GAME RESULT試合結果

2011/2/27(日)
観衆 3,854人 
天候 晴、弱風 気温 15.2度 湿度 % 
主審:吉田寿光 副審:高橋佳久/岡野尚士 四審:

プレシーズンマッチ

正田醤油スタジアム群馬

FC東京

1-1

試合終了

前半1-1

後半0-0

ザスパクサツ群馬

FC東京 ザスパクサツ群馬
45+0分:平山 相太 得点者 36分:後藤 涼
56分 ロベルト セザー
75分 中村 北斗
76分 椋原 健太
89分 田邉 草民
選手交代 65分 山田 晃平
71分 アレックス
71分 リンコン
79分 前田 雅文
14 シュート 4
1 GK 6
10 CK 2
14 直接FK 13
4 間接FK 2
3 オフサイド 1
0 PK 0
警告
退場
FC東京先発
GK 1 塩田 仁史
DF 3 森重 真人
DF 26 阿部 巧
DF 6 今野 泰幸
DF 2 徳永 悠平
MF 22 羽生 直剛
MF 16 ホベルト
MF 19 大竹 洋平
MF 39 谷澤 達也
FW 13 平山 相太
FW 11 鈴木 達也
FC東京控え
GK 31 常澤 聡
DF 4 高橋 秀人
DF 33 椋原 健太
MF 14 中村 北斗
MF 27 田邉 草民
FW 9 ロベルト セザー
ザスパクサツ群馬先発
GK 21 橋田 聡司
DF 17 星野 悟
DF 13 有薗 真吾
DF 4 田中 淳
DF 7 佐田 聡太郎
MF 6 櫻田 和樹
MF 14 熊林 親吾
MF 19 後藤 涼
MF 30 松下 裕樹
FW 10 ラフィーニャ
FW 18 萬代 宏樹
ザスパクサツ群馬控え
GK 1 伊藤 拓真
DF 24 古林 将太
MF 15 山田 晃平
MF 20 山本 啓人
FW 8 アレックス
FW 9 リンコン
FW 11 前田 雅文

【選手・監督コメント】

大熊トーキョー 今季初のプレシ-ズンマッチ

 リーグ戦を1週間後に控え、ザスパ草津とのプレシーズンマッチを開催。大熊監督のもと「TOKYO SPIRIT~すべては勝つために~」をチームスローガンに掲げて、「ただJ1に昇格をするのではなく、強くなってJ1に復帰すること」を言い続け、宮崎・鹿児島キャンプで走り込みや練習試合を重ね、今日はここまでの成果を試す意味で、アウェイではあるが絶好の実戦機会となった。

 東京は、権田、梶山、ペドロ ジュニオール、石川らがケガのためメンバーがそろっていない中での戦いとなるが、大熊監督は「今後もケガ人や日本代表で抜けることがある。自分たちの良いところをどれだけピッチで出せるか。開幕戦に向けて良いシュミレーションでもある」と話すように、全選手29名で戦うことを強調。メンバーは、左右DFに阿部、徳永。ボランチでホベルトとコンビを組むのが羽生、左MFに谷澤、2トップに平山、鈴木の布陣で臨むことに。

 対する草津は、昨季J2リーグで12位。得点不足が課題であったが、今季はブラジル人のFWラフィーニャ、仙台や鳥栖で活躍したFW萬代が加入し、ここまでの練習試合でも結果を出している。今日が大事な試合と位置づける副島監督は、「優勝候補のFC東京相手でも臆することなく攻守に自分たちのスタイルを出したい」と意気込みを話し、相手の高いモチベーションに対して、受け身にならずに積極的に仕掛けていきたいところだ。

 晴れて、春の訪れを感じさせる群馬・正田醤油スタジアム。2:05pmに東京のキックオフで開始された。

先制を許すも、平山のヘッドで追いつき前半を終了

 序盤から東京がボールを保持して主導権を握る。鈴木の運動量を活かしたプレーや平山を起点とし、徳永、阿部の両サイドバックも攻め上がり、草津DFを崩していこうとした。だが草津の出足も早く、同時に攻撃エリアでの連係や精度が足りず、決定的といえるチャンスはなかなか作れなかった。30分には、中央の羽生→右の鈴木がクロス。ニアの平山がジャンプしたが、合わせ切れずに枠外に。

 36分には、東京の左サイドへ、草津MF松下の攻め上がりを許し、ミドルを打たれたが、これが当たり損ねてゴール前に転がる。ここにMF熊林に飛び込まれ、シュートを打たれるが塩田がセーブ。しかしボールは、左前線に詰めていたMF後藤の前にこぼれ、そのまま蹴り込まれて失点。草津に少ないチャンスを確実に活かされ、先制を許した。

 その後草津が積極的に前へ出始めてペースを握られるも、ここで慌てることなく反撃に出た。前半終了間際には、相手陣内に入った羽生から、左を上がろうとする阿部にパスがとおる。うまく相手DFと入れ替わり、フリーとなった阿部が上げたクロスに、中央の平山がどんぴしゃのヘディングでゴール!! 豪快なヘッドで同点に追いつき、前半を終了した。

最後まで相手の守りを崩せず、引き分けに終わる

 後半はさらに勢いを増して前線にボールを運んだ。52分にはエリア内で大竹が相手DF2人に囲まれながらも、巧みなドリブルで突破を図り、ゴール至近距離まで仕掛けたが、最後はDFに抑えられ倒れてしまい、ノーホイッスル。59分には右前線へ抜け出した鈴木からニアの平山→右エリア手前の羽生がゴールを狙う。これで得たCKから森重がヘディングシュートを放つが、ポストに阻まれる。

 その後時間の経過とともに中盤にスペースができ始め、ワイドな展開から両サイドで優位となる。選手交代も使い、さまざまな組み合わせにトライしながらゴールに向かった。73分には中央のホベルトが前線にロングパス。これが途中出場のロベルト セザーにわたり右エリアで相手DFと1対1のシーンを作るが、打ち切れず。右サイドでは、途中出場の中村、椋原がドリブルで仕掛け、ライン際まで持ちこんで何度もクロスを上げた。

 82分に羽生→中央のロベルト セザーがエリア手前から決定的なシュートを放ったが、草津GKがセーブ。85分にもエリアに抜け出したロベルト セザーのシュートがネットを揺らしたが、これはオフサイドに…。ロスタイム3分には、右FKの谷澤のキックに森重が飛び込みヘッド。決定的な場面であったが、相手GKの好セーブの前にゴールは割れず。結局追加点を奪うことはできず、1対1のドローでプレシーズンマッチを終えることになった。

 【選手コメント】《平山》「(ゴールについて)タクミが練習の時から良いボールを上げてくれていたし、自分も(点を取るための)狙いを話していた。それがうまく出たと思う。自分の形をチームメイトに伝えていくことも大事だし、今日点を決めることで少しはそれを示せたのではないか。反省点としては、ヘディングで競ったあとを含めて、選手間の距離。落とすことばかりを狙っているわけではないが、そういうボールが来たときは、もう少し味方と近い距離にしていかなければいけない。やっと開幕、いよいよこれからという気持ちだが、また1週間、良い準備を続けて開幕につなげたい」

 《塩田》「失点の場面は、僕たちのクリアからルーズボールをアバウトに入れられたことから始まっていた。2次、3次攻撃に対して気をつけなければいけなかったし、相手のカウンターの準備とマネージメントはしっかりと突き詰めていきたい。(J2との対戦で感じたことは?)相手はFWも引いてブロックをしっかり作ってきた。それを突破することが狙いだったが、サイドバックが上がってもスペースがなく、グランド状態を考えるとダイレクトでつないでいくことにも難しさがあった。そうそう簡単にブロックは崩れないので、シンプルに攻めてセカンドを拾っていくような戦いも必要かと感じた。

 (開幕に向けて)みんなコンディションも上がってきたし、心の準備もできている。開幕戦は周囲の期待も大きいだろうし、もちろん勝ち点3を獲ることが望まれている。でも一番大切なのは、シーズンを戦い抜いたあとにJ1にいること。必要以上に固くならず、地に足を着けて準備していくことが大事だと思っている」

 【大熊監督の会見要旨】「前半は多少グランドにも慣れなくて展開が狭く、相手にねらい目をはっきりされた。後半ぐらいワイドに展開しながら人が出ていく動きを前半からできなければいけない。相手をリスペクトしながらも、焦りは持たずにやらなくてはいけない。サイドチェンジをするのに二歩三歩と時間が掛かっているのでそれを狙われていた。細かいところから大きな展開をやらなくてはいけない。あとは相手がある程度ブロックを引いてきた中で、横にボールはつくが裏に出られない。達也とかがもう少し裏に出てかき回してくれたら、前半から良かったと思います。

 やはりスペースがない時に横にボールがついてしまうことによってゴール前が薄くなってしまうことがあった。攻撃に関してはそのあたりを修正していきたいと思います。守備については何回か危ないであろうシーンはありましたが、これはサッカーなので。枚数が足りないとかではないので、これは堅持しながら攻撃をやっていかなくてはならない。慌ててしまうと違う展開にもなり得る。11人だけでなく交代メンバーも含めてやっていかなくてはいけないと感じました」

 【草津・副島監督の会見要旨】「結果的に引き分けでしたが、今まで準備してきたことをFC東京相手にどれだけ出来るのか。おそらく今シーズン昇格の一番手になってくるチームだと思われます。支配される時間は長くなると予想はしていましたが、そのようなチームから点を取り、後半はよく凌いで守れた。怪我人がいる中で今現在のベストメンバーで臨みましたが、まだまだボールを奪った後に失うシーンが多く、なかなか意図して作る形に持っていけなかった。そこは次の課題。

 ただセンターバックに怪我人が出て、DF有薗とDF田中で組んだが十分守備の力としてはチームに貢献してくれた。そういった部分では戦力の底上げというか厚みはできたんじゃないかなと思います。課題は明確にあるので、あと一週間でそういったものを修正して臨みたいと思います。(実際にFC東京の力はどのように感じたか?)個人個人ももちろんですが、やはりチームとしてのスピード。色々なスピードが非常に高いと感じました。そういった中で技術も正確で、我々のミスを逃してくれない。そういったものが失点にも繋がりましたし、実力はあるチームだと思います」