INTERVIEW 2026.9.01

9/2 清水戦 MATCH PREVIEW & INTERVIEW
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前節・V・ファーレン長崎戦のレビュー

ミッドウィークに行われたAC長野パルセイロとの天皇杯 JFA第106回全日本サッカー選手権大会2回戦から再び全選手を入れ替えて臨んだゲーム。試合は立ち上がりから東京が攻守に渡って主導権を握り、相手陣内に押し込む形で時計を進めていく。

長崎が得意とする前線からのプレスに対して、東京はボランチが巧みに中間ポジションをとってボールを受けることで相手の圧力を回避。冷静にボールをポゼッションしながら決して焦らず、的確にセカンドボールを拾うことで二次攻撃、三次攻撃へとつないでいった。

高い位置で奪おうとする相手の“矢印”を折りながら、速攻と遅攻を織り交ぜた攻撃を見せていく東京。前半38分にはバングーナガンデ佳史扶選手の左コーナーキックに対して長倉幹樹選手がドンピシャのタイミングで飛び込み、豪快にヘディングシュートを突き刺して先制。チームとしては天皇杯2回戦に続いてセットプレーからゴールを叩き込み、前半のうちに均衡を破ることに成功した。

さらに前半アディショナルタイムには長崎のビルドアップがズレたところを見逃さず、ボールを奪取したマルセロ ヒアン選手が前方へスルーパスを供給すると、ここに本間至恩選手が抜け出し、細かなタッチで右へ持ち出して右足を振り抜き追加点。前半のうちにリードを広げた。

後半に入っても攻め手を緩めない東京。しっかりと相手を見ながら判断を変えていくことでチャンスを増やしていく。そして後半10分、キム スンギュ選手のロングフィードにヒアン選手が抜け出すと、巧みに入れ替わって前方へ。この流れたボールを長倉選手が頭でつなぎ、ペナルティエリアに侵入したヒアン選手が相手ディフェンダーの間をこじ開けるように決めて3点目を決め、試合を決定付けた。

積み上げてきたサッカーが間違っていなかったことを証明する快勝劇は、公式戦3試合連続のクリーンシート。攻守に歯車が噛み合った東京が、アウェイで勝点3を手にした。

今節のプレビュー

真夏の5連戦は今節が4試合目。ここまでクリーンシートで公式戦3連勝を収め、開幕戦終了時点で一番下に位置していた順位を5位まで上昇させることに成功した。積み上げてきたサッカーが間違っていないことをしっかりと証明し、内容に結果が伴ってきた形だ。

キャプテンの室屋成選手は「連勝して自信も出てきたと思うし、今節はそのなかですごく大事な試合になる。自分たちのスタイルを貫いて、疑わずにやってきた結果」と胸を張る一方で、「リーグ戦は2回勝っただけ。まだまだ満足していないし、順位や結果でしっかり証明していかなければならない段階」と気を引き締める。勢いに乗ったら止まらないチームでもあるだけに、優勝をめざしていくためにも、ここからさらに連勝街道を突き進んでいきたいところだ。

前節のV・ファーレン長崎戦ではセットプレー、ポゼッション、カウンター、ロングボールと多彩な形で決定機を生み出して3得点を奪取。明治安田J1百年構想リーグで強烈なインパクトを生んだパワフルな右サイドだけでなく、ここにきて左サイドのしなやかな仕掛けもチームの大きな武器になっている。加えて中央からも迫力のあるアタックを見せており、セットプレーでゴールを奪えるようになっていること、途中出場した選手が“ゲームチェンジャー”になれていることも含めて、誰が出ても、どこからでも点のとれるチームへと進化しつつある。

攻撃のバリエーションが増えていることに関して、室屋選手は「本当にいろいろな崩しのパターンができるようになってきた。エネルギーのある選手が途中から入ってくるし、本当に良いチームになってきていると思う」と話す。この点に関しては松橋力蔵監督も「(百年構想リーグは)右サイドの攻撃を強調的に出せたシーズンでもあった。相手に警戒されていることを考えると、左、右、中央でバランス良く、いろいろ攻撃ができればさらに厚みは増す。まだまだ道の途中ですけど、そこは常に突き詰めていきたい」と手応えを口にする。

今節、連勝街道を突き進みたい東京が向かうのは、アウェイの清水エスパルス戦。清水は開幕戦こそ勝利したものの、そこから0-1のスコアで3連敗。彼らにとっても、今節は絶対に負けられない試合となるだけに、ホームで意地を見せるべく気迫のプレーで立ち向かってくることが考えられる。ハイプレスとロングボール主体のサッカーは、まさに吉田孝行監督がヴィッセル神戸でJ1リーグ連覇を成し遂げたスタイルそのもの。松橋監督も「神戸に似ている印象がある。3連敗中ながら、逆に三つ勝っていてもおかしくない内容」と警戒心を寄せる。最前線にハイタワーのオ セフン選手を置き、長いボールで押し込もうとしてくる彼らにどう対応していくかが一つのポイントになりそうだ。

ピッチ内でしっかりと状況を判断し、チームとしての目線がしっかりと合ってきたことで、的確かつ柔軟な攻撃を仕掛けられるようになってきた。右から、左から、中央から、そしてセットプレーから。押し込んだ状態でセカンドボールを拾い、二次攻撃、三次攻撃を見せていく。公式戦3試合連続無失点中という守備の安定は、相手陣内に押し込んで相手の自由を奪えていることも大きな要因となっている。

まさに攻撃は最大の防御なり──。攻守が噛み合ったチームになってきた青赤軍団。スタメン出場する選手も、ゲームチェンジャーも、選手個々が輝きを放ちながら一丸となってチームの勝利に向かっていく。その先に必ずや今節の勝利があるはずだ。

松橋力蔵監督インタビュー

Q、連勝によって選手たちの『自信』も深まっているように見えますが、監督から見ていかがですか。
A、選手たちは常に勝ちたくて一生懸命戦っています。単なる『自信』というよりも、ふさわしい日常を過ごしているからこそ、ゲームのなかで自分のパフォーマンスや役割を果たしてくれているのだと思います。それが結果として勝点につながっていると感じています。

Q、今シーズンは右サイドだけでなく、左サイドや中央も含めて非常に攻撃のバランスが良くなっている印象です。
A、昨シーズンもいくつかは、左サイドから良い形を作れていました。右に偏っていたわけではありません。どこかを警戒されれば、左、右、中央をバランスよく使って攻めていくことで、攻撃の厚みはさらに増していくと思います。まだ道半ばですが、どこからでもゴールが狙えるサッカーをめざし、常にクオリティを突き詰めていくだけだと思います。

Q、その要因の一つはボランチのコンビだと思います。今シーズンのボランチのコンビをどう見ていますか。
A、こういうサッカー、こういう内容を求められると彼らは自然に成長していきます。これはセンターバックを含め、センターラインの選手はすごく影響を受けると思います。どのような役割で何を求められているのか、をしっかり理解してくれていれば、あとはそこをしっかりとパフォーマンスとして表現するだけです。そうすれば自然に成長していき、やれることはどんどん増えていきます。そこに強みが出ることで、我々の両サイドがさらに強みとして生きてきます。そこにお付き合いをしてくれるようであれば、中央にもタレントがいるのでそこで勝負をします。すべてがつながっていくようなところではあるので、彼らが警戒されるということは、我々が先手をとるチャンスでもあると思います。

Q、クリーンシートが続いていることもチームにとってすごく大きなことだと思います。
A、初戦は不運にも一人退場してしまってから、脆さが表に出てしまいました。彼らも「こんなはずではなかった」という気持ちがあったと思います。相当悔しかったと思いますし、そういうなかで意識が一段も二段も上がったのは事実だと思います。やはりそこがしっかりと構築されたことによって勝利を重ねてきたっていうシーズンが明治安田J1百年構想リーグだったと思うので、我々の強みというのは、攻撃はもちろんそうですが、守備にも強みがあることを考えれば、そこを続けることで自信を持ってゲームに臨むことにつながると思います。それをここ数試合で全員がしっかり体現できているので、続けることが大事です。

Q、5連戦の4試合目となります。連勝が続いていますが、清水エスパルス戦をどのような試合にしたいですか。
A、引き続き、勝点3をしっかりと積み上げるゲームにしたいです。チームとして内容の積み上げには時間をかけて取り組んできましたし、相手がこちらの狙いを分かっていても、それを上回るだけのクオリティをピッチ上で発揮することが重要だと考えています。 

Q、清水エスパルスは3連敗と、苦しい状況で迎えるホームゲームです。かなり気合を入れて望んでくると思います。
A、清水の試合を見ると、逆に3試合勝っていてもおかしくないような内容だったと思います。今の結果を受けてどうのこうのではなく、自分たちがこれまでしてきたことをしっかり出せれば、我々にアドバンテージがあると思います。

選手インタビュー

キム スンギュ選手

Q、リーグ戦で2連勝し良い流れに乗ってきました。開幕からここまで振り返ってみていかがですか。
A、開幕戦から2試合は良いパフォーマンスを発揮できていましたが、ミスもあり良い流れを作れていませんでした。一方で、その2試合の反省を生かして、最近の試合で2連勝することができました。結果的に2試合の反省を次につなげることでチームとしてより強固になったと思っています。良い流れに乗っているので、継続するための準備を日々進めていきたいです。

Q、V・ファーレン長崎戦を振り返ってみてください。
A、アウェイで勝点を得られたことはチームにとってとても良いことで、2試合連続で無失点だったことはチームが強くなるための大きな力になっていると思っています。第1節、第2節と失点が多かったので、チームがネガティブになる可能性がありましたが、しっかりとそこから立て直し、攻守両面で安定した試合を行い2試合連続で無失点で勝利できていることは、ポジティブなことです。

Q、アウェイの試合が続くなかで、どのような準備が必要になりますか。
A、アウェイの試合ではまず、スタジアムにいち早く慣れることが重要です。ホームより勝利することは難しくなります。ですがアウェイで勝点を獲得することができれば勝点3以上の価値があります。遠くから応援に来てくれるファン・サポーターとともに、勝点3を持ち帰れるように全力を尽くします。

Q、清水エスパルスの印象を教えてください。
A、ロングボールを使いながら相手を押し込むサッカーをしてくる印象があります。吉田監督が就任してからまだ一度も試合をしたことはないので、どんな試合展開になるのかを見極めて、試合が始まってからすぐにしっかりと流れを掴み、試合を進めたいです。

Q、清水に勝つために重要なポイントはどこですか。
A、連戦なので、総力戦になります。試合に出場する選手も代わる可能性があり、試合中にもトラブルが起きて選手交代を余儀なくされるシーンがあるかもしれません。なのでベンチ入りする選手含めてすべての選手の力が必要になると思っています。東京は交代してピッチに入る選手たちのパフォーマンスも良く、どの選手がピッチに立っても自分の役割を果たすことができています。

Q、清水にも多くのファン・サポーターが駆けつけてくれる予定です。いつもさまざまな場所で応援してくださるファン・サポーターのみなさんに一言お願いします。
A、遠くから応援に来てくださる方々、東京で応援してくださる方々、シーズンが始まり私たちが勝てなかった時も大きな応援でチームを後押ししてくれてありがとうございました。お陰様で私たちは連勝することができています。いつも送ってくださる声援が当たり前のことだとは思わず、サポートに応えるためにスタジアムで東京のために全力で戦う姿を見せます!清水でも熱い応援をお願いします。

橋本健人選手

Q、開幕戦の出場停止が明け、前節のV・ファーレン長崎戦でリーグ戦に戻ってきました。チームは天皇杯を挟んで公式戦3連勝となっていますが、現在の状況をどのように捉えていますか。
A、自分が開幕に迷惑をかけた流れから、みんなが持ち直してくれて、天皇杯も含めて公式戦3連勝という形で流れを作りつつあります。この流れを良い勢いにつなげたいですし、あと2試合の連戦もあるので、しっかりつなげていきたいです。自分自身も、その分を取り返したいという気持ちを強く持っています。チャンスがきた時に、自分のプレーでチームを助けられるようにしたいです。

Q、天皇杯ではご自身のセットプレーから得点につながりました。チームとして新たな武器になりつつある手応えはありますか。
A、セットプレーは、各々がやるべきことをしっかりやれたことが大きかったと思います。セットプレーはキックが7、8割とも言われるなかで、自分としても納得のいくキックができました。長崎戦でもバングーナガンデ佳史扶選手のボールが良くて、シンプルに得点のチャンスは増えると思います。2試合とも、点が欲しいという時間帯にセットプレーから得点が入ったので、やはりセットプレーは大きいと思っています。相手にとっても簡単にファウルができなくなるなど、プレッシャーにつながる部分もあると思います。

Q、長崎戦では3-0の状況で途中出場しました。どのようなことを意識して試合に入りましたか。
A、スコアが3-0だったので、まずはディフェンスとしてクリーンシートで終えることを意識しました。攻守のバランスを考えながら入りましたし、カウンターになりそうな場面でも、サイドバックとして参加するべきなのか、それともカウンターを受けるリスクを抑えるのか、そのバランスは考えていました。アウェイで3-0というスコアだったので、相手が交代で外国籍選手を入れてきて、ある程度攻められる時間が出ることは仕方がないと思っていました。そのなかでも大きなピンチなく終えられたことは、チームとしてすごくポジティブだと思っています。

Q、リードした終盤でも受け身にならず、マイボールになれば前向きにプレーしていた印象があります。チームとしてクロージングの部分は良くなっていますか。
A、ヴィッセル神戸戦で終了間際に追いつかれたクロージングの課題は、チーム全員が持っていました。その後のジェフユナイテッド千葉戦や天皇杯、長崎戦でも、リードしていても自分たちが主導権を握ることで、そもそもの守備の機会を減らすという考え方は自分たちに合っていると思います。ヘディングを武器にしている選手が多いわけではないなかで、引いて守り続けることには限界があります。ミドルプレスからボールを握る時はしっかり握り続け、守備の機会を減らす。そこは取り組めていますし、チームとして良くなっている部分だと思います。

Q、連戦が続くなかで、チーム内の競争や選手層についてはどのように感じていますか。
A、毎試合、違う選手が活躍するのが理想だと思います。みんなが良い準備をしていて、今日の練習もそうですが、日々の練習から良い競争と良い取り組みができているからこその結果だと思っています。それを試合につなげることが大事です。全員が良い状態なので、誰が出ても自信を持ってプレーできると思いますし、自分自身も自信を持ってやれると思っています。

Q、次節の清水エスパルスには、どのような印象を持っていますか。
A、(明治安田J1百年構想リーグから)神戸を指揮していた吉田監督が清水にきたということで、神戸に近い考え方があるのかなと思っています。特に、センターバックへのプレスは強いイメージがあります。サイドミッドフィルダーもセンターバックへプレスをかけてきますし、フォワードのプレスバックも献身的にやってきます。攻撃では、ダイレクトで直線的なサッカーというか、シンプルにロングボールを使いながら前へ出て、早めにクロスボールを入れてくるところは、神戸の考え方に近いのかなと思っています。

Q、そうした清水の特長に対して、どのように戦いたいですか。
A、スカウティングも含めて、みんな相手の特長は分かっていると思います。最低限やるべきことをやりながらも、自分たちの攻撃の形を出すことが大事です。ボールを支配し、握り続けることで時間と試合を支配することは、千葉戦や長崎戦、天皇杯でも見せられていると思います。相手の良さを出させないためにも、自分たちがやりたいことをやり続けることが大事だと思います。