INTERVIEW2022.5.17

5/18 福岡戦 MATCH PREVIEW & INTERVIEW

<マッチプレビュー>

今シーズンのルヴァンカップはすでにグループステージ敗退が決定してしまった。しかし、ここまでの5試合で多くの若手が起用され、プロの舞台を経験してきたことは「ポジティブなニュース」だとアルベル監督は言う。「試合に負けたことは悔しいが、その代わりに若手の成長を促すことができたのなら、長い目で見れば大きな収穫があったと言えます」(アルベル監督)。残り1試合となった今節を消化試合にするのか、さらなる成長の場と捉えるかで、得られる経験には大きな差が出るはずだ。

最終節で対戦するのは、5月3日のJ1リーグ第11節で東京が1-5と敗れている福岡。就任3年目の長谷部茂利監督が組織したチームは、手堅い守備で相手の隙をうかがいつつ、速攻を狙ってくる。東京としてはボールをコントロールしてカウンター攻撃を受けるリスクを回避しながら、福岡の中盤と最終ラインの間のギャップをうまく突いてゴールをこじ開けたいところだ。

リーグ戦3連敗中の東京にとっては、チームを勢いづける結果とパフォーマンスが求められる一戦でもある。東京に追い風を吹かせる“新鮮力”の活躍に注目だ。

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[アルベル監督インタビュー]

Q、2種登録の選手が練習に参加していました。
A、彼らの存在は重要だと思いますし、よりアカデミーとのつながりがあるべきだと私は思います。トップチームにとってのセカンドチームはユースチームです。そういう意味でもそこで活躍している選手、ジュニアユースのカテゴリーであっても活躍している選手がいればトップチームに招集することはあると思います。そして明日の試合に関しても、今シーズンルヴァンカップは同じ形で戦ってきていますがより多くの若手選手にチャンスの機会を与えたいと思います。

Q、今シーズンに関してはアルベル監督のトップチームのコンセプトをU-18にも落とし込んでいると聞きましたが、そういう意味でも組み込みやすいということですか。
A、私にとって、プロサッカークラブというのは育成に力を注がなければいけないと思いますし、トップチームと同じ方向性でトレーニングするのは最低限しなければいけないことだと思っています。そうでなければ何の意味でアカデミーを持っているのか、そもそも存在意味がなくなってしまいます。トップチームの強化部はクラブ全体の強化部として包括的にトップチームとアカデミーをオーガナイズしなければいけないと思います。クラブが新しい体制となり、方向性を明確にする際に、ある特定のプレースタイルを推進していくために、トップチームだけでなくアカデミーも含めて統一する必要があります。今現在アカデミーはトップチームと同じ方向に進んでいるのでやりやすい部分はあります。今我々が取り組んでいる同じ方向に進むということは通常の方法であり、そうではない方法が例外だと思います。プロサッカークラブのアカデミーという組織は、担当している指導者が好き勝手に自分のプレースタイルを表現する場ではありません。クラブの方向性に沿ったプレースタイルを表現するスタッフ陣がいなければいけないです。

Q、明日の試合に関してはどのような位置づけで考えていますか。
A、今までと同じです。今シーズンにおいてのルヴァンカップの位置づけは、選手一人ひとりの、特に若手選手の成長を促す場所だと考えています。それに加えて、なかなかプレー時間を得られていない選手のゲーム感覚を取り戻す場としても活かしたいです。若手選手の才能や将来性は公式戦でのプレーを見なければ評価しづらい部分があるので、彼らの潜在能力、可能性というのを評価する場としても活かしていきたいです。それが今シーズンでのルヴァンカップで我々がするべきことだと思います。プレースタイルを明確に変えることを試みている今シーズンにおいて、すべての大会で勝つというのはなかなか難しいですし、今シーズンは先程説明したような形でルヴァンカップを戦うことを求めています。それに今シーズンの序盤に新型コロナウイルス感染症の影響もあって、今シーズンはルヴァンカップを現在のような形で戦うことを余儀なくされたという側面もあります。

Q、東廉太や土肥幹太といったアカデミーの選手たちが練習に参加していましたが、アルベル監督からみて東京のU-18の選手はいかがですか。
A、クオリティは高いと思います。いま我々のトップチームの選手もプレースタイルの変更に適応しようと努力しています。U-18の選手たちも同じように適応することにもう少し努力し続けなければいけない部分と勝ちにこだわるというところは改善の余地があると思います。そして彼らがやるべきことは、ハングリー精神を持っているのか、野心を持っているのか、持っているのであればそれをピッチのなかで彼らが表現してアピールしなければいけません。大胆なプレーを期待しています。いつも言っていますが、若手選手のミスは全く気にしていません。むしろリスクを犯さずに大胆なプレーをしない若手選手がいるならば、そちらの方が大きい問題だと思います。

Q、森重選手の状態はいかがですか。
A、おかげさまでやっとチーム練習に合流して公式戦に出られる状態になっています。今日のトレーニング後のコンディションを踏まえたうえで、どれだけプレーできるのか、もしくはプレーできないのかを確認したうえで、徐々にコンディションをあげていきたいと思います。今週末からリーグ戦が過密日程で続くので、そこには良い形でチームの力になってくれることを期待しています。その後は少し間が空くので、エンリケも戻ってこられるのではないかと期待しています。岡崎慎も膝の調子が必ずしも良いわけではないですが、とても悪い状況でもありません。すぐにチームに戻ってこられる可能性が高いです。


[選手インタビュー

<岡庭愁人選手>

Q、トップチームにあがりプロと大学と比べどんな違いを感じましたか。
A、まずは選手一人ひとりのレベルの高さの違いを感じました。一人ひとりの特徴がはっきりしていて誰も真似できないようなプレーや技術がある選手が多いのでそこが大学とプロで大きく差が違うと思います。

Q、キャンプから新しいサッカースタイルを練習してきたと思いますが戦術は理解できてきましたか。
A、キャンプから映像を使って分析することが多いので理解しやすく頭に入ってくるので個人としても修正がしやすかったです。チームとしても修正していくうえで効率的で良いと思います。

Q、サイドバックにはお手本となる選手も多いと思いますが練習のなかでなにか感じるところはありますか。
A、自分のスタイルを貫き通すことも大事だと思いました。監督が求めていることや戦術ももちろんありますが、個人として外せないものも大事にしなければいけないと思うので、そこが一番周りの選手と一緒にプレーしたり、見ていて自分が感じている部分です。

Q、ルヴァンカップ最終節に向けてこれまでどんな準備をしてきましたか。
A、いつチャンスがくるか本当に分からなくて難しい状況がほとんどですが、いつかチャンスがくると信じて取り組んできました。そういったところを含めてここでしっかり結果を残したいと思います。

Q、試合に出場するとなればどんなプレーを見せたいですか。
A、自分らしさを大切にしていきたいので運動量や前向きな姿勢、サイドを駆け上がってクロスをあげるなど、そういったところをこだわってプレーしていきたいです。

Q、この試合でチャンスを掴むためにどんなことが必要になりますか。
A、チームとしてボールを保持しながら攻撃を組み立てるので、簡単にボールをロストしないことを考えながらプレーしようと思います。そのなかでも積極的に前向きな選択をしてチームにアクセントを加えられるようなプレーをしたいです。前線に駆け上がって得点に関わるのが自分の特徴なので、そこをより一層意識してプレーしていけば今後につながると思います。

Q、アカデミー出身で何度も味の素スタジアムに試合を観戦しに来たことがあると思います。プロになりついにピッチに立てるチャンスがくるかもしれませんが、どんな想いがありますか。
A、昨シーズンも含めてまだ味の素スタジアムでプレーできていないですし、そういう意味でもすごく楽しみです。多くのファン・サポーターの皆さんが来てくれると思うので絶対に勝ってみんなで一緒に勝利を分かち合いたいと思います。


<バングーナガンデ佳史扶選手>

Q、昨年10月に右ヒザを手術し、約6カ月の長期離脱を経験しました。4月13日のルヴァンカップ湘南戦でようやく実戦に復帰しましたが、現在のコンディションはいかがでしょうか。
A、今はサッカーが本当に楽しくて仕方がないです。これまで半年間もサッカーから離れたことはなかったので、あらためてサッカー中心の生活ができることがうれしいです。試合勘や体のキレはまだ100パーセントではないのですが、体力的にきつい感覚さえも楽しめています。

Q、サッカーができなかった時期はどのように過ごしていたのでしょうか。
A、手術した直後は落ち込みました。最初の2、3カ月は松葉杖で、普通の生活も難しい状態だったので、その時はサッカーのことを考えたくなかったです。でも、少しずつ回復してからはリハビリを頑張りながら、自分の課題だったインナーマッスルを集中して鍛えました。今は負傷離脱する前よりも体が大きくなったと言われますし、コンタクトプレーも強くなった感覚があります。そこはサッカーができなかった時期に強化した成果だと思います。

Q、アルベル監督が求める新しいプレースタイルには順調に適応できていますか。
A、プレースピードの速さには慣れてきましたが、まだ試行錯誤している段階です。ただ、自分の特長である攻撃参加の回数や質はまだまだ上げられると思っているので、実戦でもっとチャレンジして、自分の武器をアピールしていきたいです。

Q、今節のルヴァンカップ福岡戦に向けて、意気込みをお願いします。
A、ルヴァンカップはグループステージ敗退が決定していますが、だからこそ自分も含めて、リーグ戦で出場機会の少ない選手がどういうプレーを見せられるかが重要になると思います。福岡には5月のリーグ戦でも敗れて悔しい経験をしたので、そのリベンジという意味でもどんどんチャレンジして激しく戦いたいと思います。応援よろしくお願いします!

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