PLAYERS FILE 2024<br />
ENDO KEITA

COLUMN2024.2.20

PLAYERS FILE 2024
ENDO KEITA

ドイツでやってきたことの証明
ピータートーキョーにタイトルを!
MF 22 遠藤渓太


2024シーズンに挑む全青赤戦士を紹介していくスペシャルコンテンツ。果たして開幕を控えた選手たちは何を考え、どんな覚悟で一年に臨もうとしているのだろうか。クラブ愛、タイトルへの渇望、活躍への想い、そして果たすべき役割を胸に秘めた選手たちのストーリーとは──。遠藤渓太にとって、ドイツでの4シーズンは思うような時間ではなかった。だが、そこで経験したすべてが糧になっていることに間違いはない。横浜F・マリノスでJ1リーグ制覇を味わった男が青赤のユニフォームで再起を誓い、東京を頂点に導く覚悟を固めた。






3シーズン半ぶりのJリーグ復帰で再起を誓うドリブラーが、強い覚悟でトーキョーへやってきた。ドイツで不遇の時間を過ごしていた遠藤渓太は、自身の価値と力を証明するために日本への帰国を決断した。

念願の海外挑戦は思い描いていた結末とはならなかった。海を渡って4シーズンで二つのクラブに在籍したが、自身の才能を発揮できたとは言えず。苦しい時間を過ごすことのほうが長かった。日本ではほとんど経験することのなかったメンバー外の屈辱を味わい、途方に暮れることもあった。それでも、自分と向き合うことを忘れず、その状況でもやれることをやってきた自負はある。

「試合にはあまり出られなかったですし、難しい時間であったことは間違ないです。ただ、そのなかでもやれることはやってきたつもりです。ホームゲームでもメンバー外だったらジムに行ってメニューを作ってもらい走り込んでいました。ドイツで何をやってきたかを証明するためにJリーグに戻ってきたと思っているので、その姿を試合で観てもらえればと思います」

捲土重来を期す26歳は、かつて横浜F・マリノスでコーチと選手という間柄でJ1リーグ優勝を経験したピーター クラモフスキー監督が率いる東京を新天地に選び、再び力強く羽ばたこうとしている。

「東京が熱量をもってオファーをしてくれましたし、もちろん、ピーターの存在は大きかったです。横浜FMで一緒に戦った仲であり、その意味でも僕に期待してオファーをくれたと思っています」

もう一度、自身がどんな選手なのかを示すのに大事なのは言葉ではなく、プレーであるということはしっかりと理解している。だからあえて、具体的な目標も数字も口にはしない。唯一、はっきりと言葉にしたことがあるとすれば、それはリーグタイトルへの想い、ただそれだけだ。

「今は東京でプレーして、優勝することしか考えていないです。そのためのプレーをします」

戦闘服を青赤のユニフォームに着替えた遠藤渓太の“第二章”が、首都クラブで幕を開ける。

 

Text by 須賀大輔(エル・ゴラッソ)