかってしまうことがあるので、あまり考え過ぎず、集中しては蹴りますが、変にイメージを描いて蹴るということはしないようにしています。それが良い方向に繋がったかなと思います。 

Q、全体的な話になりますが、個人として久しぶりのスタメン出場でした。どのような心境で臨みましたか。
A、優勝を逃してしまい、少しチームが苦しい状況でのスタメン出場でした。でも、僕だけではなくてみんなが良い準備ができていたので、自分もそれに乗っかって、あまり難しいことは考えずにやろうという気持ちで試合に入りました。 

Q、色々と良い部分が出たなかで、特に常盤選手との連携が良かったと思います。阿吽の呼吸というか、やりとりもスムーズだったように見えました。
A,常盤選手とは常に近くにいよう、という話はしていました。彼がボールを持った時は僕が横にいたり、その逆もそうですし、距離感を良く保てていたところもありましたが、もっとできるかなと思います。 

Q、引き分けで終わり、第2戦に勝てば3位になれるというシンプルな状況になりました。来週のホームゲームに向けていかがですか。
A,アウェイでの勝点1はポジティブに考えていいと思います。今日は相当難しい試合でしたし、急に暑くなりましたし、みんなタフに戦ったと思います。ラスト1試合も、MUFGスタジアムでしっかり勝って終えたいと思います。

田中颯選手

Q、手ごたえと悔しさと両方あるのではないかなと思います。まずは前半のヘディングシュートをセーブした場面を振り返ってください。
A、映像をもう一回見てみないと分かりませんが、彼のストロングはある程度イメージができていたので、その準備ができていたのかなと思います。

Q、脇のところを抜けそうなボールを、タッチライン際でしっかりと面を作って防げていたとお思います。
A、もうあのシーンは反応だったので、覚えていないです。そこで守り切れないというところが今の自分の現在地で、この程度のゴールキーパーなんだというところと、怪我人が出ながらも本当にみんなハードワークしてくれたなかで、最後に自分が勝ちにつなげられなくて申し訳ない気持ちです。

Qその失点がまた糧になるのではないですか。
A、そうですね、あの時間帯に2試合続けて決められているのは、先ほども言った通り自分の現在地だと思います。まだ(レギュラーとして)ふさわしくないと思いますし、このチームのゴールを任せてもらえるような選手に必ずなりたいと思います。

Q、来週、取り返すチャンスがある試合が1試合あります。
A、この2試合を続けて、自分が使ってもらえているなかで、勝ちに繋げられていないことが非常にもどかしい気持ちがありますが、本当にたくさんのファン・サポーターが来てくれていたので、みんなの想いをしっかりと理解して、最後は自分の価値を示したいと思います。相手が後半にいろいろ変えてきたなかで手応えをつかんでいると思うので、難しい試合になると思います。しっかりチームとして準備して、良い試合にしたいと思います。

室屋成選手

Q、2度先行しながらも2度追いつかれる展開でした。試合運びの点ではピッチの中ではどのように感じていましたか。
A、2-1になるまでの展開は、押し込まれる時間帯もありましたが、チームとしては特に問題なく、自分としてもゲームをうまく進められていた部分があったと思います。ただ、あそこで失点してしまうと、どうしても相手に押し込まれる展開になってしまいます。だからこそ、2-1でしっかり耐えて終わらせなければいけなかった試合だったと思いますし、本当にもったいないゲームだったと思います。

Q、対戦が決まってから約1週間、セレッソ大阪に対して準備してきたことは表現できましたか。
A、チームとして準備してきたものは出せたと思います。ただ、やはり試合展開としてはそこまで自分たちが主導権を握るというより、うまくゲームをコントロールしながら運んでいかなければならない形になりました。そういった意味では、相手に合わせながら進める試合になってしまった部分もあったと思います。

Q、次はホーム、MUFGスタジアムでの試合となります。本日の試合結果をふまえて、どのように臨みますか。
A、最終戦をホームで戦えることは自分たちにとって大きなチャンスだと思っています。自分たちのホームで、しっかりと勝って終わりたいと思います。

Q、最終戦に向けて、ファン・サポーターのみなさんへメッセージをお願いします。
A、自分たちの力をしっかりとプレーで見せて、最後のホームゲームで勝って終われるように戦います。ぜひ、スタジアムで応援をお願いします。