INTERVIEW 2026.8.14

8/15 神戸戦 MATCH PREVIEW & INTERVIEW
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前節・FC町田ゼルビア戦のレビュー

ホーム味の素スタジアムで迎えた2026/27シーズンの開幕戦。記念すべき秋春制のスタートは、FC東京にとっては積み上げてきた手応えを感じながらも想定外の苦い結果となってしまった。

序盤から激しく攻守が入れ替わるオープンな展開となったなか、先手を奪ったのは青赤だった。前半5分、前線で抜け出そうとしたマルセロ ヒアン選手に向けてゴールキーパーのキム スンギュ選手からロングフィードが飛ぶ。「ヒアン選手と目が合った」という守護神のキックは正確に前線に届けられ、ヒアン選手が相手選手とうまく入れ替わって前方へ走り抜けると、佐藤恵允選手が頭で前方へつないだボールに右足を振り抜いてゴール! 東京らしい鋭いアタックで幸先よく先制点を奪った。

その後もチーム全体がスピード感のあるサッカーを披露。室屋成選手が角度をつけたスルーパスや内側に入っての鋭い縦パスで何度もチャンスメイク。多くの決定機を作り出し、あらためて優勝を目標に掲げた新シーズンの可能性を感じさせる内容となった。

だが、前半27分にサイドを崩されて同点とされると、同38分には橋本健人選手がレッドカードを受けて数的不利な状況に。さらに前半終了間際に勝ち越しゴールを許し、1点のビハインドで後半を迎えることに。

何とか試合を振り出しに戻したい東京だったが、後半6分に直接フリーキックを決められて2点差とされると、同20分、35分にも追加点を奪われて1-5のスコアに。前半の好内容から一転して、思わぬスコアで開幕戦を落とす結果となってしまった。

今節のプレビュー

開幕戦で喫した敗戦からの巻き返しが求められる重要なゲームだ。

スコアが開いてしまったFC町田ゼルビア町田戦の終盤、ゴール裏のファン・サポーターは厳しい状況にもかかわらずボルテージを上げ、試合後にはスタジアムを周回する選手たちに向けて「情熱をぶつけろ!優勝掴み取れ!」というチャントでリスタートの重要性を伝えた。

この声援を受けて、チームは前向きな姿勢を貫こうとしている。佐藤恵允選手が「大きな声援を送ってくれているし、期待も寄せられているからこそやり続けなければいけない。2連敗は絶対にできないので、次は絶対に勝ちにいきます」と意気込めば、キャプテンの室屋成選手は「ここから自分たちがどう立ち向かっていくか。チームとしてもう一度団結していく姿勢をファン・サポーターの皆さんに見せたい」と前を向く。

ショックの大きなスコアだったのは間違いない。そのなかで試合運びの拙さが出てしまったのも正直なところだ。数的不利な状況下で前半終了間際に勝ち越しゴールを、そして後半早々に追加点を許してしまった。失点時間の悪さ、失点後の脆さは指揮官や選手も課題に挙げるところだ。アクシデントが起こるなかでも細部にこだわり、粘り強く勝点0を1に、1を3にしていく作業、そして一つの得失点が最終的な順位に影響していく。頂点をめざすのであれば大切にしていきたい部分となる。

とはいえ、まだ1試合が終わったばかり。ここから十分過ぎるほどの試合が残されている。町田戦は数的不利な状況に陥るまでは積み上げてきたものが間違っていないことを証明した試合でもあった。室屋選手も「前半は完全に自分たちのゲームでしたし、本当に素晴らしい立ち上がりだった」と話し、「退場者が出るまでは胸を張れるゲームだったと思う」と振り返る。

だからこそ次の試合が重要になる。対戦相手のヴィッセル神戸はハーフシーズンの明治安田J1百年構想リーグで優勝し、近年は2023、2024シーズンのリーグ連覇を含めて常に優勝争いを繰り広げてきた。結果を出してきたのは、ロングボールとクロスボールを中心としたサッカー。それを実現するのは、パワフルでハードワークのできるタレントたちだ。アビスパ福岡との開幕戦は大迫選手のポストプレー、武藤選手の推進力など、個の能力で上回るシーンを多く作って1-0で勝利を収めた。

東京は開幕戦で退場処分を受けた橋本健人選手が2試合の出場停止となったが、開幕直前に安斎颯馬選手、開幕戦当日には長友佑都選手のチーム合流を発表。バングーナガンデ佳史扶選手に加えて石原広教選手も両サイドでプレーできるだけに選手起用の幅が広がっている。松橋力蔵監督は「左右できる選手も二人いますし、誰が出てもしっかりとパフォーマンスを発揮してくれるはず。チームは本当に素晴らしい姿勢で勝点に値するトレーニングをしてくれていますし、この一戦に懸ける意識の高さがチーム全体にすごくある。それを明日のゲームで発揮したい。神戸はチャンピオンにふさわしく、結果を出しているクラブでもある。我々はそういうチームを超えていかなければならない」と意気込む。

町田戦の前半に見せたポゼッションとカウンターを織り交ぜたサッカーは、東京が掲げ続けてきたスタイル。立ち上がりからの短時間で数多くのチャンスを作った。ゴール期待値の高さは変わらない。だからこそ決め切る、勝ち切る力をつけなければならない。今節の神戸戦はしっかりとポジティブな部分に目を向けながら反省点をフィードバックし、メンタルを切り替えて新シーズンの初勝利をめざす重要な試合となる。

松橋力蔵監督インタビュー

Q、開幕戦はスコアだけを見るとショッキングな結果になりましたが、内容には手応えもあったと思います。あらためて、チームにはどのようなフィードバックをされましたか。
A、人数が減った時の戦い方については、もう一回みんなと共有しました。ただ、やはり脆さを露呈してしまったところは当然あったと思います。セットプレー絡みや、人数に関係のない部分もあったので、そういう細部は今日も含めて、もう一回みんなで詰めてやっていました。本当に試合の序盤に関しては、たらればになってしまいますけど、3点、4点くらい入ってもおかしくないほどチャンスがあったと思いますし、そこでしっかりととりきることはやっぱり大事だと思います。非常に良いプレーをしてくれましたし、良い戦い方をしてくれました。同数のなかで同点に追いつかれたところはありましたが、それでもまだまだ我々の色をもっと出せる序盤だったかなと思います。それは次の試合でもしっかりと継続して出していければなと思います。

Q、数的優位になったとはいえ、失点の時間帯が良くなかったと思います。
A、僕も次のことを考えながら、パッと見たら失点していたとか、そういう部分で自分にもすごく迷いもありました。私のなかでの最善手というか、「これだな」というところでやった部分がありました。ただ、選手へのタスクというところまで、しっかり伝え切れなかった部分もあったので、それは選手にも伝えました。やはり形というよりも、タスクであったり、一人少なくなった時の基本的なハードワークであったり、基本的なことは短い時間でしたが少し詰めています。ここまでのゲームで、一人少ないという状況はたぶん一度もなかったと思います。でも、最悪を想定すれば必ず起こり得ることでもありますし、しっかり次に生かせるように、同じことが起きた時に同じことにならないようにしなくてはいけないと思います。

Q、優勝をめざしていく上で、勝点0を1に、1を3にして、勝点をどのように積み上げていくかが重要になってくると思います。
A、本当に勝点というところはもちろん大事です。ただ、そこはリーグがどこまで進んでいるか、そのなかでの勝点と自分たちの立ち位置によって、どんどん変わってくるものです。まだ1試合ではなかなか見えない部分もあります。その1試合で勝点3を失ったかもしれないですけど、まだ十分過ぎるほどの時間と期間があるので、そこはしっかりと望みを持っていますし、必ず次に勝点3をとって、また良い勢いに乗れるようなゲームをしてくれると思っています。

Q、また切り替えて、あらためて開幕戦のような気持ちで臨まなければいけないと思います。積み上げていくという意味で、どんな試合にしたいと思っていますか。
A、シンプルに、優先順位の高いところを常にチョイスできるようにしたいです。ボールを動かすところと、背後をどのように狙っていくかというところ。もちろん相手も非常にハードワークが得意なチームですし、まずは個人個人のところで負けないこともそうです。我々が狙いを持ってやるところの目線をしっかり合わせていけば、十分チャンスを作れると思っています。

Q、切り替えに必要なものは何ですか。
A、そこに心を置かないことだと思います。『心ここにあらざれば見れども見えず』という言葉で、そこに心がなければ、目の前にある問題があったとしても、それは見えないままになってしまいます。次の試合にしっかり切り替えるというか、そこに目を向けない限りは、何が必要かということもきっと見えないままです。ずっと心がFC町田ゼルビア戦のままで神戸戦に向かうのはおかしいですし、そこはしっかりと切り替えてやってほしいなと思います。

Q、相手の神戸について、どのように捉えていますか。
A、昨シーズンに限らず、ここ数年、常にチャンピオンにふさわしい、もしくはチャンピオンをめざし、チャンピオンになっているクラブでもあります。そこはしっかり、我々はそういうチームを超えていかなければいけないです。しっかり超えられるように頑張るだけです。

Q、神戸の印象はどうですか。
A、やはり個人個人のタレントの力は間違いないです。本当に戦い方としても非常にハードワークする選手が多いですし、ベースのところの高さがあるチームだと思います。

Q、試合後、ファン・サポーターが『優勝をつかみとろう』『ここからもう一回行くぞ』という意思表示をしてくれました。どのように受け止めていますか。
A、ありがたい限りです。彼らに応援してもらえることは非常に嬉しいです。ただ、僕らもそこで下を向いているわけではないですし、下も向いていません。起きてしまったことはしっかり受け入れながら、次にどう進んでいくかというところだと思うので、あまりそこに揺さぶられないようにしなくてはいけないなと思っています。  

選手インタビュー

マルセロ ヒアン選手

Q、前節のFC町田ゼルビア戦は前半25分ぐらいまでは良い展開でした。
A、前半25分間の話だけで言うと、その週でやってきたことを表現できていました。ですが、過去の話です。その経験を踏まえて今週の試合にどのように臨むかが重要になります。明日のヴィッセル神戸戦のために良い準備ができていると思います。

Q、結果だけ見るとショッキングな結果になりました。どのように乗り越えますか。
A、11対11の時間帯は自分たちが有利な試合展開でした。その試合で自分たちにとって、不都合なことが起きた時にうまく対応することができませんでした。ですが、先ほども言いましたが過去の話なので、これを引きずることなく次の試合に臨みます。これから自分たちは全38節中の37節を戦うことができます。もう前節の試合がどうやって終わったかというより、2026/27明治安田J1リーグをどうやって終えることができるかが一番重要です。そのために明日の試合もハードワークして勝利に貢献したいです。

Q、前半の早い時間帯で3点は決められるようなシーンがありました。細かいプレーを見ても調子が良いように見えました。
A、自分もそうですが、チームとして圧勝できたのではないかと思うぐらいチームのモチベーションも高く、チーム全体ですごく良い気持ちを持って試合に臨めていました。ですが、あのようなシーンで自分たちがどう戦っていくのか、そこがまだ詰め切れていなかったところがありました。今、過去の試合に対して、どんなことを言っても意味がないと思います。明日の試合で良いパフォーマンスを出すための準備をして、勝点3を積み上げたいです。

Q、次の相手は明治安田J1百年構想リーグの優勝チームです。
A、難しい試合になるとは思っています。僕だけではなく、チーム全体で対戦することを楽しみにしています。彼らがクオリティの高いチームだということは誰でも知っています。自分たちが明日の試合に集中してどうやって彼らに勝つかを常に考えます。

Q、その神戸に勝利するためには、どんなことが大切になりますか。
A、細部が試合の勝敗を分けると思います。難しいタフな試合になるのは間違いないです。試合の勝敗は一つ、二つの細かいプレーで変わると思っています。前半の1分から最後のアディショナルタイムが終わって笛が鳴るまで、100パーセント、120パーセントの力を出して試合に臨まないと勝てないということはチーム全体としても理解しています。しっかりとそこを大事にプレーしていきたいです。

橋本拳人選手

Q、開幕戦の結果を受けて、ここからどのように立ち直っていきたいと考えていますか。
A、連敗は避けないといけないですし、また良い準備ができたので、自分たちの良さがしっかり出せるかなと思います。

Q、細かく見ていくと、立ち上がりは本当に良くて、何点入るんだというくらいのゲームができたと思います。ただ、そのゲームが崩れてしまったのは、どこに原因があったと考えていますか。
A、入りは本当に良かったですし、自分たちがやりたいようにサッカーができていました。ただ、やっぱり1失点すると少しトーンダウンしてしまうというか、気持ちが落ちてしまう部分は、自分たちというかFC東京の弱さだと思います。もちろん2点目、3点目をとることもそうですけど、1失点してからでもしっかり盛り返せるようなメンタリティは、今シーズンを通して大事になってくるかなと思います。

Q、それを踏まえた上で、今週どんなことをチーム内で話し合ったり、選手たちのなかで共通認識としてシェアしてきました。
A、本当に残念なゲームでしたが、良かった部分もあるので、そこをしっかり出せるように準備することと、うまくいかない時間帯でもしっかり守備に立ち返るところだったり、そういう部分はしっかりやっていこうというのは話し合いました。

Q、迎えるヴィッセル神戸戦ですが、明治安田J1百年構想リーグに優勝した手強い相手だと思います。どんなところがポイントになりそうですか。
A、非常に強いというか、個性のある選手がたくさんいるので、まずは1対1のところで負けないこと。そして、相手を見ながらしっかり自分たちのサッカーをすること。攻撃も守備もやることはたくさんありますけど、アグレッシブにやることは大事になってくるかなと思います。

Q、橋本選手自身も在籍経験があり、武藤選手だったり、思い出に残っている選手たちもいると思います。そうした相手に対して、どんなプレーを意識したいですか。
A、彼らを抑えられれば、攻撃力というのは半減すると思うので、そこはやっぱり1対1で負けないことだったり、セカンドボールを拾うところは自分の一番のタスクだと思います。相手の勢いを止められるような守備をしっかりしたいなと思っています。

Q、こういう時に求められるメンタルはどんなものだと思いますか。
A、うまく切り替えられていると思いますし、シーズンは長いので、あのような試合もあるなというふうに、良い意味で切り替えられていると思います。先だけを見てやっていくことと、こういう時こそチーム一丸となって戦う姿勢は、試合の入りから見せていきたいなと思いますね。

Q、長友佑都選手が戻ってきた効果のようなものは、この1週間で感じる場面もありましたか。
A、そうですね。やっぱりチームの中で、練習中でも良いところに声が響き渡っているので、刺激というか、「もっともっとやらなければいけないな」というのは、僕もそうですし、みんなが思っているので、すごく好影響を与えてくれていると思います。