INTERVIEW2022.3.11

3/12 広島戦 PRE-MATCH INTERVIEW

[アルベル監督インタビュー]

Q、サンフレッチェ広島は新監督になって前から積極的な守備をしていますが、アルベル監督は広島のサッカーをどのようにみていますか。
A、私も同じように分析しています。守備ブロックを下げて守るよりも積極的に前に出てきてプレスをかける傾向が強いように感じます。おそらく明日の試合でも前から積極的にプレスに出てくることを予想しています。どの試合でも局面での一対一の戦いが重要になると思いますし、そこにフォーカスしてトレーニングが出来ています。選手たちもいい準備をして試合に向けて集中できていると思うので、いいプレーを期待したいと思います。戦術的な言葉で表現するならばカバーリングになりますが、重要なのはお互いに支えあう意識です。我々は団結した選手たちが揃っています。そういう意味でも一人ひとりが長所を出しながら全力を出すという事が攻守にわたって重要になってきます。

Q、新潟の監督をしていたときにも、東京にきてからの数試合も右サイドバックは渡邊選手のように技術が高い選手を起用しています。サイドバックにとって高い技術が重要だということでしょうか。
A、サッカーの世界ではサイドバックが重要な役割を担っています。私が若いころ、サイドバックは下手な選手がプレーするポジションでした。ただ現代のサッカーにおいては戦術的にとても多くの役割を担っているポジションになりました。サイドバックに求めるものは、技術はもちろんですが、戦術的にしっかりと状況を理解してサイドや中央からの攻撃参加の両方が出来ることです。そういう意味でも渡邊選手の成長を嬉しく思っていますし、彼の今のパフォーマンスにとても満足しています。私のめざすスタイルにとって重要なポジションですし、更なる成長を期待しています。渡邊選手だけではなく、長友選手や中村選手など質の高い選手がそろっています。全選手を信頼していますし彼らの成長に満足しています。

Q、C大阪戦で中盤の選手が負傷交代や退場などもありましたが、振り返ってみていかがでしたでしょうか。
A、退場までの試合の流れとその前で、試合を大きく2つの局面に分けられると思います。退場するまでは試合をしっかり支配して追加点を取れるような展開を何度もつくっていました。しっかり追加点を決めることが改善点です。前半のC大阪のチャンスも我々のビルドアップのミスからでした。ミスを起こさずにチャンスを決めていれば落ち着いた展開で試合を運べたと思います。ただ、チームは成長段階にいます。退場者が出て、大きく変化してしまいましたが、本来であれば、ボールを保持して試合をコントロールする方に動かなければいけなかったですが、真逆の反応をしてしまったのは改善点です。私たちは、この新しいスタイルを始めたばかりです。退場者が出た後に適切な対応が出来なかったのは起こりうることですし、チームとして成長していきたいポイントです。一方で勝負にこだわってプレーできたことは評価に値するポイントだと思います。選手が勝利と成功に飢えていることをしっかりピッチの上で表現してくれたこともとても評価できます。C大阪戦の最後の30分はプレーの改善点はありますが、勝負に対するメンタリティーは素晴らしいものを表現してくれていました。

Q、インサイドハーフの安部選手と松木選手が川崎戦とC大阪戦でポジションが左右変わっていましたが、どんな意図があったのでしょうか。
A、私は、右利きは右サイドで左利きは左サイドでプレーさせることを気に入っています。ですが川崎戦では逆にしました。松木にはボールを奪ってからのミドルシュートも期待し、それが活かせると思ったのでそのように起用しました。ただ、試合中でも選手たちに自由に判断してほしいと思っています。インサイドハーフの2人はより動きの多いポジションで左右が入れ替わることもあります。

Q、ウイングについては逆足の選手を選んでいる場合もあります。利き足のサイドでプレーしてほしいと思っているのはインサイドハーフだけでしょうか。
A、状況によって変わってきますし、戦術的な要因でも変わってきます。スペースへの飛び出しなのか、足元でもらってプレーをするのかで起用方法も変わってきます。状況によってピッチの中で左右が変わることは認めています。

Q、ホーム味の素スタジアムでの試合です。意気込みをお願いします。
A、ホームで多くのファン・サポーターに会えることを楽しみにしていました。みなさんに挨拶したいと思います。この新しいプロジェクトはみなさんとともに歩み始めていることだと認識しています。そしてチームもピッチの中で全力を出そうと思っています。そのためにはサポートが必要です。選手たちの全力のプレーはファン・サポーターのみなさんも誇りに思ってくれるでしょう。プロのサッカーはエンターテインメントでもあると思うので、訪れてくれるファン・サポーターのみなさんには選手たちが表現する質の高いエンターテインメントを楽しんでほしいと思います。

Q、レアンドロ選手は怪我をしてしまいましたが、コロナの影響で引き続き明日の試合でベンチに入れない選手もいるのでしょうか。
A、筋肉系の怪我は復帰に時間がかかりますし残念なことです。トレーニングもしっかりと積んできてくれていましたし、クラブに忠誠を誓ったプレーを常に表現してくれていて彼のパフォーマンスには満足していました。ただ試合でも練習でも怪我はつきものです。それはある意味避けられないものだと思います。いずれにせよ、早くいい形で復帰してくれることを願っています。復帰した暁にはチームに貢献してくれると思います。


[選手インタビュー]
<森重真人選手>

Q、前節のセレッソ大阪戦を振り返ってください。
A、自分たちの良い部分と、一人少なくなってから難しくなった部分と、両方があった試合でした。ひとつ言えることは、1試合を通して自分たちのスタイルを表現すべきだった、ということです。試合が終わってから、その点はチームの課題として感じました。一人少なくなって簡単に諦めて守備だけになるのではなく、数的不利な中でも自分たちのスタイルを表現し続けたかったです。あの試合では、一人少なくなった時点で最初からボールを保持しないという雰囲気になってしまっていたので、まずは自分たちのやりたいサッカーにチャレンジし続けたかったですね。

Q、ルヴァンカップの福岡戦とC大阪戦に出場して、チームのスタイルの浸透について、思っていた以上に手応えがあるのではないですか。
A、自分たちがやるべきことはハッキリしているので、その完成度を上げることは大事です。相手がどうこうというサッカーではないし、まずはみんなが取り組めているという点では、日に日に良い状態になっていっていると感じています。あとは対戦相手が変わるとサッカースタイルも変わるなかで、セレッソ戦のようなアクシデントもあると思いますし、それぞれ「こういう時はこうしていこう」という対処法を経験として積み重ねていけば良くなっていく実感があります。

Q、90分の中でトラブルやイレギュラーなことが起きても、ピッチの中で対処ができているように感じます。
A、そこは一番後ろから見ている自分の役割だと思うし、チームがどういう状況にあるのかということを試合の中で理解をして、その試合の中で修正していかないといけません。そこは経験のある選手たちが主導権を握りながら、試合の中でクリアにしていければと思います。

Q、森重選手個人としては、久しぶりにキャプテンを任されました。試合をこなしていく中で、以前にキャプテンをしていた時と変化や違いは感じますか。
A、やっていることは全然変わっていないということが正直なところです。ただ、チームの変化により敏感になっていないと、チームはすぐに下向きになってしまうこともあるので、そこをなんとか引き上げるということは、アンテナを張り、みんなが現状に満足しないようにしていかないといけないと思います。

Q、3か月ぶりのホームゲームです。ファン・サポーターも待ちわびています。
A、ルヴァンカップを含めてここまで3試合やって、観てくれているファン・サポーターは期待してくれていると思います。ホームゲームでは、その期待に応えられるような試合内容と結果というのが求められると思います。それをしっかりと表現する試合にしたいです。


<木本恭生選手>

Q、セレッソ大阪戦はチームとして戦い完封勝利でした。退場者が出た状況で守りきれた守備について良かった点はどこでしょうか。
A、前半に関しては前線からプレスをかけられたので相手の嫌がる守備が出来たと思います。相手にチャンスを1、2回しかつくられなかったですし、勝負にこだわるというところでゴールを守ることや体を張るところで良い守備が出来たと思います。

Q、開幕から2試合を通して手ごたえはいかがですか。
A、個人よりもチームとして、ボールの回し方など戦術がこの2試合で良い部分としてすごく出せているので手ごたえを感じています。

Q、ボックス内でディフェンス陣のポジショニングが良いと思いますが、そこはさらに良くなっていますか。
A、守備でのポジショニング練習はしていますし、ボックス内に入られないように、ボックスアウトのところをチームで意識しています。そこになるべく相手を入れないような守備を心掛けているのでチャンスもつくられていないのかなと思います。

Q、守備では、スウォビィク選手の存在が大きいと2試合を通して感じたのですが、シュートを防いでくれる前提がある中でスウォビィクその存在を含めて守備の意識はいかがでしょうか。
A、スウォビィク選手は、この2試合の活躍を見てもらえば素晴らしい選手だというのは感じてもらえると思います。個人としてもチームとしても、スウォビィク選手がいい意味で目立たないようにすることが良い守備が出来ているということになると思いますが、ある程度遠いところからのシュートは止めてくれる安心感があるので、自分たちも思い切って守備が出来ますし、そういう部分ではすごく頼もしい存在です。

Q、ある程度止めてくれると、守備のスタンスも計算しながらできるのかなと思いますがいかがですか。
A、まずシュートを打たれないように守備をしていますが、どうしても打たれてしまう時があります。エリアによっては打たれてもいい感覚でプレーできているので思い切った守備が出来ています。

Q、組み立てのところで収穫と課題はどこでしょうか。
A、組み立ての部分はミスもありますが、怖がらずにプレーすることが大事ですし、長短のパスをうまく使いながら組み立てるのは、試合をしていくなかで良くなってきている部分なので、相手が嫌がるような組み立てが少しずつ出来てきていると思います。

Q、C大阪戦は古巣相手でしたがどんな印象が残りましたか。
A、プロのキャリアをスタートしたチームですし、5年間すごく自分を成長させてもらったクラブなので、セレッソ大阪と試合が出来るのはすごくありがたい気持ちもありましたが、まずは勝ててすごく嬉しかった印象があります。

Q、意識した部分はありましたか。
A、何人か一緒にプレーした選手もいましたし、個人的には気持ちが入ってしまった部分もありました。ですがFC東京の勝利のために戦う意味で、(古巣を意識した)感情も少しはありましたが、それを抜きにして勝利にこだわれたことが一番良かったことかなと思います。

Q、ホーム開幕戦に向けて意気込みをお願いします。
A、コロナの影響もあってホームで試合をするまで長かったですが、チームが一つになっていますし、前節勝利してこの広島戦を迎えられるので、ホームでもしっかり勝利できるように頑張りたいです。

Q、今のチームの雰囲気はいかがでしょうか。
A、すごく練習も充実していますし、オンとオフを切り替えながら出来ています。オフのところはみんなで楽しくできている部分もあるのでいい雰囲気だと思います。

Q、ようやく選手がそろってこれからだなという感じでしょうか。
A、やっとコロナから復帰して競争もありながらいい練習も出来ています。試合を通してやりたいサッカーが出来ていると思うので、そういう意味ですごく充実していると思います。

Q、攻撃面の手ごたえはいかがでしょうか。
A、得点は一点しか取れていないですが、この3試合で数多くチャンスをつくれていますし、ショートカウンターも一つの自分たちの武器だと思うので、ショートカウンターでもボールを持ちながらでもチャンスをつくれれば隙のないチームになれると思うので、満足することなくチームを向上させていきたいです。

Q、ボールを持ちながらプレーすることは数試合を通して出来てきている感覚はありますか。
A、まだ3試合ですがすごくいい部分も出せていると思います。相手の守備の立ち位置も見て、自分たちの立ち位置を修正しながら攻撃も出来ていると思います。まだまだ完璧ではないですが、3試合でこれだけチームの戦い方が出来ているのは良いことだと思いますしこれからがすごく楽しみだなと思います。


<紺野和也選手>

Q、前節は紺野選手のゴールでC大阪を1-0と破り、今シーズン初勝利を挙げました。
A、リーグ開幕戦のあとに新型コロナウイルス感染症の影響でチームが活動停止になり、コンディションが難しいなかでの試合でした。それでも一人ひとりが自分にできることをやり切った結果が勝利に繋がったと思います。もちろん自分がゴールを決めたことは嬉しいですが、苦しい時間帯を耐えたことも含めて、チーム全員で勝ち獲った勝点3だと思っています。

Q、アルベル新監督がめざすポゼッションサッカーについて、ここまでの手応えはいかがでしょうか?
A、昨シーズンからガラッと変わったので、まだチームに浸透していない部分はありますが、少しずつ良くなっていますし、プレーしていても楽しいです。特に自分のポジションであるウイングは一対一で仕掛けることを求められていて、自分の長所を発揮しやすいスタイルだと思っています。

Q、紺野選手は昨シーズン、ケガで約7カ月の長期離脱を経験しました。それだけ今シーズンに懸ける想いも強いのではないですか?
A、あれほど大きなケガは初めてだったので、うまく復帰できるか不安はありましたし、試合に出られないもどかしさもありました。でも、トレーナーのおかげでリハビリが順調に進み、今はケガをする前より良い状態でプレーできています。心配してくれたみなさんに恩返しするためにも、このコンディションを維持してもっと活躍したいと思っています。

Q、この試合が2022シーズン最初のホームゲームです。ファン・サポーターへ意気込みをお願いします。
A、まずはホームでしっかりと自分たちのサッカー、今シーズンの東京のサッカーを見せたいです。個人としても一つゴールを決めたので、メンタル的に自信を持った状態で試合に挑めます。どん欲に結果を求めてプレーしたいと思いますし、何よりホームなので勝たなければ意味がありません。しっかりと準備してみなさんに勝利を届けたいと思います!

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