J3リーグでの経験と自信を手に青赤復帰
成長のために選択した大きなチャレンジ
DF 50 東廉太
2026シーズンの明治安田J1百年構想リーグに臨む全青赤戦士を紹介する『PLAYERS FILE 2026』。果たしてハーフシーズンの特別大会を控えた選手たちはどんな想いを抱き、いかなる覚悟で一年に臨もうとしているのだろうか。
ギラヴァンツ北九州で12試合に出場し、センターバックとしての自信を手にした東廉太が育成型期限付き移籍から青赤に戻ってきた。強烈なライバルがひしめくポジション争いに挑み、自らに成長を促すというチャレンジ。大怪我から復帰してコンディションを上げ、再び自分の足でサッカー人生を歩んでいこうとする彼の想いとは。

FC東京でのトップチーム昇格後、最大の苦難となった左膝前十字靭帯断裂および左膝後外側支持機構損傷。左脚の長期離脱から2024年8月に復帰したあと、実戦の場でコンディションを上げていく過程において、ギラヴァンツ北九州への育成型期限付き移籍を決断する。「試合の経験を積むためのチャレンジ。自分から選びました」という東廉太の想いに迷いはなかった。
SC相模原でプレーしていた2023シーズンから2シーズンぶりとなる明治安田J3リーグでの戦い。J1リーグとは全く異なる傾向が見られ、異世界とも言える舞台での戦いからは学ぶべきところが多かった。
「J1リーグ、J2リーグ、J3リーグでそれぞれサッカーが全然違う。J1はちょっと落ち着く時間帯があると思うんですけど、J3は本当に展開がすごく早い。攻撃からカウンターを受ける守備への切り替えも素早くてアグレッシブなので、お客さんが観ていて面白いのはJ3なのかもしれないとも思いました。ロングボールも多くて肉弾戦が増えますし、J1とは全然別のリーグだなと」
センターバックでの競争を望む東にとって、最終ラインが数的不利な状態で相手の攻撃に晒されるシチュエーションが多いJ3リーグは、まさに“鍛錬”の場となった。「攻められる回数はJ1リーグに比べるとめちゃくちゃ多い。そのたびに最善の対応をし続けなければならないので、すごく難しいと感じました」と言いつつ、「ロングボールの対応は長所なので、そこの違いは結構見せることができた」と手応えも口にする。フィジカルが強調されるJ3リーグの実戦で成長し、小平へと帰ってきた。
自信を手にしたことは間違いない。東京復帰を果たした一方、北九州で継続して経験を積んだほうがいいという見方もあるかもしれない。しかし森重真人やアレクサンダー ショルツがいる環境で彼らの武器を吸収することも、自分の成長に必要だと判断した。同種の修行を続けるのではなく、異なる視点を採り入れる決意。そこに青赤復帰の覚悟があった。
「この選択が正しかったかどうかは分からないです。でも、東京で少しでも試合に絡んで、強力な選手たちからスタメンを奪い獲りたい。そういうことを一つでも成し遂げられたら大きな自信になる。成長のための挑戦という意味でも、この選択をしました」
沖縄糸満キャンプの練習試合では活力ある若い選手たちが目に留まり、東もその一人だった。「必死でアピールしています」と前を向き、汗を流して紅潮する表情、そしてキラリと光る眼差しには、サッカーに熱中する気持ちが溢れていた。
(文中敬称略)
Text by 後藤 勝(フリーライター)



