マッチレビュー
4日前のアウェーゲームを3-0で先勝し、ホーム味の素スタジアムで再びFC町田ゼルビアを迎え撃つ。中3日での再戦に、松橋力蔵監督はスタメンを5選手入れ替えて臨んだ。
最後尾は韓国代表活動から復帰したキム スンギュ選手を起用。最終ラインは右から室屋成選手、アレクサンダー ショルツ選手、稲村隼翔選手、そして今シーズン初スタメンのバングーナガンデ佳史扶選手が並ぶ。ボランチは常盤亨太選手と小泉慶選手がコンビを組み、中盤の左に遠藤渓太選手、右に佐藤恵允選手が入る。前線はマルセロ ヒアン選手と日本代表帰りの佐藤龍之介選手が2トップでキックオフを迎えた。
1st―攻守に強度落とさず駆け引きのなかでチャンスを創出
この日も試合の主導権を握ったのは青赤だった。4日前に勝利した慢心も油断も見せず、ボールの保持と奪回を循環させる攻防一体の戦いで町田ゴールを脅かした。
前半5分、右サイドの深い位置でボールを受けた室屋選手の折り返しを遠藤選手が狙うも、相手ディフェンダーに当たって得点にはつながらない。続く前半14分にはスピードに乗った鋭い攻撃で常盤選手、佐藤龍選手、佐藤恵選手とパスがつながり、最後は遠藤選手がゴールを狙うも、シュートはミートせず。

前半22分、ショルツ選手がボールを持ち上がって縦に差し込むと、そのパスでヒアン選手が前を向き、佐藤恵選手とのパス交換から右足のつま先で狙うもシュートはゴール正面に。

相手との駆け引きの時間も長くなるなか、ゴールは遠く、0-0で試合を折り返した。
2nd―ギリギリの攻防を続けるもPK戦に敗れ勝点1に留まる
後半の東京は、佐藤恵選手と佐藤龍選手のポジションを入れ替えて勝負に出る。だが、連敗を避けたい町田も圧力を強めて東京ゴールへと襲い掛かってきた。後半9分、インターセプトを許すと、相馬選手にシュートを放たれる。ここはスンギュ選手の好セーブで得点を許さない。

後半16分、佳史扶選手が左サイドから上げたクロスを佐藤恵選手が頭で合わせるも、これはバーを叩いた。
その1分後、ナ サンホ選手に最終ラインの背後へと抜け出され、エリア内に侵入を許す。センターバックの二人がキックフェイントでつり出され、絶体絶命のピンチを迎えたが、ここもスンギュ選手が立ちはだかってゴールを守った。
一進一退の攻防が続く後半18分に東京ベンチが動く。佳史扶選手、常盤選手、遠藤選手に代えて、橋本健人選手、高宇洋選手、尾谷ディヴァインチネドゥ選手をピッチへと送り出した。
さらに、後半25分にはヒアン選手に代えて仲川輝人選手を投入する。後半44分には佐藤恵選手に代えて、山田楓喜選手を最後の交代カードとして切った。

試合終盤は町田の猛攻を受けるも、これを跳ね返して試合の決着はPK戦に委ねられた。東京は一人目のショルツ選手と三人目の高選手が失敗したのに対し、町田は四人連続で成功を収めた。結果、この一戦では勝点1を積み上げるに留まり、首位の鹿島アントラーズとの勝点差を詰めることはできなかった。

MATCH DETAILS
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松橋力蔵監督インタビュー

Q、本日の試合の総評をお願いします。
A、最後まで選手たちはしっかり頑張ってくれたと思います。ただ、勝点が3ではなく1に留まってしまったのは非常に悔しい結果です。下を向いている時間はないので、次に向けて準備しなければいけません。首位との差を縮める意味でも非常に重要な一戦でしたが、そうしたなかで勝ち切れなかった点については、まだタフさや強さが足りない部分があると感じています。シーズンは続きますので、次に向けて良い準備をしていきたいと思います。
Q、佐藤龍之介選手を前線で起用した意図と評価を教えてください。
A、相手の前線からのプレスはある程度予想していました。そのなかでボールをどう前進させるか、またタイミングを見てライン間でボールを引き出す役割を期待していました。マルセロ ヒアン選手も含めて起点となるプレーができれば、ワイドの選手の動きもより明確になると考え、中央で起用しました。
選手インタビュー
バングーナガンデ佳史扶選手

Q、久しぶりのスタメンでの出場でしたが、個人的にできたところとうまくいかなかったところを教えてください。
A、本当に久しぶりのスタメンで、良い流れに乗れるかどうかの大事な試合でした。チームとしても個人としても勝点3という結果を求めていましたし、それをとれなかったのはチームとしても個人としても悔しいです。
Q、同じポジションを争う橋本健人選手とは特長が違いますが、自身の強みを活かすためにどのような意識で試合に入りましたか。
A、前回の試合結果を受けて、今回は相手がよりロングボールを蹴ってくると予想していたので自分が配置されたと思っています。監督からは「攻撃ではガンガン前にいくところを積極的に出してほしい、そこができれば相手を押し返すことができる」と言ってもらえていました。ビルドアップの部分は橋本健選手から学ぶところが多いですし、日々学びながらやっていますが、前にガンガンいく推進力や攻撃にかかわり自分で仕掛けて相手を抜きクロスを上げるところは、長友佑都選手や橋本健選手にはないものを自分が持っているので、そこを出そうと思いプレーしましたが、結果につながらなかったことはすごく悔しいです。
Q、守備面では逆サイドから狙われているシーンが多くある印象がありました。
A、試合前から映像で何回も確認していて、短い期間でしたが前回の試合の反省を活かして練習でも準備していましたし、絶対くるということは分かっていました。ファールに救われた場面もありましたが、結果的にやられなかったのは良かったと思います。ただ、もっと突き詰められる部分はあったと思います。
Q、PKで敗戦という結果でしたが、チームとしてポジティブに感じている点はどのようなところでしょうか。
A、前日に鹿島アントラーズがPK戦で負けていて、今日は自分たちが勝てば勝点差を詰められるチャンスだったので、勝てなかった悔しさはあります。こういう流れの試合で勝点0ではなく1をとれたことは次につながる部分です。こういう試合の次の試合が重要になります。連戦が終わって次は1週間しっかりと準備期間があるので、次の試合に向けてチームとして下を向かずにしっかりとやっていきたいと思います。
Q、久しぶりのスタメンについて感想はありますか。
A、楽しかったです。それに尽きます。あとは結果が必要です。ここからまた頑張っていきます。
稲村隼翔選手

Q、徐々に難しい展開になっていった試合だったと思いますが、ピッチのなかではどう感じながらプレーしていましたか。
A、この短期間で同じ相手と試合をするというところで、お互いに難しさがあったと思います。プレッシャーの緩急というものが相手にはあったので、自分たちもどう攻めるのかをハッキリさせることができなかったので、そこは反省点だと思います。
Q、相手もかなり対策をしてきたように感じました。
A、自分のサイドも消されているなとは感じていたので、アレクサンダー ショルツ選手にボールを運んでもらおうとしていました。それはショルツ選手にも伝えて、右から何度が良い形ができていたので、そこは良かったと思います。ただ、自分のところからの配給の精度は下がってしまったので、そこは個人的な反省点です。
Q、この試合に勝てなかったからこそ次の試合が大事になってきます。
A、自分たちも昨日の鹿島アントラーズの試合を見ていて、今日は絶対に勝点3を獲らなければいけないと思っていました。本当に悔しいです。ただ、試合はまだ残っていますし、試合内容もそんなに落ち込む内容ではなかったと思うので、次の試合で絶対に勝点3を獲りたいです。
Q、PK戦での敗戦となりましたが、勝点を拾えたことは無失点に抑えたからこそだと思います。
A、個人的には守備の面が課題だと思っているし、ゼロで抑えるというところは常にめざしている部分です。なので、2試合連続で無失点に抑えられているところは良かったと思います。失点をしなければ負けることはないですし、今はそれを体現できているので、そこは続けていきたいです。
尾谷ディヴァインチネドゥ選手

Q、昇格後はじめて、長い時間出場機会を与えられました。どういうことを意識して試合に入りましたか。
A、まずは守備で足を引っ張らないというところと、攻撃では自分の特長を活かすというところを意識して入りました。試合に入る際には、背後を狙うこと、競り合いを活かすという部分はずっと言われていたので、そこは特に意識してピッチに立ちました。
Q、東京がやや押し込まれている時間帯での出場でしたが、自身で身体を張ってタメを作る場面も作れたと思います。
A、きつい時間帯も長かったですし、その時に自分がもっと守備のスイッチャーになれば周りの選手たちが楽になれたかなと思います。そのなかでも自分の特長である推進力というところは出せたので、そこは次につながるというか、少しは自信につながりました。
Q、球際のところでは相手の厳しい寄せに踏ん張り切れなかった場面、逆に踏ん張って前に向けてボールを進められたシーンの両方がありました。
A、自分の特長がそういったプレーで、FC東京U-18の時はそこが全部できていたのですが、トップチームに上がって3か月、練習でもなかなかボールキープのところがうまくいっていませんでした。それでも自分を信じて使ってくれている松橋力蔵監督や仲間たちの期待に応えるためにも、プロとしてやらないといけないですし、自分がメンバーに入ることによってメンバーに入れない選手も出てくるので、もっと責任を持ってプレーしないといけないなと思いました。
Q、後半43分には、自分で持ち出して、左足を振り抜いた場面もありました。後半になかなかチャンスが作れないなか、決めたかったシーンではないですか。
A、あのシーンがまさに自分の良さが出た場面でした。前への推進力と左右両足の強いシュートは一番の自分の武器です。周りに味方選手がいるのは見えていたのですが、自分でいけるなと思ってシュートを打ちました。やはり、あの場面で一発を決め切れる選手になりたいです。ゴールキーパーが谷晃生選手ということもあったので、コースを狙わないと入らないと思ってゴールの隅を狙いましたが、少し狙い過ぎてしまった部分がありました。アカデミーの試合であればそこまで狙わないで蹴ってもゴールが入っていた部分がありましたが、プロの世界では感覚も違いますし、練習からもっと意識して、もうそろそろプロ選手の基準に合わせていかないといけないと痛感しました。
Q、今日の試合をどのように次につなげますか。
A、こんなに長い時間出場させてもらったのは、プロになって今日が初めてだったので、だいたいの感覚はつかめました。自分はまだ練習中からミスが多いので、それを減らしてもっとチームに貢献できるようになりたいと思います。

