守備の“鉄人”が迷わず契約延長
PKキッカーの存在感発揮なるか
DF 24 アレクサンダー ショルツ
2026シーズンの明治安田J1百年構想リーグに臨む全青赤戦士を紹介する『PLAYERS FILE 2026』。果たしてハーフシーズンの特別大会を控えた選手たちはどんな想いを抱き、いかなる覚悟で一年に臨もうとしているのだろうか。
2025シーズン、リーグ後半戦の巻き返しを支えたアレクサンダー ショルツが東京との契約を更新。冷静沈着の頭脳派センターバックが再び青赤のユニフォームを身にまとって戦うことになった。明治安田J1百年構想は90分間を終えて同点の場合にペナルティキック戦が採用される特別大会。その勝負どころを経験豊富な彼はどのように見ているのだろうか。

昨シーズン6月の特別移籍期間に加入発表され、1~2週間ほど調整してのデビュー……かと思いきや、アレクサンダー ショルツの青赤初戦は、来日して間もない6月28日の2025 明治安田J1リーグ第22節の横浜FC戦で巡ってきた。傍目にもコンディションは上がり切っていない様子だったが、強度やスピードに若干の不安を残しながらも、適切な判断とポジショニングを披露。失点を1にとどめ、2-1の勝利に貢献した。
「当時はフィジカル的にまだ準備が完璧だとは言えなかったと思います。ただ、自分のプレースタイルとしては頭を使うところが一番の特長。疲れてしまうとそれが難しくなってしまうので、できる限り集中するように意識すること、ここが自分にとって一番大切なポイントでした」
そこから徐々にコンディションを上げていったショルツの活躍は誰もが知るところだ。体調不良だった第33節清水エスパルス戦を除くすべての公式戦に出場し、過酷な連戦に音を上げることなく後半戦を戦い抜いた。驚くべきことに、その清水戦ですら直前まで試合に出る準備をしていたという。まさに鉄人。彼を含む経験豊富な守備陣の活躍なくしてシーズン後半戦の逆襲はなかった。
「シーズン中には疲れている時もフレッシュな時もあります。それは試合当日の気候とか、よく睡眠がとれているかにも左右されますし、どうしても疲労があるとプレー強度が少し落ちてしまうかもしれない。でも、自分としては常に万全の準備でしっかりゲームに臨めるようにしていました」
「クラブに求められた仕事はできた」と振り返るショルツ。後半戦だけの結果を見れば上位争いを繰り広げる勝点を積み上げ、チームそのものを立て直して天皇杯準決勝進出も果たした。
「私が加入してからの6か月間で東京が見せた可能性に希望を見出しましたし、クラブからも契約延長のオファーをもらった。ここでの戦いを延長するという決断は難しくありませんでした。監督の信頼を得て早い段階から居場所がある状況なら、自分も良いパフォーマンスを発揮できるはず。クラブへの恩はプレーで返したいと思っています」
日本への関心が深く、日本語はさらに日々上達している。夏に来日した時点で小平のクラブハウスに馴染んでいたショルツが2026シーズンも青赤のユニフォームをまとうことは、約束された未来だったのかもしれない。ハーフシーズンの特別大会となる明治安田J1百年構想では、チームに深くコミットする立場から、すべてを自分ごととしてスタートダッシュの重要性を説く。
「試合数が少ないので、良いスタートを切ることが重要になる。引き分けの場合はすぐにペナルティキック戦になるので、みんなで練習していくことも必要」
独特のレギュレーションを採用する明治安田J1百年構想。ペナルティキックのキッカーとしても高い能力を持つ彼が攻守においてその実力をしっかりと示し、より輝きを増す春がまもなくやってくる。
(文中敬称略)
Text by 後藤勝(フリーライター)

