2010シーズン 新体制を発表!(4) [1/23(土)]
城福浩監督のあいさつです。
本日はお忙しい中、我々の始動日に多くの方にお越しいただき本当にありがとうございます。1000人以上の方が小平に、大國魂神社にも多くの方がいらっしゃって、メディアの方々を含めこの場にも多くの方にお越しいただいていることに感謝します。我々の2010年新体制について皆さんにお伝えするのは、今朝全員が揃った中で選手に対して話したことを、基本的に同じことをお伝えすることが一番正確に伝わると思いますので、ホワイトボードを使用して説明します。
まず今年の目標を選手に言いました。我々が目指すことのできるタイトルは3つあります。そのうち1つは絶対に取ることと“Jリーグで真の優勝争いをしよう”ということを話しました。“真の”という部分が肝ですが、11月〜12月の第1週まで数字的に優勝の可能性があるということが“真の優勝争い”だと思います。第15節で1位になっても、それは優勝争いとは言いません。
Jリーグの創設以来、首都のチームが優勝争いに加わったことがありません。その状態でJリーグという産業が成り立ってしまっています。そこで、我々が首都のチームとして優勝争いに加わったら、ファンの皆さんがどういう状況になるのか、小平がどうなるのか、味の素スタジアムがどういう状況になるのか、メディアの扱いがどういう状況になるのか…、そこは未踏の地です。一度もそういう経験をしたことがありません。昨年、石川が15点取って、彼はそれまで年間5点までしか取ったことがなかったので、途中で「これから先は未知の世界」と表現していましたが、今年は我々が未知の世界に踏み込みます。それは何かというと、最終節に向けて我々が首都のチームとして優勝争いをすることがサッカー界という産業にどんな状況をもたらすのかということ。それを我々の目で確かめたい。その境地に我々自身が身を置きたい。それを固く選手と約束しました。我々が真の優勝争いをすることがサッカー界に刺激を与えると信じています。
次に「2分8敗」という数字ですが、昨年我々が1位〜4位までのチームを相手にした対戦成績が2分6敗で、6位の浦和レッズを入れると2分8敗です。これは何を意味するのか。上位には全く歯が立たなかったということです。我々の積み上げてきたサッカーができたと言えると思いますが、この数字が示す通り、ある一定以上のレベルの強固な守備、高いレベルのポゼッションや強力なカウンターを持つチームには歯が立たなかったことを示しています。我々はまずそこに直面し、見つめなおすことからスタートしたいと思います。
それと並行して「23節」。これは昨年のアウェイの鹿島戦です。この試合が我々の出発点です。私はこの試合のビデオを今年既に3回見ていますが、我々が最も何もできなかった試合です。前半2点を取られ、後半カボレに決定的なチャンスが何回かありながら点を取れずに3点目を取られ、何度見直しても10回戦って1回も勝てる試合ではなかった。この「23節」と「2分8敗」。これをスタート地点にしないと、本当の意味での優勝争いができない。選手にはそう伝えました。
ここから先の細かいところはまだ選手には伝えていません。このハードルを越えるには何をしなければいけないか、我々の中でもそぎ落として、攻撃でも守備の部分でも、個人として何のハードルを越えなければいけないか、プレシーズンでしっかり研ぎ澄ませて開幕で表現していきたい。2009年のチームでは、また2009年の個人では、我々の目標は絶対に達成できない。それだけははっきりしています。それを認識して今日からスタートしました。 それと同時に「4位」。これは何かというと、昨年の総失点数が少ないほうから4番目だったということです。開幕から第10節ではリーグ最多失点でした。第11節以降に大量失点が減って最終的には少ないほうから4位になりました。ちなみに、第11節から最終節までの失点数は、少ない方から1位は新潟で、2位がFC東京でした。分析すると、我々は断トツでリスタートからの失点が多い。リスタートの守備をもちろん改善しなければいけないが、そこをしっかり改善すれば、第11節以降の守備に、我々は自信を持っていいということと、Jリーグ最少失点チームに成り得るということです。決して第11節以降を守備的に戦ったわけではないということは、皆さんもお分かりだと思うし、選手自身も分かっていると思います。昨年のビデオを見直しても、1分以上ポゼッションしていることは多くあります。相手に攻撃の機会をそう簡単に与えないというサッカーができるようになってきた。守備の中でリスタートを改善していくことができれば、Jリーグ最少失点になる可能性があることは昨年の数字が証明しています。ですので、必ず越えなければならないハードルと、昨年までの積み上げでやっていくべきものとを明確にして、開幕までの間を過ごしていきたいと思います。 そして今、どのクラブも経営は非常に厳しいです。大分さんがクローズアップされていますが、Jリーグはどこも大変厳しい状況です。もちろん我々のクラブもそうでしたし、進行形であるかもしれません。今の不況の世の中を嘆いても何も始まりませんが、今の我々の最大のメリットは、4年に1度のW杯があるということです。今から半年間は、メディアの方々の注目も非常に集まる特殊な期間です。スポーツ関係でない人たちも含め、サッカーを観に来たことのない人も含め、注目をしてもらえる特殊な半年間です。我々はこれを逃す手は無いと思いますし、このチームは今5人の日本代表選手を抱えています。メディアや世間が注目してくれるこの半年間を、我々は大事にしなければいけない。ただし、今注目してくださっている方々がそのままW杯後も我々の試合を観に来てくれるのか。そのままメディアがJリーグに対しての取材をしてくれるのか。それには何の保証もありませんし、その時には世間がこちらを向いてくれないのではなく、自分たちで向かせなければならない。 それと合わせての話ですが、第一生命でこの20年間「大人になったら何になりたいか」というのを調べていますが、ほとんど野球選手とサッカー選手が1位を分け合っていました。93年から96年と2003年、2004年は、サッカー選手が1位でした。今の登録選手は、この「サッカー選手になりたい」という子供たちが一番多かった世代の選手です。当時の小学生でいちばんなりたいものになった選手、夢をかなえた選手です。だからこそ、彼らはこの半年間、メディアに対して、ファンに対して、子どもや親に対して、発信する機会を逃してはいけない。今度は彼らが子供たちに夢を与える番です。特にこの半年間は絶対に逃してはいけないと伝えました。
メディアやファンに対する対応、その一言一句が大事な時間になります。ピッチの上にいる1分1秒全てが大事な時間になる、選手にはそう伝えました。我々に自動的に注目していただける時間は半年間。問題はそのあとです。その後いかに我々自身で、我々の働いている産業を確固たるものにするのか。我々自身で手繰り寄せるしかありません。首都のチームが真の優勝争いをすることのみが、W杯以降も世間の方に我々にサッカーを注目していただける、観客動員を増やす、産業を大きくする、ひいてはそれが我々自身に返ってくる。そういうサイクルになります。
最後にもう一度言います。我々は今年必ずタイトルを獲る。Jリーグで真の優勝争いをし、ポストワールドカップの牽引者に我々がなる。これを選手と約束しあってグランドに送り出しました。この3つをかなえるために、今日から、私と選手と、そしてファンの方と強い絆を持って1年間を過ごしたいと思います。おそらく順風満帆にはいかないと思います。けれども、この意志がどれだけ強いかを見せ続けることが、我々にできることだと思います。是非見守っていただきたいと思いますし、ポストワールドカップに我々が主役になりたいと改めて強く思います。1年間よろしくお願いします。
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