GAME RESULT試合結果

第12節 2016/9/17(土)
観衆 33,493人 
天候 曇、弱 気温 25.9度 湿度 81% 
主審:高山 啓義 副審:前之園 晴廣/林 可人 四審:藤田 和也

J1 2nd 第12節

味スタ

HOME

FC東京

1-3

試合終了

前半0-0

後半1-3

AWAY

浦和レッズ

FC東京 浦和レッズ
48' 森重 真人
得点者 77' 李 忠成
85' オウンゴール
87' 興梠 慎三
58' 河野 広貴 → 丸山 祐市
67' 中島 翔哉 → 高橋 秀人
80' 梶山 陽平 → ユ インス
選手交代 46' 高木 俊幸 → 李 忠成
64' 武藤 雄樹 → 興梠 慎三
86' 柏木 陽介 → 青木 拓矢
6 シュート 14
4 CK 3
7 FK 21
41' 梶山 陽平
65' 橋本 拳人
警告 47' 阿部 勇樹
65' 森脇 良太
退場
FC東京先発
GK 47 秋元 陽太
DF 6 室屋 成
DF 3 森重 真人
DF 29 吉本 一謙
DF 2 徳永 悠平
MF 10 梶山 陽平
MF 37 橋本 拳人
MF 17 河野 広貴
MF 38 東 慶悟
MF 39 中島 翔哉
FW 20 前田 遼一
FC東京控え
GK 31 圍 謙太朗
DF 5 丸山 祐市
MF 4 高橋 秀人
MF 22 羽生 直剛
MF 32 ユ インス
FW 9 平山 相太
FW 16 ネイサン バーンズ
浦和レッズ先発
GK 1 西川 周作
DF 46 森脇 良太
DF 4 那須 大亮
DF 3 宇賀神 友弥
MF 24 関根 貴大
MF 10 柏木 陽介
MF 22 阿部 勇樹
MF 18 駒井 善成
MF 9 武藤 雄樹
MF 13 高木 俊幸
FW 21 ズラタン
浦和レッズ控え
GK 15 大谷 幸輝
DF 2 加賀 健一
DF 6 遠藤 航
MF 16 青木 拓矢
FW 11 石原 直樹
FW 20 李 忠成
FW 30 興梠 慎三

【選手・監督コメント】

難敵・浦和をホームにて迎え撃つ


2ndステージ第12節を迎え、浦和レッズと対戦する。
前節は湘南に押し込まれた時間帯もあったが、システムを3-4-3に変更して相手の反撃をシャットアウトしつつ、カウンターから得点を重ねた。リードした展開を上手く利用し、試合の中での修正力、対応力も見せた結果だと言えるだろう。今節は湘南戦に続いて味スタでの開催となり、ルヴァンカップを含めた連勝の勢いとホームの強みを活かして勝利をめざす一戦だ。

浦和とのリーグ戦の戦績は、2004年以降は、2013年9月14日に国立で挙げた1勝のみ。どうしても『相性の悪さ』を指摘される事となるが、プレッシャーを跳ね除け、勝利に向かう強い気持ちをプレーに表して戦う。また、篠田監督は「自分たちがめざすものを、しっかりとホームで見せたい」と話し、「前からプレスをかける」と明言。アグレッシブな戦い方、躍動感のあるスタイルで浦和に立ち向かう。

東京は出場停止の田邉に代わって、橋本が7月30日新潟戦以来に先発し、梶山と共にダブルボランチを組む。その他は前節と同様のメンバーで4-2-3-1のシステムで臨む。
対する浦和はDF槙野が欠場。そのため、3バックの一角にDF宇賀神を起用。右ワイドにMF駒井、左にMF関根。前線にFWズラタン、シャドーをMF高木と武藤が務める3-4-3。

気温は25.9度だが、雨の気配がうかがわれるほど湿度が高い中、試合は19時4分に浦和のキックオフでスタートした。

アグレッシブな守備でボールを奪い、リズムを掴むもスコアレス


立ち上がりは中盤での激しい攻防が続いたが、徐々に東京は前線からプレスをかけてボールを奪い、ショートカウンターを仕掛けて流れを掴んだ。
7分:左クロスを、中央の東が胸で落としてワンタッチで前のエリアへ送る。これに合わせて前田が走り込み、決定的な形を作ったが、シュートは空振り。それでも粘って落としたが、フォローした室屋にはわずかに合わず。さらにセカンドボールをつないで、中島がミドルを狙ったが、バーを越えた。
8分:左クロスを、エリア内に飛び出したが橋本がヘッドで落としたが、中島には届かず、浦和がクリア。
14分:中盤での競り合いから東がダイレクトで左前線へ。河野が前に持ち出し、低いクロスを入れる。これに合わせてニアに飛び込んだ橋本が右足で合わせたが、枠を外れた。
東京は闘う姿勢を前面に押し出し、よく走り、躍動感のある戦いでペースを掴んだが、決定機を活かすことはできなかった。

24分:浦和・GK西川のロングキックから東京DFの裏を突かれ、MF武藤にフリーで飛び出される。しかし吉本が素早く戻り、MF武藤の切り返しからのシュートをブロック。東京の左エリアにこぼれたボールに浦和FWズラタンに詰められ、再び決定的なシュートを打たれたが…サイドネットに。東京はボールを保持した時に攻めきれず、守から攻への切り替えが早い浦和のカウンターを立て続けに受けることになった。

35分:右のMF駒井が攻め上がりながら、ゴール前に低く速いクロス。これに合わせてニアにFWズラタンに飛び込まれ、左足で決定的なシュートを打たれたが、わずかにバーを越える。
36分:東京も、中島が左サイドからドリブルで前線に突進。中央の梶山とのワンツーから、左エリアに入ったところで決定的なシュートを放ったが、浦和GK西川の好セーブに阻まれ、右CKを得るに留まった。
37分:前線への浮き球に対して、前田が粘って落とし、右エリア手前の橋本がワンステップでシュートを放ったが、左に切れる。
38分:浦和・左のDF宇賀神→中央のMF関根にスペースを与え、ミドルを打たれたが、秋元が左下隅でセーブ。

時間の経過と共に、緊迫したカウンターの応酬となったが、互いに決めきることはできず、スコアレスで後半へと折り返した。

中島がPKを獲得、森重が決めて先制したが、終盤に崩れて逆転を許す…


後半から、浦和はMF高木に代えてFW李を投入。
46分:梶山のスルーパスに合わせて、エリアに抜け出した中島が足を引っ掛けられ、PKを獲得。
48分:このPKを森重がゴールど真ん中に蹴り込み、ボールは浦和GK西川の片手をかすめるように決まりゴール。早い時間帯に先制を果たし、1-0。

しかしこれを機に、浦和の反撃のスイッチが入り、東京は自陣に押し込まれがちに。
58分:河野に代えて丸山を投入。DFは右に森重、中央に吉本、左に丸山。両ワイドに室屋と徳永。前線右サイドに東、左に中島の3-4-3に布陣を変更して対応しようとした。
64分:浦和はFW興梠を投入。
67分:東京は中島に代えて高橋をボランチに投入。橋本が左サイドに回ることで相手の起点を抑えようとした。その直後、相手の隙を突くように、前田の落としから橋本がエリアに突進。これに浦和DFは付いて来れず、フリーでGKと1対1になる。決定的な追加点のチャンスを迎えたが、シュートはGKのセーブに阻まれ…得点ならず。

攻守の入れ替わりがめまぐるしく、一瞬も気が抜けない緊迫した攻防が続いた。
77分:浦和MF阿部が左前線にサイドチェンジ。MF関根にドリブルからのクロスを入れられる。東京DFの人数は揃っていたが、丸山の前にFW李に飛び込まれ、ヘディングシュートを許して失点…。1-1の同点に追い付かれてしまった。

79分:勝ち越しを狙い、前線へのロングパスに橋本が追い付く。ゴール前には前田が走り込み、左エリアの橋本はパスを選択。ニアに短く出したが…中途半端になり、浦和DFにカットされる。
80分:梶山に代えてユ インスを前線に投入。前田と2トップを組み、3-5-2に近い布陣でゴールをめざした。

前掛かりになる中で、前線と後方のラインが間延びし、足が止まり始める。
85分:浦和MF柏木に右前線にパスを送られ、FWズラタンのシュートを許す。秋元がセーブしたが…こぼれ球が守備に戻った東に当たってゴールイン。1-2と逆転を許す。
87分:浦和MF青木に右前線に飛び出され、右エリアのMF関根にリターン。東京はここで抑えることができず、クロスを入れられてファーのFW興梠が室屋の前でヘディング。サイドを崩されて、立て続けに失点…。これで1-3。
先制を果たしながらも、試合終盤に崩れ、またしても浦和に無念の逆転負けを喫した。

なお、これにより年間勝点は39に留まったが、他カードの結果により、来季もJ1の舞台で戦うことが確定した。

【選手コメント】
《森重》
「とにかく悔しい。本当にその気持ちだけ。今日は予想どおりの展開になって、全体的には悪くなかったと思う。残り20分間も想定どおり。そこで自分たちが勝者になれないということは、まだまだ何かが足りない。体力的な問題もあったかもしれないが、自分たちでペースを落としてしまったことは、一つの敗因かと思う。浦和が一枚上手というか…。みんなで話し合いながら、足りないものを突き詰めていきたい」

《吉本》
「システムを変えるまでに、僕たちはDF4人で、相手の5選手を見ていたので、体力的にも厳しくなっていた。そこから5枚にしてマークをはっきりさせ、しっかりと相手の足元に当たりにいくことを意識していたが…。裏に抜けられて失点した。システムどうこうではなく、もう少し注意して対応しなければいけなかった。少なくとも1失点をした後、崩れずに『意地でも勝点1を獲る』ような戦いをしていくことが必要かもしれない。ただし、こういった負け方を引きずらないことが大事。リーグ戦にしっかりと切り替えてG大阪に勝つことだけを考えて、準備をしたい」

【篠田 善之監督の会見要旨】
「このような結果となり残念だし、悔しい。ファン・サポーターのみなさんには申し訳なく思う。ゲームの入りは狙い通りで、何度か相手の5枚を置き去りにする形を作ることができ、ショートカウンターのシーンも見せられた。浦和の良さを消すためにプレスをかけ続けた結果、後半の入りにゴールを奪えた。少し時間帯が早かったが、選手交代をして3-4-3の形にして、浦和のワイドの選手のサイドチェンジを抑えようと考えた。中島に代えて橋本をサイドに入れた時に、2得点目を奪うチャンスがあったが、そこで取り切って試合を締めることは出来なかった。その後、同点に追い付かれ、少し後ろに重心が下がり過ぎ、プレスもバラバラに追う形になってしまった。90分間を通したプランとしては上手くいかなかった。ただ、選手たちはハイペースでプレッシャーを掛け、もう少し前から奪いに行く時間を長くできれば、もっと良い結果になったのではないかと思う。悔しいゲームになってしまった」

【浦和・ペトロヴィッチ監督の会見要旨】
「前半はなかなか自分たちの戦いができなかった。後ろからの組み立てやボールを運ぶところが上手くいかなかった。今日のような重要なゲームでは、前線の選手は若干慎重に、もしくは緊張して試合に入ったかもしれない。そのため途中でパスカットをされたり、ロングボールを蹴るだけになってしまった。自分たちの良さを出せない前半だった。0対0だったが、ただ、選手たちには『それで問題ない』という考えがあったと思う。それが後半の失点に繋がった。ただし、表現が正しいかどうかはわからないが、後半の早い段階でリードされたことが、我々にとって良かった面もある。選手たちは目を覚まし、よりリスクを冒して勇気をもって攻撃的な姿勢をとらなければならないと気付いた。その後、4~5点取ってもおかしくないシーンが作れた。特に、2得点した後も攻撃の手を緩めることなく、3~4点目を取りに行く姿勢を見せてくれた。日本のサッカーでよくありがちなのが、リードを守りきるという展開。しかし私は、相手が隙を見せるなら、さらに得点を奪って相手を叩きのめす攻撃的な姿勢が日本のサッカーに必要だと思う。普段からそういう話をしているが、それを選手たちがピッチで表してくれた。相手が点を取らなければいけない状況で、人数をかけて攻撃を仕掛けてくる相手に対して守ろうと受けに回ると、その圧力にやられてしまう。日本ではリードしたら守りきるという考えが多いが、逆に攻撃的に出ることも考え方の一つとしてあるだろうと思う。後半は選手たちが目を覚まして、自分たちの戦い方を表現してくれた。前半と後半とでは大きく違う内容の試合だったが、最終的に勝利に値する試合ができ、非常に良かった。重要な試合が続くが、そのような戦い方で我々にとって良い時間が続くように、チャレンジしていきたい」