INTERVIEW2022.7.01

7/2 福岡戦 MATCH PREVIEW & INTERVIEW

<マッチプレビュー>
改革元年と位置づけた今シーズン、J1リーグは日程の半分を折り返して後半戦へと突入した。しかし、ここにきて湘南に0-2で敗れ、鳥栖には今シーズン最多タイの5失点を喫するなど、チームは苦境に立たされている。

鳥栖戦後、森重真人は「こういう時期が来ることは分かっていた」と言い、「自分たちでしかこの状況は立て直せない。やるべきことをやっていくしかない」と、この状況を打破すべく選手間の話し合いを繰り返してきた。新たなプレースタイルを根づかせながら勝てるチームをつくるために、選手たち自身も強い覚悟をもって取り組んでいる。

そんななか、東京が1ヶ月ぶりに味スタに帰ってくる。

悪い流れを払拭するためには、ホームのファン・サポーターの応援は何よりも心強い味方だろう。今節対戦する福岡は、アウェイの対戦で1-5と完敗した相手。福岡の組織的な守備をこじ開けてリベンジを果たせれば、チームが再び上昇気流に乗る契機となるはずだ。

小川諒也は「若い選手がチームを引っ張っていってくれる」と信じてポルトガルへと旅立った。夏の夜、味スタをさらに熱くするような若手の台頭にも期待したい。

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[アルベル監督インタビュー]

Q、練習時間が早まりましたがこの暑さを考慮してですか。
A、やはり暑さを少しでも避けることができればと思い1時間スタートを早めました。

Q、ディエゴの復帰はいかがですか。
A、我々にとってはすごく重要な選手です。彼が不在だったのはとても響いていたと思います。痛みに耐えながら多くの試合をプレーしてくれていました。ここで戻ってきてくれたことを心から感謝しています。今回、痛みが消えたわけではなく、痛みに耐えながら本人自身が復帰を早めることを希望して明日の試合に備えてくれています。そういう意味でもとても彼の努力に感謝しています。

Q、今シーズンのサッカーに順応している選手が何人かいなくなる影響は大きいですか。
A、前節鳥栖戦で試合に負けたこと自体ではなく、2失点目以降のチームのプレーが私は気になりました。長崎戦に関しては自分たちのプレーができていましたし、鳥栖戦でも前半はいいプレーができていたと思います。長崎戦で決められたゴールと同じような形で難しいゴールを鳥栖に決められたというのもありますが、我々は決定的なチャンスを決めきれずに前半終えてしまいました。ただ、2失点目以降、チームで戦う姿勢を失ってしまったがゆえにそれまでの試合内容と最終的な試合結果が、うまくリンクしていなかったと思います。

Q、5失点目が気になりました。ディフェンスの選手が途中から出場しプレーするのはフレッシュな状態ではある一方で難しさもあるかと思います。どこが良くなかったのですか。
A、あの交代というのは森重選手の疲労を考慮して急遽考えた交代でした。当然岡崎選手もミスを起こしたわけですが、5失点目は岡崎選手のミスだけでなく、3失点目、4失点目にも別の選手のミスというのが複数あったと思います。誰かに責任をなすりつけるわけではないですが、選手のミスがあり最後3つの失点がありました。岡崎選手のパスミスから失点が生まれたというのもありますが、彼に責任があるとは感じていません。それよりも森重選手を交代させたかったがゆえに急遽投入させなければいけない状態でした。

Q、今週1週間で選手のコンディショニングはいかがですか。
A、フィジカルコンディションに関しては良い状態が維持できています。試合に勝つとコンディションが良い状態が保てていますが、試合に負けると悪いと言われるのはサッカー界の典型例だと思います。鳥栖戦で起こったのは2失点目以降にフィジカルコンディションの問題でパフォーマンスが下がったのではなく、メンタル的な部分で戦う姿勢を失ってしまったがゆえの、その後の複数失点だったと思います。その部分に私は怒りを覚えましたし、2度と起こしてはいけません。選手たちにも直接伝えましたが、試合に負けることがあっても構わない。ただ、最後まで戦う姿勢というのは失ってはいけない。鳥栖戦での2失点目以降戦う姿勢を失った形で試合に負ける、そして複数失点することはあってはならないということも選手たちには伝えました。

Q、安部選手の状態はいかがですか。長くなりそうですか。
A、怪我をしています。2、3週間ほどで復帰できると思います。良い状態だったのですが打撲を受け倒れる際に筋肉系の怪我をした可能性があると思います。彼がピッチに倒れていたので我々としてはプレーが切られ選手交代できることを望んでいましたが、その後プレーは続き最初の失点が生まれてしまいました。

Q、小川選手が抜けたサイドバックはどう考えられていますか。
A、長友選手と佳史扶選手が(小川選手が)抜けた後を補うことを考えています。

Q、長友選手を右で使っていたのを、彼本来がずっとプレーしていた左に戻すというのはどんな変化が生まれますか。
A、長友選手はある意味両利きだと私は考えています。小川選手のように典型的な左利きのサイドバックがいるのに両利きの長友選手を左サイドで使うのはもったいないと思います。佳史扶選手は左利きのサイドバックですが、まだ若くて経験を今後もっと積まなければいけないと思っています。明確な左サイドバックがいるのであれば両利きの選手を逆側で使うのは私にとって当然な成り行きだと思いました。

Q、しばらくは併用していく形でしょうか。
A、まさしく2人を起用していきたいと思います。それによって佳史扶選手の成長を促していきたいです。攻撃的には良いものをとても持っています。ただ、守備に関してはもっと学ぶ必要性があります。そこをどのように改善していくかは試合で起用していくことにより彼は学んでいくことができます。そこでの経験を積むというのが重要ですしその部分を考えて起用していきたいと思います。長友選手のように両方でプレーできる選手が我々のチームにいることはとてもポジティブだと思います。

Q、メンタルコンディション、フィジカルコンディションと話がありましたが、リンクする部分も大きいと思いますがいかがですか。
A、基本メンタルコンディションが一番影響が大きいと思います。フィジカルコーチが存在せずパッとしない練習をしていれば、当然極端にフィジカルコンディションの低い状態のチームになるのかもしれないですが、今のプロの世界では(そんなチームは)ないに等しいと思います。同じフィジカルコンディションを維持していたとしても選手の状況によっては違うプレーになると思います。やはり気持ちが満たされているときというのは同じ状態でもより高いパフォーマンスを発揮できると思います。この間の2失点目以降メンタルコンディションが下がってしまったがゆえにパフォーマンスが下がったと私は思います。プロの選手として常に勝負にこだわるメンタリティが必要です。そしてクラブ全体にそのような勝負にこだわるメンタリティが選手だけでなく、チーム全体に構築していかなければいけないです。プレースタイルの部分が改善されたとしても勝者のメンタリティのところがうまく成長していかなければ何も得ることができません。まだ東京はリーグタイトルを獲得したことがありません。新しい歴史を我々が作り出さなければいけません。

Q、6月の反省点を今後どう活かしていきたいですか。
A、メンタル部分の改善に関しては選手たちとしっかり話をして改善に向けて取り組んでいるところです。そして、毎試合5人の交代が可能ですのでそこはうまくコンディションの良い選手を起用していきたいと考えています。ただ、ある特定のポジションに関してはなかなか交代がない状況というのがあるのでそこは難しくなってきます。それが現状なのでそこは耐えて同じ選手を起用しなければいけないというのはあります。


[選手インタビュー

<木本恭生選手>

Q、今シーズン、福岡とは4試合目の対戦となります。どんな印象を持っていますか。
A、守備をしっかり固め、どちらかというとパスを繋ぐよりゴールに直結する攻撃をしてくる印象を持っています。今シーズン多く試合をしていますが、すごく難しい相手です。

Q、チームとして、どのような対策を考えていますか。
A、自分たちがボールを保持したいのはどんな相手でも変わらないです。逆に失い方が悪いと前節の鳥栖戦のように相手にチャンスを作られてしまいます。変なボールの失い方をしないというのと、もう少しセットプレーや相手の強みを消していければ勝つチャンスが十分あると思います。一つひとつの細部にしっかり集中してプレーしていきたいです。

Q、前節の鳥栖戦からチームと個人として何を心がけて準備してきましたか。
A、鳥栖戦では後半の入りで失点をしてしまい、チームが一気に崩れてしまいました。そこの部分は修正していかなければいけないと思います。これから夏場の戦いが始まり、自分たちのやりたいサッカーができない時間帯が出てくると思います。前節の鳥栖戦ではできなかったところですが、うまくいかない時もみんなで我慢しながらプレーするという部分ができればもっと良くなると思います。

Q、なかなかゴールを奪えていないかなでどんなプレーが重要になってきますか。
A、チャンスを増やしていければ得点が奪えると思います。試合によっては複数得点を取れている試合もあります。ここ数試合は簡単に失点をしてしまう部分があり先制点を取られてしまうと相手のペースにのまれてしまうので、先に失点しないようにしながらも得点を奪うチャンスを後ろから作りだせるようにしていきたいです。

Q、夏場の暑い時期にどのような戦い方が必要になると思いますか。
A、自分たちのめざしているサッカーをしながらも割り切ってプレーすることが大事になると思います。夏場は体力の問題もあるので自分たちの求めていることができない時でもチームがひとつになってブレずにプレーすることが必要になってくると思います。

Q、リーグ戦で久しぶりのホーム試合ですが意気込みをお願いします。
A、振り返ってみると、ホームでは良い試合ができていて結果も良いと思います。ファン・サポーターの皆さんの力が重要だと思いますし、ホームでしっかり勝って自分たちのめざす場所や結果を示していきたいです。


<バングーナガンデ佳史扶選手>

Q、前節は鳥栖に5失点を喫して敗れました。小川諒也選手のラストゲームということもあり、悔しさの残る結果だったのではないでしょうか。
A、小川選手は自分と同じ左サイドバックで、ずっとお手本にしてきた選手です。その小川選手を良い形で送り出せず申し訳ない気持ちでした。個人的にも、鳥栖戦はベンチに入れず、東京で見ていたので、なおさら悔しい想いがあります。

Q、小川選手とは会話する機会も多かったと思います。どんな先輩でしたか。
A、自分がU-18時代から目の前で見てきて、自分にとって最終的な目標にしてきた選手です。トップチームに上がってからも常に小川選手のプレーを真似して、そこから自分の形を作っていくような感覚でした。同じポジションを争うライバルではありますが、何でも相談できる雰囲気を作ってくれる先輩でした。本当にありがたかったです。

Q、小川選手が移籍したことで、今後の戦いに向けた心境に変化はありますか。
A、ポジション争いは引き続き激しいと思いますが、そのなかでも絶対にスタメンを取ろうと思って練習しています。誰でもベンチで試合を見るのは嫌ですし、自分もそうです。練習から全力を尽くして、インテンシティの高いプレーでどんどん監督にアピールしていきたいと思います。それが最終的には、総合的なチーム力にも繋がっていくと思います。

Q、今節は約1カ月ぶりのホームゲームです。味スタのファン・サポーターに意気込みをお願いします。
A、ここ数試合はあまり良い結果を残せていませんが、だからこそ久しぶりのホームで、この流れを変えようと気合を入れています。シーズン後半戦に弾みつけるためにも、ここからギアを上げていけるような、ターニングポイントになる試合にしたいと思っています。個人的にも得点やアシストなど、目に見える結果を出せるように頑張ります。ぜひ応援よろしくお願いします!

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