5/10 神戸戦 MATCH PREVIEW & INTERVIEW

INTERVIEW2025.5.09

5/10 神戸戦 MATCH PREVIEW & INTERVIEW

<前節・アルビレックス新潟のレビュー>

ゴールデンウィークの最中に行われたアウェイゲーム。東京が序盤から積極的に相手陣内に攻め込むと、前半8分に待望の先制点が生まれる。

バイタルエリアで前を向いたマルセロ ヒアン選手が力強く前方へ持ち運ぶと、相手の寄せが甘くなった瞬間に左足を振り抜く豪快な一撃。背番号19が強烈なシュートをネットに突き刺し、ついに東京でのリーグ戦初得点をマークした。


前半から意欲的にボールを受けて攻める東京は後半7分、右サイドから華麗なパスワークで追加点を奪う。果敢にオーバーラップしてきた土肥幹太選手が崩しに加わると、右からパスを差し込んで起点となった小泉慶選手が中央へと走り抜けてボールを受け直し、冷静に流し込んで2点目を奪う。

後半21分に1点を返され、高宇洋選手が負傷交代を余儀なくされるアクシデントもあったが、同37分に自陣ペナルティエリアでこぼれ球を拾った白井康介選手が高速ドリブルでロングレンジを独走してラストパス。ここに抜け出したヒアン選手が抜群の決定力で右足シュートを叩き込んで試合を決定付けた。

終了間際にセットプレーから1点差とされながらも、東京らしい迫力あるアタックと流れるようなダイレクトプレーで計3ゴールを奪って快勝。アウェイで勝点3を持ち帰ることに成功した。


<今節のプレビュー>

今シーズン初の連勝を狙うゲーム。過密日程がひと段落し、ようやく休養とトレーニングをしっかりと経て試合に臨むことができることになった。

前節のアルビレックス新潟戦後に2日間のオフを設けた松橋力蔵監督は、今節のヴィッセル神戸戦に向けて「強度に強弱をつけながら4日間練習することができた」と通常どおりの調整に戻せたことに前を向く。

チームはリーグ戦連続未勝利を8でストップさせながら、次戦で清水エスパルス相手に持ち味を出させてもらえずに完敗。しかし、前節の新潟戦でしっかりとリバウンドメンタリティを発揮し、ピッチの選手たちが目線を合わせて3ゴールで快勝を収めた。勝つことの難しさと必要なものを再確認できた点は大きな収穫といっていい。


新潟戦ではしっかりとボールをつなぐだけでなく、シンプルに裏のスペースを使う攻撃を織り交ぜ、選手それぞれの持ち味を組み合わせた迫力のあるアタックを見せた。多くの選手が前向きにプレーし、ボールに対して意欲的に関与。丁寧な動き直しでパスコースを作っていたこと、さらに3バックの一角に入った土肥幹太選手が効果的に攻撃参加していたことも印象的だ。

そして何より期待されていたマルセロ ヒアン選手が抜群の決定力で2ゴールを記録。周りの選手たちも彼の良さを理解し、厚みのある攻撃で持ち味を引き出せるようになってきただけに、さらなる得点量産が期待されるばかりだ。

ただ、試合終了間際にセットプレーからあっさり失点を喫した点も含めて、守備面には一部課題も残しているだけに、試合全体のクロージングも目線を合わせてチーム全体で取り組んでいかなければならない。


対する神戸は、ここまで6勝3分4敗の8位。リーグ戦で4連勝を記録していたが、前節でセレッソ大阪相手に逆転負けを喫して連勝がストップした。神戸は中2日、中3日という3連戦の3試合目でアウェイゲームに臨むことになる。

試合のポイントになりそうなのは、ハイプレスとロングボールで押し込んでくる神戸に東京がどう対応できるか。蹴らせないのか、蹴らせたあとに球際強くセカンドボールを回収するのか。そして奪ったボールをどうやって攻撃に転じさせるのか。ピッチ上の選手には試合の流れを読んだサッカーが求められる。コンディションでは東京が優位に立てるだけに、しっかりと動き直しながら目線を合わせて厚みと迫力ある攻撃を披露したいところだ。

ここから反攻を見せていくためにもリーグ連覇中の王者を破って連勝を収めたい。一戦一戦を大事にしながら、勝ち続けていく覚悟を持つことが青赤の未来を切り拓く。その転機となるような試合が期待される。


[松橋力蔵監督 インタビュー]


Q、前節から少し時間があいたなかでのヴィッセル神戸戦となります。
A、強度に強弱をつけたなかで、今週のトレーニングに取り組むことができました。強弱をつけたフィジカルトレーニングや神戸を相手にどのように戦うのか、戦術的な共有、攻守についてもしっかりと確認ができました。

Q、昨シーズンの明治安田J1リーグ王者の神戸に対して、どのような印象をお持ちですか。
A、守備の強度が非常に高いですし、奪ったボールをシンプルに前線に預けて攻撃を展開するチームです。前線に供給するボールの質も非常に高いですし、前線の選手もクオリティが高いです。そこで簡単に起点を作らせてしまうと、少ない人数ながらも仕留め切る力が神戸にはあります。どのようなにプレッシャーを相手にかけられるかを含め、基準をしっかりと整理して臨みたいと思います。

Q、ロングボールに関連したセカンドボールの回収が勝敗のポイントでしょうか。
A、前線に蹴られた時にどのような対応が必要なのかは選手と確認できていますが、守備的な役割が全うできた後にどう攻撃に繋げられるかが一番のポイントです。ハイプレス、サイド攻撃やクロスボールの精度の高さ、関係性の良さを表現させないタイトなプレーも我々には求められています。慌てずに、粘り強い対応を選手たちには求めていきたいと思います。


[選手インタビュー]

<橋本拳人選手>


Q、アルビレックス新潟戦の後も、チーム全体で改善点をすり合わせている姿が印象的でした。
A、監督の理想とするサッカーを今シーズンは全然できていないと思います。そういった意味でも修正する点は多くありますし、選手、スタッフ含めて誰も満足はしていないと思います。ただ試合はやってくるので、上位争いに食い込んでいくには勝点3を手にしていかなければいけないので、とにかく勝ちたいです。

Q、昨シーズンのJ1リーグチャンピオンとの試合になります。勝つためにどのような点が重要になると思いますか。
A、戦い方自体は、フィジカルを活かした縦に早いサッカーをしています。バトルのところはかなり重要になると思います。サッカーを楽しみながらも球際、セカンドボールの拾い合い、空中戦、すべてのプレーにおいて魂を込めて戦い勝たなければ勝利はできないです。目の前にいる相手選手との勝負にまず勝つことが大切だと思います。

Q、味の素スタジアムで、勝利から遠ざかっています。
A、どこであろうとチームが勝てればいいので、勝利のために全力でプレーして勝点3を勝ちとりたいです。


<エンリケ トレヴィザン選手>


Q、前節のアルビレックス新潟戦で勝利。今シーズン初のリーグ戦連勝に向けて、必要なポイントを教えてください。
A、リーグ戦で連勝できない苦しい状況が続いていましたが、今週のヴィッセル神戸戦まで、しっかりと準備をする時間がここまでありました。神戸の分析や対策もチームとして共有できています。私だけではなく、全員が自信をもってこの試合に臨むことができると思いますし、連勝につながる試合をお見せしたいです。

Q、連勝を手繰り寄せるために、ディフェンスの選手としてどのような守備が求められていると思いますか。
A、ディフェンスに関することであれば、僕ら守備陣がフォーカスされると思います。そのなかで、“集中力”と“コミュニケーション”を特に意識していきたいです。この二つをしっかりと90分タフに継続することで、私自身のポジションから一つ隣、その隣、というようにその輪を広げていきたいです。最終的に、チーム全員へその雰囲気が広がることで、守備面で相手に隙を与えることもなくなると思っています。

Q、RB大宮アルディージャ戦、新潟戦では高い位置でのプレーや攻撃参加も多く見られました。攻撃の関わり方という点ではいかがですか。
A、ディフェンダーとして守備的なプレーをするだけではなく、前線にどのように関わることができるのか、どうすれば貢献できるのか、守備から攻撃に素早くスイッチするためにどのようなプレーが求められているのか、を常に考えています。自分のパフォーマンスを高めること、選手としての価値をもう一段高められるかを意識して、チームの攻撃にも積極的に絡んでいきたいです。

Q、神戸戦への意気込みをお願いします。
A、個人としては、攻撃への関わり方、スピーディーな攻守の切り替えを意識したいです。神戸は攻撃力の高いチームですし、クオリティの高い選手も多く揃っています。特に前線の選手はハイレベルだと思っています。対人プレーでいかに相手に自由を与えないか、が勝利のポイントだと思います。チームとして良い準備ができています。明日の試合に勝って、まずは連勝を手にしたいと思います。