INTERVIEW2022.6.07

6/7 富士大学戦 MATCH PREVIEW & INTERVIEW

<マッチプレビュー>
代表活動期間に突入し、リーグ戦が中断となり、東京は天皇杯の初戦を戦う。相手は岩手県代表の富士大学だ。天皇杯は2年ぶり3回目の出場となる。前回出場した第100回大会では、宮城県代表でJFLに所属するソニー仙台FCに競り勝って3回戦進出を果たしている。

俗にジャイアントキリングと呼ばれる下位カテゴリーのチームが上位カテゴリーのチームに勝利する番狂わせが多い大会でもあるが、東京としてはタイトル獲得に向けて一戦必勝を期す試合となる。相手が大学生であっても、公式戦に臨む姿勢は変わらない。

とはいえ、実戦の場で選手起用や戦術面での様々な挑戦ができる貴重な機会であることにも変わりはない。アルベル監督はシーズン当初から、勝負へのこだわりとともにチームの成長に重点を置いて指導にあたることを強調してきた。

前半戦であぶり出された課題を克服しながら、中断前の清水エスパルス戦や鹿島アントラーズ戦で掴んだ成長の手応えを深めつつ、さらに次のフェーズへの挑戦にも貪欲に取り組む。初戦での勝利は重要だが、それ以上に、成長のために実戦のピッチでチャレンジできたかどうかが、後半戦の東京の戦況を推し量る基準となる。


[アルベル監督インタビュー]

Q、大学生が相手ということで情報が少ないと思います。準備段階で難しい面はありますか。
A、影響はありません。ありがたいことに十分な情報をしっかりと収集できているからです。他の公式戦と同じような形で映像を使ったミーティングもしっかりできています。大学生との対戦は昨シーズンに東京が経験したように難しい試合になることが予想されます。選手たちにも伝えていますが、明日の試合、我々は成長プロセスにいるがゆえに成長することをしっかり目標として成し遂げたいと思います。相手がJリーグのチームであれ、大学であろうとも我々は試合を通じて成長することを成し遂げなければいけません。

Q、富士大学が1回戦目で対戦した上武大学との試合を見ていると、セットプレーが危険だと感じましたがいかがですか。
A、私は彼らのもっとも警戒すべきポイントは、若いがゆえの大胆なプレー、インテンシティの高い守備だと考えています。Jリーグと大学生を比較した場合、大きな差というのは試合の展開のテンポになると思います。J1リーグの試合であれば、落ち着いた時間もあり、そしてそこからスピードが上がるような緩急のある試合展開が行われます。一方でJ2リーグの試合であれば、長い時間強度の高いプレーが続く傾向があります。それが下のカテゴリーに行けばいくほど、例えば大学生であれば90分間走り続けるインテンシティの高い流れが続くという傾向があると思います。そのようなチームと対戦する場合、まずは同じインテンシティで戦わなければいけません。ただ、相手に影響されることなくプレースタイルをしっかり表現して我々の流れでプレーしたいです。

Q、成長を目標にするのであれば、リーグ戦の継続が重要だと思います。メンバー選考はリーグ戦にでている選手たちが中心になりそうですか。
A、ルヴァンカップは、色々な条件もあり、あのような形で戦いました。ここから我々は、リーグ戦のすべての試合、天皇杯の試合に関して、常に勝つことを意識していきたいと思います。それをシーズン終盤まで維持し、すべての試合に100%で戦うことをめざします。

Q、天皇杯はめざすべきタイトルということですか。
A、もちろん天皇杯もリーグ戦も優勝できることを願うわけです。ただ、すべての試合に勝つことは非現実的だと思います。長い目で見るのではなく、目の前の試合に絶対に勝つんだという意識を持ち、一試合一試合にフォーカスして戦っていきたいです。すでにすべての選手の長所を把握できています。あとは、選手の特徴を踏まえたうえでメンバーを選考して戦うわけです。

Q、なかなか得点が奪えていない期間がありましたが少しずつ得点が増えてきています。どのあたりが改善されて成長できていると感じていますか。
A、自信がついたところだと思います。それが常に重要です。

Q、天皇杯では番狂わせもあると思いますが、どう対策しますか。
A、可能な限り集中してしっかりと試合をスタートすることが重要だと思います。我々には改善点がまだたくさんあります。そういった意味でも試合を重ねるごとに成長することにフォーカスします。そのためにもしっかり集中して試合をスタートしなければいけないのは当然だと思います。

Q、明日の試合で次の試合の段階に進むために試したいことはなんですか。
A、チームが成長するごとに、新たな課題、特に戦術的な課題をチームに提示し、それを吸収することを促しています。そういう意味では、今もある戦術的なテーマが課題としてあるので、それを明日うまく成長に繋げてほしいと思います。


[選手インタビュー
<山下敬大選手>

Q、相手は岩手県代表の富士大学ですが、どういった分析をされていますか。
A、相手がどうかではなく自分たちのサッカーができれば良いと思います。大学生と戦う難しさはありますが、トーナメントなのでしっかり勝って内容も結果も圧倒できるようにしていきたいです。

Q、大学生は球際やハードワークをしてくる印象もあるかと思います。
A、相手は失うものがないと思います。自分も大学時代はプロ相手に食ってやろうという気持ちでしたし、普段以上の力が出ると思います。ですがJ1の東京が負けてはいけないというプライドがあるので、しっかり力の差を見せつけて勝ちたいと思います。

Q、トーナメントでの試合は今シーズン初めてになりますが普段とはまた違った緊張感がありますか。
A、一発勝負なので前半からしっかり圧倒して、自分たちのサッカースタイルを出せればと思います。大学生だからと気を緩めるのではなく、一人ひとりが責任を持ってプレーすることが大事ですし、それができれば勝つことができると思います。

Q、チームとしてはこれまで構築してきた新しいスタイルのサッカーを明日の試合も継続していきますよね。
A、大学生相手だからなんでも自分たちが自由にプレーできるわけではないですし、うまくいかない時間帯もあると思います。ただ、試合が終わった時に内容も結果も良い形で終われるようにしたいです。

Q、チームはリーグ戦2連勝中で、どちらも3得点を奪っていますが、どんな狙いを持って明日の試合に挑みたいですか。
A、どの試合においても点はとれるだけ取りたいです。チームとしては得点が奪えてきましたが、個人的には点が取れていないので、本当に点をとることを考えてプレーしたいです。得点のイメージは自分のなかで感覚としてあるので、それを公式戦で結果を出し、経験値としてまずは残したいのでどんな形であれゴールを奪いたいです。

Q、この試合をどう活かしていきたいですか。
A、タイトルが取れるのが天皇杯とリーグ戦しか残っていないですし、天皇杯は負けたら終わってしまう一発勝負なので、そこに懸ける思いはみんな強いと思いますし頑張りたいです。