3/9 神戸戦 MATCH PREVIEW & INTERVIEW<br />
supported by めちゃコミック

INTERVIEW2024.3.08

3/9 神戸戦 MATCH PREVIEW & INTERVIEW
supported by めちゃコミック

<前節・サンフレッチェ広島戦のレビュー>

青赤の戦士が味の素スタジアムに戻ってきた。サンフレッチェ広島とのホーム開幕戦には32,274人の観衆が集結。ピッチとスタンドが一つになり、リーグ戦初勝利をめざして走り出した。

序盤から押し込まれる展開が続いた前半23分、相手の左クロスから中央でダイレクトボレーを放たれるが、至近距離で待ち受けた波多野豪選手が素晴らしい反応でビッグセーブ。こぼれ球のシュートもバングーナガンデ佳史扶選手がブロックして難を逃れた。

波多野選手は後半19分にも、コースをついた難しいバウンドのミドルシュートを横っ飛びでセーブ。V・ファーレン長崎への期限付き移籍から“帰ってきた波多野”がチームを救うファインプレーを連発する。

その後、ペナルティキックで先制を許したが、開幕戦で2ゴールを決めて鮮やかな東京デビューを飾った荒木遼太郎選手が、ホームの大観衆にあいさつ代わりの衝撃弾を叩き込む。

失点直後の後半26分、右サイドを全速力で駆け上がった長友佑都選手の折り返しをニアで受けると、「かわし切らずに、ちょっとだけ外してからシュートを打とうと思った」と考え、足裏でボールを一瞬引くフェイントでマーカーや相手ゴールキーパーを惑わせてシュートコースを作り出す。そしてボールを軽く前方に持ち出して鋭く右足を振り抜き、豪快にニアサイドを撃ち抜いた。

時間にしてわずか1秒あまり。“青赤のタロウ”がスタジアムの時を止める魔法のような足技を見せ、試合を振り出しに戻した。得点後にはゴール裏に向かって笑顔でエレガントなお辞儀パフォーマンス。ホームのファン・サポーターに「よろしくお願いします、ということで」という想いを同点ゴールに添えた。

2試合続けてビハインドを背負う展開から追いついたが、チーム一丸となって猛攻を仕掛けながら試合はこのまま1-1で終了。開幕戦に続いて引き分け、勝点1を獲得した。



<試合プレビュー>

前節はサンフレッチェ広島に1-1で引き分け、開幕から2試合連続ドロー発進となった。後半24分にPKで先制を許したが、その2分後に新加入の荒木遼太郎選手が2戦連発となる同点ゴール。荒木選手は沸き起こる歓声に「よろしくお願いします」の意を込め、エレガントに頭を下げるセレブレーションで応えた。もっとも、本人はゴールという結果だけで満足はしていない。試合後は「勝ち越しゴールを奪いたかった。早く勝利してファン・サポーターと喜びを分かち合いたい」と、移籍後の初勝利への想いを語った。

今節は昨シーズンのJ1リーグ王者、ヴィッセル神戸を味スタで迎え撃つ。特に警戒すべきは昨シーズンのJ1リーグ得点王とMVPに輝いた大迫勇也選手や、元東京の武藤嘉紀選手を擁する強力な攻撃陣だろう。森重真人選手は「キャンプの時から試合をやりながら課題を話し合ってきた。もっとボールを動かしながらプレーできれば、より高いレベルにも到達できる。そこがこのチームの伸びしろだと思う」と語り、真っ向勝負を強調する。めざすは今シーズン初勝利。昨季王者が相手でも受け身に回ることなく、ここまで積み上げてきた東京のサッカーで挑む。


今節のマッチデープログラムはこちら


[ピーター クラモフスキー監督インタビュー]


Q、今節は昨シーズン王者のヴィッセル神戸が相手になります。
A、我々の戦い方をここからさらに改善していくだけです。強度の高いパフォーマンスを発揮するために何が大切かを考え、継続性を持って取り組むことが重要です。もちろん対戦相手をリスペクトし、勝利のために何をしなければいけないかを理解して試合に臨みたいと思います。先日のサンフレッチェ広島戦は、勝利まであと一歩が足りませんでした。ファン・サポーターのみなさんが笑顔でスタジアムから帰るために我々は必死に戦います。今節も熱い応援をお願いします。

Q、練習ではクラモフスキー監督ご自身が細かく指示を出す場面もありました。神戸のどのような点を警戒していますか。
A、気を付けるというよりかは意識をしてほしいということです。神戸には能力の高い選手が多くいますし、素晴らしいチームです。彼らがストロングとするプレースタイルに対応することやセカンドボールの回収、クロスボールに対してどのように対応するかを伝えました。攻守における我々の戦い方を展開するなかで重要としている決まり事をやり切ること、主導権を握り相手のウィークポイントを突いていくことが重要です。タフでエキサイティングな戦いになりそうですが、相手より多くの得点を奪いたいと思います。

Q、ここまでの2試合を監督ご自身はどのように捉えていますか。
A、チーム、各選手のパフォーマンスに焦点を当てています。試合に臨むメンタリティや意識の部分はここからの試合も継続すること、良い方向に進むように改善することを求めています。2試合ともに引き分けましたが、チームとして良いプレーや良い場面もありました。改善を怠らず、試合から多くのことを学び、自分たちが夢見るチームに近付いていきたいと思います。リーグ戦の第38節が終了した時に、そうなっているためには毎試合の成長が必要です。

Q、2試合ともビハインドの状況から追い付いた引き分けでしたが、追い付く力については成長を感じていますか。
A、先制点を奪い、2点、3点と突き放すような試合展開が理想の形です。ですが、負けている状況で引き分けに持ち込む力が付いてきたことは良いことです。神戸戦では勝利のために全てを出し切りたいと思います。ファン・サポーターのみなさんが作り出す最高の空間は、前節の広島戦でも、もちろん我々に届いています。本当に素晴らしいものを選手たちに与えてくれていると感じています。みなさんの応援が我々を強くしてくれます。



[選手インタビュー]
<荒木遼太郎選手>


Q、サンフレッチェ広島戦の振り返りをお願いします。
A、90分を通して、お互い得点に繋がるようなチャンスが多くありましたが、両チームとも1点に留まってしまった印象です。東京としては、決め切るチャンスもありましたし、しっかりものにできず勝点3を逃した試合になってしまいました。

Q、2試合で3ゴールを記録していますが、手応えはいかがですか。
A、個人としては幸先の良いスタートが切れています。チームが勝つためのゴールをここから積み重ねていきたいと思います。

Q、昨シーズンのJ1リーグ優勝チームから勝利することでどのようなことがチームにもたらされると思いますか。
A、両チームともにメンバーも入れ替わりがありますし、お互いに変化や違いがあると思います。今シーズン、東京がめざしているサッカーをピッチでしっかりと表現して、ヴィッセル神戸をホームで倒したいと思います。この試合に勝つことでチームとしても士気がさらに高まると思いますし、今シーズン初勝利を待ち望んでいるファン・サポーターのみなさんと同じように僕ら選手も勝利に飢えています。勝ち切る戦いをみなさんに届けたいと思います。自分たちのサッカーを最後まで表現したいです。



<遠藤渓太選手>


Q、東京でのデビュー戦となったサンフレッチェ広島戦の振り返りをお願いします。
A、コンディション調整もあり、セレッソ大阪戦の出場を回避したなかで、僕にとっての東京デビュー戦が先日の広島戦でした。ホーム開幕戦でしたし、強い気持ちで試合に入ったので、ゴールやアシストなど目に見える結果で示したかったです。僕自身のプレーをファン・サポーターのみなさんに観ていただくなかで、最初のインパクトを残すこと、最初から勢い良く全力で飛ばすことを意識しました。

Q、1-1の引き分けに終わりましたが、ピッチ上でどのような課題を感じましたか。
A、うまくボールを動かしながらスペースを見つけることができれば良かったのですが、詰まったり、行き場がなくなったりと前線の選手にロングボールを簡単に蹴ってしまうシーンが目立ってしまいました。もちろん、蹴る側の選手だけに問題があるわけではなく、チームとしてビルドアップするために細かく繋ぐことをめざしているのであれば、受ける側の選手も動き出しや顔を出すタイミングを考えてプレーする必要があります。ファーストチョイスがロングボールになることは避けていきたいです。

Q、久しぶりのJリーグでのプレーでここからの試合、どのような点がポイントになりそうですか。
A、しばらくJリーグから離れていたことで固定概念や先入観なくプレーできていますし、相手に立ち向かっていくようなプレーが表現できると思います。ヴィッセル神戸戦はどのような試合展開になるかは正直分かりませんが、ここまで勝ち切れずに引き分けが続いているので、この試合が今後に繋がる重要なポイント、勝つか負けるかで大きく変わると思います。同サイドでは酒井高徳選手とのマッチアップもあるかと思います。酒井選手は日本代表にも名を連ねていた選手ですが、攻守において後手を踏まないようにプレーしたいです。



<エンリケ トレヴィザン選手>


Q、開幕から2試合連続の引き分けとなりました。この結果をどのように捉えていますか。
A、振り返ると2試合とも難しい試合でしたが、試合を重ねるごとに良くなってきている手応えを感じていますし、もちろん修正すべき点もあります。9日に控えるヴィッセル神戸戦で今シーズンの初勝利をつかみたいと思います。

Q、第2節を終えた時点で連勝したクラブはなく、今シーズンも拮抗したリーグ戦になりそうです。
A、とても拮抗した内容であると捉えています。J1リーグ全体を見ても、実力のあるクラブが揃っています。他の国のリーグでは、2、3チームが優勝候補として常に上位を争うようなケースも多くみられますが、J1リーグでいうと、どのクラブが優勝争いに食い込んできてもおかしくありません。非常にレベルの高いリーグでプレーできている実感があります。

Q、エンリケ トレヴィザン選手自身のプレーに対する評価、現在のコンディションはいかがですか。
A、完璧な状態ではありませんが、試合を重ねるにつれて徐々に良くなっていると思います。私自身に求められている役割を理解し、勝利に繋がるプレーで貢献したいです。

Q、今節対戦するヴィッセル神戸はハイレベルな攻撃陣を擁するチームです。勝利のポイントを教えてください。
A、昨シーズンのJ1リーグを優勝しているチームですので、攻守それぞれに素晴らしい選手が揃っている印象です。フォワードには得点力のある選手がいますが、ディフェンダーとしてしっかりと守り抜くこと、相手に自由を与えない守備や身体を張ったブロックで、東京の今シーズン初勝利に繋げていきたいと思います。何としても勝点3が欲しいです。