マッチレビュー
開幕から2試合を終えて1分1敗の勝点1。MUFGスタジアム(国立競技場)で行われるジェフユナイテッド千葉との今節は、あらためて優勝をめざしていくために何が何でも勝点3を手にしなければならないゲームとなる。
とはいえ、ここまでの内容は決して悲観するものではない。だからこそ今節は何よりも結果を追求し、積み上げてきたものを自信に変え、チームを勢いづける勝利が欲しいところだ。

青赤のスターティングイレブンは前節のヴィッセル神戸戦から二人を変更。ゴールキーパーはキム スンギュ選手、最終ラインは右から室屋成、アレクサンダー ショルツ、稲村隼翔、石原広教の4選手。石原選手は東京移籍後初のスタメン出場となった。ボランチは橋本拳人、高宇洋の両選手が開幕から3試合連続でスタメン出場。アタッカーは右に佐藤恵允選手、左に本間至恩選手が入り、2トップはマルセロ ヒアン選手、そして前節2ゴールの長倉幹樹選手がコンビを組んだ。
“俺たちの国立”で青赤一丸となって臨むゲーム。“金J”として行われる一戦は、19:34にキックオフを迎えた。
1st―猛攻を仕掛けるもスコアレスで後半へ
千葉は開幕からの2試合で3バックを採用していたが、今節は松橋力蔵監督が「このタイミングで戻してくるかもしれない」と考えていたとおり、昨シーズンまでのメインシステムだった4バックに変更。指揮官は試合前日に「(選手たちに)しっかりとアナウンスして、どんな形になっても対応できるように準備していきたい」と話しており、お互いに4-4-2の形となる“ミラーゲーム”で試合が推移していくなかで東京が攻守にどんなサッカーを見せていくのかが注目された。
完全に同じシステムを採用したことで、立ち上がりはお互いの出方を探るような形に。東京は前半8分、長倉選手のスルーパスにヒアン選手が抜けてファーストシュートを放つ。だが、これは相手選手にブロックされて先制には至らない。

ここから試合は東京がボールを握って押し込む展開に移行。最終ラインからしっかりとビルドアップすると、ショルツ選手が効果的な持ち上がりを見せ、本間選手が巧みにライン間で受けてターンからスルーパスを狙うなど、崩しどころを見つけるべくトライを続けていく。
ビッグチャンスを生み出したのは前半25分。ドリブルで前方へ運んだ稲村選手が縦パスを差し込むと、ペナルティエリア左に抜け出した長倉選手がトラップから中央へ。ここに走り込んだヒアン選手がスルーしたボールを相手選手が苦し紛れにクリアすると、こぼれ球を狙っていたのは室屋選手。抑えの効いた鋭い右足シュートを放ったが、これは相手ゴールキーパーに阻まれて惜しくもネットを揺らすことができない。
コレクティブに攻める東京は続く同32分、長倉選手が巧みなポストプレーで左へつなぐと、本間選手のスルーパスに石原選手が飛び出して角度のないところから強烈なシュート。だが、これも相手ゴールキーパーの好セーブに遭ってしまう。
さらに攻勢を強める東京。直後の前半35分には高選手が浮き球パスを前方へ供給すると、ペナルティエリア内で佐藤選手が胸で落とし、本間選手が右足でフィニッシュを狙う。だが、ミートの直前でバウンドが変わってしまいシュートを打ち切れない。その後も本間選手は同39分に室屋選手のクロスボールに飛び込み、同40分には左サイドをダイレクトプレーで抜け出して決定機を迎えたが、いずれも惜しいところで決め切ることができなかった。
しっかりとボールを握って多くのチャンスを作り、圧倒的な展開に持ち込めているだけに、しっかりとリードを奪って前半をクローズしたい東京。だが、アディショナルタイムを含めて先制の一撃を決めることはできず。スコアレスでハーフタイムを迎えることになった。
2nd―焦れずに掴み獲った歓喜。主導権を握り続け今シーズン初勝利
シーズン初勝利に向けて早い時間に先制ゴールを決め切りたい東京。後半は選手交代なくスタートした。
立ち上がりこそ千葉のポゼッションに押し込まれるシーンもあったが、主導権は後半も東京へ。稲村選手がオーバーラップからシュートを狙えば、室屋選手の鋭いグラウンダーのクロスボール、さらには佐藤選手も右サイドからミドルシュートを放つなど、次々に千葉ゴールへと襲いかかっていく。
後半13分には高選手の縦パスから本間選手が狭いエリアでワンツーを使って崩しにかかるも、これはゴール目前で相手にブロックされてしまう。カウンターを狙ってくる千葉の仕掛けも最終ラインがしっかりと対応しながら攻守に良さを発揮していくが、どうしてもゴールだけが遠い。
後半17分には稲村選手のパスを受けて左サイドを駆け上がった石原選手が横パス。ここにトップスピードで本間選手が飛び込み、ワントラップから中央へつなぐと、これをヒアン選手が左足シュート。だが、これも相手ゴールキーパーのセーブにより、またもや先制のゴールネットを揺らすことができない。
ここで東京ベンチが動く。ヒアン選手、本間選手に代えて2トップの一角に仲川輝人選手、右のアタッカーに安斎颯馬選手を投入。佐藤選手を左アタッカーに回す布陣に変更して待望の先制点を狙いにいくことになった。
その仲川選手、安斎選手が起点となっていきなりビッグチャンスが生まれる。後半25分、長い距離を持ち上がったショルツ選手の折り返しをエリア内で仲川選手がキープ。このこぼれ球を橋本選手が右足で狙ったが、これは相手選手にブロックされてしまう。直後には、安斎選手がペナルティエリア内で鋭い切り返しからシュートを放ったが、これも相手ゴールキーパーにセーブされてしまった。
焦れずに、諦めずに攻め続ける東京。その想いがついに結実する。
後半31分、右コーナーキックのこぼれ球を高選手がヘディングで前方へ送ると、相手に跳ね返されたボールを再び高選手が狙って抑えの効いたハーフボレー! しっかりとミートしたキックを千葉ゴールに突き刺し、ようやく青赤が国立に歓喜をもたらす。前半から鮮やかなパスで攻撃を彩ってきた高選手が決めた待望の一撃。これが背番号8にとっては国立通算3得点目となった。
こうなると東京は止まらない。続く同40分、スンギュ選手のロングキックを右サイドで安斎選手が頭で前方へつなぐと、そのままダッシュしてゴール前へ進入。このボールを仲川選手が中央へ送ったところに安斎選手が走り込み、気迫のヘディングでゴールへ流し込んで追加点。途中出場の両選手で千葉を突き放すゴールをもぎ獲り、東京がリードを2点に広げることに成功した。開幕直前に期限付き移籍から復帰していた安斎選手にとっては、青赤ファミリーに送るあいさつ代わりの復帰弾にもなった。
4分間の後半アディショナルタイムも長短のパスを使いながら、戦い方を変えることなく主導権を握って戦い続けてタイムアップ。前半から多くのチャンスを作りながらゴールだけが遠かったが、後半にしっかりと二つのゴールをねじ込んだ東京が“俺たち国立”で今シーズン初勝利。ようやく内容に結果が伴うゲームを披露し、多くの青赤ファミリーとの共闘で待望の勝点3を手にした。
松橋力蔵監督インタビュー

Q、本日の試合の総括をお願いします。
A、まずは勝点3をとることができて、非常に嬉しく思っています。前後半ともそうですが、得点が入るまでは両チームともチャンスを作りつつ、どちらが先にとるか、それによってゲームが変わるという流れがありました。そのなかでも、選手は相手のやり方をしっかりと見極めながら、自分たちのリズムを常に作ることができていたと思います。ただ、やはりゴール前の堅さというものは相手にももちろんありましたし、我々のクオリティの低さというのもあり、なかなか決定的なシーンにはならなかったかな、と。チャンスになりかけてはいるもののフィニッシュまでいかない。フィニッシュもボテボテのシュートであったり、少し技術的なエラーというか、クオリティの低さというものは多く見受けられたゲームだったと思っています。とはいえ、内容よりも、今我々に必要なのは勝利という結果だったと思いますし、それをしっかりととることができたのは非常に良かった点だと思います。これをまた次のゲームに勢いとして乗せていきたいと思っています。
Q、先ほど「内容より勝利という結果」とおっしゃいましたが、チャンスの数、決定的なシュートの数は本当に多い試合だったと思います。そこでの効率の悪さ、チャンスが得点に結びつかない点について、どのように考えていますか。
A、一つは、ここはもう選手個々の持っている技術力だとも思いますし、メンタルの問題もあると思います。本来のクオリティはあっても、それを発揮できないのは、冷静さであったり、しっかりと自分が何をするんだという意思みたいなものがはっきりしていなければ、それがしっかりとボールに伝わらない。私自身はそういうふうに見ていました。仕掛けながらも、最後はパスなのかシュートなのか、どちらか分からないようなプレーもありましたし、打てるチャンスでも打たないでパスを選択してしまったり、関係性を作りながら良いコンビネーションで崩し切れている部分があるのに、その先の次のプレーがフィニッシュではないとか、そういう意思をあまり感じないシーンもあったと思います。何のためにそこに入っていっているのか。そこを決断する力、そういうものがさらに必要ではないかと感じています。
Q、センターバックのアレクサンダー ショルツ選手がかなり高い位置まで上がり、後ろに1人しか残っていないような状況もありました。そのリスクを承知したうえでの戦い方だと思いますが、その狙いについて教えてください。
A、ショルツ選手、稲村隼翔選手の良さというのは、やはりドライブをしながらインサイド、アウトサイド両方へしっかりと最後のフィードも完了できるというところです。もちろん、そこがリスクになるということも承知の上で、リスクマネジメントのところもしっかりやりながらではありますが、ボランチがどのようにそこに関わっていくかというところは、まだまだ課題感は多いと思っています。前半も、ボランチの下りる位置によって空洞化している中央への我々の差し込みをカットされて、そこからカウンターを受けてしまうシーンというのはありました。なので、我々の良さというものを、どのように誰と関わりながら出していくかというところの厚みというか、そういう連動は、さらにもう少し、決めごとではないですけどもオートマチックにしていくことによって、役割であったりリスクマネジメントというところは、あまり極端に見えなくなってくる可能性はあると思っています。
Q、シュートチャンスが多くあったなかで、高宇洋選手と安斎颯馬選手という、これまでの試合とは違ったスコアラーが生まれたことも大きな収穫ではないかと思います。その点について、どのように感じていますか。
A、この一試合に限らず、多くの選手がスコアラーになれるというのはチームの強みだと思いますし、まだまだそういう意味では我々のチームのスコアラーはそれほど多くはないと思います。これを機に、どんどんゴールに向かってプレーする選手がもっと多くなって、本当にいろいろな選手が点をとってくれればいいな、と。この1試合で終わらず、シーズンを通してそういうところが現れれば、我々の良さというものはもっと生かしていける可能性はあると思っています。
Q、この後は天皇杯を含むミッドウィークでの試合を挟む5連戦となります。選手起用も含めて、どのように乗り越えていきたいと考えていますか。
A、そこは常に選手の状態を見ながら、その時その時にジャッジできればと思っています。
Q、今日は平日にもかかわらず5万2200人の来場者があり、今シーズンの初勝利を届けることができました。ファン・サポーターに向けてメッセージをお願いします。
A、みなさんも待ち望んでいたものだと思いますし、我々もそうです。本当に、みなさんも優勝を勝ちとりたい、我々ももちろん優勝を勝ちとりたいと本気で思っているなかでは、今日の大きな声援が我々を後押ししてくれたと思っています。こういうスタジアムの雰囲気、選手、チーム、クラブ全体が一体となって戦い続ければ、必ず目標に到達できると思うので、これからも引き続き、本当に一体となるようなスタジアムの雰囲気を作っていただいて、我々を後押ししていただきたいと思います。
選手インタビュー
高宇洋選手

Q、宣言どおりでした。ゴールを振り返ってください。
A、セットプレーのところでなかなかチームで決めきれていなかったので、そこで一つ決められてよかったです。百年構想リーグも含めてボランチが得点に関わるというところが少なかったので、そこで取れたということは良かったと思います。
Q、前半からかなりゲームメイクでうまく相手を外せたり、いいパスも出ていたと思いますが、そこはいかがでしたか。
A,相手の突くところに対して、うまくゴール前まで侵入できましたし、本当に「焦れない」ということが今日のキーワードだったので、焦れずにボールを動かすことができたと思います。
それでも、どこかでチャレンジのパスを入れなければいけないので、そういった意味でそこのバランスが良かったですし、本当にフィニッシュを決めていればというシーンも多かったと思います。それでも後半も含めて、バタつくこともありましたけれど、焦らずに戦うことができて、追加点も取れました。そこは良かったかなと思います。
Q、後半、また途中出場の選手がゴールを決めたというのは、かなり追い風になるのではないでしょうか。
A、チームが上に行くためにはそこは絶対必要です。前回のヴィッセル神戸戦では、相手に対してずるずると下がってしまったので、このゲームではもう一度自分たちでボールを保持しながら、広く逃げながら追加点を取るというところを全員が意識していました。それがうまくいったと思います。今日は神戸戦の反省も活かせて、クリーンシートもできました。点も取れましたが、ピンチもありました。これをパーフェクトにするにはどのような相手に対してもしっかりと取り切ることが必要だと思うので、突き詰めながら次の試合に向かっていきたいです。ここまで内容では手応えを感じている部分がありながら、勝点が取れていなかったので、まずはここで勝点を必ずとるという強い意識がありました。なので、今日は勝つことができて良かったです。
Q、今日は守りを固めた相手に、こじ開けて点を取るという試合展開でしたが、これで相手の守備を崩せたことも自信になったのではないでしょうか。
A、やっぱりブロックを引いた相手は、どこを見ても崩すことは難しいですし、そこをしっかりと破れたことは大きいと思います。ただ、もっと早く決められたシーンはあったと思いますので、しっかりと前半で決め切る、試合を決めるぐらいの決定力をもっとつけていかないと上にはいけないと思います。
Q、次節に向けて意気込みをお願いします。
A、まずはしっかりと回復をして、総力戦だと思うので、全員がいい準備をしてやっていきたいです。個人としては、ボランチ陣では唯一開幕からずっと出場しているので、すごく責任を感じています。攻守のバランスはとれていると思うので、うまくチーム全体を見ながら、全体をつなげるという意識を持っています。そこは開幕戦でも11人の時間帯はありましたし、前節もいい距離感の部分が多くあったので、最近は全体でそういった会話もしていますし、ボランチとしては「距離感」というキーワードを持ちながらプレーしていきたいです。
安斎颯馬選手

Q、復帰後初のホームゲームでした。その試合で「ただいまゴール」のような形で結果を残しました、今はどのような気持ちですか。
A、まず、自分がこのピッチに立てているのは、合流してまだ2、3週間というなかで、オフシーズンの時に本当にいろいろな人が自分のトレーニングに付き合ってくださったり、いろいろな人が支えてくれたからこそだと思っています。合流してからまだ時間は経っていないですけれど、このピッチに立てる身体があることに感謝したいですし、その感謝の気持ちを伝えたいです。それとともに、東京のファン・サポーターのみなさんに「自分もいるぞ」というのを何としても見せたかったので、それを勝利だけではなくて、ゴールという形で届けられたのは自分自身とても嬉しく思います。
Q、なかなか追加点が奪えないなかで投入されました。松橋力蔵監督からはどのような指示がありましたか。
A、守備はいつも通りで、攻撃に関しては仕掛けるところだったり、室屋成選手との関係性で出ていくところだったり、ボールをはたいて出ていくというところです。ゴールはまた違う形ではありましたが、やはり一度アクションを起こした後もアクションを続ければ、あのように崩すこともできる。そういったところは今後途中出場であれスタメンであれ、継続してやっていきたいです。
Q、ゴールシーンを振り返ってください。
A、キム スンギュ選手からボールが来て、うまく相手に競り勝ち、仲川輝人選手がそこに反応してくれた時に、相手のセンターバックが仲川選手についていくのがはっきり見えました。前節のヴィッセル神戸戦でリードを守り切れなかったので今節は得点をとってもさらに追加点をとりにいこうというのはチームとして話していましたし、追加点をとるんだという強い意思があったので、その意思がうまくゴールにつながってくれました。
Q、自身がヘディングで競り勝った後、そのままゴール前に突っ込んでいきました。どのような想いでしたか。
A、何としてでも、どんな形でもチームの勝利に貢献したかったので、ある種、自分らしいゴールだったと思います。
Q、ゴールが決まった瞬間、ゴール裏へ走っていきました。
A、素直にうれしかったですし、それと同時に「ここからだぞ」という想いもありました。まだまだ自分たちの目標に対してはこれからだと思うので、これから個人としてもチームとしても結果を残し続けられるようにやっていきたいです。
Q、この勝利は自分にとって、そしてチームにとってどのようなものになりましたか。
A、自分にとっては、本当にここからという意味で、とても大きいものになると思いますし、チームとしてもようやく勝てたので、次は天皇杯を挟みますが、そこでもしっかり勝って、良い波に乗っていけるようにチーム全体で頑張っていきたいと思います。
Q、選手全員が強い気持ちを持って臨み、こういう結果をつかめたことは自信になるのではないでしょうか
A、選手・スタッフを含めて全員が強い気持ちで同じ方向を向くというのは、サッカーにおいて一番大事な部分だと思いますし、それがスタメンであれ途中出場であれ、そこは関係ありません。全員で今後も頑張っていきたいと思います。
石原広教選手

Q、試合の振り返りをお願いします。
A、左サイドバックでのスタメン出場は初めての経験でした。ウイングバックはありましたが、4バックの左は人生で初めてです。すごく新鮮な感じでしたし、自分に伸びしろがあると感じました。ファーストタッチの置きどころもそうですが、右サイドだったらオープンに置いて中に運ぶなど、ある程度逃げ道が決まっていますが、左サイドだと右足で持つのか、左足で持つのか、足元に置くのかという選択肢がすごく多いので、そこのちょっとした迷いがファーストタッチのミスに繋がると、ここ3試合で感じています。今日も何回かファーストタッチをミスしてしまったところはありましたが、チームとしてやることとして、自分のところで相手を引きつけて少し時間を作り、高宇洋選手に出して空いているスペースを使うといった部分はよくできていたと思います。自分のところで何か特別なことをしたわけではないですが、チームのためにやれることはやれたと思うので、勝てて良かったです。
Q、チームが初勝利を奪って、一歩前に進んだことに関してはどのように感じていますか。
A、今日はどうしても勝利が必要でしたし、2試合勝てていなかったので、勝てたことは単純に良かったです。ただ、もっと点差をつけて勝てた試合だと思いますし、前半のうちに試合を決めることができた試合でした。そういう試合を早い時間でしっかりものにしていくチームにならないと優勝も難しいので、もっと早い時間で試合を決めるべきでした。
Q、相手が3バックか4バックか分からない状態で試合に入り、結果的に4バックできました。その中で左サイドバックとして、改めてどんなことを意識しながら動こうと思っていましたか。
A、稲村隼翔選手にスペースを与えることを意識しました。相手が5バックだったら、自分が下がって深い位置をとり、相手を引き寄せようと思っていましたが、4バックで来たので、できるだけ相手のサイドハーフを押し込む形に持っていこうと考えました。稲村選手が運べるスペースを作ってあげることを意識して、あとは本間至恩選手との距離感や高さの調節など、周りの選手がやりやすいようにというところを意識していました。
Q、本間選手が中に入っていく場面が多かったと思います。自分が上がっていくタイミングやスペースなど、やりがいや伸びしろがあるとおっしゃっていましたが、そういった部分でしょうか。
A、仕掛ける場面は何回かありました。自分がボールを持って縦にドリブルし、一度相手を押し込むという作業が効果的だったかは分かりませんが、それが一つできたこと。そこからの繋がりや、ワンツーで入っていくといったプレーには、やはり一度押し込むことが必要だと思うので、それができた部分は良かったと思います。
Q、先ほどおっしゃっていた「伸びしろ」は、他にどんなところに感じましたか。
A、もう、全部ですね(笑)。守備に関しては経験でやれますし、やられるような感じもなく、特に迷いはありません。ただ、攻撃のところでどのタイミングで仕掛けるか、そしてとにかくボールの置きどころですね。一つ置きどころを間違えるだけでプレーが止まってしまいます。サイドバックがそこでオープンに持つのか、中に持つのか、一歩大きく出すのか。そういう使い分けについては、昨日長友佑都選手とも話しましたが、右利きの左サイドバックが悩むところなのかもしれません。ですが、そこは本当に面白いです。一つのファーストタッチで相手の立ち位置など全体が一気に変わるので、やっていてすごく楽しいです。
Q、この勝利を今後どのように繋げていきたいですか。
A、チームとして優勝という目標があります。いまサイドバック全員の調子が良いので、その競争においてしっかり切磋琢磨し合うこと。誰かを引きずりおろすのではなく、みんなが上へ上へと行けるように支え合い、良くないところがあればしっかり指摘し合う。そういう関係性をみんなで作っていくべきですし、そういう姿勢を自分から出していきたいです。
キム スンギュ選手

Q、今シーズン初のクリーンシートとなりました。試合を振り返ってください。
A、クリーンシートは自分一人で達成できるものではなく、守備陣を含めてチーム全員で成し遂げるものだと思っています。最初の2試合では失点してしまいましたが、そういうなかでもチームがもう一度一つになって、今日はゼロで終えることができました。やはりクリーンシートは嬉しいですし、チームとしても良い試合ができたと思います。
Q、相手のチャンスが多くない試合でしたが、ゴールキーパーとして意識していたことはありますか。
A、チームとしては良い展開ですが、ゴールキーパーにとっては、こういう試合のほうが難しい部分もあります。相手のチャンスが一度、二度と限られているからこそ、それが失点につながらないように、より集中しなければいけないと思いながらプレーしていました。
Q、前の試合では悔しい場面もありました。そこから今日の試合にどう臨みましたか。
A、ミスをした後に、ボールを受けることを避けるのではなく、むしろ積極的にボールを受けようと考えていました。そうして次の試合で良いプレーができれば、失点やミスがあったとしても早く乗り越えることができると思っています。今日はいつも以上にパスを受ける意識を持ってプレーしました。この試合をきっかけに切り替えて、次の試合からまた良いプレーを続けていきたいです。
Q、3試合目で今シーズン初勝利となりました。この1勝をどのように捉えていますか。
A、シーズンが始まって、最初の勝利を早くつかめるかどうかはとても重要だと思います。勝利は3試合目になりましたが、最初の2試合を戦うなかでも、自分たちのパフォーマンスには自信を持っていました。ここから連勝につなげていくために、選手たちはこれまで以上に準備をしなければいけないと思います。この良い流れを続けていきたいです。
Q、試合前に監督からもチームに声かけがあったと思います。どのように受け止めていましたか。
A、最初の2試合は、自分たちのミスや退場など、監督にとっても想定していなかった状況が続いたと思います。それでも監督はいつも前向きな言葉をかけてくれて、チームを一つにしようと努力してくれていました。開幕から2試合で勝てなかったなかでもチームが揺らぐことなく、今日の試合をしっかり勝利で終えることができたのは、そうした部分も大きかったと思います。
Q、初勝利を挙げたことで、気持ちの面でも変化はありますか。
A、少し気持ちは楽になりました。ただ、まだチームに返さなければいけないものがあると思っています。今日だけで何かを返せたとは思っていないので、これから大事な試合でしっかりとチームに貢献できるように、また準備していきたいです。


