心技体の強さを武器に見据えるのは
レギュラー奪取と大きな目標
MF 21 菅原悠太
2026シーズンの明治安田J1百年構想リーグに臨む全青赤戦士を紹介する『PLAYERS FILE 2026』。果たしてハーフシーズンの特別大会を控えた選手たちはどんな想いを抱き、いかなる覚悟で一年に臨もうとしているのだろうか。
FC東京U-18で抜群の才能と高精度の左足を見せてきた菅原悠太がトップチーム昇格を果たした。青赤の一員として大きな目標を見据え、そこに向けて着実に成長していこうとするレフティは、プロの世界にどう臨んでいこうとしているのか。

昨夏行われた第49回 日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会で、FC東京U-18はペナルティキック戦の末、鹿島アントラーズユースに敗れて準決勝で敗退した。そのなかでインパクトを残していたのが、右サイドから相手ゴール前に迫った菅原悠太。果敢な仕掛けに加えてペナルティキック戦では一番手で成功。強心臓ぶりが目についた。
豊富な運動量と強じんなメンタル。これらのストロングポイントは、明らかにプロ向きだ。そのくらいの資質がなければ、レギュラークラスが集まった大所帯のトップチームで競争に入っていけない。FC東京U-18では右ウイングが主なポジションだったが、本人がトップチームで望むのはボランチ。いずれも実績と経験に裏打ちされた大先輩たちが目白押しだが、決して負けるつもりはない。
「すごく豪華なメンバーだと思います。自分がスタメンを勝ち獲るには、相当高い壁かもしれない。でも、スタメンでピッチに立つことが目標じゃなく、自分が試合に出てJリーグで優勝を果たすことが目標。それに近づくにはメンバーに入らなければ意味がない。その大きな目標を見据えながら自分を奮い立たせています」
青赤の一員としてめざすべきものは自覚している。高い次元の意識もある。大きな目標に向けて行動し、己を律する精神力もある。技術や体力以前にある根本の強さが、周囲の目を惹きつける。
「ゼロからのスタート。がむしゃらにやって、一つでも松橋監督の頭に残るようなプレーをしようと意識しています。若いので、走るところは負けられない。小さいことにも全力で取り組んでいきたい」
プレーの面では、やはり“量”が光る。右サイドが主戦場でも外に張るわけではなくプレーエリアは広範囲。守備でも前にはハイプレス、後方にはプレスバックとハードワークを厭わない。FC東京U-18で佐藤由紀彦監督の信頼を得た効果的かつ総量の多いプレーは、トップチームでも試合に出るための条件を充たす可能性は十分だ。
もちろん運動量だけでなく「左足のキックは自信を持って蹴っている」と自身が言うように、技術の高さとセンスも見逃せない。ハードワークしながらも技巧を発揮する。菅原悠太はそんな魅力に溢れている。
「FC東京で優勝することが目標で、海外に出て億万長者になることが夢」と広言する。
この言葉がビッグマウスに聞こえないのは、遠くの目標を見ながらも、ゼロから全力で積み上げていこうとする姿勢があるからに他ならない。過去、アカデミーから昇格した選手がなかなかトップで結果を出し切れていない現状に「プライドや責任を原動力に頑張っていきたい」とも語る。
整理された思考に大器の片鱗を感じさせるレフティが、アカデミー出身の意地と誇りを胸に、ルーキーイヤーからメンバー入りを虎視眈々と狙う。
(文中敬称略)
Text by 後藤 勝(フリーライター)

