INTERVIEW 2026.3.17

3/18 千葉戦 MATCH PREVIEW & INTERVIEW

マッチレビュー&プレビュー

前節・水戸ホーリーホック戦のレビュー

開幕5試合で勝点10の3位という成績を残し、本格的に上位争いを視野に入れるべく臨んだアウェイで1週間に3試合を戦う連戦が、水戸ホーリーホックとのゲームでスタートした。スコア、内容ともに完勝を収めた横浜F・マリノス戦から右肩上がりに進化していくことをめざしていくなか、試合は立ち上がりからお互いに積極的なプレスで相手の自由を奪い合う展開で進んでいく。

東京は前半20分に長友佑都選手が負傷交代を余儀なくされるアクシデントに見舞われ、左サイドバックに橋本健人選手を投入する。

その後、双方とも思うように決定的なシーンを生み出せず、ハードワークを徹底し続けた水戸に流れを奪われつつあった後半14分、スクランブル出場することになった橋本健選手が自慢の左足で試合を動かす。

果敢な攻撃参加から佐藤龍之介選手のパスを受けて顔を上げると、ファーサイドをめがけて鋭いクロスボールを供給。ここで待っていた室屋成選手が「ハッシー(橋本健選手)と目が合っていたので、(自分のところに)くるかなと思った。素晴らしいボールがきたので、当てることだけにフォーカスした」と右足を伸ばして鮮やかなダイレクトボレーで射抜き、先制点を奪うことに成功する。難しい時間が続いていたなかでワンチャンスを決める勝負強さを見せ、東京が一歩前に出た。

少ないチャンスで決め切れることは、優勝するチームにふさわしい部分。前後半の立ち上がりにゴールを奪った前節に続いて高い決定力を見せた点はチームの成長を感じさせた。だが、直後の同16分、ようやく先制したことで安心してしまったのか、一瞬のスキを突かれてペナルティエリア内で相手をフリーにしてしまい、同点ゴールを許してしまう。

試合はこのまま90分間を終えて特別大会3度目のPK戦へと突入。5人全員が決めて迎えた6人目、ポストに当てて外した水戸に対して、後攻の東京は橋本健選手がきっちりと決めて勝利。苦しみながら勝点2を得る結果を受けてキャプテンの室屋選手は「すごくもったいないゲームだった」と反省の弁を残しつつ、「こういう苦しい試合で勝点2をとれたことはポジティブに捉えたい」と前を向いた。

今節のプレビュー

勝ちながら課題を修正していくことで一歩ずつ高みをめざしていきたい東京。PK戦での3 勝を含め、開幕から5勝1敗という成績で明治安田J1百年構想リーグのEASTグループで首位に勝点4差の3位につける。同大会は全18試合の短期決戦となるだけに、優勝争いに食らい付いていくためには目の前の一戦にフォーカスしながら、全員でしっかりと勝利を積み上げていかなければならない。

今節のジェフユナイテッド市原・千葉戦は、選手たちが「前半戦のターニングポイントになる」と口々に語るアウェイ3連戦の2試合目。前節の水戸ホーリーホック戦は苦しみながら勝点2を積み上げることができただけに、ここでしっかりと勝利を収めて歩みを一歩進めたいゲームとなる。キャプテンの室屋成選手も「(特別大会は)試合数自体が少ないので、毎試合毎試合が本当に大事な試合になる。次のアウェイ千葉戦もしっかりとポイントを重ねたい」と話していた。

前節の水戸戦は少ないチャンスを決め切る勝負強さを見せた一方、先制直後に同点ゴールを許してしまう痛恨の展開でもあった。松橋力蔵監督は「気が緩んでいるというわけではないですけど」と前置きしながら、「開幕の鹿島アントラーズ戦もそうでしたし、やっぱり“優勝にふさわしいチーム”になるためには、あのような簡単な安い失点をしていたら届かない。その原因を偶然で終わらせるのか、それとも何か戦術的なことがあるのか、いろいろな角度から詰めていくことが必要。スタッフ間でもどうするべきかを考えていますし、そこを選手ともしっかりと共有していきたい」と勝負強さを結果に結び付けるための取り組みを進めている。

チームとしてハードワークできていることへの手応えは確固たるものがあると言っていい。攻撃がうまくいかない状況でも、身体を張ったディフェンス、球際の強さやプレスバックの意識が落ちることはない。室屋選手も「ギリギリのところで耐えることができているのは、みんなもポジティブに捉えています。失点した時間が良くなかったのは選手たちもみんな分かっているし、そういうところを修正することで強いチームになっていけると思う」とコメントしており、ここまでチームとして発揮してきた持ち味を出しつつ、見えた課題を解決しながら前進していくことに意欲を燃やす。

17シーズンぶりのJ1復帰を果たした千葉は、ここまで明治安田J1百年構想リーグ6試合で1勝5敗と苦しんでいる。だが、第5節では柏レイソルを破るなど、チームとしては前線からの果敢なプレスとボール奪取後の鋭い攻撃でチャンスは作ってきた。決定力を欠いて得点数こそ伸び悩んでいるものの、松橋監督は「チャンスがあるということはいつか必ず入るということ。守備もチャレンジングですし、攻撃に関しては迷わずゴール前にどんどん入ってくる」と警戒を寄せる。

東京は前線から激しくプレスを仕掛けてくる柏や水戸に苦しめられた印象はあるが、今節はそれを上回るポゼッションを意識しつつ、臨機応変にロングボールを入れて裏返していくカウンターアタックも見せていきたい。相手の土俵に乗ることなく、積極的な守備と機を見た攻撃で攻守に主導権を握りながら戦うサッカーをしっかりと見せていきたいところだ。

前節から中3日で迎える連戦の2試合目。さらに過密日程が続くことを考慮すれば、松橋監督が“ゲームチェンジャー”と称する交代選手も含めて総力戦となる可能性は高い。まずポイントになるのは、ここまで全員で積み上げてきた部分を出せるかどうかだ。誰が出ても高いクオリティで戦えることは、“優勝にふさわしいチーム”となっていくための一つの条件でもあるだろう。まさに総合力が問われる一戦。青赤軍団が一戦必勝の覚悟でアウェイのフクダ電子アリーナに乗り込む。

松橋力蔵監督インタビュー

Q、前節は難しい展開のなか勝点2をとった試合でもあり、先制しながら追いつかれた試合でもありました。チームとしてどのようなフィードバックをしましたか。
A、終わってしまったことではありますが、その原因については短い時間のなかでも整理しています。ポイントとなる部分は今日のトレーニングでも伝えることができましたし、試合前のミーティングでももう一度触れたいと思っています。一つは、無駄にロングボールが多くなってしまったことです。相手のプレスが良かったこともありますが、それは百も承知のうえでどう対応していくかをチャレンジしなければ変わらない。そこを設計しているなかでのポジショニングや動きなので、そこが少しずれるだけでロングボールも効果的にはなりません。そのあたりはしっかり共有していきたいと思います。意図は説明しますが選びとるのは選手ですし、僕が伝えている状況だけではないので、その状況に応じてどう判断していくかということも大事になると思います。 

Q、優勝をめざすチームとして、失点の部分についての改善はいかがでしょうか。
A、前節で2回目ですし、先に得点したあとに簡単な失点をしてしまっています。優勝にふさわしいチームになるためには、あのような失点をしていては届きません。それを偶然で終わらせるのではなく、戦術的な部分も含めていろいろな角度から詰めていく必要がありますし、スタッフのなかでも整理しながら、選手と共有していきたいと思います。

Q、試合の流れをどう変えていくかという点も課題でしょうか。
A、途中から出る選手にはゲームチェンジャーとしての役割を期待しています。直接的に流れを変えることもありますし、間接的にでもいいと思っています。最終的に我々が笑って終われるような状況をどう作るかということに、すべての選手がフォーカスしてほしいと思っています。 

Q、アウェイ3連戦の2試合目になります。
A、それは毎試合変わらず、今回も大事な一戦です。相手はジェフユナイテッド市原・千葉であって、それ以外ではないということです。 

Q、今シーズンの千葉の印象を教えてください。
A、守備もチャレンジングですし、攻撃では迷わずゴール前に人が入ってくる、ボールを入れてくるチームです。シンプルですがディティールもしっかりしていて、形もはっきりしています。そういう部分をしっかり抑えられれば、我々にも十分勝機はあると思っています。 

Q、この試合のポイントはどのようなところでしょうか。
A、連戦なので多くの選手が関わる可能性があります。総力戦というか、ここまでやってきたことをどう出せるかが大事ですし、スターティングメンバーの11人だけでなく、選ばれた20人もそうですし、チームのすべてのメンバーがこの3日間を過ごしているなかで、そういう積み重ねをこのゲームで出すことが重要だと思います。 

Q、負けない試合が続いている点について、チームの勝負強さの成長を感じますか。
A、常にうまくいくわけではありませんが、うまくいかないからといって諦めたら何も起きません。うまくいかなくても続けているからこそチャンスが転がってくる。努力が必ず報われるとは限りませんが、成功している人は必ず努力している。それを怠っている人にはそういう運は向いてこない。そういう気持ちを持っているので、その姿勢は選手にも伝えていますし、彼らはそれに値する努力を日々体現してくれています。そういう部分は最後の小さな差となって出てくるところですが、日頃の姿勢が影響してくるのではないかと思っています。

選手インタビュー

大森理生選手

Q、東京に戻ってきて2試合に出場して、自身のパフォーマンスやチームの状況の認識はいかがですか。
A、横浜F・マリノス戦でチームとしてうまくいって、水戸ホーリーホック戦で思うようなことができませんでした。水戸との試合は、状況が悪いなかでも無失点で帰ってこられたらセンターバックとしてはプラスな部分がすごく大きかったと思うのですが、そこで失点してしまったのはもったいなかったなと思います。一方で、追加点をとられてもおかしくないピンチはあったので、そこでこぼれ球に全員で反応したシーンなどチームとして守備の意識がすごく高いところも出せたことは良い要素でした。勝点をとりこぼさないことにもつながりました。

Q、東京に戻るまでに積み重ねてきた経験もあって、この2試合ではJ1リーグの舞台でもスムーズに自身のパフォーマンスと落ち着きが出せているのではないですか。
A、そうですね。試合経験を積めたことはすごく大きいと思うし、4シーズンほどピッチに立ち続けて、相手の分析も大事ではあるのですが、自分のプレーについてどこまでできてどこまでできないかがなんとなく分かってきました。もっと幅を広げなければいけないのですが、現段階でチャレンジできるところと、しっかりセーフティーにやるという部分は、少し見えてきたのかなという感覚です。そこをコントロールしながら、さらにもっと上のレベルのプレーをめざしてやっていきたいです。

Q、横浜FM戦で良い手応えを掴み、一転して水戸戦で苦しんだ経験を踏まえて、ジェフユナイテッド市原・千葉戦に向けて、守備の側からチームをうまく回すためにできることは何だと思いますか。
A、まずは攻撃のところで、しっかり相手がプレッシャーをかけてくるなかで、ボールを握るのか前線に起点を作ってそこに対して潜っていくのかというところで、全体の意識にバラつきがあったと思います。まずは良い攻撃をすることが守備の面にとってもリスク回避につながるし、より厚みのある攻撃につながると思うので、今週は準備期間が短いですが、水戸戦を振り返ってチームのなかでもう一回確認しています。うまくいく時は横浜FM戦のようにできるので、そこの意思統一の部分が一つです。

あとは守備のところで、自分としてはプレスのタイミングがなかなかはまらなくて、ディフェンスラインとしても少し(相手を)自陣に引きずり込んでしまいました。失点シーンが分かりやすいのですが、最後にシュートを打った選手はかなりゴールに近かったです。なるべく押し返すことと、前線からのプレスは変わらずにやってくれているので、量というより質というか、自分たちがいかに周りを動かせるかが重要になってきます。水戸戦の苦しい状況のなかでも、(前線の選手はプレスについて)変わらずに量とスピード感は出してくれているので、そこをいかにみんなでタイミングを合わせるか。自分たちがボランチを動かして、ボランチが前の選手を動かして、と良い意思の疎通ができれば、東京のプレスは脅威になると思います。まずはそこを修正したいです。新しく何かをするよりも整えるところができれば十分に戦えると思います。

Q、苦しんだ水戸戦であっても、チームとしての目線、やりたいことはブレていないように感じました
A、そうですね。一つ繋がればすごく良い形になる場面は本当にたくさんあったし、逆に言えば横浜FM戦はそのミスがすごく少なかった。そこは選手も分かっていると思うし、立ち返る場所がなくなるような感じでもなければ、どうしてもうまくいかないという状況でもありません。少しだけ感覚やタイミングが合っていけば、より脅威になれると思っているし、そこは自信を持って変わらずにやれています。それが上をめざして順位を一つでも上げていこうという状況にリンクできていると思うので、受けないでアグレッシブに向かっていきたいと思います。

Q、次は千葉との対戦になります。先ほどの話を踏まえて、当然相手を研究したり分析したりはするにせよ、受け過ぎずに自分たち主導でできるかがポイントになりそうですね。
A、その通りで、チームによっては、試合ごとに相手の形を見て自分たちの戦い方を機能的に変えるチームももちろんありますが、東京にとっては自分たちの形ができるかどうかが勝負です。クオリティを持っている選手がいますし、それを出せるかどうかの問題だと思うので、変わらず東京らしく戦うところが重要かなと思います。

常盤亨太選手

Q、水戸ホーリーホック戦を振り返ってください。
A、相手が中盤を飛ばすロングボールを多く使ってきてボールが空中にある時間が長い試合展開のなかで、そこに付き合ってしまった部分がありました。相手の土俵で戦う時間が長くなってしまい、自分たちのサッカーをすることができなかったことが、もったいなかったです。打開するためには、もっとセカンドボールを拾い、その拾ったボールをいかに落ち着かせることができるかというところがポイントだと前半の入りから感じていました。そこを試合終了まで表現し切れずに、相手のサッカーに付き合う時間が長かったことが一番だと思います。

Q、中3日で迎えるジェフユナイテッド市原・千葉戦はどのように臨みたいですか。
A、前節の水戸戦と同様に昇格してきて勢いもあるチームなので、千葉は前節に横浜F・マリノスに負けていますが、自分たちが勝てなかった柏レイソルに勝っています。非常にやりたいサッカーが明確で、良いチームです。昇格してきた勢いもあると思いますが、優勝するためにはそういったチームにしっかりと勝っていかないといけません。連戦なので、ピッチ上で色々な確認してすり合わせるのは難しいので、その分いろいろな選手と密なコミュニケーションをとったり、スタッフとも擦り合わせをしていきたいです。あのような試合展開になった時に、もう一度チームとして,何をするべきかというのはチーム全体で共通認識を持ってなければいけないです。ですが、共通認識を持っているだけではなくて、あの場面になったら試合に出ている11人の選手でしっかりと判断していかなければいけません。そこの判断材料はしっかりと擦り合わせられたので、そこを表現したいです。連戦ですが、前節は早い段階で交代しているので、身体的には何も問題ないですし、逆に連戦でこそ活きる選手だと自分では思っているので、出せる力をすべて出し切り臨みたいです。 

Q、自分たちのサッカーを表現しながら、優勝するために勝点3を積み上げていく難しさをどのように考えていますか。
A、今シーズンのこれまでの6試合のなかでも勝点3をとることの難しさは嫌というほど感じています。やはり勝点3をとらないで勝点2ずつの積み上げだと、どうしても首位とは1の差が積み重なり離れていってしまっているのを感じています。自分たちのやりたいサッカーを表現して押し切れる試合も何試合かありましたが、サッカーは相手がいるものなので、うまくいかない時の方が多いです。より現実的に勝点3を持ってこられる戦い方も必要になってくると思っているので、よりゴールを決める、ゴールをしっかり守るってところにしっかりとフォーカスしていきたいです。そうすれば自ずと勝点3も見えてくると思っています。そこのバランスは本当に難しく感じていますが、チームとして継続的にJリーグ優勝を成し遂げるためには、今取り組んでいるボールをしっかりと繋ぐところも発展させていかないといけないと思っています。ですが今後もこのサッカーを続けていく以上は、相手もハイプレスをかけてくるなど、いろいろな対策をしてくると思うので、本来の東京の良さでもある、堅い守備とそこからのカウンターも見せていきたいです。前線には勢いとかスピードがある選手も多くいるので、うまく両方を使い分けることで勝利を掴みとっていきたいです。