GAME RESULT試合結果

第27節 2008/9/28(日)
観衆 8,741人 
天候 晴、弱 気温 18.2度 湿度 39% 
主審:吉田 寿光 副審:名木 利幸/西尾 英朗 四審:木村 博之

J1 第27節

札幌厚別

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北海道コンサドーレ札幌

1-2

試合終了

前半0-0

後半1-2

AWAY

FC東京

北海道コンサドーレ札幌 FC東京
54' 池内 友彦
得点者 70' 赤嶺 真吾
80' 大竹 洋平
36' 大塚 真司 → 芳賀 博信
67' 西谷 正也 → 上里 一将
83' 砂川 誠 → 横野 純貴
選手交代 45' エメルソン → 羽生 直剛
52' 羽生 直剛 → ブルーノ クアドロス
79' カボレ → 大竹 洋平
10 シュート 16
5 CK 4
7 FK 18
89' 池内 友彦
警告
退場
北海道コンサドーレ札幌先発
GK 1 佐藤 優也
DF 5 池内 友彦
DF 3 西澤 淳二
DF 6 西嶋 弘之
DF 19 坪内 秀介
MF 22 西 大伍
MF 15 クライトン
MF 16 大塚 真司
MF 24 西谷 正也
FW 8 砂川 誠
FW 11 アンデルソン
北海道コンサドーレ札幌控え
GK 28 高木 貴弘
MF 29 ディビッドソン 純マーカス
MF 33 鄭 容臺
MF 18 芳賀 博信
MF 20 上里 一将
MF 17 岡本 賢明
FW 27 横野 純貴
FC東京先発
GK 1 塩田 仁史
DF 5 長友 佑都
DF 2 茂庭 照幸
DF 3 佐原 秀樹
DF 25 徳永 悠平
MF 7 浅利 悟
MF 10 梶山 陽平
MF 15 エメルソン
MF 18 石川 直宏
FW 9 カボレ
FW 24 赤嶺 真吾
FC東京控え
GK 31 荻 晃太
DF 8 藤山 竜仁
MF 4 ブルーノ クアドロス
MF 22 羽生 直剛
MF 30 大竹 洋平
MF 40 鈴木 達也
FW 20 川口 信男

【選手・監督コメント】

チームの勢いをそのままに、アウェイで5連勝を目指す!


 リーグ第27節は、アウェイでコンサドーレ札幌と対戦。前節磐田戦では大量5得点で4連勝を果たし、その勢いを持続し、J1でのチーム連勝(2000年2nd第1~5節・延長V勝を含む)タイとなる5連勝をめざす一戦。城福監督は「今季はこれまで上位にくい込むチャンスが何回もあったが、そこを逃してきた。その分、選手たちからはこのチャンスを逃したくないという気持ちが伝わってくる。相手の順位や勝ち点に関係なく、ギリギリの勝負をする覚悟が必要。1対0で逃げ切るぐらいの気持ちで戦う」と意気込みを話した。

 対する札幌は第17節より勝利がなく、現在18位。苦しい状況が続いているが、それでも無得点の試合は少なく、第24節G大阪戦では3得点。その後、千葉、大分戦でも2点を奪い、活きのよい攻撃は持ち味だ。DF箕輪の負傷に加え、得点ランキング2位につけるFWダヴィは欠場するものの、長身のFWアンデルソンを軸に、サイドからMF西谷や西らが仕掛ける攻撃が機能しているだけに、このサイドの攻防がポイントになるだろう。そのためにも、まずは安定した守備を第一に、サイドの攻防で競り勝てば得点のチャンスは作れるはず。スピーディな攻撃で札幌DFを崩していきたい。

 東京は、今野、平山が今節は出場停止となるも、赤嶺のケガは大事にいたらず先発に復帰。またブルーノ クアドロス、羽生もコンディションを整え、控えメンバーに。赤嶺は「腕の状態は何も問題ない。3戦連続ゴールは、チーム全体の調子が上がっているおかげ。前節は欠場したが、そのチームの勢いに遅れず、波に乗り切れるようにしたい。油断はまったくなく、勝って上位にいくための緊張感がある」と話し、4戦連続弾にも期待がかかる。

 塩田は「先制を許すと守りを固められる怖れもあるので、バランスを崩さず、粘り強く戦って僕たちが先取点を奪いたい。ここまで簡単に4連勝してきたわけではないし、特に大量得点で勝ったあとの試合は難しくなりがち。アウェイで厳しい戦いになることが予想されるが、札幌の必死の気持ちに負けることなく、勝ち切るメンタリティをもって一戦一戦を乗り越えていきたい」と決意を込めて話した。 チームとしては2002年以来となる札幌厚別陸上競技場での試合。肌寒い風が吹く天候の中、札幌のキックオフで開始された。

相手の勢いに押しこまれるも、前半を無失点で終える


 前半開始から札幌が勢いのあるサイド攻撃を展開、東京は劣勢に立たされる。開始1分、MFクライトンのキープからFW砂川が強引にシュート、また3分には、CKのこぼれからDF池内がヘディングシュートを放たれ、東京は立て続けに自陣ゴール前に押し込まれる。それでもなんとかしのぎ切り、徐々にパスを回し始め、チャンスをうかがう。12分、梶山→石川→梶山の早いパスワークから右に展開。長友のスローインのこぼれから、浅利がミドルを放つがミートせず。15分には、梶山のパスを赤嶺が落とし、リターンを受けた梶山が前線にスルーパス。エメルソンが中央のDFを割って走りこむが、相手GKに一歩早くキャッチされる。

 16分には、相手右サイドでMF西谷→FW砂川に決定的なチャンスを作られるが、シュートミスに助けられ難を逃れる。19分、素早いリスタートから、梶山がドリブルで中央突破。スルスルとDFの間をすり抜け、エリア手前まで持ち込み左エリア内のカボレにラストパス。これをカボレが左足で狙うもDFにブロックされる。28分には、徳永の前線へのパスから、DFラインの裏に抜けた赤嶺がシュートを放つも、相手GKがキャッチ。36分は、石川→エメルソンが左サイドで起点となり、中央の梶山がミドルを放つ。そのこぼれを再びエメルソンが拾い、反転してすぐにシュートを放ったが、大きく枠を外れる。

 東京は、札幌の前線からの厳しい守備の前に、連動した動きからパスをつなぐことができない。逆に札幌はFWアンデルソンのキープから、東京左サイドのエリアを自由に使われ、MF西やFW砂川から何度もクロスを放り込まれ、ピンチを招くも、塩田を中心にギリギリのところで身体を張って得点を許さない。44分には、札幌FW砂川の右クロスにFWアンデルソンがゴール前に滑り込まれ、決定機を作られるが、わずかに合わず…。結局前半はこのままスコアレスで終了した。

苦しみながらも逆転で5連勝を飾る


 後半からエメルソンに代わり羽生を投入。相手のDFラインと中盤の間にできるスペースを突いてゴールを狙った。早速47分には、素早いリスタートから羽生→石川が右エリア内まで持ち込みシュート、相手GKに阻まれる。だがリズムを掴みかけた矢先の52分、羽生が左足を傷め、ブルーノ クアドロスへの交代を余儀なくされることに。直後の54分には、札幌の右CKからサイドを揺さぶられ、最後は左クロスに合わせたDF池内にヘディングを決められ、失点。先制を許してしまう。

 それでも決して慌てることなく反撃に出る。63分、長友の縦パスから石川→カボレが中央エリア手前からシュート。68分にも、梶山からのパスを受けたカボレがエリア外からシュートを放つも、どちらも枠の上に。すると70分、カボレのシュートのこぼれを長友が奪い、右サイドを突破。カボレからのリターンを受けて、素早いクロスをゴール前に送ると、これに赤嶺が飛び込み、ピタリと頭で合わせてネットに突き刺す!赤嶺自身4戦連続弾となるゴールで同点に追いついた。

 その後、互いにカウンターの応酬となる中、79分にはカボレに代えて大竹を投入し、追加点を狙いにいく。すると直後の80分、ハーフライン付近で長友からボールを受けた大竹は、中央をドリブルで攻め上がる。そしてプレスがないとみるや、エリア手前から左足を振り抜く。よくコントロールされたボールはゴール左下に吸い込まれイン!出場直後のファーストプレーで貴重な勝ち越し弾を奪った。

 終盤、最後まであきらめない札幌に攻め込まれるシーンもあったが、追加点は許さず。苦しみながらも、赤嶺、大竹が貴重なゴールを挙げて逆転勝利。8年ぶりとなるチームタイの5連勝を飾るとともに、J1では初となる「90分勝利での5連勝」を果たした。

 【選手コメント】《赤嶺》「ゴールは練習どおり。佑都がうまく抜け出してくれて、早いボールを送ってくれた。いつも練習で話し合っていて、狙いどおりに得点できた。試合に出る選手の特長はそれぞれ違うし、状況も同じではないが、練習でやっている形をきっちり出せたと思う。ただ、あの場面以外ではあまりチャンスを作れなかった。相手が長いボールでDFの裏を突いてきて、僕たちは少し引きすぎてしまったかなと思う。内容で言うと勝ち点0の試合。それでもこういう試合で勝ち切れたことは、次につながる」《大竹》「ベンチにいる時は、5連勝の壁は厚いな、簡単ではないなと思って見ていた。それでも相手のDFラインと中盤のところに徐々にスペースが出来てきたので、続けていれば、きっと崩れると信じていた。羽生さんのアクシデントもあり、交代の枠は少なくなったが、同点のままだと攻撃的な選手の投入はあると思っていた。自分が出たら絶対に点を取る気持ちでピッチに入った。最初のプレーで長友さんからのパスを受けて、前を見たら空いていたし、DFも寄せてこなかった。ドリブルで上がっている時に、ナオさんが右に開いてくれて、それで相手GKも右側に寄った。その瞬間にシュートコースが見えたので迷わずに狙った。前に運んでいくことが自分の持ち味だと思っているので、今日はそのプレーを活かすことができたと思う」

 【城福監督の会見要旨】「東京の方から応援に駆け付けてくれたサポーターや、今の我々が置かれている状況をすごく応援してくださっている方々を裏切らない試合をしようということでゲームに入ったが、入りは少し受けてしまった。前半、札幌のアグレッシブなプレーに少し、最終ラインを含めて中途半端になって、我々の左サイドを何度か崩されて危ないシーンがあった。そこを何とか前半失点ゼロでしのげたので、後半修正してこれからということで、羽生選手を投入したのだが、アクシデントですぐ代えざるをえなくなり、その中での失点だったので、流れとしては非常によくなかったと思う。結果として1点で辛抱できたということが逆転につながったし、前線からの守備、自分たちのやり方に立ち返ってやったことが逆転のカギになったかと思う。(いよいよ首位争いが現実的なものとなったが?)今回反省することが非常に多く、試合の運び方だったり、もちろん選手のコンディションも含めて、この1週間でしっかり見極めて、確かめながら今回の反省を活かして、とにかく次の1試合1試合に集中すること、またそこで勝ち点を重ねていくことが僕らが上位にくらいついていけるということだと思うので、先を考えずに、次のためにベストな準備をしていきたいと思う」

 【札幌・三浦監督の会見要旨】「立ち上がりからこちらのペースでゲームが始まったような内容だった。アグレッシブにボールも取れて、攻守ともに動いていたのは我々の右サイドであり、あちらの左サイドというような形のゲームだったかなと思った。ゼロでは終わったが内容は悪くない前半で、後半に点をとって、その後どうなるのかというように思ったが、残念ながら相手に少ないチャンスを決められたという内容だった。(少ないチャンスを決められてしまった原因というのはどこにあったか?)非常に難しい質問だが、サッカーは番狂わせがあるスポーツで、チャンスが多くあったチームが勝つとは限らない。FC東京もチャンスが多くて負けることもあるだろうし、そういう一つの試合だったのかなと思う。力の差と言ってしまえば、負けてしまえばそう言われてしまい、そうなのかもしれません」