COLUMN 2026.2.04

PLAYERS FILE 2026
TAWARATSUMIDA KOTA

流動自在のドリブラーが求める
自らの完全復活と勝利に導くゴール

MF 33 俵積田晃太

2026シーズンの明治安田J1百年構想リーグに臨む全青赤戦士を紹介する『PLAYERS FILE 2026』。果たしてハーフシーズンの特別大会を控えた選手たちはどんな想いを抱き、いかなる覚悟で一年に臨もうとしているのだろうか。

幼い頃からの憧れだった日本代表デビューを果たし、一気に視野を広げた俵積田晃太。なかなか目に見える数字を残せないなかでもしっかりと学び、整理し、前を向いてきた。シーズン終盤に負った負傷からの復帰をめざす青赤育ちのアタッカーは2026シーズンに何を見据えているのか。そしてピッチで思い描く自身の姿とは。


流動自在のドリブラーは、多くの学びを得た。それと同時に、悩み苦しみながらも答えを求めてきた。それが俵積田晃太の2025シーズンだったのかもしれない。

本人は「いろいろなことを経験できたシーズンだったと思う」と言い、指折りその経験を口にしていった。

「シーズン開幕当初は中央でボールを受けることがあまり得意じゃなかったけど、シャドーをやって、少しずつできることが増えたと思う。日本代表に入ったことで、プレー強度の部分を学べたし、シーズン終盤は得点パターンも少しずつ増えてきた。自分の中でも、いろいろなチャレンジをしたなかで、頭の中も整理できた一年だったと思う」

シーズン当初は主戦場の左ウイングではなく、中央にポジションを移したなかで試行錯誤を続けた。日本代表にも初選出され、自分の現在地やめざすべき姿を確認した。そうやって着実な歩みを続け、背後への飛び出しと得意のドリブルを融合したプレースタイルをつかみかけた。だが、その矢先に怪我を負ってしまう。シーズン終盤を棒に振ることになったが、その時間さえも「自分の身体を作り上げるチャンスだと思ってきた」と言い、前を見据えてきた。

「自分を見つめ直す良い機会だと思ってきた。まずは怪我を再発させないようにして、負傷する前の自分よりも強くなって帰ってくることを意識している」

この先、再び壁にぶつかるかもしれない。それでも「常に自分と向き合っていきたい」と話す。

「足りないものが明確に分かってきた。得点やゴール前に入っていく感覚が徐々につかめてきた。それは自分と向き合ってきたからこそだと思う。何事もやらなきゃ始まらない。やり続けるしか道はないし、やらなければ悩むだけで終わってしまう。しんどいですけど、それが必ず自分のためになるので。感覚はつかめそうなので、それをつかみ取って、よりレベルアップした自分を見せられるようにしたい」

今シーズンでプロ4シーズン目。ルーキーイヤーからコンスタントに試合出場を続けてきた。だからこそ、年を重ねるごとにチームを勝利に導くゴールを強く求めるようになった。

「復帰したら今まで以上に得点を意識していきたい。昨シーズンはパスを選択することが多かったので、えぐったあとにシュートを打ったり、相手の意表を突いたりすることもやっていきたい。そこはいろいろ工夫していかないと」

溜め込んだエネルギーと作り上げたイメージをピッチで表現する。望みを叶えるために雌伏の時を過ごし、雄飛を誓い、変わらぬ姿勢で挑み続ける俵積田晃太。

流動自在のドリブラーが、驚きと興奮が詰まったゴールをアーカイブに残していく。

(文中敬称略)

Text by 馬場 康平(フリーライター)