INTERVIEW2022.5.13

5/14 磐田戦 PRE-MATCH INTERVIEW

[アルベル監督インタビュー]

Q、前回のルヴァンカップとはメンバーが違いますが、磐田の攻撃はかなり迫力があったと思います。守備をしっかりすることで対策ができるのではないですか。
A、磐田のここ数年の試合を見ていると、より守備的な傾向が強いと私は分析しています。ボールの後ろにより人数をかけて守備をして、カウンターアタックを大きな武器としていると思います。セットプレーも危険ですし、サイドからの攻撃も得意としています。そしてクオリティの高い選手が複数います。慎重に試合を進める傾向が強く、ただ、失点をして負けている状態、もしくは勝ちを必要としている試合展開になった際には大胆により攻撃的にダイレクトプレーを多用してプレーの形を変え、勝利をめざすほうに舵をきる傾向もあると思います。

ただ、相手以上に我々自身の方が私にとっては重要です。いまチームの成長段階が次のフェーズに移った段階で、よりチームはボールを保持し、ボールとともに試合をコントロールすることができる時間帯が増えてきました。次のフェーズに移った成長のプロセスにおいては色々な不具合もでてきます。開幕当初に勝点を重ねてきました。それができていないというのも成長のプロセスのなかでは起こりうる展開です。鳥栖戦でもそのような展開だったと思います。

例えば開幕当初のアウェイでの京都戦では、我々は勝利を収めましたがプレー内容が良かったかというと決してそうではなかったと思います。勝点3を収めたがゆえにみんなは評価するのかもしれませんが、試合内容と結果がリンクしていたかというと決してそうではありません。いま成長のプロセスにおいてチームが成長している部分が試合結果に適切に反映されるかというと決してそうではないことも多くありえます。トレーニングにおいて選手たちはより良いプレーを表現するようになってきています。そのプレーを公式戦でうまく応用することが徐々にできつつあります。

Q、ルヴァンカップのアウェイゲームでは磐田に負けはしましたが、コンビネーションが良かった部分があったと思います。
A、磐田戦と鳥栖戦でもいいコンビネーションがチームで徐々にできています。ただそれが必ずしも試合結果には反映されていません。良いプレーはできていましたがその2試合は負けています。一方で京都戦と広島戦は必ずしもいいプレーはできていなかったが、勝利を収めました。ただ、将来大きな成長と成功を収め続けるには、いま成長の苦しみを経験することは価値あるプロセスだと思います。このクラブが将来的により多くの試合を勝ち続けられるように育てることが私の役割です。

Q、いいイメージが残っているからこそ、その選手たちを試合に出場させようと思っていますか。
A、磐田戦での感覚よりも直近のここ数日の練習での自分の感覚を重視して選手選考はしています。

Q、細かい部分の修正はチームとしてできていますか。
A、今まで東京は相手を押し込んで、押し込み続けて狭いスペースへ攻撃することに慣れていませんでした。よりスペースがあるなかで早いプレーで早くゴールに向かうということを求められていました。

鳥栖戦のように、試合をコントロールして相手を押し込むことができる時間帯が私の期待通り増えています。相手を押し込んだ際の流動的な攻撃、タイミングのあった攻撃というのはまさしくトレーニングしているところですし、それと同時に押し込んでいるからこそ、奪われた瞬間に相手のカウンターアタックに備える守備のトレーニングが重要になってきます。

Q、ボールを保持する時間が長くなり、ゴールにいかにつなげるかだと思います。いま選手たちに最も強調していることはどんなことでしょうか。
A、落ち着きをもってプレーしようという事を強調して伝えています。いまボールを保持する部分において開幕当初よりもここ数試合のほうがチーム全体として落ち着いてビルドアップができていると思います。その落ち着きをゴール前でもさらにうまく表現することがやはりゴール前では求められます。そこはしっかり時間をかけてトレーニングし続けることが必要になってきます。

Q、今足りないのは技術なのか判断なのか、どちらをより伸ばしていきたいですか。
A、もちろん両方伸ばしたいですが、技術の部分はやはり足りない部分だと思います。スペースが狭いなかでのプレーが多くなるので、やはり今までスペースがあるなかでの早い攻撃に慣れている選手たちばかりで、それはもちろん我々の武器として活用しなければなりません。そこは失う必要はなく、逆に活かし続けなれければいけないと思っています。一つに固執することなくあらゆる状況に適応してその都度良い選択をすることだと思います。

Q、選手たちにもっとチャレンジして良いと話されていますが、チャレンジしていく姿勢も大事になってきますか。
A、まさしくその通りです。ただ押し込んだ際にこそ、いいタイミングでリスクを犯したプレーをすることが求められます。それがうまくできている場合はたとえボールを失っても素早くボールを奪い返すことができます。

Q、ゴールの形をつくるのは反復練習ですが即興性ですか。
A、想像力をうまく活かすために、落ち着きを獲得することが重要になります。それを可能にするのが自信だと思います。そういう意味でも単にサッカー面だけでなく、メンタル的な部分、自信をもってプレーをする訓練も日々のトレーニングで行っています。

Q、パウサ(日本語で「休止」や「休憩」の意)という概念は最近日本でも浸透しはじめています。これを実践できている東京の選手はどれだけいますか。
A、まずは全員が持ち合わせなければいけないと思います。ただ選手の特徴として、例えば安部柊斗はパウサを持つことに苦労します。本人自身のプレースタイルからしてレアンドロや髙萩洋次郎はパウサを持ち合わせていると思います。ただ、パウサを持っている2人よりも安部柊斗の方がボールを奪うというところでチームに大きく貢献してくれています。一方で2人はそこでの貢献度が安部柊斗ほどありません。そういう意味でもチーム全体で良いバランスを保つことが重要になってきます。


[選手インタビュー]
<アダイウトン選手>

Q、古巣の磐田と初対戦になりますがどんな気持ちで試合を迎えますか。
A、古巣との対戦ということでアウェイですが本当にわくわくしていますし、気持ちも入っています。以前一緒に戦った選手たちとまた会うことが楽しみですが、しっかりいい良い準備をして結果を残せるようにしていきたいです。

Q、ヤマハスタジアムに何か思い出はありますか。ゴールも決めたい気持ちがあるのではないでしょうか。
A、磐田には5年もいましたので良い思い出はたくさんあります。今回は自分たちのホームゲームではないですが、良いイメージを持って試合に臨めると思いますし、良いプレーをして勝点3を獲って東京に帰ってきたいと思います。

Q、チームの悪い流れを変えるために必要なことは何ですか。
A、今は結果が出ていませんが、私たちの気持ちは変わっていません。結果を出せればチームの雰囲気もさらに良くなると思いますし、上の順位に行けるようにみんなで戦っていきたいです。

Q、鳥栖戦ではポストに弾かれるシュートを放つなどチャンスに関われていると思います。パフォーマンスの調子はいかがですか。
A、ゴールポストに当たり入らなかった場面もありますし、逆にガンバ大阪戦では相手に当りゴールが入ることもあったので、もちろん運はありますが、運だけでなくゴールに向かうまでのプロセスが大事だと思います。調子は良いですし継続してやり続けるしかないと思っています。

Q、新しいサッカースタイルがチーム内でさらに深まるためには、アダイウトン選手にどんなことが求められると考えますか。
A、監督が変わり新しいサッカーをしているなかで、自分を含めて多少みんな戸惑いがあると思いますが、そのなかでできている部分もあります。個人的には監督と話して戸惑いの部分を解決しようとしていますし、もっと理解を深めて良いプレーをしてチームに貢献できればと思います。

Q、前向きにサポートし続けてくれるファン・サポーターへの意気込みをお願いします。
A、ファン・サポーターのみなさんにたくさんの応援をしていただいているのを私たちも感じています。いま試合に勝てていない状態が続いていてファン・サポーターのみなさんには我慢していただくことがあると思いますが、私たちの気持ちは変わりません。タイトルを獲る、もしくは上位に入ってみんなで喜び合えることを楽しみにしています。