INTERVIEW 2026.4.10

4/11 横浜FM戦 MATCH PREVIEW & INTERVIEW

マッチレビュー&プレビュー

前節・FC町田ゼルビア戦のレビュー

中3日で迎えた同じ相手との対戦。前日に首位の鹿島アントラーズがPK戦の末に敗れていただけに、3-0で撃破した前節の勢いをキープし、勝点3を手にすることで優勝争いを激化させたいゲームでもあった。

東京は日韓の代表活動から戻った佐藤龍之介選手、キム スンギュ選手をはじめ、前節から5選手を入れ替えてキックオフ。佐藤龍選手はマルセロ ヒアン選手と2トップを構成する形となった。

立ち上がりから東京がボールを握って戦う展開が続く。ボールを失った瞬間の切り替えも早く、良い形で試合に入っていった。だが、4日前に3失点を喫した町田が守りを固めてきたこともあって、5バックで構える相手を攻めあぐねる時間が長くなってしまう。スペースを潰されてパスの出し先を見出せず、シュートに結びつけられないシーンが目立った。

後半開始のタイミングで右アタッカーに入っていた佐藤恵允選手が最前線に移り、佐藤龍選手とポジションチェンジ。立ち位置の変化で攻撃にアクセントを加えようとしていくが、それでも相手の守備網に手を焼いて有効なパスを差し込めない。対する町田が守備を固めながら攻撃にアグレッシブさを出しはじめたが、東京はスンギュ選手が度重なるファインセーブでゴールを許さず、試合はスコアレスのまま推移していく。

ダイレクトプレーを織り交ぜながら打開を狙い、後半17分にはバングーナガンデ佳史扶選手のクロスから佐藤恵選手が頭で巧みに合わせたが、これはクロスバーに弾かれてゴールは奪えず。

両チームとも最後まで集中したディフェンスを見せた試合は0-0のまま前後半90分間の戦いを終え、勝敗の行方はPK戦へともつれ込むことになった。

先攻の東京が一人目のアレクサンダー ショルツ選手、三人目の高宇洋選手が外してしまったのに対して、町田は四人全員が成功して万事休す。首位鹿島を追撃する勝利を手にすることはできず、ホームで勝点1を得るという悔しい結果にとどまった。

今節のプレビュー

今節は横浜F・マリノスのホームである日産スタジアムに乗り込む。3月7日のMUFGスタジアム(国立競技場)での前回対戦では、3-0で完勝を収めた相手だ。そこから約1か月と、短い期間での再戦となる。

松橋力蔵監督は報道陣から「その良いイメージを持って試合に入るべきか、リセットすべきか」を問われると、「絶対にリセットです」と言ってこう続けた。

「ただ、短いスパンの難しさはあるけど、そこを乗り越える強さを身につけられる機会でもある。UEFAチャンピオンズリーグやAFCチャンピオンズリーグに出場しているチームは、リーグ戦を挟みながらも、短い期間でホームアンドアウェイの試合を経験している。台頭していく上では、必ず大事なゲームになる。それが前節の町田戦だったと思うので。だからこそ、終わった時はかなり悔しさが残りました。試合後、選手にも少し強めなメッセージを残してしまった。苦しい時は必ずあるし、必ず難しい時はある。そこを乗り越えていくことが、この大会では経験できる。もちろん試合間隔が離れる場合も当然あります。逆に、鹿島アントラーズとは最初と最後に対戦するので。いろいろな戦い方を経験できる大会でもあるなという風に思います」

横浜F・マリノスに“シーズンダブル”を達成するには、相手のコンパクトな守備の陣形を分断できるかに懸かっている。縦横無尽に背後と、横への揺さぶりを織り交ぜた攻撃ができるかだろう。

前回対戦で、青赤初ゴールを記録した佐藤龍之介選手は再戦を前に、「自分たちが良い試合をしても、相手はその試合を見て対策してくる。それを上回るために自分たちも改善しないと勝てない。そういったところでは戦術も大事になる。お互いの良さを引き出し合いながら練度の部分を磨いていけば、必ず良いサッカーはできると思います」と言葉にした。

首位の鹿島アントラーズ追走へ、負けられない試合は続いていく。「目の前の敵が最大の敵」として勝点を積み上げながら丁寧に日々を過ごしていくしかない。

松橋力蔵監督インタビュー

Q、横浜F・マリノスの印象を教えてください。
A、力を発揮させてしまうと嫌なチームという印象です。攻撃の形はしっかり持っていますし、守備もコンパクトに整理されています。ただ、我々の狙いをしっかり表現できれば、そのコンパクトさを分断することはできると思います。まずは自分たちの目線をきちんと揃えることができれば、流動的な試合展開も生まれてくると思います。

Q、イレギュラーな日程でFC町田ゼルビア戦が先に行われましたが、後半戦に向けて選手に強調したことはありますか。
A、町田との2試合を選手たちはタフに戦ってくれましたし、決して悪い内容ではありませんでした。いくつかチャンスも作れていましたし、後半戦のスタートとしては悪くない内容だったと思っています。チームでは「現時点のいる場所を見つめ直そう」と。負けてしまったという結果だけで自信を失うのではなく、今の自分たちを正しく見つめ直して積み上げてきたものを次の試合で発揮することで、悔しさも含めて次につなげていこうという話をしました。

Q、首位の鹿島アントラーズを追うなかで、選手たちから「常に挑戦者でいたい」という声を多く聞きます。挑戦者として重要なことは何でしょうか。
A、それにふさわしい日常を送ることに尽きると思います。優勝ありきのチームになっていかなければいけないと思います。簡単なことではなく、長い歴史や経験が必要です。これまでも素晴らしい歴史がありますが、我々はその経験がまだ十分ではないと思っています。だからこそ、日々の積み重ねが重要です。ふさわしさとはどういったところから培われるのかを考え、まずは一日一日を大切にして、ふさわしい準備や姿勢、言動を続けていく。その積み重ねが大事になると思うので、そこを見据えながらすぐ上にいる鹿島から離されることなく、背中を掴んだまま一戦一戦を大事に戦うことが重要です。

Q、チームとして自信もついてきているように感じます。松橋監督から見ていかがでしょうか。
A、『自信』と言い切れるかは分かりませんが、試合を重ねるなかで手応えやコツのようなものは掴みはじめていると思います。特にチーム全体の目線が合ってきているのは大きいです。さらに自信をつけていくためには、町田戦もそうですが同じようではダメだと思っています。必ず苦しい試合、難しい状況があります。そこを乗り越えてこそ、これから戦っていく時の自信になると思うので、同じことを繰り返してうまくいくだけでは不十分です。試合ではポイントになる重要な部分があると思います。その先に、自分たちがこれまで磨き上げてきた自信を増すことができると思います。そういうものがゴールに向かう勢いや自信になると思います。

Q、要求のレベルも高くなっている印象があります。松橋監督からみていかがでしょうか。
A、常に上をめざす以上、それは当然です。ただ一番大事なことは地に足をつけることだと思います。それができていないのに、順位や結果だけを追い求めては意味がありません。そこに勝つ保証はないので。実は求めていることはシンプルなものが多くて、その精度や質をどこまで高められるかが難しいところで一番重要なところです。

選手インタビュー

室屋成選手

Q、シーズンが後半戦に突入しました。ここまでの展開を振り返ってください。
A、良い試合もたくさんあったし、今、実際にタイトル争いに関われていることはすごくポジティブだと感じています。昨シーズンからの積み上げという部分でも、自分たちがやろうとしているサッカーが多くの試合でできているので、そこは本当にすごく良いことだと捉えていいと思っています。前節のFC町田ゼルビア戦もそうだし、前々節の東京ヴェルディ戦もそうですが、勝ち切れなかった試合があるので、そういう試合を勝ち切れれば…とは思いつつも、前半戦というものを俯瞰して見たらすごくポジティブに受け止めています。

Q、課題をあげるとすると、自分たちの試合ではなかったとしても取りこぼさないという点でしょうか。
A、やはり悪いなかでもしっかり勝ち切りたいです。今シーズンのレギュレーションで難しいことが、悪いなりに引き分けに持ち込めれば、という戦い方ができないことです。おそらく本来のレギュレーションであれば、町田との連戦も勝点4をとれていて悪くないとは思うのですが、(PK戦で)町田に勝点2を与えてしまうことになる。そこが優勝を争うにはどうしてもネガティブに働きます。逆も然りなので、自分たちが勝点2をとれるところもありますが、いつものシーズンより勝点の積み上げは少し複雑な気もします。だからこそ、やはり90分で勝って勝点3を積み上げていくしかないと思います。なんとか難しい試合でもしっかりと勝点3をとれるようにしたいところです。

Q、一方でチームとして良い部分はどうですか。
A、今シーズンが良い悪いというよりも、昨シーズンからの積み上げで守備の部分が安定して失点数が少ないことです。もちろん守備陣だけではなくて全員でしっかり守備のところで相手にやらせないことが勝点につながってきていると思います。そこはやはり昨シーズンから継続してできている点です。それに加えて、守備だけではなくてしっかりボールを握りながら攻撃ができているところも手応えがあります。チャンスクリエイトは結構多いはずなので、失点は少なくしてチャンスを多く作れているという部分はすごくポジティブです。

Q、室屋選手自身が個人として持っているパフォーマンスの強度がしっかりとチームに伝播していると感じます。
A、そこはみんながすごく意識してくれていますし、それがチームのベースになりつつあり、そこはすごく強みだと思います。

Q、横浜F・マリノスとの前半戦の試合は内容も結果も伴いました。それを踏まえると、明日の試合はいろいろ難しい部分もあるのではないですか。
A、難しくなる可能性もあるのですが、一方で自分たちが横浜FMより格上のチームだなんて思いませんし、横浜FMはやはり歴史のあるクラブで底力はあると思います。自分たちはまだタイトルも獲っていないし、ずっとチャレンジャーのつもりでプレーしようと言い続けています。それは横浜FM戦に限らず毎試合そういう気持ちでプレーしています。前回の対戦で良い勝ち方をしたからといって、明日の試合についてはそこまでスタンスは変わらないですし、自分たちの試合での立ち振る舞いも何も変わりません。

Q、今のチームは、他の試合ではうまくできたサッカーが違う試合では表現できなくなった時に、ピッチのなかで選手たちの判断で柔軟に対応している印象があります。
A、どうするかという共通認識はあると思いますが、そのあたりをもっとできるようになればさらに良くなると思っています。だからこそ難しい試合でも90分では引き分けで終わらせられるのですが、やはり1-0で勝ち切れる試合を増やしたいというのが難しいところです。

Q、アウェイゲームになりますが、それぞれの場所から支えてくれるファン・サポーターへメッセージをお願いします。
A、先ほども言いましたし、いつも言っていますが、自分たちはチャレンジャーとして戦っています。その気持ちをファン・サポーターの人たちも一緒に持って、引き続きともに戦ってほしいと思います。

遠藤渓太選手

Q、イレギュラーな部分もありますが、リーグ戦の折り返し地点になります。ここまで振り返っていかがですか。
A、自分たちのやりたい良いサッカーをピッチ上で表現できてはいると思います。内容が伴う試合ができる時もあれば、こんな簡単に負けてしまうのか、という試合もあります。PK戦で負けてしまうなど、ここぞというところでの勝負強さはまだないと感じています。ここからは一つも落とせない戦いが続きます。そういう時に、チームを引っ張る存在や、若手の台頭など、サプライズ的なことがあるとチームがさらに上向き、鹿島アントラーズに食いついていけると思います。そういう下からの突き上げも大事かなと思っています。

Q、チーム全体から「優勝するために」という言葉をよく聞きますが、鹿島に食いついていくためにはどのようなことが大切になりますか。
A、ここまできたらあとはもう、誰が化けるのか、誰がチームを引っ張っていくのか、というところだと思います。チーム全員がその自覚はあると思うし、前線の選手だけではなく、後ろの選手も含めてチーム全員誰一人欠けることなく、その自覚を持つことが一番大事です。

Q、前節のFC町田ゼルビア戦を振り返ってください。
A、ファン・サポーターも選手も、あの試合に勝たなければ意味がないことを理解していたと思います。特にファン・サポーターの熱量は試合前からすごく感じていて、あのような時に自分たち選手が応えてあげられたら、より良い方向に向かっていたと思いますが、それをピッチで表現できなかったことは、自分たちに責任があります。ですが、PK戦で負けてしまったことをすべてネガティブに捉えて悔やむのではなく、まだ優勝が狙える順位にいることは間違いないので、切り替えて次の試合で勝利することを考えています。

Q、横浜F・マリノスの印象を教えてください。
A、勝つ時は複数得点を決めていたり、負けてしまう時は得点を奪えず負けてしまっていたり、今はすごく不気味なチームだなと思っています。元々選手の能力は全員高いので、歯車が噛み合った時はすごい力を発揮しています。ホームで彼らも負けられないという強い気持ちで試合に臨んでくると思うので、そこを乗り越えて勝利できるようにしたいです。勇気を持ってプレーすることで勝利に近付くと思います。

Q、横浜FM戦で勝利するためにどのようなプレーをしたいですか。
A、周りの選手の特長を活かしたいです。ですが、それだけになってしまうと相手も怖くないと思いうので、自分でもどんどん攻撃に絡んでいきたいです。これまでの横浜FM戦ではあまりパッとしたプレーができていないので、一つ結果を残したいという気持ちはあります。

Q、最後にファン・サポーターにメッセージをお願いします。
A、勝った時は一緒に喜び合いたいです。そのために自分たちはピッチに立ち全力でプレーしています。全力を出して負けた時は一緒に悲しみを分かち合いたいです。そのぐらいファン・サポーターの人たちと選手が一体となりたいです。東京のファン・サポーターの方たちはそういう印象があるので、残り数試合ですがお互い全力を出し切り、泣く時もそうですし、笑う時もその時間を一緒に分かち合っていきたいです。