GAME RESULT試合結果

2010/11/17(水)
観衆 6,403人 
天候 雨、弱風 気温 11.5度 湿度 % 
主審:岡部拓人 副審:岡野宇広/数原武志 四審:

天皇杯 4回戦

味の素スタジアム

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FC東京

2-0

試合終了

前半19-11

後半8-11

延長前半6-7

AWAY

ジェフユナイテッド千葉

FC東京 ジェフユナイテッド千葉
51分:大竹 洋平
59分:大竹 洋平
得点者
79分 今野 泰幸
71分 リカルジーニョ
88分 幸野 志有人
選手交代 54分 米倉 恒貴
61分 金沢 亮
71分 村井 慎二
0 シュート 0
0 GK 0
0 CK 0
0 直接FK 0
0 間接FK 0
0 オフサイド 0
0 PK 0
41 松下 年宏 警告 38 ネット
49 青木 良太
退場
FC東京先発
GK 20 権田 修一
DF 2 徳永 悠平
DF 6 今野 泰幸
DF 33 椋原 健太
DF 3 森重 真人
DF 25 平出 涼
MF 30 ソ ヨンドク
MF 16 リカルジーニョ
MF 19 大竹 洋平
MF 8 松下 年宏
MF 27 田邉 草民
FC東京控え
MF 28 幸野 志有人
FW 24 重松 健太郎
FW 32 前田 俊介
GK 1 塩田 仁史
DF 14 中村 北斗
MF 18 石川 直宏
FW 13 平山 相太
ジェフユナイテッド千葉先発
GK 17 櫛野 亮
DF 4 池田 昇平
DF 13 和田 拓三
DF 15 福元 洋平
DF 31 青木 良太
MF 8 中後 雅喜
MF 14 倉田 秋
FW 22 米倉 恒貴
MF 6 山口 慶
FW 9 深井 正樹
FW 26 金沢 亮
ジェフユナイテッド千葉控え
FW 24 太田 圭輔
FW 20 ネット
MF 19 村井 慎二
GK 1 岡本 昌弘
DF 2 坂本 將貴
MF 10 工藤 浩平
MF 28 伊藤 大介

【選手・監督コメント】

天皇杯4回戦、フレッシュなメンバーを起用し準々決勝進出を


 天皇杯4回戦は、味スタでジェフユナイテッド千葉(J2)と対戦。リーグ戦と並行しての連戦となるが、みずから勝利をたぐり寄せる雰囲気をプレーに表し、連勝を果たして再びリーグにもつなげたい一戦となる。大熊監督は「リーグ戦と天皇杯の目標をきっちりと両立させるため、連戦やケガの選手のコンディションも考慮し、現在のベストメンバーを選ぶ」と話し、メンバー構成を変えて臨むことになった。

 対する千葉は、現在J2で4位につける。J1昇格争いの渦中にいるが、「千葉も天皇杯で結果を残し、リーグ戦につなぎたいと考えているはず」と大熊監督は警戒を強める。千葉もリーグ戦とはメンバーを変え、最前線には長身のネット、両サイドのFWには太田、深井を起用。4-3-3の布陣に変わりはなく、前線、中盤からの早いプレスでボールを奪い、MF倉田らが果敢に前線に飛び出していくサッカーを仕掛ける狙いだ。

 東京は、FW前田、MFソ ヨンドクが東京での公式戦に初先発。前田と重松の2トップ、大竹とソ ヨンドクがサイドに、松下と田邉がダブルボランチを組み、平出が左サイドバックを務める布陣。大熊監督は「我々もどんどん前に飛び出していくようなサッカーをしたいが、ただし、これまでに積み重ねてきた攻守両面でのアグレッシブさを忘れてはいけない」と、あらためて厳しく守備からスタートする。慌てずに粘り強い守備を続け、簡単にゴール前に進入させないことがポイントに。攻撃では、フレッシュな選手たちの勢いのあるプレーに期待を寄せたい。

 J2チームとの対戦、また連戦を踏まえた難しさはあるはずだが、まさに総力戦で挑み、準々決勝進出をめざす。冷たい雨が降りしきり、冷え込む夜の味スタにて、試合は19時ちょうどに千葉のキックオフでスタートした。

プレスをかわして攻めにつなぐも、スコアレスで後半へ


 立ち上がりはともにボールを奪い合い、ハイペースで攻守の入れ替わりが早い展開に。千葉の右サイドから仕掛けられ、クロスからセカンドを奪われてミドルを放たれる場面もあったが、4分に右クロスのこぼれからMF中後が放ったシュートはバーの上に。14分には千葉・FW太田がスピードを活かして東京の左サイドを突破。クロスを入れられ、ニアにFWネットに飛び込まれるが、徳永がきっちりケアして打ち切らせず、大きなピンチには至らなかった。

 東京は慎重に立ち上がり、奪っても前線まで運べない時間帯もあったが、徐々に落ち着き、21分には田邉が中央に仕掛け、大竹→前田がエリア手前からゴールを狙ったが、DFに当たってGK正面に。25分には田邉→大竹のスルーパスから、重松が千葉ゴールに迫る。28分には森重のインターセプトから椋原がクロスを送り、ゴール前まで上がった森重がヘディングシュートを放つが、勢いがなかった。

 前田が前線で起点をつくり、重松や大竹、田邉らの連係からフィニッシュまで持ち込む場面が増えていったが、36分に前田のダイレクトパスから重松が左エリアにドリブルで仕掛けて左CKを得るが、松下のキックはGKがキャッチ。38分には長い距離のFKを重松が直接狙うも枠外に。42分にはソ ヨンドクが、持ち上がろうとした千葉DFにプレスをかけて奪い、逆襲を仕掛けるが、左クロスは中央の重松、前田には合わなかった。両者が特長を活かして攻め合ったが、ともに決定的といえるチャンスはつくれず。スコアレスで後半へと折り返した。

連動したプレーから大竹が2ゴールをマーク! 千葉を突き放し大きな勝利!


 よりアグレッシブなプレーが求められた後半だったが、迎えた54分、権田のロングボールを千葉DFがクリア。これを左サイドで受けたソ ヨンドクが果敢にシュートを狙う。ボールは相手DFに当たってゴール前へ。ここに大竹が飛び込み、右足でゴール! それぞれが果敢にゴールに向かう姿勢が実り、先制を果たした!

 57分にはスピーディに仕掛け、椋原→右エリア手前の大竹が狙い澄ましたシュートを放つ。これはわずかに左に切れたが、続く59分には、再び権田のキックを千葉DFがクリア。これを奪ったソ ヨンドクの仕掛けから、大竹が左エリアにパスを送る。タイミングよく進入した田邉が巧みなドリブルで相手DFをかわして中央へマイナスのパス。受けた大竹は、狙い澄ましたシュートを突き刺し、すばらしい連係プレーから畳み掛けるように2点目を奪った!!

 これで完全にリズムを掴み、勢いに乗る東京。パスをつないで波状攻撃を仕掛けた。64分、相手DFのパスを奪ったソ ヨンドクが、左エリアからシュート。67分には左のソ ヨンドク→中央の松下→田邉とテンポよくつなぎ、田邉がミドルを狙ったが、枠を外れる。71分にはソ ヨンドクに代わってリカルジーニョがイン。千葉はFWネットに代えてMF村井を左MFに投入し、米倉、金沢が2トップを務める4-4-2の布陣に変更。

 しかし東京は運動量も落ちず、千葉に反撃の機会を与えなかった。73分には大竹が鋭いドリブルで中央突破し、リカルジーニョから左エリア手前の前田が決定的なシュートを放ったが、GKのセーブに阻まれ…。80分、リカルジーニョが左エリアで相手DFを巧みに切り返し、ループでゴールを狙うが、ポストに当たって跳ね返る。83分には椋原のピンポイントクロスに、ゴール前の大竹がフリーでヘッドを叩き付けたが……枠をはずれ、ハットトリックはならず。

 3点目は決めきれなかったものの、79分には徳永に代えて今野を、88分には田邉に代えて、公式戦初出場となる幸野を投入し、千葉の反撃はシャットアウト。フレッシュなメンバーがそれぞれに気迫のこもったプレーをみせて大きな勝利をつかみ、12月25日に開催される準々決勝に進出。アビスパ福岡(J2)と対戦する。

 【選手コメント】《大竹》「チャンスをもらって、やってやろうという気持ちだった。絶対にゴールを取りたいと思っていたので、先制の場面もゴール前に入っていったら、いいところにボールが来た。2点目はいつも練習試合などで一緒にプレーしているメンバーの連係がよかったと思う。絶対にパスが来ると思ったので、シュートは落ち着いて打つことができた。この勢いを続けていきたいし、今後もチャンスがあれば点を取ってチームの勝利に貢献したい」

 《ソ ヨンドク》「緊張はあったが、これまで準備してきたことを出そうとした。前半は気負いすぎたが、ハーフタイムに監督から『消極的すぎる。もっと前でボールを受けてドリブルで仕掛けたり、自分の武器をみせろ』という指示を受けた。後半はその指示に応えられたかなと思う。普段試合に出ている選手を越えて、自分も出たい気持ちは強いが、いまは何よりチームの力になりたい。チームに貢献するために、今後もやるべきことをしっかりとやりたい」

 【大熊監督の会見要旨】「これまで出場機会がなかった選手もいい準備と苦しい練習をしてきており、選手個々の体調やケガを考えれば今日はベストのメンバー。質の問題はあるが、メンバーが代わってもチームとして同じサッカーをやれた。それはうれしかったし、練習試合とは違うシビアな公式戦で、それぞれのプレーを見て感動した部分もある。

 これまで長い時間プレーをさせることができなかった前田が前線で時間を作ったり、運動量がそれほど持たないと思われていた重松の頑張りが効いたり、松下もボランチで攻守における運動量が90分間落ちなかった。シビアな試合の中で新たな個性の発見があったし、やれるという確信も得られた。それを今後に活かしつつ、すぐに切り替えてリーグ戦に向かう。ピッチに立てるのは11名だが、今日出場機会のなかった選手たちには、今日の試合の頑張りを目に焼き付け、胸に刻んで欲しいと思う。そうして一丸となってリーグ4試合と天皇杯を戦っていきたい」

 【千葉・江尻監督の会見要旨】「内容は完敗。シンプルに相手の背後を突き、相手が嫌がることをしたかったが、今日は選手の組み合わせとしてチャレンジした面もあり、それでどういう表現ができるかはやってみないと分からない部分もあった。練習と本番のゲームはやはり違うものだし、もう少し選手の組み合わせやコンビネーションを見つめ直したい。攻撃面では右サイドのFW太田の突破や、サイドのスペースの質を高めることで、これからのリーグ昇格争いの力になる手応えも感じた。切り替えて我々の最大の目標であるJリーグ北九州戦に向っていきたい」