6/22 G大阪戦 MATCH REVIEW & INTERVIEW

INTERVIEW2025.6.22

6/22 G大阪戦 MATCH REVIEW & INTERVIEW

<マッチレビュー>

前節のセレッソ大阪戦は逆転まであと一歩と迫ったが、手にしたのは勝点1だった。天皇杯初戦のツエーゲン金沢戦を挟み、勇躍乗り込んだパナソニックスタジアム吹田でリーグ戦5試合ぶりの勝利をめざす。

C大阪戦から導入された4バックシステムは、まだまだ練度と成熟度を高めている段階だ。スタメンは前節から安斎颯馬選手に代わって、俵積田晃太選手が入った。ベンチ入りメンバーは3人が変更。387日ぶりにバングーナガンデ佳史扶選手がJ1リーグのベンチに帰ってきた。今月の特別登録期間に浦和レッズから期限付き移籍で加入した長倉幹樹選手がリーグ戦では初のベンチ入り。もう一人は仲川輝人選手が、リーグ戦では2試合ぶりに戻ってきた。

1stHALF—直接フリーキックを決められ、1点のビハインドで折り返す

まだ暑さの残る18:30にキックオフすると、互いに積極的な姿勢でゴールへと迫り、火花散る高強度の局地戦が展開されていく。

開始早々の前半3分、左サイドの俵積田選手から橋本拳人選手が中央で受けてミドルシュート。こぼれ球を拾った俵積田選手が左足で狙うも相手ゴールキーパーに阻まれた。

前半10分、ディフェンスラインの裏に抜け出されピンチを迎えるも、ここは波多野豪選手が連続で身体を投げ出してはじき、最後は室屋成選手の水際のブロックで何とか難を逃れた。

前半18分、積極的に上下動していた白井康介選手が負傷するアクシデントに見舞われ、佳史扶選手が急遽途中出場となった。

ホームの声援を背に徐々に勢いづくガンバ大阪に押し込まれる時間帯が続くと、同33分に先制を許してしまう。左サイドからのフリーキックを宇佐美選手に直接叩き込まれ、アウェイでリードを奪われてしまう。

前半41分に相手ゴール前で得た直接フリーキックを遠藤渓太選手が狙うも、これは枠を捉えきることができず。一進一退の展開のまま、試合は勝負の後半へと折り返した。

2ndHALF—終盤にかけて攻勢を強めるが、終了間際に2点目を奪われ敗戦

後半開始5分、途中出場の佳史扶選手の一振りから決定機を生み出した。右サイドの直接フリーキックから左足でゴール前に送ると、こぼれ球に反応した木本恭生選手がファウルを受けペナルティキックを獲得する。だが、マルセロ ヒアン選手が蹴り込んだペナルティキックはG大阪ゴールキーパー一森選手の好守に阻まれ、同点の絶好機を逃してしまう。

後半13分には右サイドを抜け出した室屋成選手が速いクロスボールを送ると、ゴール前のヒアン選手に通るがシュートは打ち切れず。

その2分後、G大阪の安部柊斗選手のスルーパスからデニス ヒュメット選手にシュートを打たれるも、これは波多野選手が好セーブで封じた。

一進一退の攻防が続くなか、後半19分に佐藤恵允選手、長倉選手、安斎選手が途中交代でピッチに送り出される。この日がリーグ戦の青赤デビューとなった長倉選手がライン間に立って攻撃の起点となると、徐々に敵陣に押し込む時間も増え始める。

後半39分、最後の交代カードとして仲川輝人選手を投入してさらに攻勢を強める。追加タイムに突入した時間帯で、その仲川選手がフリーで右サイドを抜け出すも、ゴール前に送ったグラウンダーのクロスはまたも相手ゴールキーパー一森選手に阻まれてしまう。

そして、試合終了間際にG大阪に決定的な2点目を奪われて万事休す。接戦を演じていただけに悔しさの残る敗戦となってしまった。


MATCH DETAILS

<FC東京>
STARTING Ⅺ

GK 波多野豪
DF 室屋成/森重真人/木本恭生/白井康介(前半18分:バングーナガンデ佳史扶)
MF 高宇洋/東慶悟(後半19分:長倉幹樹)/橋本拳人/遠藤渓太(後半19分:安斎颯馬)
FW マルセロ ヒアン(後半39分:仲川輝人)/俵積田晃太(後半19分:佐藤恵允)

SUBS
GK 野澤大志ブランドン
DF 長友佑都/土肥幹太

MANAGER
松橋力蔵

GOAL


<ガンバ大阪>
STARTING Ⅺ

GK 一森純
DF 福岡将太/半田陸/黒川圭介/中谷進之介
MF ネタ ラヴィ(後半19分:鈴木徳真)/安部柊斗(後半41分:倉田秋)
FW 宇佐美貴史(後半33分:満田誠)/山下諒也(後半19分:ファン アラーノ)/デニス ヒュメット/ウェルトン(後半33分:岸本武流)

SUBS
GK 東口順昭
DF 中野伸哉/三浦弦太
FW イッサム ジェバリ

MANAGER
ダニエル ポヤトス

GOAL
前半33分:宇佐美貴史 / 後半45+3分:岸本武流


[松橋力蔵監督インタビュー]


Q、本日の試合の振り返りをお願いします。
A、本当に悔しいゲームになってしまいました。自分たちのペースの時間を持ちつつ、最後のところで脅威を与え切れなかったゲームになってしまったなと。もちろん追いつくチャンスもありましたが、そこもしっかり決められなかった。ゴール前での脅威をなかなか出し切れなかったというところで、こういう敗戦になってしまいました。ただ、全員本当にハードワークをして、相手の素晴らしい攻撃を止めるシーンもあったので、もちろん2失点というのは悔しいですが、選手は本当によく頑張ってくれたと思っています。

Q、一進一退の攻防が続くなかで、試合の主導権を思うように握らせてもらえてなかったように見えました。
A、相手も常にハイプレスというような形ではなかったので、最初から自分たちが主導権を握り、そういうなかでボールを動かしていきたいと思っていました。ただ、前半はそういうシーンが少なかったので、後半はそこを整理して、押し込んだ時のポジショニングであったり関係性であったり、どこを攻略していくかというところは話をしました。最終的にはボールがなかなか落ち着かず、そのまま相手に転がって前向きでカウンターを受けてしまうようなシーンがあったのは、もったいなかったと思っています。

終盤にかけては、マルセロ ヒアン選手のところでペナルティボックス付近での起点をつくることへのトライというのは、室屋成選手のところからとてもよくできていました。ただ、そこでもプレーがなかなか落ち着き切れなかった。しっかりボールをおさめて、そこに対してのアクションがあればというところで、アクションは起きているけれどボールが次につながらない。それを前向きの相手に奪われ、カウンターになっていくと。まだまだカウンターを受ける回数も非常に多いですし、最終的に失点している部分もあるので、そこは本当に改善というか、やり続けないといけないと思います。そこを潰し切れるぐらい、やり込んでいくしかないと思っています。

Q、どちらに転んでもおかしくない試合でした。これを勝利に変えていくために必要なことは何でしょうか。
A、続けるだけだと思います。そこを信じてみんなでやっていくしかない。ただ、気持ちだけではサッカーは勝てないので、戦術的なことももちろん必要になります。今日のゲームでも、ある程度整理できている部分も当然ありましたし、ゴール前での脅威というものはもっともっと増やしていく。その方法をもっとシンプルに考えてもいいのかなと、自分の中では思っているところはあります。やはりその脅威がないと、良い形ができていても、狙いどおりにできていても、最終的に仕留め切れなければ難しいゲームになります。数少ないチャンスでも、そこを決められるというところまで持っていかないと、勝点はなかなかとれないと思っています。



[選手インタビュー]

<室屋成選手>


Q、勝点を拾ってもおかしくない内容でしたが、試合を振り返っていかがでしたか。
A、ガンバ大阪のアウェイゲームは難しくなるというのは事前にわかっていました。先制点をとられたのは少し痛かったですが、そのなかでも、攻められながらもしっかりとゲームをコントロールしていました。チームの状況からして、少ないチャンスをしっかりものにしないと勝てないと思うので、今日はそういうところが少し足りなかったし、運も足りなかったです。

Q、こういう状況になってくると、チームとしてバラバラになりがちですが、室屋選手が後ろで鼓舞して、みんなが戦う気持ちをうまく作り出していたように見えました。
A、意識して伝えようとは思っていましたが、結果的に勝点3に届きませんでした。ポジティブに前を向くしかないし、次の試合まで時間がないので、良い準備をしていきたいです。

Q、ワイドなポジションをとって、そこから斜めのくさびのパスを出す形が有効だった場面が多かったと思います。
A、そうですね、何回か僕からヒアン選手に入れられる場面もあったんですが、もう少し前のところで人数をかけたらもっと良かったです。ヒアン選手も何度かチャンスを作り出してくれていましたし、チャンスは作れているので、あとは決め切るだけかなと。

Q、ここから2試合、順位の近い相手との試合が続きます。6ポイントマッチに向けてどのように準備していきますか。
A、試合に向けての準備はいつも変わらないですし、自分たちがやることは変わらないですが、後半戦が始まって、自分たちのいまの順位というのは、しっかりと現実を見つめなければいけないです。なんとしても勝点をとらなければいけない試合だと思うので、本当にしっかりと準備をするだけだと思います。



<橋本拳人選手>


Q、この数試合である程度の手応えが掴めたように見えましたが、今日はやっていてどのように感じましたか。
A、試合前に攻撃のところを整理して、立ち位置だったり、どうボールをつないでいくかというところはみんなで共有して、とくに前半はやれていたところがあったと思います。ただ結果が出ていないので、まだまだダメですね。

Q、システムが4-4-2になってからの積み上げはいかがでしょうか。
A、結果が出ないとなんとも言えません。複数失点が続いていますし、失点したあとにちょっとガクッときてしまうようなところは改善していかなければいけないと思っています。

Q、連動してボールをつなげていた部分もあったと思います。
A、ある程度、攻撃のところでは共有できている部分もありますし、ちょっとずつ積み上げられている部分もあると思います。相手を見ながらやれている部分もあるので、あとはフィニッシュのところが課題だと思います。チャンスがないわけではないので、しっかり決め切るところで相手との差が出てしまったと思います。

Q、中2日ですぐに横浜F・マリノス戦があります。
A、本当に負けられないし、もっともっと攻撃も守備も勢いを持ってアグレッシブに、もっともっと気持ちを前面に出してやっていかないとダメだと思います。勝点3というものは簡単にはとれないということを今日も痛感したので、しっかりとやっていきたいです。

Q、次の試合に向けてどのようなことを意識していきますか。
A、本当に難しい時期をいま過ごしているので、何かきっかけを掴みたいですし、下を向いても仕方がないので、全員で前を向いてやっていきたいと思います。