攻守にわたり連動したサッカーで、勝利をめざす!
リーグ第30節は、アウェイで清水エスパルスと対戦。前節柏戦では、連係のよいコンビネーションから4得点を奪って快勝した。しかし石川が左膝を負傷し、戦線を離脱。その状況でも、城福監督は「リーグのトップスコアラーが離脱するのは非常に痛い。だが元気な選手がそれぞれのよさを出し、石川の不在をチームとしてカバーしていかなければいけない。その取り組み方はこれまでと変わらない」と話す。最終節に少しでも可能性を残すための“天王山”ともいえる一戦。さらなる結束力と東京らしいサッカーを積み上げつつ、勝利をめざす。
対する清水は現在、勝ち点50で4位につける。今季、ナビスコカップを含めた対戦成績は東京の3勝1分と、分の良い相手だ。だが「昨季の対戦では負けるべくして負けた。そこから今季は、どっちに転んでもおかしくない戦いに持ち込めた。自分たちが積み上げることで、対等に戦えたことは自信にしていいが、簡単に勝てる相手ではまったくない」と城福監督。特に日本代表でも好調を続けるFW岡崎は、動き出しが早く、ボールのないところでも果敢にDFラインのギャップを突いてくる。守備の集中を切らすことができない時間が続きそうだが、サイドバックやボランチとの連係を含め、守りきりたい。
東京は長友がケガから復帰、石川の代わりには前節出場停止であった鈴木を右MFに。前回の対戦同様に、清水は前線で起点となるFWヨンセンに長いボールを入れてくるため、東京はいかにセカンドボールを奪って攻撃につなげられるかがカギ。米本は「セカンドを奪いにいくことはもちろんだが、奪って梶山選手に預けるだけでなく、自分も縦のくさびのパスを狙いたい。そうすれば攻撃のバリエーションも広がるはず」ともくろむ。運動量で負けず、中盤を支配したいところ。
清水はサイドバック市川をはじめ、クロスの精度も高いが、サイドの攻防で競り負けず、羽生や鈴木の豊富な運動量を活かしてチャンスをつくりたい。また最近の試合では平山と赤嶺の2トップの連係にもリズムも生まれだしているため、連動したサッカーを繰り返して続け、ゴールと勝利を!試合は強風でどんよりとした曇り空の中、アウトソーシングスタジアム日本平にて15時3分に清水のキックオフで開始された。
相手のオウンゴールで、1点リードして前半を折り返す
互いに序盤から積極的に相手ゴールに向かい、攻守の切り替えが早い展開が続いた。前半3分、最終ラインでのポゼッションから一気に、左サイドを駆け上がった鈴木に長いパス。これを中盤に戻して、米本、赤嶺らが組み立てなおし、清水の守備陣を揺さぶり右サイドの徳永へ。すると徳永からのクロスに、ファーサイドにいた鈴木が頭で合わせ、ゴール!幸先良く先制点を奪う。
しかしそのわずか4分後、清水・兵働の右CKに中央のFW岡崎にヘディングで合わせられ、同点に追いつかれてしまう。ここ数試合で課題となっているセットプレーからの失点。だが選手には動揺は見られず、その後は一進一退の攻防が続く。25分には、試合前から右肩を傷めていた長友が椋原と交代。椋原が右SB、徳永が左SBにまわる布陣に。37分には、混戦からボールを拾った東京が前線の赤嶺へ。相手を上手くかわしてゴール…かと思われたが、オフサイドの判定に。徐々に流れが東京に。
すると39分、東京陣内左サイドでのマッチアップからFKを得ると、素早くリスタート。ボールを羽生→梶山→平山へと繋ぎ、アタッキングサードに進入。左サイドの徳永が相手DFをかわして右足で早いクロス。これが中央で待ち構えた清水・DF田中が頭でクリアしきれず。幸運なオウンゴールで追加点。その後も清水のロングボールに対して粘り強く守り、そのまま1点をリードして前半を終了した。
相手の反撃も落ち着いた対応で失点を許さず、リーグ4連勝!
後半もリズムを失わず、アグレッシブに仕掛ける東京。46分、ゴール前のこぼれ球に米本が素早く反応してそのままシュート。GK正面に。54分には、米本が左サイドで相手2人に囲まれるも、平山に絶妙のループパス。平山はドリブルで中に切り込んでシュートを放つが、枠の外。59分には中盤でボールをつなぎ、左サイドの徳永が中央の平山に当てる。このポストプレーから落としを鈴木がダイレクトボレー。しかし相手DFにあたりCKに。
ハーフタイムで城福監督からの指示通り、攻め急がずじっくりとボールを回しながらチャンスをうかがう東京。62分には清水・FW岡崎がブルーノ クアドロスからのバックパスを奪いシュートを狙うもミートせず。その後も東京のミスを突いて攻撃を仕掛けてくるが、これは東京DF陣の集中した守備でしっかりと守り切った。追加点が欲しい東京であったが74分、右CKの羽生のボールにファーでブルーノ クアドロスがヘッドで合わせるが、わずかにバーを越えてしまう…
清水が選手交代を使って攻撃的になり、東京も攻めきれずにボールを奪われてエリア内まで進入される場面が多くなる。東京は、76分に鈴木に代えて平松を、85分には羽生に代えて藤山を投入。次々に守備的な選手を送り込む。平山、赤嶺の前線からの献身的な守備もあって清水の攻撃を抑え込む。最後はマイボールにしてうまく時間を使いそのまま終了。アウェイの地でリーグ戦4連勝を飾った。
【選手コメント】《鈴木》「(先制点は?)最初のタイミングでゴール前に入ったが、そこからゴール前がごちゃごちゃしてきたので、すこし時間を作って動きなおした。それが良かったと思う。“動きなおし”というのはずっと監督からも言われていたこと。動きなおして相手の間にポジションを取ろうと。それを信じてやった結果がゴールに繋がった。絶妙なコースでクロスが来た。僕もとっさに頭を出した。叩いたというよりは当ててコースを変えたという感じのシュートでしたが、決まればいいです(笑)。ケガ人が出たことでチームとしての結果が出なくなってしまったら『あの人がいなかったからだ』とか、『アクシデントのせいだ』って必ず言われてしまうと思う。僕はそれを言われたくない。とにかく結果を出したかった。カボレがいなくなった時もそうだったけれど、そういうことを言われないようになるまで絶対に勝ち続けたい。僕はそれだけです」
《徳永》「勝つしか上に行くチャンスはなかったし、アウェイで勝ち点3が取れたのはすごく大きいと思います。これまでの対戦と違うのは、FW岡崎選手が入ってきて裏への動きが多かったし、実際それでチャンスも作られてリズムをつかまれた時間帯もあった。そこを抑えて、自分たちがチャンスで決めることができたので良かったと思う。1週間しっかり準備してきた練習の形が出せたと思う。(先制点のアシストの場面は?)あんまり狙っていないです。オウンゴールに繋がったクロスも、狙っていたわけじゃなかったんですけれど…。感覚で上げただけですが、ただ、あそこで蹴れば何かが起きると信じていました。(今後のリーグ戦に向けて?)ACLのチャンスが大きくなってきたと思うし、最後に優勝するには勝ち続けるしかない。そのために、一日一日を大切にして戦っていきたい。ケガ人などのアクシデントもありましたが、試合に出る選手一人ひとりが自覚を持って、しっかり責任を持って戦っていきたい。(ナビスコ杯決勝に向けては?)自分は決勝が初めてなんですけれど、緊張しないように、普通の感じでいけるようにしたい。いい準備をして戦いたいと思います」
【城福監督の会見要旨】「我々はリーグ戦の立場から言うと、最終節に奇跡を起こすためには負けられない試合が今続いています。特に、今日は強豪の清水が相手でもありますし、アウェイなので非常に厳しいものになると思っていました。我々はリーグ戦の中での天王山だという意識を持って臨みました。内容については自分たちがポジションを大事にしてボールを動かして清水の非常に固いゾーンディフェンスをかいくぐって我慢してつなげば、必ずチャンスはあると思っていました。2得点とも、相手を揺さぶって揺さぶって最後は落ち着いたクロスから、1点目はヘディングで、2点目は相手のオウンゴールでしたけれども、我々の意図した攻撃が出来たシーンだったと思います。最後は相手に特徴を出させない、ストロングポイントを出させないというのを全員で意識しました。もう少し後半最後のほうで精度が高ければ、3点目のチャンスがあったのですが、少しミスがあって。とにもかくにも清水を相手に勝てたというのは、最終節に奇跡を起こすための可能性を残すには非常に大きいと思いますし、多くのファン・サポーターが来てくれましたけれども、今日は一緒に喜びたいと思います」
【清水・長谷川監督の会見要旨】「サポーターの声援に応えることができず、非常に残念です。これが優勝のプレッシャーなのか、上位を争っているプレッシャーなのかどうか、やはり目に見えない重圧というのは、選手たちにのしかかっているのかなという感じが率直にしました。非常に固いというか、重苦しい展開で、自滅に近いような形の試合になってしまったと思います。ただ、まだあと4試合あるので、ここであきらめるわけにはいかないですし、自分たちの力を信じて残り4試合をサポーターのためにも、いい形で終わることが出来るように、天皇杯を挟むので、もう一度きちっと準備をして柏戦に臨んでいきたいと思っています」
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