COLUMN 2026.2.05

PLAYERS FILE 2026
NAGAKURA MOTOKI

“俺たちの長倉”が覚悟の完全移籍
「苦しい時でも点を取って勝たせられる選手に」

FW 26 長倉幹樹

2026シーズンの明治安田J1百年構想リーグに臨む全青赤戦士を紹介する『PLAYERS FILE 2026』。果たしてハーフシーズンの特別大会を控えた選手たちはどんな想いを抱き、いかなる覚悟で一年に臨もうとしているのだろうか。

2025シーズン6月に期限付き移籍でFC東京に加わった長倉幹樹が、浦和レッズから覚悟の完全移籍。正式にチームの一員となった。「俺たちの長倉」というチャントが鳴り響くなど、完全移籍を期待していた青赤ファミリーが待望のニュースに沸いたのは想像に難くない。苦しむチームの救世主と言える活躍を見せた彼が大きな決断を下した背景、そして東京で成し遂げたいこととは。


すべてを兼ね備えた万能ストライカーが、青赤のエースとしてピッチに立つ。吉報が届いたのは、年が明けた1月3日。長倉幹樹の浦和レッズからの完全移籍が発表されると、青赤の歌唄いたちは歓喜に湧いた。

昨シーズンの明治安田J1リーグは、折り返しとなる第19節終了時点で降格圏の18位と苦戦を強いられた。そんなシーズン途中に期限付き移籍で加入した長倉は、公式戦14試合7得点2アシストと大活躍し、低迷するチームを救った。

その救世主が、大きな決断を下す。

「FC東京でプレーをして、選手として良い感触をつかめた。出場機会や自分が活躍できる場所を考えた時、ここに完全移籍したいという想いになりました」

完全移籍の経緯を口にした長倉には青赤のユニフォームに袖を通し、成し遂げたいことがあるという。

「ハーフシーズンの難しさはある。それでも頂点が獲れるようにやっていきたい。それも結果で見せるしかないと思っている。その結果も自分一人では勝ち獲ることはできない。チームとして1試合1試合しっかりと勝利を積み重ねられるようにしていきたい。自分には優勝経験がないので、何が必要かは正直分からない。でも、負けない強さも勝ち上がるには必要になってくる。分からないなりに、優勝できるチームになれるように試行錯誤し続けたい」

頂まで駆け上がるためには、それをけん引する存在は不可欠だろう。その自覚があるからこそ、こう言葉を吐き出した。

「チームが良い時もそうだけど、苦しい時に点を獲って勝たせられる選手になれれば一番良い。そこは自分でもめざしてやっていきたい」

今シーズンは頼もしい仲間も加わった。アルビレックス新潟でともに闘った稲村隼翔と橋本健人が再びチームメートとなったのだ。

「自分にボールを出してくれる選手がきたことはプラスですし、連係面はすでにできているのでやりやすさもあると思う」

口下手な点取り屋には好きな風景がある。味の素スタジアムが歓声に包まれる、あの一瞬が何度見てもたまらないという。

「活躍できるかは自分次第。得点を獲って、ファン・サポーターの人たちが喜んでいる姿を見るのが自分は嬉しいし、好きなので。そういう瞬間をたくさん作れるようにしたい」

“スーパーゴール製造機”が今シーズンも青赤を着て誰かを喜ばせるために、驚くべき得点と勝利を重ねる。

その先には、青赤の新エース襲名が待っているはずだ。

(文中敬称略)

Text by 馬場 康平(フリーライター)